年度代表馬の同期生を辿る(其の弐拾捌)-ネオユニヴァース(2000.5.21)-

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ネオユニヴァース 牡 鹿毛 2000.5.21生 千歳・社台ファーム生産 馬主・(有)社台レースホース 栗東・瀬戸口勉厩舎

ネオユニヴァース(2000.5.21)の4代血統表
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
種付け時活性値:1.25【13】

Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason
黒鹿毛 1958.4.18
Turn-to 1951
Nothirdchance 1948
Cosmah
鹿毛 1953.4.4
★Cosmic Bomb 1944
Almahmoud 1947.5.18
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding
栗毛 1963.2.17
★Promised Land 1954.3.31
Pretty Ways 1953.3.21
Mountain Flower
鹿毛 1964.3.23
Montparnasse 1956
Edelweiss 1959.2.15
ポインテッドパス
栗毛 1984.4.27
仔受胎時活性値:1.75【15】
Kris
栗毛 1976.3.23
種付け時活性値:1.75【7】
Sharpen Up
栗毛 1969.3.17
エタン 1961.3.14
Rocchetta 1961
Doubly Sure
鹿毛 1971.5.3
★Reliance 1962.4.11
Soft Angels 1963
Silken Way
栗毛 1973
仔受胎時活性値:0.50【10】
★Shantung
鹿毛 1956.1.25
種付け時活性値:0.00【16】
Sicambre 1948
Barley Corn 1950
Boulevard
栗毛 1968.4.2
仔受胎時活性値:1.00【4】
Pall Mall
栗毛 1955
種付け時活性値:1.00【12】
Costa Sola
栗毛 1963
仔受胎時活性値:1.00【4】

<5代血統表内のクロス:なし>

ネオユニヴァース(2000.5.21)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
サンデーサイレンス
(Halo系)
Kris
(エタン系)
Shantung
(Sicambre系)
Pall Mall
(Fairway系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Kris 4.25 半姉が仏GIII勝ち馬
(No. 1-l)
10番仔
(3連産目)

*

第63回皐月賞(GI)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 3 ネオユニヴァース 牡3 57 M.デムーロ 2:01.2   34.3 488
[+4]
瀬戸口勉 1
2 6 サクラプレジデント 牡3 57 田中勝春 2:01.2 アタマ 34.3 486
[-2]
小島太 2
3 14 エイシンチャンプ 牡3 57 福永祐一 2:01.8 3 1/2 35.1 484
[-2]
瀬戸口勉 3
4 2 ラントゥザフリーズ 牡3 57 藤田伸二 2:01.9 クビ 35.1 484
[-4]
山内研二 8
5 18 ホシコマンダー 牡3 57 四位洋文 2:02.0 3/4 34.4 428
[-12]
増本豊 13

2003年の第63回皐月賞。年が明けてから白梅賞、きさらぎ賞(GIII)、スプリングS(GII)と3連勝を以て挑んだクラシック第一弾。1番人気に推されたネオユニヴァース、鞍上のミルコ・デムーロ騎手と共にJRAGI初制覇を遂げました。3角から4角、中団のラチ沿いを駆けていたネオユニヴァースとデムーロ騎手、直線を向いた際に出来た内から4頭目の空間、その1頭分の間隙を縫うようにして抜け出しました。最後は内のネオユニヴァースとデムーロ騎手、外のサクラプレジデント(2000.4.11)と田中勝春騎手の一騎打ち。その攻防を僅かにアタマ差制した、ネオユニヴァースとデムーロ騎手。ゴール後、田中騎手のアタマをポカリと叩いたデムーロ騎手の印象が残っている方も多いのではないでしょうか。

*

第70回東京優駿(GI)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 13 ネオユニヴァース 牡3 57 M.デムーロ 2:28.5   35.3 486
[-2]
瀬戸口勉 1
2 3 ゼンノロブロイ 牡3 57 横山典弘 2:28.6 1/2 35.7 490
[+2]
藤沢和雄 3
3 18 ザッツザプレンティ 牡3 57 安藤勝己 2:28.7 3/4 35.7 488
[-2]
橋口弘次郎 7
4 16 サイレントディール 牡3 57 武豊 2:28.9 1 1/4 35.3 520
[+10]
池江泰郎 4
5 12 ゼンノジャンゴ 牡3 57 K.デザーモ 2:29.4 3 36.0 478
[0]
藤沢和雄 13

2003年の第70回東京優駿。折からの台風の影響で重馬場となった一戦。単勝2.6倍の1番人気に推されたネオユニヴァース。道中ほぼ一団の馬群の中で後方に構えたネオユニヴァースとデムーロ騎手、4角で内から上手くコーナリングすると、後は先に行っていたゼンノロブロイ(2000.3.27)と横山典弘騎手を目掛けるだけでした。馬場中央をグングンと伸びたネオユニヴァース、決勝点前でデムーロ騎手がガッツポーズをする余裕すら見せての二冠達成。春の牡馬クラシック二冠は、1997年のサニーブライアン(1994.4.23)以来、6年ぶり19頭目のことでした。そしてまた、鞍上のデムーロ騎手は史上初となる「外国人騎手による東京優駿制覇」と相成りました。

*

第44回宝塚記念(GI)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 10 ヒシミラクル 牡4 58 角田晃一 2:12.0   36.0 454
[0]
佐山優 6
2 9 ツルマルボーイ 牡5 58 横山典弘 2:12.0 クビ 35.6 458
[0]
橋口弘次郎 8
3 16 タップダンスシチー 牡6 58 佐藤哲三 2:12.2 1 1/2 37.0 500
[-2]
佐々木晶三 4
4 6 ネオユニヴァース 牡3 53 M.デムーロ 2:12.3 クビ 36.1 490
[+4]
瀬戸口勉 2
5 5 シンボリクリスエス 牡4 58 K.デザーモ 2:12.3 クビ 37.0 524
[-4]
藤沢和雄 1

2003年の第44回宝塚記念。3歳牡馬二冠馬による、果敢な春のグランプリ挑戦。斤量5kg差を利しての戦いでもあり、前年の年度代表馬であるシンボリクリスエス(1999.1.21)に続く2番人気に推挙されましたが、そこは古馬勢もさるもの。第63回菊花賞(GI)、第127回天皇賞・春(GI)の勝ち馬ヒシミラクル(1999.3.31)が中距離でも強さを見せ、この宝塚記念時点ではGI勝ちは無かったものの、後にGI勝ち馬となるツルマルボーイ(1998.3.5)タップダンスシチー(1997.3.16)に続く4着にネオユニヴァースでした。それでも勝ち馬からはコンマ3秒差、シンボリクリスエスには先着しているのですから、サスガの力量を見せました。

*

第64回菊花賞(GI)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 8 ザッツザプレンティ 牡3 57 安藤勝己 3:04.8   35.8 492
[0]
橋口弘次郎 5
2 2 リンカーン 牡3 57 横山典弘 3:04.9 3/4 35.0 466
[0]
音無秀孝 4
3 17 ネオユニヴァース 牡3 57 M.デムーロ 3:05.0 クビ 35.6 492
[+2]
瀬戸口勉 1
4 4 ゼンノロブロイ 牡3 57 O.ペリエ 3:05.3 2 35.6 494
[+2]
藤沢和雄 2
5 18 マッキーマックス 牡3 57 藤田伸二 3:05.4 1/2 35.9 482
[-16]
藤原英昭 8

2003年の第64回菊花賞。その前週の第8回秋華賞(GI)で、ネオユニヴァースと同じサンデーサイレンス産駒であるスティルインラブ(2000.5.2)が、3歳牝馬三冠を達成。ネオユニヴァース、特例で菊花賞の騎乗を認められたデムーロ騎手と共に臨んだこのレース。史上初となる「同一年同父による牡牝3歳三冠」が期待されましたが、わずかに届かず3着まで。このレースは、安藤勝己騎手(現・競馬評論家)のラスト4ハロンの仕掛け方が絶妙で、「キレないけれど、その分バテない」というザッツザプレンティ(2000.5.26)の特性を見事に活かした騎乗でした(参考WEB)。

*

ネオユニヴァースは優れた種牡馬となり、そしてまた種牡馬の父としても活躍を始めています。

直仔には

  1. ロジユニヴァース(2006.3.11)
    →東京優駿、弥生賞(当時JpnII)、ラジオNIKKEI杯2歳S(現ホープフルS、GI。当時JpnIII)、札幌2歳S(当時JpnIII)ほか
  2. アンライバルド(2006.4.13)
    →皐月賞、スプリングS
  3. ヴィクトワールピサ(2007.3.31)
    →ドバイワールドカップ(UAE・GI)、有馬記念(GI)、皐月賞、中山記念(GII)、弥生賞、ラジオNIKKEI杯2歳Sほか
  4. ネオリアリズム(2011.3.22)
    →クイーンエリザベス2世カップ(香GI)、札幌記念(GII)、中山記念ほか

というGI勝ち馬4頭を始めとして多数の活躍馬がいます。

そしてまた直孫には

  1. ジュエラー(2013.1.17)
    →桜花賞(GI)ほか
  2. トウショウドラフタ(2013.3.6)
    →ファルコンS(GIII)ほか
  3. ブレイブスマッシュ(2013.3.22)
    →サウジアラビアロイヤルC(現GIII)ほか
  4. コウソクストレート(2014.2.27)
    →ファルコンS

等がJRA重賞勝ち馬として活躍しています。近時、ブレイブスマッシュは豪州に移籍し、リステッドレースで豪州初勝利を収め、第1回ジ・エベレストで3着に入ったこともニュースとなりました(参考WEB1参考WEB2)。

ネオユニヴァース、ヴィクトワールピサ、そしてジュエラーと父仔3代のGI勝ち馬。その背には、いずれもミルコ・デムーロ騎手。時は流れ、血は巡り、馬は人と共に駆けて行きます。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

*

[ネオユニヴァース(2000.5.21)の主な競走成績]

  1. 東京優駿(GI)、皐月賞(GI)、産経大阪杯(GII)、スプリングS(GII)、きさらぎ賞(GIII)
  2. 菊花賞(GI)、神戸新聞杯(GII)

通算13戦7勝、3着3回。

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