ジャックドール(2018.4.8)-第67回大阪杯(GI)の勝ち馬-

Result

ジャックドール 牡 栗毛 2018.4.8生 日高町・クラウン日高牧場生産 馬主・前原 敏行氏 栗東・藤岡 健一厩舎

ジャックドール(2018.4.8)の4代血統表
モーリス
鹿毛 2011.3.2
種付け時活性値:1.50【6】
スクリーンヒーロー
栗毛 2004.4.18
グラスワンダー
栗毛 1995.2.18
Silver Hawk 1979.4.20
Ameriflora 1989.1.29
ランニングヒロイン
鹿毛 1993.4.8
サンデーサイレンス 1986.3.25
ダイナアクトレス 1983.5.4
メジロフランシス
鹿毛 2001.3.18
カーネギー
鹿毛 1991.2.26
Sadler’s Wells 1981.4.11
Detroit 1977.2.24
メジロモントレー
黒鹿毛 1986.4.25
モガミ 1976.5.18
メジロクインシー 1981.7.1
ラヴァリーノ
栗毛 2004.3.16
仔受胎時活性値:1.25【13】
Unbridled’s Song
芦毛 1993.2.18
種付け時活性値:0.50【10】
Unbridled
鹿毛 1987.3.5
Fappiano 1977.5.19
Gana Facil 1981.2.9
Trolley Song
芦毛 1983.4.13
Caro 1967.4.11
Lucky Spell 1971.1.28
Sous Entendu
栗毛 1987.5.24
仔受胎時活性値:2.00【16】
Shadeed
鹿毛 1982.3.21
種付け時活性値:1.00【4】
Nijinsky 1967.2.21
Continual 1976.2.27
It’s in the Air
鹿毛 1976.2.10
仔受胎時活性値:0.50【10】
Mr. Prospector
鹿毛 1970
種付け時活性値:1.25【5】
A Wind Is Rising
鹿毛 1969
仔受胎時活性値:1.50【6】

<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector4×5(母方)、Northern Dancer5×5>

ジャックドール(2018.4.8)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
モーリス
(Roberto系)
Unbridled’s Song
(Mr. Prospector系)
Shadeed
(Nijinsky系)
◆Mr. Prospector
(Raise a Native系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
モーリス 5.25
(【13】+【16】+【10】+【6】)
曾祖母が米GI5勝馬
(No. 4-k)
8番仔
(5連産目)

*

2023年の第67回大阪杯(GI。阪神芝2000m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 9 ジャックドール 牡5 58 武 豊 1:57.4 1-1-1-1 35.3 512
[+11]
藤岡 健一 2
2 11 スターズオンアース 牝4 56 C.ルメール 1:57.4 ハナ 12-12-11-9 34.4 484
[+12]
高柳 瑞樹 1
3 13 ダノンザキッド 牡5 58 横山 和生 1:57.4 クビ 4-4-4-3 35.0 530
[+6]
安田 隆行 10
4 7 マテンロウレオ 牡4 58 横山 典弘 1:57.8 2 3-3-3-3 35.4 476
[0]
昆 貢 8
5 2 マリアエレーナ 牝5 56 浜中 俊 1:57.9 3/4 10-10-8-9 35.0 428
[+4]
吉田 直弘 6
2023年の第67回大阪杯(GI。阪神芝2000m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
12.4 – 10.9 – 12.2 – 12.0 – 11.4 – 11.7 – 11.5 – 11.4 – 11.4 – 12.5
ラップの
累計タイム
12.4 – 23.3 – 35.5 – 47.5 – 58.9 – 1:10.6 – 1:22.1 – 1:33.5 – 1:44.9 – 1:57.4
上り 4F 46.8 – 3F 35.3

ジャックドール悲願のGI制覇、成る。鞍上の武豊騎手はJRA・GI節目の80勝を飾ると共に、岡部幸雄さんがシンボリクリスエス(1999.1.21)の天皇賞・秋(GI)勝利により53歳11ヶ月27日で所持されていた「JRA史上最年長のGI勝利騎手」の記録を更新する54歳0ヶ月19日でのJRA・GI勝利と相成りました。そしてまた

【大阪杯】54歳・武豊、史上最年長G1制覇!!史上最年少記録とのダブル保持 異次元の大偉業 | 競馬ニュース - netkeiba
◇G1・大阪杯(2023年4月2日 阪神芝2000メートル) 春の古馬中距離王決定戦で、武豊がジャックドール(牡5=藤岡)を初のG1制覇に導いた。 騎手のJRA・G1史上最年長記録はこれまで、岡部幸… No.1競馬情報サイト「netkeib...

スーパークリーク(1985.5.27)の菊花賞(GI)が19歳7ヶ月23日の「JRA史上最年少のGI勝利騎手」。最年長と最年少を一緒に保持されているのも「サスガ」としか言いようがありませんm(_ _)m

鞍上の記録をフィーチャーしてしまいましたが、応えた鞍下の能力があればこそ。ジャックドール、昨年2022年の金鯱賞(GII)勝ちを見て、普段は記事にしていない、GIではないJRA古馬重賞勝ち馬として紹介した力量は、やはり本物でした。

ジャックドール(2018.4.8)-第58回金鯱賞(GII)の勝ち馬-
ジャックドール 牡 栗毛 2018.4.8生 日高町・クラウン日高牧場生産 馬主・前原 敏行氏 栗東・藤岡 健一厩舎

金鯱賞の後、大阪杯5着、札幌記念(GII)1着、天皇賞・秋(GI)4着、香港カップ(GI)7着。2022年の2000mの超一線級レースを走り続けたジャックドール、昨年の大阪杯挑戦時は詰まり気味のローテーションとなった為、体力的なお釣りがなかったという判断が陣営にあったようで、今年は香港カップから直行のポン駆けとなりました。

そんな2023年の初戦の発馬で、ポンと好スタートを切って見せたジャックドールと武騎手。1000m通過58秒9のラップを刻んだ後の馬人の姿が涼やかで気持ち良さそうに見えた私。3角から4角「後ろに居てる馬のほうが厳しい逃げっていうのは確かにある」とつぶやいて迎えた阪神芝内回りAコースの直線356.5m。5ハロン目から9ハロン目までの5ハロンのラップ差が0秒3差しかないという、11秒台半ばの絶妙に速いペースで後続に脚を使わせたジャックドール、迫ったダノンザキッド(2018.1.29)を振り払いましたが、最後の最後にやって来たのは「やはり」と言うべきかスターズオンアース(2019.2.27)。クラシック二冠牝馬が物凄い末脚で差を詰めたものの、決勝点、僅かに「ハナ」だけ先んじていたジャックドール。阪神の最後の坂と向かい風が厳しかったのかラスト1ハロンは12秒5でしたけれど、競馬の神様は透徹した逃げを選択した馬人に微笑みました。

ジャックドールが刻んだ阪神芝2000mの勝ち時計1分57秒4は、GII時代も含めてヒルノダムール(2007.3.20)が持っていた1分57秒8を0秒4更新するレースレコード。ジャックドール、強さと速さを兼ね備えた姿を見せた自身初のGI勝利は、馬主の前原敏行オーナー、生産のクラウン日高牧場にとっても、初めてのGI優勝となりました。おめでとうございました(^^)

既にピクシーナイト(2018.5.14)が達成していますが、ジャックドールの大阪杯勝ちにより、グラスワンダー、スクリーンヒーロー、モーリス、ジャックドールと父仔4代連続のJRA・GI制覇であり、今回のジャックドールについては「父仔4代の2000m以上のJRA・GI勝ち」ともなりました。グラスワンダーの有馬記念(GI)連覇と宝塚記念(GI)、スクリーンヒーローのジャパンカップ(GI)、モーリスの天皇賞・秋、そしてジャックドールの大阪杯。グラスワンダーの宝塚記念を現地で見たのも24年前と気付くと時の流れの速さを思いますけれど、父仔4代の走りを見て、それを記すことが出来るのは競馬者にとって幸せなことですね。

大阪杯でGIジャックとなったジャックドール。四白流星の派手な出で立ちにGI馬の金看板が加わって、次に向かうレースは何処になりますでしょうか。「非根幹距離はRoberto系」という格言からは曽祖父が制した阪神芝2200mも面白いと思いますが、デビュー以来14戦すべて芝2000mを走っている陣営の拘りからは「果たして」というところです。ともあれジャックドール、強く速い逃げ馬の進路に幸多からんことを。

  

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

#今回の大阪杯は栗毛の逃げ馬、鞍上ユタカさん、そしてラップの累計タイムの1800m通過が「1分44秒9」となっていて、金色の逃亡者が最後に制したレースを思ってしまいました。思えば、ジャックドールの曽祖父も走っていた「史上最高のGII」。京都競馬場のターフビジョンで見ていました。

年度代表馬の同期生を辿る(其の拾捌)-サイレンススズカ(1994.5.1)-
サイレンススズカ 牡 栗毛 1994.5.1生~1998.11.1没 平取・稲原牧場生産 馬主・永井啓弐氏 栗東・橋田満厩舎

20世紀も遠くになりにけりですが、サイレンススズカ(1994.5.1)、エルコンドルパサー(1995.3.17)、グラスワンダーが揃ったあの毎日王冠(GII)は忘れられないレースのひとつです。毎日王冠の5分後、目の前でセイウンスカイ(1995.4.26)メジロブライト(1994.4.19)シルクジャスティス(1994.3.18)ステイゴールド(1994.3.24)等の年長馬を向こうに回して京都大賞典(GII)を逃げ切ったのも忘れがたき思い出。東西のGIIで鮮やかな逃げ切りがなされたのは1998年10月11日。やがて四半世紀が過ぎようとしていますけれど、サイレンススズカとセイウンスカイの鞍上が、まだまだ現役バリバリなのもやっぱり凄い(^^)

タイトルとURLをコピーしました