トーセンローリエ(2020.2.9)&タマモブラックタイ(2020.4.20)-2023年のクラシック候補生を確認する(No.20)-

Pedigree

トーセンローリエ 牝 黒鹿毛 2020.2.9生 日高町・(有)エスティファーム生産 馬主・島川 隆哉氏 美浦・小笠 倫弘厩舎

トーセンローリエ(2020.2.9)の4代血統表
サトノクラウン
黒鹿毛 2012.3.10
種付け時活性値:1.75【7】
Marju
黒鹿毛 1988.3.12
ラストタイクーン
黒鹿毛 1983.5.9
トライマイベスト 1975.4.28
Mill Princess 1977.5.21
Flame of Tara
鹿毛 1980.4.20
アーテイアス 1974.2.26
Welsh Flame 1973
ジョコンダ2
鹿毛 2003.3.28
Rossini
鹿毛 1997.2.17
Miswaki 1978.2.22
Touch of Greatness 1986.4.30
La Joconde
鹿毛 1999.2.8
Vettori 1992.2.18
Lust 1994.6.3
トーセンナチュラル
黒鹿毛 2012.5.4
仔受胎時活性値:1.75【7】

メイショウサムソン
鹿毛 2003.3.7
種付け時活性値:0.00【8】
オペラハウス
鹿毛 1988.2.24
Sadler’s Wells 1981.4.11
Colorspin 1983.3.16
マイヴィヴィアン
鹿毛 1997.3.29
ダンシングブレーヴ 1983.5.11
ウイルプリンセス 1983.2.17
ガールズトーク
青鹿毛 2008.3.19
仔受胎時活性値:0.75【3】
ステイゴールド
黒鹿毛 1994.3.24
種付け時活性値:1.25【13】
サンデーサイレンス 1986.3.25
ゴールデンサッシュ 1988.4.23
ワーキングガール
鹿毛 1988.4.5
仔受胎時活性値:0.75【19】
★パドスール
鹿毛 1979.5.8
種付け時活性値:0.00【8】
シヤダイワーデン
栗毛 1977.4.26
仔受胎時活性値:0.50【10】

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×5、Mill Reef5×5>

トーセンローリエ(2020.2.9)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
サトノクラウン
(トライマイベスト系)
メイショウサムソン
(Sadler’s Wells系)
ステイゴールド
(サンデーサイレンス系)
★パドスール
(Mill Reef系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
サトノクラウン
(Marju)
3.75
(【7】+【3】+【19】+【10】)
大伯父クラフトワーク
(No. 22-d ナイトライト系)
3番仔
(3連産目)

*

レース結果 JRA
2023年のアネモネS(L。中山芝1600m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 5 トーセンローリエ 牝3 54 横山 和生 1:33.8 2-2-2 35.0 426
[-2]
小笠 倫弘 1
2 16 コンクシェル 牝3 54 丸山 元気 1:33.9 1/2 12-15-13 34.0 452
[-10]
清水 久詞 13
3 14 クイーンオブソウル 牝3 54 津村 明秀 1:34.0 クビ 11-11-5 34.4 456
[-4]
林 徹 3
4 1 スピードオブライト 牝3 54 石川 裕紀人 1:34.1 1/2 1-1-1 35.4 398
[-4]
相沢 郁 2
5 12 エッセレンチ 牝3 54 田辺 裕信 1:34.1 ハナ 6-5-3 35.0 420
[-2]
蛯名 正義 8
2023年のアネモネS(L。中山芝1600m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
12.3 – 11.0 – 11.4 – 11.9 – 12.1 – 11.9 – 11.2 – 12.0
ラップの
累計タイム
12.3 – 23.3 – 34.7 – 46.6 – 58.7 – 1:10.6 – 1:21.8 – 1:33.8
上り 4F 47.2 – 3F 35.1

中山芝1600m、曇の良馬場、16頭立て。桜花賞(GI)への切符2枚を賭けてフルゲートで行われた一戦は、1番人気のトーセンローリエが終始2番手からしっかり抜け出す競馬を見せ、最後は後方一気の末脚を見せた13番人気のキズナ(2010.3.5)産駒コンクシェル(2020.4.25)が迫りましたが半馬身差まで。トーセンローリエ、東京芝1400mの未勝利戦、東京芝1400mの春菜賞、そしてアネモネSと3連勝。競馬は時計がすべてではありませんが、トーセンローリエが刻んだ1分33秒8は、中山芝1600mで行われたアネモネS史上1位となる好時計でした。

トーセンローリエの牝系を見れば、社台さん伝来の22号族d分枝系のナイトライト(1953)系。ボトムラインに現れる各代の母の仔を確認すれば、高祖母シヤダイワーデンから皐月賞(GI)とラジオたんぱ賞(GIII)を制したダイナコスモス(1983.3.25)、曾祖母ワーキングガールから函館記念(GIII)勝ちのクラフトマンシップ(1995.3.21)、AJCC(GII)、中山金杯(GIII)、函館記念と重賞3勝のクラフトワーク(2000.4.2)兄弟が見えます。近親の制した重賞を見れば、中山上手の牝系とも思えますね。

また種牡馬サトノクラウンは弥生賞(GII)を制したタスティエーラ(2020.3.22)に続いて、オープンクラスの競走馬を輩出。

モズメイメイ(2020.2.18)&タスティエーラ(2020.3.22)-2023年のクラシック候補生を確認する(No.18)-
モズメイメイ 牝 鹿毛 2020.2.18生 千歳市・社台ファーム生産 馬主・(株)キャピタル・システム 栗東・音無 秀孝厩舎タスティエーラ 牡 鹿毛 2020.3.22生 安平町・ノーザンファーム生産 馬主・(有)キャロットファーム 美浦・堀 宣行厩舎

サトノクラウン、初年度産駒から牡牝共に楽しみな仔が出ました。タスティエーラの記事でも書きましたが、種牡馬サトノクラウンはその父Marjuが23歳時交配という高齢時の仔だけに「世代を重ねる時、果たしてどうなるのか」と、若干心配していたのです。蓋を開けてみれば、なんのなんの、非サンデーサイレンスの血もあってか、しっかり活躍馬を送り込んでいます。サスガ。

トーセンローリエ、アネモネSを先行して強い競馬を見せたのですから、本番でも快走を期待したい1頭です。トーセンローリエ、その馬名意味は「冠名+月桂樹」ということです。

*

タマモブラックタイ 牡 鹿毛 2020.4.20生 新冠町・対馬 正氏生産 馬主・タマモ(株) 栗東・角田 晃一厩舎

タマモブラックタイ(2020.4.20)の4代血統表
デクラレーションオブウォー
鹿毛 2009.4.29
種付け時活性値:0.50【10】
War Front
鹿毛 2002.2.11
Danzig
鹿毛 1977.2.12
Northern Dancer 1961.5.27
Pas de Nom 1968.1.27
Starry Dreamer
芦毛 1994.2.26
Rubiano 1987.3.26
Lara’s Star 1981.5.10
Tempo West
栗毛 1999.1.21
Rahy
栗毛 1985.2.18
Blushing Groom 1974.4.8
Glorious Song 1976.4.22
Tempo
栗毛 1992.2.23
Gone West 1984.3.10
Terpsichorist 1975.3.10
タマモイヤリング
黒鹿毛 2012.2.19
仔受胎時活性値:1.75【7】
ブラックタイド
黒鹿毛 2001.3.29
種付け時活性値:0.50【10】
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ウインドインハーヘア
鹿毛 1991.2.20
Alzao 1980.2.28
Burghclere 1977.4.26
タマモピアス
鹿毛 2007.5.13
仔受胎時活性値:1.00【4】
キングカメハメハ
鹿毛 2001.3.20
種付け時活性値:1.25【5】
Kingmambo 1990.2.19
マンファス 1991.2.23
ダイヤモンドピアス
鹿毛 1995.4.17
仔受胎時活性値:0.75【11】
サクラユタカオー
栗毛 1982.4.29
種付け時活性値:1.00【12】
タマモダイヤモンド
黒鹿毛 1986.4.16
仔受胎時活性値:2.00【8】

<5代血統表内のクロス:Halo4×5、Mr. Prospector5×5>

タマモブラックタイ(2020.4.20)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
デクラレーションオブウォー
(Danzig系)
ブラックタイド
(サンデーサイレンス系)
キングカメハメハ
(Mr. Prospector系)
サクラユタカオー
(テスコボーイ系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
キングカメハメハ 5.50
(【7】+【4】+【11】+【8】)
大叔父アースソニック
(No. 2-f アマリテユード系)
2番仔
(2連産目)

*

2023年の第37回中日スポーツ賞ファルコンS(GIII。中京芝1400m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 6 タマモブラックタイ 牡3 56 幸 英明 1:22.6   4-4 35.5 524
[+2]
角田 晃一 8
2 2 カルロヴェローチェ 牡3 56 武 豊 1:22.6 ハナ 4-4 35.5 498
[-10]
須貝 尚介 1
3 4 サウザンサニー 牡3 56 松若 風馬 1:23.1 3 9-10 35.4 514
[+2]
岩戸 孝樹 14
4 10 ミルトクレイモー 牡3 56 鮫島 克駿 1:23.2 1/2 9-9 35.6 496
[-4]
中村 直也 7
5 9 アームズレイン 牡3 56 北村 友一 1:23.2 ハナ 2-2 36.4 486
[-6]
上村 洋行 12
2023年の第37回中日スポーツ賞ファルコンS(GIII。中京芝1400m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
12.2 – 11.0 – 11.6 – 11.9 – 11.8 – 11.8 – 12.3
ラップの
累計タイム
12.2 – 23.2 – 34.8 – 46.7 – 58.5 – 1:10.3 – 1:22.6
上り 4F 47.8 – 3F 35.9

中京芝1400m、曇の重馬場、14頭立て。「ミユキは桶狭間の短距離戦の重賞勝ちの印象もあるなぁ」と、思ってしまったレース後。幸英明騎手はJRA重賞44勝目となりましたが、ファイングレイン(2003.3.7)の高松宮記念(GI)、セイウンコウセイ(2013.3.8)の高松宮記念、ルークズネスト(2018.3.11)のファルコンS、そしてタマモブラックタイのファルコンSと中京芝1400m以下の重賞4勝。今回のレースは、内の1番人気のカルロヴェローチェ(2020.1.18)、外の2番人気のペースセッティング(2020.3.26)が道中かかる中、その間にいた8番人気のタマモブラックタイは両馬を見やるように4番手あたりで折り合い。中京芝412.5mの直線に向くと、先んじて最短距離を取って内ラチ沿いを抜け出しました。最後はカルロヴェローチェが差し迫りましたが「ハナ」だけ封じたところが決勝点。幸騎手の好騎乗に応えたタマモブラックタイ、前走小倉芝1200mのあざみ賞に続く連勝を遂げると共に、管理される角田晃一調教師に2021年のイベリス(2016.3.21)の京都牝馬S(GIII)以来となるJRA重賞11勝目をプレゼントしました。

タマモブラックタイの父デクラレーションオブウォーは、タマモブラックタイ等の2020年生まれ世代が日本供用初年度となり、産駒によるJRA重賞初勝利となりました。現役時代に英インターナショナルS(GI)、クイーンアンS(英GI)と英GI2勝を挙げたデクラレーションオブウォー、その主な代表産駒を確認しておきますと、

  1. Vow And Declare(2015.10.17)
    →メルボルンカップ(豪GI)ほか
  2. Olmedo(2015.4.11)
    →仏2000ギニー(GI)ほか
  3. Winning Ways(2015.8.19)
    →クイーンズランドオークス(豪GI)ほか
  4. Warning(2016.9.30)
    →ヴィクトリアダービー(豪GI)ほか
  5. Gufo(2017.2.28)
    →ソードダンサーS(米GI)2回、ベルモントダービー招待S(米GI)ほか
  6. Decorated Invader(2017.3.16)
    →サマーS(加GI)ほか
  7. Fire At Will(2018.4.27)
    →ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフ(米GI)ほか

距離の長短を問わず南北両半球で活躍馬を続出。非サンデーサイレンスの血を見込まれたのか日本軽種馬協会が導入すると、日本でも初年度産駒からタマモブラックタイやトップナイフ(2020.3.9)を送り込んでいます。ちなみに、デクラレーションオブウォー(Declaration of War)という馬名は「宣戦布告」という意味です。

チャンスザローゼス(2020.1.29)&トップナイフ(2020.3.9)-2023年のクラシック候補生を確認する(No.4)-
チャンスザローゼス 牡 鹿毛 2020.1.29生 安平町・ノーザンファーム生産 馬主・藤田 晋氏 栗東・中内田 充正厩舎トップナイフ 牡 青鹿毛 2020.3.9生 浦河町・杵臼牧場生産 馬主・安原 浩司氏 栗東・昆 貢厩舎

父に産駒によるJRA重賞初制覇を贈ったタマモブラックタイ、その馬名意味は「冠名+タキシード用の黒の蝶ネクタイ」とのことです。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

#デクラレーションオブウォーはサンデーサイレンスの血は持っていないものの、母父Rahyの母父としてHaloは持っています。デクラレーションオブウォーが父となった場合、産駒から見ると5代目の傍流にHaloがいることになり、その影響度はかなり薄いという認識です。

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