日本に輸入された凱旋門賞馬を辿る(其の肆)-ダンシングブレーヴ(1983.5.11)&トニービン(1983.4.7)-

Special feature

ダンシングブレーヴ(Dancing Brave) 牡 鹿毛 1983.5.11生~1999.8.2没 米国・Glen Oak Farm & Taylor Made Farm生産 馬主・Khalid Abdullah 英国・Guy Harwood厩舎

ダンシングブレーヴ(1983.5.11)の4代血統表
Lyphard
鹿毛 1969.5.10
種付け時活性値:1.25
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
Nearctic
黒鹿毛 1954.2.11
Nearco 1935.1.24
Lady Angela 1944
Natalma
鹿毛 1957.3.26
Native Dancer 1950.3.27
Almahmoud 1947.5.18
Goofed
栗毛 1960.3.29
Court Martial
栗毛 1942
▲Fair Trial 1932
Instantaneous 1931
Barra
栗毛 1950
Formor 1934
La Favorite 1934
Navajo Princess
鹿毛 1974.3.31
仔受胎時活性値:2.00(0.00)
Drone
芦毛 1966.4.1
種付け時活性値:1.75
Sir Gaylord
黒鹿毛 1959.2.12
Turn-to 1951
Somethingroyal 1952
Cap and Bells
芦毛 1958.5.21
★Tom Fool 1949.3.31
Ghazni 1942
Olmec
栗毛 1966
仔受胎時活性値:1.75
Pago Pago
鹿毛 1960
種付け時活性値:1.125
★Matrice 1951
Pompilia 1951
Chocolate Beau
栗毛 1958.3.12
仔受胎時活性値:1.75
Beau Max
鹿毛 1947
種付け時活性値:0.50
Otra
黒鹿毛 1936
仔受胎時活性値:1.25

<5代血統表内のクロス:Mahmoud5×5>

ダンシングブレーヴ(1983.5.11)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Lyphard
(Northern Dancer系)
Drone
(Sir Gaylord系)
Pago Pago
(Fairway系)
Beau Max
(Teddy系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Drone 6.75 or 4.75 全妹Jolypha
(No. 3-d)
3番仔
(3連産目)

*

1986 Trusthouse Forte Prix de l'Arc de Triomphe
Date: Sunday 5th October 1986 |Course: Longchamp |Distance: 1m 4f |Going: Firm |Winning Time: 2m 27.7s |Winner: Dancing ...

1986年の第65回凱旋門賞(仏GI)を制したダンシングブレーヴ。むぅ、大外を強襲して一気に交わす時の脚の物凄さよ。ロンシャン芝2400mのラスト1ハロンは推定10秒8という豪脚を以てして叩き出したのが2分27秒7というレコードタイム。ダンシングブレーヴ、その強さと速さを際立たせたのは、この凱旋門賞で一緒に走った馬たちも強者であったからです。主だった馬たちを列挙しますと、、、

  • Bering(1983.3.20)
    →ジョッケクルブ賞(仏GI)、オカール賞(仏GII)、ノアイユ賞(仏GII)、ニエル賞(仏GIII)ほか
  • Triptych(1982.4.19)
    →愛2000ギニー(GI)、英チャンピオンS(GI)2回、英インターナショナルS(GI)、コロネーションC(英GI)2回、ガネー賞(仏GI)、マルセルブサック賞(仏GI)、フィーニクスチャンピオンS(愛GI)ほか
  • シャーラスタニ(1983.3.27)
    →英ダービー(GI)、愛ダービー(GI)、ダンテS(英GII)、サンダウンクラシックトライアルS(英GIII)
  • Shardari(1982.5.1)
    →英インターナショナルS(GI)、プリンセスオブウェールズS(英GII)、セントサイモンS(英GIII)、カンバーランドロッジS(英GIII)ほか
  • Darara(1983.5.11)
    →ヴェルメイユ賞(仏GI)、プシュケ賞(仏GIII)
  • Acatenango(1982.4.13)
    →独ダービー(GI)、サンクルー大賞(仏GI)、バーデン大賞(独GI)2回、アラルポカル(独GI)2回、ベルリン大賞(独GI)ほか
  • Mersey(1982.4.26)
    →ロワイヤルオーク賞(仏GI)、フォワ賞(仏GIII)、ロワイヤリュー賞(仏GIII)ほか。クリスタルパレス(1974.3.25)の仔
  • サンテステフ(1982.2.24)
    →コロネーションC(英GI)、アルクール賞(仏GII)、モーリスドニュイユ賞(仏GII)ほか
  • シリウスシンボリ(1982.3.26)
    →東京優駿(GI)ほか
  • Maria Fumata(1982.8.22)
    →ラスオークス(智GI)ほか

いずれ違わぬ猛者たちを切り捨てて。ダンシングブレーヴ、正に1980年代欧州最強馬。

そんなダンシングブレーヴは、マリー病という奇病に苛まれた結果、日本に輸入されました。病に冒されたダンシングブレーヴではありましたが、その強さと速さは代を経ても受け継がれ、

  1. コマンダーインチーフ(1990.5.18)
    →英ダービー(GI)、愛ダービー(GI)ほか
  2. ホワイトマズル(1990.3.21)
    →伊ダービー(GI)、ドーヴィル大賞(仏GII)ほか
  3. Wemyss Bight(1990.4.6)
    →愛オークス(GI)、マルレ賞(仏GII)、ペネロープ賞(仏GIII)、クレオパトル賞(仏GIII)ほか
  4. Ivanka(1990.3.5)
    →フィリーズマイル(英GI)ほか
  5. チェロキーローズ(1991.3.1)
    →スプリントC(英GI)、モーリス・ド・ゲスト賞(仏GI)、ポルトマイヨ賞(仏GIII)、パレロワイヤル賞(仏GIII)ほか
  6. エリモシック(1993.3.19)
    →エリザベス女王杯(GI)ほか
  7. キョウエイマーチ(1994.4.19)
    →桜花賞(GI)、ローズS(GII)、4歳牝馬特別・西(GII)、京都金杯(GIII)、阪急杯(GIII)ほか
  8. キングヘイロー(1995.4.28)
    →高松宮記念(GI)、中山記念(GII)、東京新聞杯(GIII)、東京スポーツ杯3歳S(GIII)ほか
  9. テイエムオーシャン(1998.4.9)
    →桜花賞(GI)、秋華賞(GI)、阪神3歳牝馬S(GI)、札幌記念(GII)、チューリップ賞(GIII)ほか

等を始めとしてステークスウイナーを数多く輩出しました。ダンシングブレーヴ、正に1980年代欧州最強馬。

[ダンシングブレーヴ(1983.5.11)の主な競走成績]

  1. 凱旋門賞(仏GI)、”キング・ジョージ”(英GI)、英2000ギニー(GI)、エクリプスS(英GI)、クレイヴァンS(英GIII)、セレクトS(英GIII)
  2. 英ダービー(GI)

通算10戦8勝、2着1回。

*

トニービン(Tony Bin) 牡 鹿毛 1983.4.7生~2000.3.10没 愛国・P. J. B. O’Callaghan生産 馬主・Allevamento White Star 伊国・Luigi Camici厩舎

トニービン(1983.4.7)の4代血統表
カンパラ
黒鹿毛 1976.2.19
種付け時活性値:1.50
Kalamoun
芦毛 1970.4.30
ゼダーン
芦毛 1965
★Grey Sovereign 1948.3.30
Vareta 1953
Khairunissa
芦毛 1960
Prince Bio 1941
Palariva 1953
State Pension
鹿毛 1967
オンリーフオアライフ
黒鹿毛 1960
Chanteur 1942
Life Sentence 1949
Lorelei
鹿毛 1950
Prince Chevalier 1943
Rock Goddess 1943
Severn Bridge
栗毛 1965
仔受胎時活性値:0.25
Hornbeam
栗毛 1953
種付け時活性値:0.75
Hyperion
栗毛 1930.4.18
Gainsborough 1915.1.24
Selene 1919
Thicket
鹿毛 1947
Nasrullah 1940.3.2
Thorn Wood 1942
Priddy Fair
鹿毛 1956
仔受胎時活性値:2.00(0.00)
Preciptic
栗毛 1942
種付け時活性値:1.25
★Precipitation 1933
Artistic 1930
Campanette
鹿毛 1948
仔受胎時活性値:1.75
Fair Trial
栗毛 1932
種付け時活性値:1.75
Calluna
青鹿毛 1943
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:Hyperion3×5×5、Gainsborough4×5(母方)、Nasrullah4×5、Prince Rose5×5(父方)>

トニービン(1983.4.7)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
カンパラ
(ゼダーン系)
Hornbeam
(Hyperion系)
Preciptic
(Hurry On系)
◆Fair Trial
(Fairway系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Fair Trial
(Severn Bridge)
5.00 or 3.00 従姉が愛オークス馬
(No. 19-b)
5番仔?

*

1988年の第65回凱旋門賞を制したトニービン。フェデリコテシオ賞(伊GIII)1着から連闘での参戦となったトニービン、前年2着の無念を晴らすべく挑んだこの一戦、同じ1983年生まれ世代のライバルMtoto(1983.4.1)の追撃をクビ差封じたところが決勝点。地元の伊国で14勝を積み上げていたトニービン、15勝目の国外初勝利が凱旋門賞となりました。

そんなトニービンについては「平成の首位種牡馬を辿る(其の肆)-トニービン(1983.4.7)-」もご参照いただければ幸いです。

[トニービン(1983.4.7)の主な競走成績]

  1. 凱旋門賞(仏GI)、伊ジョッキークラブ大賞(GI)、ミラノ大賞(伊GI)2回、伊共和国大統領賞(GI)2回、フェデリコテシオ賞(伊GIII)、エリントン賞(伊GIII)
  2. 凱旋門賞(仏GI)、サンクルー大賞(仏GI)、伊ジョッキークラブ大賞(GI)2回、ローマ賞(伊GI)
  3. “キング・ジョージ”(英GI)、イタリア大賞(伊GI)、伊グランクリテリウム(GI)、テヴェレ賞(伊GII)

通算27戦15勝、2着5回、3着4回。

*

ダンシングブレーヴとトニービンの1983年生まれ世代も強力なジェネレーションであり、クラシックディスタンスで活躍した海外調教馬たちを挙げますと、、、

  1. ダンシングブレーヴ(1983.5.11)
    →凱旋門賞(仏GI)、”キング・ジョージ”(英GI)、英2000ギニー(GI)、エクリプスS(英GI)ほか
  2. トニービン(1983.4.7)
    →凱旋門賞(仏GI)、伊ジョッキークラブ大賞(GI)、ミラノ大賞(伊GI)2回、共和国大統領賞(伊GI)2回ほか
  3. Mtoto(1983.4.1)
    →”キング・ジョージ”(英GI)、エクリプスS(英GI)2回ほか
  4. シャーラスタニ(1983.3.27)
    →英ダービー(GI)、愛ダービー(GI)ほか
  5. Bering(1983.3.20)
    →ジョッケクルブ賞(仏GI)ほか
  6. Manila(1983.2.5)
    →ブリーダーズカップ・ターフ(米GI)、アーリントンミリオンS(米GI)、ターフクラシック(米GI)、ユナイテッドネイションズH(米GI)2回ほか。ダンシングブレーヴと同じく父Lyphard
  7. アレミロード(1983.3.29)
    →オークトゥリー招待H(米GI)、オイロパ賞(独GI)ほか。ダンシングブレーヴのステーブルメイト
  8. Midway Lady(1983.2.14)
    →英オークス(GI)、英1000ギニー(GI)、マルセルブサック賞(仏GI)ほか。仔Eswarah(2002.4.21)が母仔2代の英オークス制覇を果たしました
  9. Horlicks(1983.10.7)
    →ジャパンカップ(GI)、マッキノンS(豪GI)、TVニュージーランドS(新GI)2回、DBドラフトクラシック(新GI)2回ほか

欧米、果ては新国の名牝まで混ざっていますが、強い世代と思わされます。また、北米の大種牡馬Storm Cat(1983.2.27)、亜国の大種牡馬サザンヘイロー(1983.2.9)も同じく1983年生まれ世代ですね。種牡馬成績ということではダンシングブレーヴ、トニービン、Mtotoの3頭は「ダービー馬の父」にもなりました。素晴らしい。

 

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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