第150回独ダービー(GI)の勝ち馬-Laccario(2016.3.26)-

Result

Laccario(ラッカリオ) 牡 黒鹿毛 2016.3.26生 独国・Gestüt Hof Ittlingen生産 馬主・Gestüt Ittlingen 独国・A Wöhler厩舎

Laccario(2016.3.26)の4代血統表

Scalo
黒鹿毛 2007.3.20
種付け時活性値:0.00

Lando
鹿毛 1990.1.23
Acatenango
栗毛 1982.4.13
Surumu 1974.2.26
Aggravate 1966
Laurea
鹿毛 1983.4.10
Sharpman 1976.4.4
Licata 1973.2.8
Sky Dancing
鹿毛 1997.3.17
★Exit to Nowhere
鹿毛 1988.3.11
Irish River 1976.4.2
Coup de Folie 1982.4.2
Saquiace
鹿毛 1988.3.31
Sagace 1980.5.26
Laquiola 1977.5.12
Laccata
鹿毛 2008.2.24
仔受胎時活性値:1.75
Lomitas
栗毛 1988.1.31
種付け時活性値:0.75
Niniski
鹿毛 1976.2.15
Nijinsky 1967.2.21
Virginia Hills 1971.3.15
La Colorada
栗毛 1981.2.7
Surumu 1974.2.26
La Dorada 1974.3.11
La Donna
鹿毛 1995.4.2
仔受胎時活性値:1.00
Shirley Heights
鹿毛 1975.3.1
種付け時活性値:0.75
Mill Reef 1968.2.23
Hardiemma 1969
Laurea
鹿毛 1983.4.10
仔受胎時活性値:0.75
◆Sharpman
栗毛 1976.4.4
種付け時活性値:1.50
Licata
鹿毛 1973.2.8
仔受胎時活性値:0.25

<5代血統表内のクロス:Laurea(♀)3×3、Surumu4×4>

Laccario(2016.3.26)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Scalo
(Alchimist系)
Lomitas
(Nijinsky系)
Shirley Heights
(Mill Reef系)
◆Sharpman
(エタン系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Sharpman
(Miss Molly)
3.75 大伯父Lando
(No. 7-b)
3番仔?

*

2019年の第150回独ダービー(GI。ハンブルク芝2400m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 4 Laccario 牡3 58 Eduardo Pedroza 2:29.95 A Wöhler 1
2 3 Django Freeman 牡3 58 Lukas Delozier 1 1/4 Henk Grewe 3
3 11 Accon 牡3 58 Jan Palik 1 1/4 Markus Klug 5
4 15 Quest The Moon 牡3 58 Andrasch Starke クビ Frau S Steinberg 2
5 1 Surrey Thunder 牡3 58 Jason Watson 1 1/2 Joseph Tuite 6

2019年の第150回独ダービー。北半球の主要国の中では最も遅い時期に行われることでおなじみの独ダービー、近年は欧州のパターンレース格付けでは、格下げの危機に瀕していると伝えられることもあります。けれどそれでも伝統の一戦であることには相違なく、独国の3歳選手権距離王者を決めるハンブルク芝2400mの大一番を制したのは、前走ウニオンレネン(独GII)を勝利して臨んだ1番人気のLaccario。日本人ならば日の丸を想起してしまう色合いのイットリンゲン牧場の勝負服をまとったエドワード・ペドロサ騎手を背にして、内ラチ沿いの先行5番手から抜け出すと、後を追ったDjango Freeman(2016.3.16)を1と4分の1馬身封じたところがゴール。Laccarioの鞍上のペドロサ騎手は独ダービー初制覇、管理されるアンドレアス・ヴェーラー調教師は1992年の第123回のPik König(1989.2.13)、1999年の第130回のBelenus(1996.4.12)、2011年の第142回のWaldpark(2008.3.29)、2016年の第147回のIsfahan(2013.3.5)に続いて5回目の独ダービー制覇となりました。

Laccarioの配合は、↑の4代血統表の通り、0の理論的には見所の多い配合となっています。Laccarioは父Scaloが満8歳時交配のミニモの遺伝を受けており、そしてまたLaurea3×3の牝馬クロス、Surumu4×4のクロスを持っています。近い代で先祖が減る良配合。合わせて、Laccarioの大伯父であり、直祖父でもあるLandoは、1995年の第15回ジャパンカップ(GI)の勝ち馬としてもおなじみです。そんなLandoも、Literat(1965)とLiberty(1966.2.22)の全兄妹クロスを3×3で持ち合わせています。Laccario、Landoの血統を見るに付け「サスガにイットリンゲン牧場の馬産」と唸ってしまいます。

では、以下にLaccarioの簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

Laurea 1983.4.10 0勝
|Lando 1990.1.23 10勝 独ダービー(GI) ジャパンカップ(GI) バーデン大賞(独GI)2勝 メルクフィンク銀行賞(独GI) ミラノ大賞(伊GI) 伊ジョッキークラブ大賞(GI)ほか
|Laroche 1991.4.10 6勝 独ダービー(GI) ゲルリンク賞(独GII) エリントン賞(伊GII)ほか
|La Donna 1995.4.2 2勝 独オークス(GII)3着
||Laccata 2008.4.24 1勝
|||Laccario 2016.3.26 (本馬) 独ダービー(GI) ウニオンレネン(独GII)
|Laurencia 1996.4.16 0勝
||Lauro 2003.4.3 4勝 スカイクラシックS(加GII)ほか
||Love Academy 2005.3.20 ヴィンターケーニヒン賞(独GIII)
|||Longina 2011.3.28 ディアナトライアル(独GII)ほか
|Laurella 1999.3.16 2勝
||Lovelyn 2012.2.12 4勝 伊ジョッキークラブ大賞(GI) 伊オークス(GII) ハンザ賞(独GII)

Laccarioの牝系は7号族b分枝系。イットリンゲン牧場で継承されている、いわゆるLライン。Laccarioの曾祖母Laureaの仔孫からはLando、Laroche、そしてLaccarioと3頭の独ダービー馬が輩出されています。素晴らしい。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。