ヴェラアズール(2017.1.19)-第42回ジャパンカップ(GI)の勝ち馬-

Result

ヴェラアズール 牡 青毛 2017.1.19生 白老町・(有)社台コーポレーション白老ファーム生産 馬主・(有)キャロットファーム 栗東・渡辺 薫彦厩舎

ヴェラアズール(2017.1.19)の4代血統表
エイシンフラッシュ
黒鹿毛 2007.3.27
種付け時活性値:0.25【9】

キングズベスト
鹿毛 1997.1.24
Kingmambo
鹿毛 1990.2.19
Mr. Prospector 1970.1.28
Miesque 1984.3.14
Allegretta
栗毛 1978.3.10
Lombard 1967.1.31
Anatevka 1969.2.13
ムーンレディ
黒鹿毛 1997.3.28
Platini
栗毛 1989.2.19
Surumu 1974.2.26
Prairie Darling 1984.3.16
Midnight Fever
鹿毛 1991.3.8
Sure Blade 1983.4.12
Majoritat 1984.1.27
ヴェラブランカ
芦毛 2007.3.2
仔受胎時活性値:0.25【9】

クロフネ
芦毛 1998.3.31
種付け時活性値:0.00【8】
フレンチデピュティ
栗毛 1992.1.30
Deputy Minister 1979.5.17
Mitterand 1981.2.19
ブルーアヴェニュー
芦毛 1990.2.15
Classic Go Go 1978.2.11
Eliza Blue 1983.4.11
アドマイヤサンデー
鹿毛 1995.2.20
仔受胎時活性値:0.75【11】
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
種付け時活性値:0.00【8】
★Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ムーンインディゴ
鹿毛 1986.2.11
仔受胎時活性値:2.00(0.00)【8】
El Gran Senor
鹿毛 1981.4.21
種付け時活性値:1.00【4】
Madelia
栗毛 1974.4.20
仔受胎時活性値:0.75【11】

<5代血統表内のクロス:なし>

ヴェラアズール(2017.1.19)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
エイシンフラッシュ
(Mr. Prospector系)
クロフネ
(Deputy Minister系)
サンデーサイレンス
(Halo系)
El Gran Senor
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
El Gran Senor
(ムーンインディゴ)
3.75 or 1.75 伯母トールポピー
(No. 1-p)
6番仔
(6連産目)

*

2022年の第42回ジャパンカップ(GI。東京芝2400m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 6 ヴェラアズール 牡5 57 R.ムーア 2:23.7 11-9-10-10 33.7 518
[0]
渡辺 薫彦 3
2 15 シャフリヤール 牡4 57 C.デムーロ 2:23.8 3/4 12-14-14-12 33.7 450
[-6]
藤原 英昭 1
3 3 ヴェルトライゼンデ 牡5 57 D.レーン 2:23.8 クビ 5-5-5-4 34.0 494
[0]
池江 泰寿 4
4 8 デアリングタクト 牝5 55 T.マーカンド 2:23.9 1/2 12-13-14-14 33.7 484
[-2]
杉山 晴紀 5
5 14 ダノンベルーガ 牡3 55 川田 将雅 2:24.3 2 1/2 8-10-10-7 34.4 500
[0]
堀 宣行 2

2022年の第42回ジャパンカップ。「エイシンフラッシュやりました、ヴェラアズール!!」と思わず叫んでしまった決勝点。ラスト100m、瞬間的に明るくきらめく光の如き末脚。父から譲り受けた漆黒の馬体と一瞬の切れ味も鮮やかにヴェラアズール、テン乗りとなった名手ライアン・ムーアに導かれると外のシャフリヤール(2018.4.13)、内のヴェルトライゼンデ(2017.2.8)を「4分の3馬身」「クビ」だけ振り切ったところが、「GIレース初挑戦初勝利」の大仕事。それは同時にエイシンフラッシュ産駒のGI初制覇でもあり、管理される渡辺薫彦調教師にもGI初優勝を贈ることにもなりました。

エイシンフラッシュ(2007.3.27)-【2010年】のJRA・GI勝ち馬を辿る(No.9)-
エイシンフラッシュ 牡 黒鹿毛 2007.3.27生 千歳市・社台ファーム生産 馬主・平井 克彦氏 栗東・藤原 英昭厩舎

ヴェラアズールの父エイシンフラッシュは黒鹿毛の美麗馬で非サンデーサイレンスの血統構成もあり、現役時代に随分応援していました。↑で引いた2010年の東京優駿(GI)の他にも、天覧競馬となった2012年の天皇賞・秋(GI)もイン突きからの見事な末脚でした。エイシンフラッシュ自身はジャパンカップについて2010年の第30回8着、2011年の第31回8着、2012年の第32回9着、2013年の第33回10着と4年連続で挑んだもののローズキングダム(2007.5.10)、ブエナビスタ(2006.3.14)、ジェンティルドンナ(2009.2.20)と好敵手たちの前に敗れたという結果でしたが、

ローズキングダム(2007.5.10)-【2010年】のJRA・GI勝ち馬を辿る(No.18)-
ローズキングダム 牡 黒鹿毛 2007.5.10生 安平町・ノーザンファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 栗東・橋口 弘次郎厩舎
ブエナビスタ(2006.3.14)-ジャパンカップ(GI)の勝ち馬を辿る(No.31)-
ブエナビスタ(Buena Vista) 牝 鹿毛 2006.3.14生 早来・ノーザンファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 栗東・松田博資厩舎
ジェンティルドンナ(2009.2.20)-ジャパンカップ(GI)の勝ち馬を辿る(No.32)-
ジェンティルドンナ(Gentildonna) 牝 鹿毛 2009.2.20生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 栗東・石坂正厩舎
ジェンティルドンナ(2009.2.20)-ジャパンカップ(GI)の勝ち馬を辿る(No.33)-
ジェンティルドンナ(Gentildonna) 牝 鹿毛 2009.2.20生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 栗東・石坂正厩舎

愛息ヴェラアズールが父の無念を晴らすべく2022年の第42回を勝利。東京芝2400mの舞台において父仔でGIレース制覇となったのはお見事でした。日本総大将としてシャフリヤールを送り出した藤原英昭調教師は悔しい思いをされたでしょうけれど、自身に「ダービートレーナー」の称号をプレゼントしてくれたエイシンフラッシュ、その仔ヴェラアズールの活躍はどこか嬉しい部分もあるはずと思いたいものです。いや、藤原師の勝負に対する厳しさを思えば、悔しさばかりかも知れません^^;。……と書いていましたが、やっぱりどこかで嬉しい気持ちがおありのようです。

【ジャパンC】2着シャフリヤールの藤原師、エイシンフラッシュ産駒に敗れ「負けるならこの馬だけだと」 | 競馬ニュース - netkeiba
◇G1・ジャパンカップ(2022年11月27日 東京芝2400メートル) 国内外の強豪が集った一戦は、ヴェラアズール(牡5=渡辺)が制し、G1初制覇を飾った。 1番人気に支持されたシャフリヤール(牡… No.1競馬情報サイト「netkeib...

そしてまたヴェラアズールを管理される渡辺師。週中のJRA共同会見では「(GⅠに管理馬を送り出す気持ちは)ジョッキーの時とは別物ですね」とのコメントでしたけれど、

2001年の第21回でジャングルポケット(1998.5.7)の3着だった騎手時代のナリタトップロード(1996.4.4)から21年、星霜を経て、立場変わってジャパンカップ初優勝。ナリタトップロードが勝った菊花賞を現地で見ていて、ナリタトップロードの単勝しか買っていなかった私は、渡辺師も応援しています。本当におめでとうございました。

ジャングルポケット(1998.5.7)-ジャパンカップ(GI)の勝ち馬を辿る(No.21)-
ジャングルポケット(Jungle Pocket) 牡 鹿毛 1998.5.7生~2021.3.2没 早来・ノーザンファーム生産 馬主・齊藤四方司氏→吉田勝己氏 栗東・渡辺栄厩舎
年度代表馬の同期生を辿る(其の弐拾弐)-ナリタトップロード(1996.4.4)-
ナリタトップロード 牡 栗毛 1996.4.4生~2005.11.7没 門別町・佐々木牧場生産 馬主・山路 秀則氏 栗東・沖 芳夫厩舎

そうして最も褒められるべきヴェラアズール。デビュー前に左後球節の骨折、骨瘤など体質の弱いところがあり、2020年3月の3歳デビュー以降今年2022年1月まで16戦続けてダート戦を使われていたヴェラアズール。3月に阪神芝2600mの淡路特別、17戦目で初めて芝レースを使われると1着。4月の中山芝2500mのサンシャインS3着、5月の東京芝2400mの緑風S3着と続いて、6月の東京芝2400mのジューンS1着。ジューンSで破った相手がアルゼンチン共和国杯(GII)を勝ったブレークアップ(2018.4.17)でしたので、レベルの高い準オープンの一戦だったのでしょう。オープンクラスに昇級して中4ヶ月の休養後、10月の阪神芝2400mの京都大賞典(GII)で重賞初挑戦初勝利。芝2400mを連勝して臨んだのが、大一番となった11月の第42回ジャパンカップ。「連勝している馬は買え」の競馬格言はもちろん、「別路線からの挑戦者の闘志」という0の理論的な格言も体現してくれたヴェラアズール。我慢我慢で本格化を待ったオーナーサイド、厩舎陣営にも応えて、本当に素晴らしかった。私もエイシンフラッシュの仔がGIレースを勝ってくれて、とっても嬉しかった(^^)

ヴェラアズール、その馬名意味は「青い帆(西)。母名より連想」ということ。その青い帆の向かう先は、年末の中山の舞台ではない模様。

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ヴェラアズールの体質、体力を考えても、いったん休暇を取るのは英断と思います。大切に使われて来たヴェラアズール、また次の大舞台での快走を期待しています。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

2022年11月27日 ジャパンC G1 | 重賞ウィナーレポート | 競走馬のふるさと案内所
引退した名馬の牧場見学データベース。馬、牧場、地図から検索可。見学マナー、見学Q&A、馬産地の知識が学べる。
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