ドルチェモア(2020.2.21)&マルカラピッド(2020.2.28)-2023年のクラシック候補生を確認する(No.3)-

Pedigree

ドルチェモア 牡 鹿毛 2020.2.21生 日高町・下河辺牧場生産 馬主・(株)スリーエイチレーシング 栗東・須貝 尚介厩舎

ドルチェモア(2020.2.21)の4代血統表
ルーラーシップ
鹿毛 2007.5.15
種付け時活性値:1.00【12】
キングカメハメハ
鹿毛 2001.3.20
Kingmambo
鹿毛 1990.2.19
Mr. Prospector 1970.1.28
Miesque 1984.3.14
マンファス
黒鹿毛 1991.2.23
ラストタイクーン 1983.5.9
Pilot Bird 1983.2.9
エアグルーヴ
鹿毛 1993.4.6
トニービン
鹿毛 1983.4.7
カンパラ 1976.2.19
Severn Bridge 1965
ダイナカール
鹿毛 1980.5.10
ノーザンテースト 1971.3.15
シヤダイフエザー 1973.2.20
アユサン
鹿毛 2010.2.21
仔受胎時活性値:0.25【9】
ディープインパクト
鹿毛 2002.3.25
種付け時活性値:1.75【7】
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ウインドインハーヘア
鹿毛 1991.2.28
Alzao 1980.2.28
Burghclere 1977.4.26
バイザキャット
栗毛 1995.2.17
仔受胎時活性値:1.50【14】
Storm Cat
黒鹿毛 1983.2.27
種付け時活性値:0.75【11】
Storm Bird 1978.4.19
Terlingua 1976.2.7
Buy the Firm
鹿毛 1986.5.12
仔受胎時活性値:2.00【8】
Affirmed
栗毛 1975.2.21
種付け時活性値:0.50【10】
By the Hand
黒鹿毛 1969.3.31
仔受胎時活性値:2.00(0.00)【16】

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×5>

ドルチェモア(2020.2.21)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ルーラーシップ
(Mr. Prospector系)
ディープインパクト
(サンデーサイレンス系)
Storm Cat
(Storm Bird系)
Affirmed
(Raise a Native系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ディープインパクト
(サンデーサイレンス)
5.75 or 3.75
(【9】+【14】+【8】+【16】)
母が桜花賞馬
(No. 9-f)
5番仔
(5連産目)

*

2022年の第8回サウジアラビアロイヤルC(GIII。東京芝1600m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 7 ドルチェモア 牡2 55 横山 和生 1:33.4 2-2 33.4 472
[-8]
須貝 尚介 2
2 1 グラニット 牡2 55 嶋田 純次 1:33.6 1 1/4 1-1 35.8 444
[-4]
大和田 成 7
3 8 シルヴァーデューク 牡2 55 戸崎 圭太 1:34.0 2 1/2 3-3 33.9 454
[-2]
西村 真幸 3
4 5 ノッキングポイント 牡2 55 C.ルメール 1:34.1 1 7-6 33.6 474
[+10]
木村 哲也 1
5 4 マイネルケレリウス 牡2 55 石川 裕紀人 1:34.3 1 1/2 9-9 33.6 418
[+8]
奥村 武 4

東京芝1600mの舞台設定が「将来への約束」になっている感もある2歳GIII、サウジアラビアロイヤルC。回次の浅い重賞ですが前身のいちょうS時代も含めるとクラリティスカイ(2012.3.7)ブレイブスマッシュ(2013.3.22)ダノンプレミアム(2015.4.3)グランアレグリア(2016.1.24)サリオス(2017.1.23)と既に5頭が後のGI馬に輝いています。

そんなサウジアラビアロイヤルCの2022年の一戦、9頭立ての良馬場を制したのはドルチェモア。1枠1番を利したグラニット(2020.2.22)が大逃げを見せて1000m通過が57秒8のハイラップ。第4回東京1日目のAコースという絶好の馬場コンディション、直線を向いた時は「嶋田、ミルファームの勝負服、逃げ粘るか!?」と思いましたが、離れた番手を進んでいたドルチェモアが横山和生騎手の激励に応えて一歩一歩差を詰め、残り50mを切ってようやく捕まえると、最後は1と4分の1馬身差し切ったところが決勝点。ドルチェモア、8月の札幌芝1500mの新馬戦を3馬身差の1着に続いてデビュー2連勝による重賞制覇でエリート街道に乗りました。元より母が2013年の桜花賞(GI)馬アユサンということで血統的な魅力があり、デビュー前に同厩舎の先輩である「つよカワアイドル」ソダシ(2018.3.8)を調教でアオルなどの動きから期待も高かったドルチェモア、その馬名意味は「甘い(伊)+もっと」ということです。

第73回桜花賞(GI)の勝ち馬。
アユサン 牝 鹿毛 2010.2.21生 日高・下河辺牧場生産 馬主・星野壽市氏 美浦・手塚貴久厩舎 アユサン(2010.2.21)の4代血統表 ディープインパクト 鹿毛 2002.3.25 種付け時活性値:1.75 サンデーサイレンス 青
ソダシ(2018.3.8)-第17回ヴィクトリアマイル(GI)の勝ち馬-
ソダシ 牝 白毛 2018.3.8生 安平町・ノーザンファーム生産 馬主・金子真人ホールディングス(株) 栗東・須貝 尚介厩舎

*

マルカラピッド 牝 栗毛 2020.2.28生 千歳市・社台ファーム生産 馬主・日下部 猛氏 栗東・今野 貞一厩舎

マルカラピッド(2020.2.28)の4代血統表
マインドユアビスケッツ
栗毛 2013.3.15
種付け時活性値:1.50【6】
Posse
鹿毛 2000.2.11
Silver Deputy
鹿毛 1985.2.25
Deputy Minister 1979.5.17
Silver Valley 1979.3.30
Raska
栗毛 1992.4.9
Rahy 1985.2.18
Borishka 1987.2.16
Jazzmane
栗毛 2006.4.30
Toccet
鹿毛 2000.5.2
Awesome Again 1994.3.29
Cozzene’s Angel 1994.4.29
Alljazz
鹿毛 1992.3.19
Stop the Music 1970.3.23
Bounteous 1979.5.27
ヴェルメンティーノ
栗毛 2011.3.18
仔受胎時活性値:2.00【8】
ダイワメジャー
栗毛 2001.4.8
種付け時活性値:0.25【9】
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
スカーレットブーケ
栗毛 1988.4.11
ノーザンテースト 1971.3.15
スカーレツトインク 1971.5.5
ドメーヌ(CHI)
鹿毛 2001.7.31
仔受胎時活性値:0.125【8.5】
Hussonet(USA)
栗毛 1991.1.29
種付け時活性値:0.375【9.5】
Mr. Prospector 1970.1.28
Sacahuista 1984.5.3
Walkabout(CHI)
鹿毛 1988.9.9
仔受胎時活性値:1.00【12】
Worldwatch(USA)
鹿毛 1978.2.24
種付け時活性値:0.375【9.5】
North Beach(CHI)
黒鹿毛 1982.12.10
仔受胎時活性値:1.25【5】

<5代血統表内のクロス:Deputy Minister4×5(父方)、Mr. Prospector4×5、Hail to Reason5×5>

マルカラピッド(2020.2.28)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
マインドユアビスケッツ
(Deputy Minister系)
ダイワメジャー
(サンデーサイレンス系)
Hussonet
(Mr. Prospector系)
Worldwatch
(Nijinsky系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
マインドユアビスケッツ
(Master Derby)
4.375
(【8】+【8.5】+【12】+【5】)
祖母が智GI馬
(No. 2-s)
2番仔
(3連産目)

*

2022年の第25回エーデルワイス賞(JpnIII。門別ダート1200m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 5 マルカラピッド 牝2 54 小沢大仁 1:13.7 6-5 37.6 464
[0]
今野貞一 4
2 11 エコロアイ 牝2 54 武豊 1:14.2 2.1/2 2-1 38.6 502
[0]
森秀行 3
3 14 トモジャミ 牝2 54 津村明秀 1:14.4 1 5-2 38.7 510
[+14]
鈴木伸尋 2
4 16 サワヤカローズ 牝2 54 五十嵐冬樹 1:14.5 クビ 8-6 38.1 492
[+4]
米川昇 9
5 15 メイドイットマム 牝2 54 井上俊彦 1:14.7 3/4 10-7 38.3 450
[0]
川島雅人 8

例年2歳ダートグレード競走のスタートを飾るレースは門別ダート1200mのエーデルワイス賞。エーデルワイス(独:Edelweiß・英:Edelweiss)の日本語名は西洋薄雪草(セイヨウウスユキソウ)。独語名を端的に訳すならば「高貴な白」という意味のキク科の高山植物エーデルワイス。実のところ現代日本競馬においても、サラブレッドの血統表を開けばEdelweissを見掛けます。そう、サンデーサイレンスの曾祖母がEdelweiss(1959.2.15)です。

という訳でエーデルワイス賞の2022年の一戦に戻りますと、NAR勢12頭とJRA勢4頭の16頭立て、良馬場のナイター競馬。戦前1番人気だったのは地元ホッカイドウ競馬所属のスティールグレイス(2020.1.22)でしたが、3角から4角の途中で故障を発生して競走中止……。4角先頭から押し切ろうとしたエコロアイ(2020.2.1)、差し迫ったトモジャミ(2020.3.12)と前目の競馬を見せた2頭の決着になるかと思われたところで、外から飛んできたのがマルカラピッドと小沢大仁騎手。ラスト100mあたりで前の2頭を捉えると、あっという間に抜き去って最後は2着に2馬身半差の快勝。マルカラピッド、8月の小倉芝1200mの新馬戦では出遅れもあり14着に大敗してしまいましたが、9月の中京ダート1200mの未勝利戦を勝ち上がると、10月のエーデルワイス賞も連勝。ダート2連勝で重賞勝ち馬となりました。ちなみに、マルカラピッドはデビュー以来3戦、すべて4番人気で出走しています。

そうしてマルカラピッドのエーデルワイス賞制覇は、鞍上の小沢騎手にデビュー2年目、管理される今野貞一調教師に開業11年目の重賞初勝利をもたらせることになりました。2021年デビューの小沢騎手、デビュー初日に1日2勝の離れ業を見せて、終わってみれば年間31勝をあげ、2020年代最初のJRA賞最多勝利新人騎手を受賞されたのでした。また今野調教師は開業初年となる2012年のJRA初勝利が、マルカラピッドと同じ冠名のマルカプレジオ(2008.4.20)でした。縁のあるオーナーの馬での重賞初勝利、格別だったと思います。

そしてまたマルカラピッドの父マインドユアビスケッツにとっても、初年度産駒から早期に重賞勝ち馬を送り出せたのは大きいのではないでしょうか。マインドユアビスケッツは現役時代に8勝を挙げ、その主な勝ち鞍にドバイゴールデンシャヒーン(UAE・GI)2回、マリブS(米GI)、ベルモントスプリントチャンピオンシップS(米GII)、アムステルダムS(米GII)、ルーカスクラシックS(米GIII)と1200mから9ハロンまでのGレースを6勝。このサイトも割合に長く続いていますので、

2017年のドバイWCナイトの主役たち(其の弐)
Mind Your Biscuits 牡 栗毛 2013.3.15生 米国・Jumping Jack Racing LLC生産 馬主・J Stables, Head Of Plains Partners LLC Et Al 米国・Chad ...
第26回ドバイゴールデンシャヒーン(UAE・GI)の勝ち馬
Mind Your Biscuits 牡 栗毛 2013.3.15生 米国・Jumping Jack Racing LLC生産 馬主・J Stables, Head Of Plains Partners LLC Et Al 米国・Chad ...

マインドユアビスケッツのドバイゴールデンシャヒーン2勝、記事に残っております。という訳で、周囲の人や父にも幸せをもたらせたマルカラピッド、その馬名意味は「冠名+快速」ということです。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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