ソールオリエンス 牡 鹿毛 2020.4.4生 千歳市・社台ファーム生産 馬主・(有)社台レースホース 美浦・手塚 貴久厩舎
キタサンブラック 鹿毛 2012.3.10 種付け時活性値:1.75【7】 |
ブラックタイド 黒鹿毛 2001.3.29 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 1969.2.7 |
Wishing Well 1975.4.12 | |||
ウインドインハーヘア 鹿毛 1991.2.20 |
Alzao 1980.2.28 | ||
Burghclere 1977.4.26 | |||
シュガーハート 鹿毛 2005.3.6 |
サクラバクシンオー 鹿毛 1989.4.14 |
サクラユタカオー 1982.4.29 | |
サクラハゴロモ 1984.4.13 | |||
オトメゴコロ 栗毛 1990.4.18 |
ジヤツジアンジエルーチ 1983.2.22 | ||
テイズリー 1981.4.27 | |||
スキア 鹿毛 2007.3.7 仔受胎時活性値:1.00【12】 |
Motivator 鹿毛 2002.2.22 種付け時活性値:1.00【4】 |
Montjeu 鹿毛 1996.4.4 |
Sadler’s Wells 1981.4.11 |
Floripedes 1985.5.11 | |||
Out West 黒鹿毛 1994.2.8 |
Gone West 1984.3.10 | ||
Chellingoua 1983.1.30 | |||
Light Quest 鹿毛 2000.1.18 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
Quest for Fame 黒鹿毛 1987.2.15 種付け時活性値:1.00【12】 |
Rainbow Quest 1981.5.15 | |
Aryenne 1977.4.28 | |||
Gleam of Light 鹿毛 1991.2.21 仔受胎時活性値:2.00【8】 |
デインヒル 鹿毛 1986.3.26 種付け時活性値:1.00【4】 |
||
Gold Runner 鹿毛 1985.3.27 仔受胎時活性値:1.25【5】 |
<5代血統表内のクロス:Lyphard5×5(父方)>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
キタサンブラック (サンデーサイレンス系) |
Motivator (Sadler’s Wells系) |
Quest for Fame (Blushing Groom系) |
デインヒル (Danzig系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
キタサンブラック (サクラバクシンオー) |
5.75 (【12】+【6】+【8】+【5】) |
半兄ヴァンドギャルド (No. 1-k) |
8番仔 (8連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ソールオリエンス | 牡3 | 57 | 横山 武史 | 2:00.6 | 15-15-15-17 | 35.5 |
462 [0] |
手塚 貴久 | 2 | |
2 | 14 | タスティエーラ | 牡3 | 57 | 松山 弘平 | 2:00.8 | 1 1/4 | 5-6-6-4 | 36.6 |
478 [-6] |
堀 宣行 | 5 |
3 | 7 | ファントムシーフ | 牡3 | 57 | C.ルメール | 2:01.1 | 1 3/4 | 11-10-10-10 | 36.4 |
494 [-8] |
西村 真幸 | 1 |
4 | 17 | メタルスピード | 牡3 | 57 | 津村 明秀 | 2:01.1 | アタマ | 9-9-8-8 | 36.7 |
504 [0] |
斎藤 誠 | 13 |
5 | 4 | ショウナンバシット | 牡3 | 57 | M.デムーロ | 2:01.3 | 3/4 | 13-13-10-4 | 36.7 |
498 [+2] |
須貝 尚介 | 12 |
1F毎の ラップ |
12.3 – 10.9 – 11.9 – 11.6 – 11.8 – 12.4 – 12.5 – 12.7 – 12.5 – 12.0 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.3 – 23.2 – 35.1 – 46.7 – 58.5 – 1:10.9 – 1:23.4 – 1:36.1 – 1:48.6 – 2:00.6 |
上り | 4F 49.7 – 3F 37.2 |
ソールオリエンス、眼を見張る競馬で牡馬クラシックの一冠目を奪取しました。中山芝2000m、晴の重馬場、18頭立て。初めての多頭数の競馬、18頭の最内1枠1番、雨が残った重馬場も何もまったく関係なし。中山芝の直線310m、馬場の良い大外からライバル17頭を撫で切りにして差し切ったその様。「強い!! これは強い!!」「これはちょっとスケールが違ったんやねぇ」と、思わず声が出てしまったゴール後。ソールオリエンス、2022年11月の東京芝1800mの新馬戦、2023年1月の中山芝2000mの京成杯(GIII)、
そして4月の中山芝2000mの皐月賞と3戦3勝。2歳戦が行われるようになった1946年以降史上最少キャリアでの皐月賞制覇を遂げると共に、史上20頭目の無敗の皐月賞馬と相成りました。そんな訳でですね、無敗で皐月賞を制した20頭の一覧がWEBリソースで見付けられませんでしたので、そうなれば「作る他ない」ということで、皆様が気になるであろう事項と共に作成してみました。
No. | 達成年 | 馬名(生年月日) | 東京優駿成績 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 1941 | セントライト(1938.4.2) | 1着 | 三冠馬 |
2 | 1942 | アルバイト(クリヒカリ)(1939.4.10) | 2着 | 半兄セントライト |
3 | 1951 | トキノミノル(1948.5.2) | 1着 | 二冠馬 |
4 | 1952 | クリノハナ(1949.5.18) | 1着 | 二冠馬 |
5 | 1954 | ダイナナホウシユウ(1951.5.11) | 4着 | 二冠馬 |
6 | 1960 | コダマ(1957.4.15) | 1着 | 二冠馬 |
7 | 1964 | シンザン(1961.4.2) | 1着 | 三冠馬 |
8 | 1973 | ハイセイコー(1970.3.6) | 3着 | |
9 | 1974 | キタノカチドキ(1971.3.27) | 3着 | 二冠馬 |
10 | 1976 | トウシヨウボーイ(1973.4.15) | 2着 | 当年の有馬記念勝ち |
11 | 1984 | シンボリルドルフ(1981.3.13) | 1着 | 三冠馬 |
12 | 1985 | ミホシンザン(1982.4.16) | 不出走 | 父シンザン&二冠馬 |
13 | 1991 | トウカイテイオー(1988.4.20) | 1着 | 父シンボリルドルフ&二冠馬 |
14 | 1992 | ミホノブルボン(1989.4.25) | 1着 | 二冠馬 |
15 | 2001 | アグネスタキオン(1998.4.13) | 不出走 | |
16 | 2005 | ディープインパクト(2002.3.25) | 1着 | 三冠馬 |
17 | 2019 | サートゥルナーリア(2016.3.21) | 4着 | |
18 | 2020 | コントレイル(2017.4.1) | 1着 | 三冠馬 |
19 | 2021 | エフフォーリア(2018.3.10) | 2着 | 当年の天皇賞・秋(GI)&有馬記念(GI)勝ち |
20 | 2023 | ソールオリエンス(2020.4.4) | ? |
いずれ名だたる優駿たち。ソールオリエンスより前の無敗の皐月賞馬の内、現在の東京優駿(GI)に出走したのは17頭。内訳は10頭が1着、3頭が2着、2頭が3着、2頭が4着。果たしてソールオリエンスの東京優駿の結果や如何にというところですが、皐月賞の走りぶりを見せられますと「このまま突き進んで、あわよくば無敗の三冠も」と考えてしまいます。思えば1枠1番から発走して皐月賞を制した馬で印象に残っていますのは、
平成最初の三冠馬ナリタブライアン(1991.5.3)と令和最初の三冠馬コントレイル、なんですよね。ソールオリエンス、いやが上にも期待は高まります。そしてまたソールオリエンスと共に殊勲を立てた横山武史騎手は、19頭目の無敗の皐月賞馬と共に臨んだ東京優駿2着の無念を晴らすべく、東京芝2400mに挑みます。いやぁ、タケシは本当に素直な良い子。今回の勝利騎手インタビューを見ていてもそう思いました。応援したくなる騎手です(^^)
人に関わるところを述べておきますと、ソールオリエンスを管理される手塚貴久調教師はJRA・GI9勝目を挙げると共に、JRAクラシック五冠で残すのは東京優駿のみとなりました。桜花賞(GI)はアユサン(2010.2.21)、菊花賞(GI)はフィエールマン(2015.1.20)、優駿牝馬(GI)はユーバーレーベン(2018.1.27)、そして皐月賞はソールオリエンスで勝利を収められています。敏腕、ですね(^^)
また馬主の(有)社台レースホースは、牡馬クラシックの優勝は2014年の第74回皐月賞を制したイスラボニータ(2011.5.21)以来となりました。皐月賞ということではダイナコスモス(1983.3.25)、ジェニュイン(1992.4.28)、ネオユニヴァース(2000.5.21)、キャプテントゥーレ(2005.4.5)、イスラボニータ、そしてソールオリエンスと6勝目。「黄、黒縦縞、袖青一本輪」の勝負服の巻き返しは、昨年の牝馬二冠を制したスターズオンアース(2019.2.27)でも感じたことですが、やはり自分が競馬を見始めた頃にゴリゴリに活躍していた勝負服ですから、この復権は嬉しいものです(^^)
そうして生産の社台ファーム。皐月賞はジェニュイン、エアシャカール(1997.2.26)、アグネスタキオン、ネオユニヴァース、ダイワメジャー(2001.4.8)、キャプテントゥーレ、ヴィクトワールピサ(2007.3.31)、ロゴタイプ(2010.3.10)、そしてソールオリエンスと9勝目。9勝目と聞くとサスガですが、ロゴタイプから10年と思うと、雌伏して時が至るのを待っていた、という感もあります。今週、連載企画分で皐月賞を制したジェニュインとエアシャカールの記事をアップしたのは、両頭が社台ファームの生産馬であることも意識にありました。社台ファームの生産馬であるソールオリエンスを応援したい自分がいたのでしょう。
いみじくも「朝日(ラテン語)」を馬名に戴くソールオリエンス。陽はまた昇るものです。
*
ソールオリエンスが皐月賞を制したことにより、種牡馬キタサンブラックは2年度産駒からクラシックホースを輩出することになりました。あの鹿毛の男前は、どうも「天才」の仔を送り出すようです。
イクイノックス(2019.3.23)とソールオリエンス、この天才2頭がぶつかり合うレースも見てみたいもの。そしてまた、もしかしたら、サンデーサイレンスの血を直父系でつなぐのは、この鹿毛の流星の系譜なのかも知れません。
併せてソールオリエンスは半兄ヴァンドギャルド(2016.2.20)の引退の報せを聞いてか、「兄ちゃん、俺頑張るよ」とばかりに、兄にはなむけを贈ることにもなりました。ヴァンドギャルド、海外から種牡馬オファーがあるようですが、弟の皐月賞勝ちによりその血の価値が高まりました。
*
長い記事になりました。なんだか応援したくなる馬人でして、東京優駿もソールオリエンスと横山騎手をグリグリに声援を送ることになりそうです。ともあれ、今回の皐月賞は雨が残る重馬場での激しい戦いでした。出走18騎に疲れが残らないよう、いつもと変わらず祈りの言葉を捧げます。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。
#ソールオリエンスとタスティエーラ(2020.3.22)による皐月賞1着2着。それぞれの父であるキタサンブラックとサトノクラウン(2012.3.10)、共に2012年3月10日に生を受けた2頭によるGIレースでの1着2着は、思えば雨の不良馬場で行われた2017年の天皇賞・秋。父仔2代の芝2000mのGIレースにおける戦い。血は巡り、馬は駆け、人は賭け続けます。