Rainbow Quest(1981.5.15)+α-凱旋門賞(仏GI)が100回を迎えるに当たり(No.8)-

Special feature

Rainbow Quest(レインボークエスト) 牡 鹿毛 1981.5.15生~2007.7.7没 米国・Alan Clore生産 馬主・Khalid Abdullah 英国・Jeremy Tree厩舎

Rainbow Quest(1981.5.15)の4代血統表
Blushing Groom
栗毛 1974.4.8
種付け時活性値:1.50【6】
Red God
栗毛 1954.2.15
Nasrullah
鹿毛 1940.3.2
Nearco 1935.1.24
Mumtaz Begum 1932
Spring Run
鹿毛 1948
Menow 1935.5.19
Boola Brook 1937
Runaway Bride
鹿毛 1962
Wild Risk
鹿毛 1940
★Rialto 1923
Wild Violet 1935
Aimee
鹿毛 1957
Tudor Minstrel 1944.2.16
Emali 1945
I Will Follow
鹿毛 1975.4.29
仔受胎時活性値:1.25【5】
Herbager
鹿毛 1956.4.19
種付け時活性値:0.50【18】
Vandale
鹿毛 1943
Plassy 1932
Vanille 1929
Flagette
栗毛 1951
Escamillo 1939
Fidgette 1939
Where You Lead
栗毛 1970.4.23
仔受胎時活性値:1.00【4】
★Raise a Native
栗毛 1961.4.18
種付け時活性値:0.00【8】
Native Dancer 1950.3.27
Raise You 1946
Noblesse
栗毛 1960
仔受胎時活性値:0.25【9】
Mossborough
栗毛 1947
種付け時活性値:1.00【12】
Duke’s Delight
栗毛 1946
仔受胎時活性値:1.25【13】

<5代血統表内のクロス:Nearco4×5、Firdaussi5×5>

Rainbow Quest(1981.5.15)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Blushing Groom
(Red God系)
Herbager
(Son-in-Law系)
★Raise a Native
(Native Dancer系)
Mossborough
(Nearco系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Blushing Groom
(Runaway Bride)
3.75 従弟ウォーニング&コマンダーインチーフ
(No. 14-f)
2番仔
(2連産目)

*

1985年の第64回凱旋門賞(仏GI。ロンシャン芝2400m)の結果(上位5頭)

馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 Rainbow Quest 牡4 59 Pat Eddery 2:29.50 J. Tree
2Sagace 牡5 59 Eric Legrix (1位降着) Patrick L Biancone
3 Kozana 牝3 54.5 Alain Lequeux 2 A de Royer-Dupre
4 Sumayr 牡3 56 Yves Saint-Martin クビ A de Royer-Dupre
5 Fitnah 牝3 54.5 Frederic Head 1 C. Head

1985年の第64回凱旋門賞。ディフェンディングチャンピオンの威信を賭けて番手先行から内ラチ沿いを抜け出したSagace(1980.5.26)とエリック・ルグリ騎手。

Sagace(1980.5.26)-凱旋門賞(仏GI)が100回を迎えるに当たり(No.7)-
Sagace(サガス) 牡 鹿毛 1980.5.26生~1989.5.4没 仏国・Dayton Limited生産 馬主・Daniel Widenstein 仏国・Patrick-Louis Biancone厩舎

それを外から追いかけた当年のコロネーションC(英GI)勝ち馬Rainbow Questとパット・エデリー騎手。内の黒鹿毛、白の帽子に真っ青の勝負服、外の鹿毛、桃の帽子に「薄緑、桃襷、白袖」の勝負服。火の出るような叩き合いを見せた2騎の攻防は、わずかに内のSagaceとルグリ騎手に軍配が上がりました。

が、しかし。

外から詰め寄ったRainbow Quest鞍上のエデリー騎手、直線で馬体接触によるインターフェアがあったとして申し立てを行い、結果、Rainbow Questが1着繰り上がり、Sagaceは1位入線2着降着の裁定がなされました。正直、走行妨害と判定される程には見えませんけれど、兎にも角にも、SagaceによるAllged(1974.5.4)以来史上6頭目となる凱旋門賞連覇は露と消えてしまいました。

Alleged(1974.5.4)-凱旋門賞(仏GI)が100回を迎えるに当たり(No.5)-
Alleged(アレッジド) 牡 鹿毛 1974.5.4生~2000.6.23没 米国・Mrs. June H. McKnight生産 馬主・Robert Sangster et al. 愛国・Vincent O'Brien厩舎

なにはともあれ、凱旋門賞優勝を蹄中に収めたRainbow Quest。競走成績からは「善戦マン」というイメージもありましたが、その血筋の良さによる真価が発揮されたのは、種牡馬入りを果たしてからでした。Rainbow Questの代表産駒を確認しておきますと、、、

  1. Saumarez(1987.3.28)
    →凱旋門賞(仏GI)、パリ大賞(仏GI)ほか
  2. Quest For Fame(1987.2.15)
    →英ダービー(GI)、ハリウッドターフH(米GI)ほか
  3. Knight’s Baroness(1987.4.16)
    →愛オークス(GI)。牝馬
  4. Sought Out(1988.3.17)
    →カドラン賞(仏GI)ほか。牝馬
  5. アーミジャー(1990.2.15)
    →レーシングポストT(英GI)ほか
  6. Bright Generation(1990.3.23)
    →伊オークス(GI)。牝馬
  7. Raintrap(1990.2.1)
    →ロスマンズインターナショナルS(加GI)、サンフアンカピストラーノ招待H(米GI)、ロワイヤルオーク賞(仏GI)ほか
  8. Urgent Request(1990.2.15)
    →サンタアニタH(米GI)ほか
  9. サクラローレル(1991.5.8)
    →有馬記念(GI)、天皇賞・春(GI)ほか。ご存知1996年のJRA賞年度代表馬
  10. サンシャック(1991.2.8)
    →コロネーションC(英GI)、ロワイヤルオーク賞(仏GI)、クリテリウム・ド・サンクルー(仏GI)ほか
  11. Rainbow Dancer(1991.4.2)
    →ハリウッドターフH(米GI)、オークトゥリーターフチャンピオンシップS(米加GI)ほか
  12. Spectrum(1992.5.8)
    →愛2000ギニー(GI)、英チャンピオンS(GI)ほか
  13. Fiji(1994.4.14)
    →ゲイムリーBCH(米GI)、イエローリボンS(米GI)ほか。牝馬
  14. クロコルージュ(1995.2.24)
    →イスパーン賞(仏GI)、リュパン賞(仏GI)ほか。イスパーン賞の勝利時の2着がエルコンドルパサー(1995.3.17)
  15. Nedawi(1995.4.9)
    →英セントレジャーS(GI)ほか
  16. Special Quest(1995.3.3)
    →クリテリウム・ド・サンクルー(仏GI)ほか
  17. Edabiya(1996.4.8)
    →モイグレアスタッドS(愛GI)ほか。牝馬
  18. Millenary(1997.4.21)
    →英セントレジャーS(GI)ほか
  19. Crowded House(2006.3.22)
    →レーシングポストT(英GI)ほか
  20. Colour Vision(2008.2.22)
    →アスコットゴールドC(英GI)ほか。せん馬

と、20頭のGI勝ち馬を始めとして活躍馬を続々と送り込んだ名種牡馬となりました。Rainbow Questの仔は、ここ一番の大勝負で根性を見せて勝ち切るという、闘志注入型種牡馬Blushing Groomの直系らしさがあったように感じます。上記の代表産駒の中では、やはりサクラローレルが印象深い1頭。私が初めて競馬場に行った1994年11月20日の日曜日、京都競馬場において芝2200mの比良山特別を勝利したことを思い出しますし、1996年4月21日の日曜日、京都競馬場の天皇賞・春(GI)でナリタブライアン(1991.5.3)を差し切ったのも目の前で見ていました。栃栗毛が淀のターフを駆けた姿、目を瞑ればまぶたの裏によぎります。

*

凱旋門賞に関わるところにおいて言えば、Rainbow Questの物語は一代で終わることなく、次代に繋がりました。上述の代表産駒でも名前を挙げた、初年度産駒Saumarezが1990年の第69回を制して史上6組目の「凱旋門賞親仔制覇」を遂げたのでした。

Saumarez(ソーマレズ) 牡 黒鹿毛 1987.3.28生 英国・Mrs. E. Longton生産 馬主・Bruce McNall & Wayne Gretzky 英国・Henry Cecil厩舎 → 仏国・Nicolas Clement厩舎

Saumarez(1987.3.28)の4代血統表
Rainbow Quest
鹿毛 1981.5.15
種付け時活性値:1.25【5】
Blushing Groom
栗毛 1974.4.8
Red God
栗毛 1954.2.15
Nasrullah 1940.3.2
Spring Run 1948
Runaway Bride
鹿毛 1962
Wild Risk 1940
Aimee 1957
I Will Follow
鹿毛 1975.4.29
Herbager
鹿毛 1956.4.19
Vandale 1943
Flagette 1951
Where You Lead
栗毛 1970.4.23
★Raise a Native 1961.4.18
Noblesse 1960
Fiesta Fun
黒鹿毛 1978.2.2
仔受胎時活性値:2.00(0.00)【8】
Welsh Pageant
鹿毛 1966.4.3
種付け時活性値:0.75【11】
Tudor Melody
黒鹿毛 1956
Tudor Minstrel 1944.2.16
Matelda 1947
Picture Light
鹿毛 1954
Court Martial 1942
Queen of Light 1949
Antigua
栗毛 1958
仔受胎時活性値:0.75【19】
Hyperion
栗毛 1930.4.18
種付け時活性値:0.75【27】
Gainsborough 1915.1.24
Selene 1919
Nassau
鹿毛 1947
仔受胎時活性値:0.50【10】
Nasrullah
鹿毛 1940.3.2
種付け時活性値:1.50【6】
Meraline
鹿毛 1939
仔受胎時活性値:1.75【7】

<5代血統表内のクロス:Nasrullah4×4、Tudor Minstrel4×5>

Saumarez(1987.3.28)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Rainbow Quest
(Blushing Groom系)
Welsh Pageant
(Owen Tudor系)
Hyperion
(Gainsborough系)
◆Nasrullah
(Nearco系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Nasrullah
(Fiesta Fun)
5.00 or 3.00 母が英GI3着馬
(No. 16-a)
3番仔?
(3連産目?)

*

1990年の第69回凱旋門賞(仏GI。ロンシャン芝2400m)の結果(上位5頭)

馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 Saumarez 牡3 56 Gerald Mosse 2:29.80 N Clement 7
2 Epervier Bleu 牡3 56 Dominique Boeuf 3/4 E Lellouche 3
3 Snurge 牡3 56 T Quinn 1/2 Paul Cole 4
4 In The Wings 牡4 59 Pat Eddery 2 A Fabre 2
5 Belmez 牡3 56 S Cauthen 1 1/2 Sir Henry Cecil 2

Saumarez、ジェラール・モッセ騎手が終始先行3番手の絶好位から進めると、フォルスストレートを抜けた後の最後の直線を内ラチ沿いからいち早く抜け出し。最後の最後Epervier Bleu(1987.3.25)が迫ったものの、4分の3馬身差まで。Saumarez、これは完勝劇でした。Rainbow Quest、息子Saumarezが文句なしの凱旋門賞勝利を収めてくれて、溜飲を下げることが出来たのではないかと思います。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

*

[Rainbow Quest(1981.5.15)の主な競走成績]

  1. 凱旋門賞(仏GI)、コロネーションC(英GI)、グレートヴォルティジュールS(英GII)
  2. 愛ダービー(GI)、エクリプスS(英GI)、デューハーストS(英GI)、クレイヴァンS(英GIII)
  3. ジョッケクルブ賞(仏GI)、”キング・ジョージ”(英GI)

通算14戦6勝、2着4回、3着2回。

*

[Saumarez(1987.3.28)の主な競走成績]

  1. 凱旋門賞(仏GI)、パリ大賞(仏GI)、プランスドランジュ賞(仏GIII)

通算9戦5勝、2着1回。

*

#余談。Rainbow Questは「虹を探し求める」という馬名意味と「レインボークエスト」という音の響きが「良いなぁ」と思った馬でした。Sagaceの馬名意味は分かりかねますが、日本語の音にすると「探す」を想起します。意味や音から日本語的に解すると、両頭共に勝利を探し求めるサラブレッドらしい素敵な馬名と思います。

#余談の余談。Rainbow Questに関するところで弊サイトでは何度か紹介していますけれど、ジョッケクルブ賞(仏GI)出走時の映像がグッときますね。

後の大種牡馬3頭の揃い踏み。1着Darshaan(1981.4.18)、2着Sadler’s Wells(1981.4.11)、3着Rainbow Quest。