プレクラスニー(1987.6.10)-濁音・半濁音にてGI馬を辿る(No.16)-

Series

プレクラスニー 牡 芦毛 1987.6.10生~1998.1.30没 三石・嶋田牧場生産 馬主・田島榮二郎氏 美浦・矢野照正厩舎

プレクラスニー(1987.6.10)の4代血統表
クリスタルパレス
芦毛 1974.3.25
種付け時活性値:1.00【12】
Caro
芦毛 1967.4.11
フオルテイノ
芦毛 1959.4.19
Grey Sovereign 1948.3.30
Ranavalo 1954
Chambord
栗毛 1955
Chamossaire 1942
Life Hill 1940
Hermieres
栗毛 1958.4.10
Sicambre
黒鹿毛 1948
Prince Bio 1941
Sif 1936
Vieille Pierre
鹿毛 1951
Blue Peter 1936
Vieille Maison 1936
ミトモオー
鹿毛 1971.4.2
仔受胎時活性値:1.75【15】
ヴイミー
黒鹿毛 1952
種付け時活性値:0.50【18】
Wild Risk
黒鹿毛 1940
Rialto 1923
Wild Violet 1935
Mimi
鹿毛 1943
Black Devil 1931
Mignon 1935
ロイヤルリツキ
鹿毛 1964.4.7
仔受胎時活性値:1.50【6】
ロイヤルチヤレンヂヤー
栗毛 1951
種付け時活性値:1.00【12】
★Royal Charger 1942
Skerweather 1936
キングセカンド
黒鹿毛 1958.6.5
仔受胎時活性値:1.25【5】
シマタカ
鹿毛 1944.2.27
種付け時活性値:1.25【13】
トウセイ
鹿毛 1952.6.21
仔受胎時活性値:1.25【5】

<5代血統表内のクロス:Rialto4×5>

プレクラスニー(1987.6.10)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
クリスタルパレス
(フオルテイノ系)
ヴイミー
(Wild Risk系)
ロイヤルチヤレンヂヤー
(Royal Charger系)
シマタカ
(Blandford系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
シマタカ
(ミトモオー)
5.75
(【15】+【6】+【5】+【5】)
母が新潟記念勝ち馬
(No. 5-j スターダスト系)
5番仔
(5連産目)

*

1991年の第104回天皇賞・秋(GI。東京芝2000m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢 騎手 走破
時計
着差 調教師
1 10 プレクラスニー 牡4 江田 照男 2:03.9 矢野 照正 3
2 14 カリブソング 牡5 柴田 政人 2:04.0 3/4 加藤 修甫 4
3 2 カミノクレッセ 牡4 南井 克巳 2:04.0 ハナ 工藤 嘉見 5
4 17 リストレーション 牝5 的場 均 2:04.1 1/2 柄崎 孝 11
5 18 ヌエボトウショウ 牝4 角田 晃一 2:04.2 1/2 渡辺 栄 7
1991年の第104回天皇賞・秋(GI。東京芝2000m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
13.2 – 11.2 – 11.7 – 12.4 – 12.6 – 12.2 – 12.0 – 12.3 – 12.4 – 12.9
ラップの
累計タイム
13.2 – 24.4 – 36.1 – 48.5 – 1:01.1 – 1:13.3 – 1:25.3 – 1:37.6 – 1:50.0 – 2:02.9
上り 4F 49.6 – 3F 37.6

タマモクロス(1984.5.23)以来3年ぶりの天皇賞春秋連覇を狙ったメジロマックイーン(1987.4.3)、7枠13番から内に切れ込むように先行策を取ると、逃げたプレクラスニー、番手のホワイトストーン(1987.4.2)に続く3番手。1987年生まれ世代の強豪芦毛馬3頭、そのまま上位人気3頭が雁行体勢で3角から4角に駆けていくと、直線、抜群の手応えで抜け出したのはメジロマックイーン。粘るプレクラスニーを見る間に引き離して、終わってみれば6馬身差の1位入線。ボス血統を持つボス馬の強さばかりが浮き彫りになったかに見えたゴール後でしたが、2角の時点で審議の青ランプが灯っていました。

メジロマックイーン(1987.4.3)-五十音にて名馬を辿る(No.34)-
メジロマックイーン 牡 芦毛 1987.4.3生~2006.4.3没 浦河町・吉田 堅氏生産 馬主・メジロ商事(株) 栗東・池江 泰郎厩舎
ホワイトストーン(1987.4.2)-五十音にて名馬を辿る(No.30)-
ホワイトストーン 牡 芦毛 1987.4.2生~1998.2.4没 厚真町・大川幾男氏生産 馬主・安藤博氏 美浦・高松 邦男厩舎

今も昔もコースレイアウトがレースの難しさを引き出す、1角奥のポケット発進となる東京芝2000m。メジロマックイーン、7枠13番から内に切れ込むように先行策を取った結果、内に居た馬たちに対するインターフェアとなり、結果、1位入線18着降着の裁定が下されたのでした。

JRA・GI史上初の1位入線馬の降着劇となった1991年の第104回天皇賞・秋、芦毛の現年齢表記4歳馬が思わぬ憂き目に遭ってしまった一戦、勝ち馬として名を残したのも芦毛の4歳馬。プレクラスニー、勝負には負けたものの、レースには勝ったという結末。プレクラスニーの鞍上を務めた江田照男騎手は19歳8ヶ月20日というJRA史上最年少の天皇賞制覇と共に、繰り上がりでの1着ではありましたが、GI初騎乗初勝利を遂げられたのでした。

露語で「非常に美しい、素晴らしい」という形容詞を馬名に戴いたプレクラスニー。白面が目立った芦毛馬はどうしても天皇賞・秋の繰り上がり優勝が印象に残ってしまうのです。しかし、その競走成績を辿ってみれば、芝1800mから2000mは10戦7勝、2着3回と100%連対を誇った名中距離馬だったのです。

プレクラスニー(1987.6.10)の競走成績
No. 年月日 レース 馬場 距離(m) 人気 着順
1 1990.2.24 中山 4歳新馬 ダート 1200 2 3
2 1990.3.18 中山 4歳未勝利 ダート 1200 1 5
3 1990.4.21 福島 4歳未勝利 1800 1 1
4 1990.5.26 東京 ロベリア賞 1800 1 1
5 1990.6.23 福島 しゃくなげS 1700 1 5
6 1990.7.8 福島 さくらんぼS 2000 3 2
7 1991.1.5 中山 東雲賞 ダート 1800 5 10
8 1991.1.20 中山 若潮賞 1800 4 1
9 1991.3.2 中山 内外タイムス杯 2000 2 2
10 1991.3.30 中山 船橋S 1800 1 2
11 1991.4.20 東京 晩春S 1800 1 1
12 1991.6.8 東京 エプソムC(GIII) 1800 1 1
13 1991.10.6 東京 毎日王冠(GII) 1800 2 1
14 1991.10.27 東京 天皇賞・秋(GI) 2000 3 1
15 1991.12.22 中山 有馬記念(GI) 2500 3 4

そしてまた東京芝では5戦5勝。大回りコースに強い、欧州の芝血統馬らしい戦績でした。

プレクラスニーの仔は初年度産駒ストレラー(1994.3.13)が府中3歳S(GIII)でゴッドスピード(1994.4.6)の4着に入った時、「おっ、プレクラスニーの仔」と思ったもの。確認してみれば、プレクラスニーの仔でJRA勝利を収めたのはストレラーとその全妹タンドレス(1996.3.19)の2頭だけなのですが、2頭で挙げた3勝の鞍上を見ればすべて江田照男騎手によるもの。ささやかかも知れません。けれど、父仔2代の物語を思いました。

*

という訳で、

濁音・半濁音にてGI馬を辿る
No. 馬名
(生年月日)
[F No.]
母の
何番仔?
[料の遺伝]
4代血統構成
母父 祖母父 曾祖母父
1 ギヤロツプダイナ
(1980.4.25)

[3-n]
初仔
[4.50]
ノーザンテースト
(Northern Dancer系)
★エルセンタウロ
(Fairway系)
Bold Ruler
(Nasrullah系)
To Market
(Black Toney系)
2 グレープブランデー
(2008.4.11)

[3-n]
7番仔
(2連産目)
[4.75]
マンハッタンカフェ
(サンデーサイレンス系)
ジヤツジアンジエルーチ
(Bold Ruler系)
Pleasant Colony
(Ribot系)
Full Pocket
(Relic系)
3 ゴールドアリュール
(1999.3.3)

[9-h]
2番仔
(2連産目)
[4.75]
サンデーサイレンス
(Halo系)
Nureyev
(Northern Dancer系)
Hostage
(Nijinsky系)
Vaguely Noble
(Aureole系)
4 ザッツザプレンティ
(2000.5.26)

[1-b]
8番仔
(不受胎後)
[6.50]
ダンスインザダーク
(サンデーサイレンス系)
Miswaki
(Mr. Prospector系)
Lyphard
(Northern Dancer系)
Prominer
(Hyperion系)
5 ジェニュイン
(1992.4.28)

[4-g]
2番仔
(2連産目)
[5.00 or 3.00]
サンデーサイレンス
(Halo系)
What Luck
(Bold Ruler系)
Tentam
(Intent系)
Northern Dancer
(Nearctic系)
6 ダイユウサク
(1985.6.12)

[2-c ビデイスキヤリジヤー系]
4番仔
(4連産目)
[4.50]
ノノアルコ
(Nearctic系)
ダイコーター
(Bois Roussel系)
ネヴアービート
(Never Say Die系)
クリノハナ
(Blandford系)
7 デルタブルース
(2001.5.3)

[3-d]
7番仔
(7連産目)
[3.50]
ダンスインザダーク
(サンデーサイレンス系)
Dixieland Band
(Northern Dancer系)
Alleged
(Ribot系)
Sir Ivor
(Sir Gaylord系)
8 ドリームジャーニー
(2004.2.24)

[8-c]
初仔
[6.00 or 4.00]
ステイゴールド
(サンデーサイレンス系)
メジロマックイーン
(My Babu系)
ノーザンテースト
(Northern Dancer系)
Lt. Stevens
(Nasrullah系)
9 バンブーメモリー
(1985.5.14)
[5-h 種正系]
初仔
(不受胎後)

[6.75 or 4.75]
モーニングフローリツク
(Herbager系)
モバリツズ
(Owen Tudor系)
ニンバス
(Nearco系)
セフト
(The Tetrarch系)
10 ビリーヴ
(1998.4.26)

[22-d]
6番仔
(6連産目)
[3.75]
サンデーサイレンス
(Halo系)
Danzig
(Northern Dancer系)
Icecapade
(Nearctic系)
Young Emperor
(Grey sovereign系)
11 ブライアンズタイム
(1985.5.28)

[4-r]
4番仔
(4連産目)
[5.00 or 3.00]
Roberto
(Hail to Reason系)
Graustark
(Ribot系)
Hasty Road
(Teddy系)
Eight Thirty
(Rock Sand系)
12 ベルシャザール
(2008.4.25)

[1-e]
5番仔
(5連産目)
[4.25]
キングカメハメハ
(Mr. Prospector系)
サンデーサイレンス
(Halo系)
セクレト
(Northern Dancer系)
Faraway Son
(Tourbillon系)
13 ボンネビルレコード
(2002.3.12)

[4-m ダイナゴン系]
9番仔
(6連産目)
[5.25]
★アサティス
(Northern Dancer系)
マルゼンスキー
(Nijinsky系)
テスコボーイ
(Princely Gift系)
ガバドール
(Pharis系)
14 パーシヤンボーイ
(1982.4.18)

[14-b]
3番仔?
(3連産目?)
[3.25]
Persian Bold
(Bold Ruler系)
Crepello
(Blenheim系)
Abernant
(Owen Tudor系)
★Court Martial
(Fairway系)
15 ピースオブワールド
(2000.2.18)

[4-d]
2番仔
(2連産目)
[3.75]
サンデーサイレンス
(Halo系)
Caerleon
(Nijinsky系)
Thatch
(Hyperion系)
Roan Rocket
(Relic系)
16 プレクラスニー
(1987.6.10)

[5-j スターダスト系]
5番仔
(5連産目)
[5.75]
クリスタルパレス
(フオルテイノ系)
ヴイミー
(Wild Risk系)
ロイヤルチヤレンヂヤー
(Royal Charger系)
シマタカ
(Blandford系)

と記して参りました「濁音・半濁音にてGI馬を辿る」シリーズもプレクラスニーの記事を以て最終回です。「五十音にて名馬を辿る」シリーズと共に、長らくお付き合いいただき、誠に有り難うございました。

  

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

*

[プレクラスニー(1987.6.10)の主な競走成績]

  1. 天皇賞・秋(GI)、毎日王冠(GII)、エプソムC(GIII)

通算15戦7勝、2着3回、3着1回。

*

マイシンザン
マイシンザン

このサイトの管理人、「濁音・半濁音にてGI馬を辿る」シリーズを進めて行く内に「あ、しまった……」と思ったんやって。

ワイルドブラスター
ワイルドブラスター

ほう。それはどうしてでしょうか?

マイシンザン
マイシンザン

「競走馬の馬名に『ヴ』はよく用いられる。濁音とするかどうかはまだ定義は曖昧なものの、使用されている現実からは、このシリーズの初回に紹介しないとイケない馬がいた」と。

ワイルドブラスター
ワイルドブラスター

ああ。管理人が「エニフS(OP)でのダート替わりが気になる」と思ったら、その後ダート王まで登り詰めたあの馬ですね。

マイシンザン
マイシンザン

そう。ヴァーミリアン(2002.4.10)。彼についてはまた別シリーズで紹介するつもりやってさ。