Item(アイテム) 牡 栗毛 2023.3.31生 英国・Juddmonte Farms Inc.生産 馬主・Juddmonte 英国・Andrew Balding厩舎
| Frankel 鹿毛 2008.2.11 種付け時活性値:1.50【14】 |
Galileo 鹿毛 1998.3.30 |
★Sadler’s Wells 鹿毛 1981.4.11 |
Northern Dancer 1961.5.27 |
| Fairy Bridge 1975.5.4 | |||
| Urban Sea 栗毛 1989.2.18 |
Miswaki 1978.2.22 | ||
| Allegretta 1978.3.10 | |||
| Kind 鹿毛 2001.4.21 |
デインヒル 鹿毛 1986.3.26 |
★Danzig 1977.2.12 | |
| Razyana 1981.4.18 | |||
| Rainbow Lake 鹿毛 1990.4.10 |
★Rainbow Quest 1981.5.15 | ||
| Rockfest 1979.3.12 | |||
| Capla Temptress 鹿毛 2015.4.19 仔受胎時活性値:1.75【7】 |
Lope de Vega 栗毛 2007.2.19 種付け時活性値:1.75【7】 |
Shamardal 鹿毛 2002.3.27 |
Giant’s Causeway 1997.2.14 |
| Helsinki 1993.5.25 | |||
| Lady Vettori 鹿毛 1997.4.5 |
Vettori 1992.2.18 | ||
| Lady Golconda 1992.3.5 | |||
| Mrs Beeton 鹿毛 2006.3.19 仔受胎時活性値:2.00【8】 |
Dansili 黒鹿毛 1996.1.27 種付け時活性値:0.25【9】 |
▲デインヒル 1986.3.26 | |
| Hasili 1991.3.12 | |||
| Eliza Acton 鹿毛 1995.5.24 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
Shirley Heights 鹿毛 1975.3.1 種付け時活性値:0.75【19】 |
||
| Sing Softly 黒鹿毛 1979.1.22 仔受胎時活性値:1.75【15】 |
<5代血統表内のクロス:デインヒル3×4、Northern Dancer4×5(父方)、Machiavellian5×5(母方)>
| 父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
|---|---|---|---|
| Frankel (Galileo系) |
Lope de Vega (Storm Cat系) |
Dansili (デインヒル系) |
Shirley Heights (Mill Reef系) |
| 形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
| Lope de Vega (Capla Temptress) |
6.00 (【7】+【8】+【10】+【15】) |
母が加GI勝ち馬 (No. 1-s) |
3番仔 (3連産目) |
*
| 着順 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 走破時計・着差 | 調教師 | 人気 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 9 | Item | 牡3 | 57.6 | Colin Keane | 2:08.44 | Andrew Balding | 3 |
| 2 | 1 | Almaqam | 牡5 | 60.8 | Kieran Shoemark | アタマ | Ed Walker | 4 |
| 3 | 7 | Constitution River | 牡3 | 57.6 | Ryan Moore | 3 1/2 | Aidan O’Brien | 2 |
| 4 | 3 | Ombudsman | 牡5 | 60.8 | William Buick | 1 | John & Thady Gosden | 1 |
| 5 | 5 | Zaydann | 牡4 | 60.8 | Mickael Barzalona | 2 1/4 | Francis-Henri Graffard | 6 |
2026年の第55回英インターナショナルS。夏のイボアフェスティバルの初日、メインレースは「ジャドモントインターナショナル」として知られる英インターナショナルS。戦前期待されたのは、プリンスオブウェールズS(英GI)で恐るべき強さを見せた防衛王者の5歳馬Ombudsman(2021.4.12)と、ジョッケクルブ賞(仏GI)とエクリプスS(英GI)を連勝してやって来た3歳馬Constitution River(2023.3.28)という「2強対決」。


ヨーク芝10ハロン56ヤード、良馬場、8頭立ては3歳馬4頭、4歳馬2頭、5歳馬2頭の戦い。レースが始まると、まず内ラチ側からバリードイルのHawk Mountain(2023.3.27)が先頭へ。これを追って外から気合充分とばかりに若干掛かり気味にConstitution Riverが2番手。3番手にはゴドルフィンの白い帽子のDevil’s Advocate(2022.4.1)、4番手にシェイク・アフメド・アル・マクトゥームのAlmaqam(2021.3.20)が続きました。やや離れて5番手の外側にアガ・カーンのZaydann(2022.1.26)、6番手の内側にジャドモントのItemが進みました。そうして7番手の外側に本当はペースメイクするはずであったろうAction(2023.5.3)、最後方の8番手にゴドルフィンの青い帽子のOmbudsman。全体として先頭から最後尾まで約12馬身ほどの隊列でレースが進んで行きました。
残り5ハロンを切り長いホームストレッチに入ってもHawk Mountainが先頭をキープしていましたが、Constitution Riverが徐々に差を詰め、射程圏に捉えました。残り3ハロンを切ってConstitution Riverがステーブルメイトを交わすと全馬のアクションが大きくなり、馬場中央から詰め寄ったAlmaqam、最内を突いたOmbudsman。そしてConstitution RiverとAlmaqamの間隙を突けず、進路を切り替えて外から差し迫ったItem。残り1ハロン、黄色の帽子に「黄、黒肩章」の勝負服をまとったキーラン・シューマーク騎手に追われた鹿毛に星1つ、Almaqamが内の2強を差し置いて力強く抜け出し先頭に。ほとんど勝ったかのように見えたAlmaqamでしたが、外から猛烈な末脚で追い込ん来た馬が1頭いました。桃色の帽子に「薄緑、桃襷、白袖」の勝負服をまとったコリン・キーン騎手を背にした栗毛の流星、Item。最後は2頭による激しい叩き合いとなり、外のItemが内のAlmaqamを「アタマ」だけ差し切ったところがゴールポスト。「勝負は内のOC対決ではなかった。外からItem、Almaqam」と、思わずいつかどこかの天皇賞・秋(GI)の実況風に思ったレース後でした。
*
Itemは初めてのGI勝利が英インターナショナルSとなりました。通算6戦5勝で敗れた1回は英ダービー(GI)でChristmas Day(2023.2.22)の9着。Itemのグループレース制覇は5月のヨーク芝10ハロン56ヤードのダンテS(英GII)、7月のヨーク芝10ハロン56ヤードのヨークS(英GII)に続いて3勝目。ええ、つまりは同じコースの英グループレースを3勝。「競走馬は得意な競馬場で嬉々として走る」のは洋の東西、半球の南北、何処でも変わらないものです。そんなItemですが、
But the plan appeared to be in ruins at 10am on Monday.
“We declared but at the time of declaration he wasn’t running,” revealed trainer Andrew Balding. “We just thought we’d give it time because they found a little blood blister on his foot.”
出走2日前の月曜の出馬投票時点でItemの蹄に血豆が見つかり、管理されるアンドリュー・ボールディング調教師によれば「登録はしたが、その時点では走れる状態ではなかった」。しかし、処置後に痛みが消え、スタッフが徹夜に近い対応を行い、当日の午前5時にようやくヨーク競馬場へ向かうことを決定。通常は前日に輸送するところ、朝5時30分ごろキングスクレアの厩舎を出発。いわゆる当日輸送での勝利となったということです。
またItemはジャドモントのオーナーブリード馬ですけれど、英インターナショナルSは「ジャドモントインターナショナル」の別称のとおり、ジャドモントがスポンサーを務めるレース。ジャドモントは1989年からスポンサーとなっており、所有馬が勝利を収めたのは2011年のTwice Over(2005.3.16)、2012年のFrankelに続いてItemが3頭目。Itemは父がFrankelですから、同一馬主による父仔制覇にもなりました。思えば、Frankelの初めての10ハロン級レースへの挑戦が英インターナショナルSでしたけれど、あのレースも尋常ならざる強さでした。

*
今回の英インターナショナルSは惜しくも2着だったAlmaqam。彼は今年2026年のタタソールズゴールドC(愛GI)の勝ち馬です。5月から始まる英愛10ハロン級GI6レースにおける最初のレースの勝ち馬、本稿で併せて4代血統構成を記しておきます。
Almaqam(アルマカム) 牡 鹿毛 2021.3.20生 英国・Godolphin生産 馬主・Sheikh Ahmed Al Maktoum 英国・Ed Walker厩舎
| Lope de Vega 栗毛 2007.2.19 種付け時活性値:1.25【13】 |
Shamardal 鹿毛 2002.3.27 |
Giant’s Causeway 栗毛 1997.2.14 |
Storm Cat 1983.2.27 |
| Mariah’s Storm 1991.4.1 | |||
| Helsinki 鹿毛 1993.5.25 |
Machiavellian 1987.1.31 | ||
| Helen Street 1982.4.4 | |||
| Lady Vettori 鹿毛 1997.4.5 |
Vettori 鹿毛 1992.2.18 |
Machiavellian 1987.1.31 | |
| Air Distingue 1980.4.30 | |||
| Lady Golconda 栗毛 1992.3.5 |
Kendor 1986.3.30 | ||
| Lady Sharp 1981.5.19 | |||
| Talmada 鹿毛 2011.3.2 仔受胎時活性値:0.25【9】 |
★ Cape Cross 黒鹿毛 1994.3.13 種付け時活性値:0.00【16】 |
Green Desert 鹿毛 1983.4.16 |
Danzig 1977.2.12 |
| Foreign Courier 1979.4.11 | |||
| Park Appeal 黒鹿毛 1982.4.9 |
Ahonoora 1975.4.12 | ||
| Balidaress 1973.4.22 | |||
| Aryaamm 鹿毛 2003.3.29 仔受胎時活性値:1.75【7】 |
Galileo 鹿毛 1998.3.30 種付け時活性値:1.00【4】 |
★Sadler’s Wells 1981.4.11 | |
| Urban Sea 1989.2.18 | |||
| Zibilene 鹿毛 1997.5.21 仔受胎時活性値:1.25【5】 |
Rainbow Quest 鹿毛 1981.5.15 種付け時活性値:1.75【15】 |
||
| Brocade 鹿毛 1981.5.31 仔受胎時活性値:1.75【15】 |
<5代血統表内のクロス:Machiavellian4×4、Sir Ivor5×5、Northern Dancer5×5>
| 父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
|---|---|---|---|
| Lope de Vega (Storm Cat系) |
★Cape Cross (Danzig系) |
Galileo (Sadler’s Wells系) |
Rainbow Quest (Blushing Groom系) |
| 形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
| Rainbow Quest (Aryaamm) |
5.00 (【9】+【7】+【5】+【15】) |
半弟が英GIII勝ち馬 (No. 14-a) |
2番仔? |
Almaqam、GI初勝利は5歳のタタソールズゴールドCとなりましたけれど、実はOmbudsmanが初めて敗れたのは、Almaqamのグループレース初制覇となった昨年2025年のブリガディアジェラードS(英GIII)でした。昨年の英チャンピオンS(GI)ではCalandagan(2021.1.27)、Ombudsmanに次ぐ3着でしたし、今回の英インターナショナルSではConstitution River、Ombudsmanを引き離しての2着ということで、現在の欧州中距離路線の一線級として完全に地位を確立したのではないでしょうか。Item共々、今秋も楽しみな1頭です。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

