第238回英ダービー(GI)の勝ち馬

Wings of Eagles 牡 鹿毛 2014.3.17生 仏国・Mme Aliette Forien & Mr Gilles Forien生産 馬主・Derrick Smith & Mrs John Magnier & Michael Tabor 愛国・A P O’Brien厩舎

Wings of Eagles(2014.3.17)の4代血統表
Pour Moi
鹿毛 2008.1.10
種付け時活性値:1.25
Montjeu
鹿毛 1996.4.4
Sadler’s Wells
鹿毛 1981.4.11
Northern Dancer 1961.5.27
Fairy Bridge 1975.5.4
Floripedes
鹿毛 1985.5.11
★Top Ville 1976.4.5
Toute Cy 1979.5.4
Gwynn
鹿毛 1997.2.9
Darshaan
黒鹿毛 1981.4.18
Shirley Heights 1975.3.1
Delsy 1972.3.20
Victoress
鹿毛 1984.5.4
Conquistador Cielo 1979.3.20
Royal Statute 1969.3.2
Ysoldina
芦毛 2002.4.22
仔受胎時活性値:0.75
Kendor
芦毛 1986.3.30
種付け時活性値:1.75
Kenmare
芦毛 1975.5.5
Kalamoun 1970.4.30
Belle of Ireland 1964
Belle Mecene
鹿毛 1982.4.16
ゲイメセン 1975.5.16
Djaka Belle 1975.5.4
Rotina
鹿毛 1988.4.15
仔受胎時活性値:1.25
クリスタルグリッターズ
鹿毛 1980.5.30
種付け時活性値:1.75
Blushing Groom 1974.4.8
Tales to Tell 1967.3.18
Rudolfina
鹿毛 1979.2.22
仔受胎時活性値:2.00(0.00)
Pharly
栗毛 1974.4.22
種付け時活性値:1.00
Rojanya
鹿毛 1972
仔受胎時活性値:1.50

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×5>

Wings of Eagles(2014.3.17)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Pour Moi
(Sadler’s Wells系)
Kendor
(ゼダーン系)
クリスタルグリッターズ
(Blushing Groom系)
Pharly
(Lyphard系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Kendor 5.50 or 3.50 従兄ストローハット
(No. 14-c)
6番仔?
(2連産目?)

*

↑英国ジョッキークラブの第238回英ダービーの動画ページ。リンク先の動画は自動再生されますのでご注意願います。

第238回英ダービー(GI。エプソムダウンズ芝12F6y)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 14 Wings of Eagles 牡3 57.2 P B Beggy 2:33.02 A P O’Brien 16
2 13 Cliffs of Moher 牡3 57.2 Ryan Moore 3/4 A P O’Brien 2
3 7 Cracksman 牡3 57.2 Frankie Dettori クビ John Gosden 1
4 4 Eminent 牡3 57.2 Jim Crowley 3/4 Martyn Meade 2
5 16 Benbatl 牡3 57.2 Oisin Murphy 1 3/4 Saeed bin Suroor 9

2017年の第238回英ダービー。前日の第239回英オークス(GI)とは一転して好天の決戦、18頭の争いを制したのは、16番人気、単勝41倍のWings of Eaglesとパドレイグ・ベギー騎手。6頭出走となったエイダン・パトリック・オブライエン厩舎勢の中では、戦前の人気では5番目の存在だったWings of Eagles、道中後方3番手から最後は目の覚めるような末脚でアップセットを見せました。ともあれ、Wings of Eaglesが叩き出した2分33秒02の勝ち時計は、エプソムダウンズ芝12F6yの勝ち時計としては4番目に速い好時計でした。また、テン乗りとなった鞍上のベギー騎手は英ダービー初騎乗初制覇となりました。Webを渉猟すると、2003年デビューで31歳のベギー騎手は近時オブライエン厩舎の調教助手的に働かれているそうで、今年の愛1000ギニートライアル(GIII)がグループレース初制覇、最近5年間で4勝目がこの第238回英ダービーだったそうな。サスガは世界最古のダービー、ドラマが待っていました。なお、オブライエン厩舎は第222回のGalileo(1998.3.30)、第223回のHigh Chaparral(1999.3.1)、第233回のCamelot(2009.3.15)、第234回のRuler of the World(2010.3.17)、第235回のAustralia(2011.4.8)に続いて6回目の英ダービー制覇となりました。英ダービーの調教師の最多勝は7勝ということで、あと1勝で並ぶことになりますね。

Wings of Eaglesの父Pour Moiは、2011年の第232回の勝ち馬であり、父仔2代の英ダービー制覇となりました。Pour Moiの勝利の折は、鞍上のミカエル・バルザローナ騎手がアタマ差の接戦だったにも関わらず、決勝点で派手なガッツポーズを見せたことが印象に残っています。当時19歳のバルザローナ騎手、こちらも英ダービー初騎乗初制覇でした。なお、Pour Moiは第239代英オークス馬Enable(2014.2.12)の父Nathaniel(2008.4.24)と同じく2008年生まれ世代であり、こちらも同期のFrankel(2008.2.11)に先んじて欧州のクラシックホースを輩出した、という結果になりました。また、選手権距離の3歳クラシック最高峰の勝利ということでは、Wings of Eaglesの祖父Montjeuも芝2400m時代の第159回ジョッケクルブ賞(仏GI)と第134回愛ダービー(GI)を制しており、国やレースの名称は違えど、いわゆる父仔3代ダービー制覇でもあります。

Wings of Eaglesの牝系は、14号族c分枝系ということで、名牝Pretty Polly(1901)を祖とする牝系。日本では社台さんが好まれる牝系としてもお馴染みでしょうか。ガーサント(1949.4.5)、ノーザンテースト(1971.3.15)の屋台骨種牡馬の2頭はもちろん、ハンターコム(1967)、キャロルハウス(1985.3.5)、アドラーブル(1989.3.28)、そして第231代英ダービー馬ワークフォース(2007.3.14)等がパッと思い浮かびます。Wings of Eaglesの近親で日本に馴染みがある馬は、従兄ストローハット(2009.3.15)。同馬は3勝を挙げ、ユニコーンS(GIII)を制しました。

Wings of Eagles、第238代英ダービー馬として挑む次の舞台は、第152回愛ダービーでしょう。苦労人の鞍上と共に掴んだ栄冠、Wings of Eagles、その次走も楽しみにしたいと思います。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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