タイテエム(1969.4.14)-優駿賞年度代表馬の同期生を辿る(No.1)-

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タイテエム 牡 鹿毛 1969.4.14生~1994.10.23没 荻伏・出口留雄氏生産 馬主・(有)名鯛興業 栗東・橋田俊三厩舎

タイテエム(1969.4.14)の4代血統表
セントクレスピン
栗毛 1956
種付け時活性値:1.00【12】
Aureole
栗毛 1950.4.14
Hyperion
栗毛 1930.4.18
Gainsborough 1915.1.24
Selene 1919
Angelola
鹿毛 1945
Donatello 1934
Feola 1933
Neocracy
黒鹿毛 1944 ♀
Nearco
黒鹿毛 1935.1.24
Pharos 1920.4.4
Nogara 1928
Harina
鹿毛 1933
Blandford 1919.5.26
Athasi 1917
テーシルダ
黒鹿毛 1963
仔受胎時活性値:1.25【5】
ヴエンチア
黒鹿毛 1957
種付け時活性値:1.25【5】
Relic
青毛 1945
War Relic 1938
Bridal Colors 1931
Rose O’Lynn
鹿毛 1944
Pherozshah 1934
Rocklyn 1937
Temoignage
黒鹿毛 1956
仔受胎時活性値:1.50【6】
Tulyar
黒鹿毛 1949.5.12
種付け時活性値:1.50【6】
Tehran 1941
Neocracy 1944 ♀
Mehmany
鹿毛 1943
仔受胎時活性値:1.00【12】
Mieuxce
鹿毛 1933
種付け時活性値:0.25【9】
Dulce
栗毛 1932
仔受胎時活性値:0.50【10】

<5代血統表内のクロス:Neocracy(♀)2×4、Pharos4×5>

タイテエム(1969.4.14)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
セントクレスピン
(Aureole系)
ヴエンチア
(Relic系)
Tulyar
(Bois Roussel系)
Mieuxce
(St. Simon系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Tulyar
(Temoignage)
4.25 全妹トウフクサカエ
(No. 16-d)
2番仔
(2連産目)

*

1973年の第67回天皇賞・春(京都芝3200m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢 騎手 走破
時計
着差 調教師
1 5 タイテエム 牡4 須貝 彦三 3:25.0   橋田 俊三 1
2 6 カツタイコウ 牡5 加賀 武見 3:25.2 1・1/2 柄崎 義信 7
3 1 シンザンミサキ 牡4 久保 敏文 3:25.5 2 久保 道雄 8
4 4 ナオキ 牡4 佐々木 昭次 3:25.5 アタマ 田中 康三 9
5 3 オンワードガイ 牡5 蓑田 早人 3:25.7 1・1/4 森 末之助 2

「貴公子」タイテエム。鹿毛の四白流星の持込馬、「花の47年組」の関西三強の一角として挑んだクラシック戦線では皐月賞2番人気7着、東京優駿3番人気3着、そして菊花賞1番人気2着。徐々に八大競走の1着に近付いて行き、ついに栄冠を掴んだのが現年齢表記4歳春の天皇賞・春。関西テレビの中継では杉本清アナウンサーに「無冠の貴公子に春が訪れます、タイテエム1着、タイテエム1着」と言わしめて、見事に天皇賞馬に輝きました。

Wikipediaのタイテエムの記事でも紹介されており、よく知られているエピソードですが、上述の杉本アナはタイテエムが制した天皇賞・春でタイテエムを見失ってしまわれたそうな。その苦い経験が、杉本アナをして、双眼鏡を主とした実況スタイルからモニターを主とした実況スタイルへ転じさせたのでした。

そしてまたWEBを渉猟してもヒットしないのですが、タイテエムの死亡を伝えた月刊『優駿』の1994年12月号には、「タイテエムは口に小枝をくわえて遊ぶのが好きだった」というエピソードが掲載されており、記事で使用されていた写真も鹿毛の四白流星が口に小枝をくわえた愛らしい写真だったと記憶しています。

タイテエムは種牡馬としても気を吐き、1970年代から1990年代まで中央競馬の重賞勝ち産駒を送り込みました。その主な産駒を挙げておきますと、

  1. エンペラーエース(1975.3.22)
    →函館記念ほか
  2. ウエスタンジヨージ(1976.3.18)
    →金杯、愛知杯、中日新聞杯ほか
  3. グリーンダッシュ(1976.6.8)
    →小倉大賞典
  4. メイシヨウキング(1979.3.17)
    →カブトヤマ記念ほか
  5. シンチェスト(1983.4.4)
    →京都記念(GII)ほか
  6. ピーターホーラー(1983.5.8)
    →愛知杯(GIII)2回ほか
  7. コーセイ(1984.4.21)
    →中山記念(GII)、報知杯4歳牝馬特別(GII)、七夕賞(GIII)、テレビ東京賞3歳牝馬S(GIII)ほか
  8. ウィナーズゴールド(1987.4.13)
    →クイーンS(GIII)ほか
  9. インターボイジャー(1987.5.7)
    →札幌3歳S(GIII)
  10. シゲルデッドクロス(1988.4.11)
    →阪神障害S・春
  11. タイアオバ(1980.6.7)
    →優駿牝馬2着ほか

タイアオバが2着だった1983年の第44回優駿牝馬は、1着から5着までタイム差なし、着差が「ハナ、アタマ、ハナ、アタマ」という超混戦。制したのはダイナカール(1980.5.10)でした。タイテエムは直仔にはGI級レースの勝ち馬はいませんが、ブルードメアサイアーとしてマイネルレコルト(2002.5.10)を輩出しました。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

*

[タイテエム(1969.4.14)の主な競走成績]

  1. 天皇賞・春、マイラーズC、京都新聞杯、スプリングS、神戸新聞杯
  2. 菊花賞、宝塚記念
  3. 東京優駿、NHK杯

通算16戦8勝、2着2回、3着3回。

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