Gezora(ゲゾラ) 牝 鹿毛 2022.2.17生 仏国・1 0s.A.R.L. De Chambure Haras D’Etreham生産 馬主・White Birch Farm 仏国・厩舎
★ Almanzor 鹿毛 2013.3.11 種付け時活性値:0.00【8】 |
Wootton Bassett 鹿毛 2008.2.4 |
Iffraaj 鹿毛 2001.1.22 |
Zafonic 1990.4.1 |
Pastorale 1988.3.22 | |||
Balladonia 鹿毛 1996.4.11 |
Primo Dominie 1982.4.15 | ||
Susquehanna Days 1990.4.17 | |||
Darkova 栗毛 2008.2.29 |
Maria’s Mon 芦毛 1993.4.24 |
Wavering Monarch 1979.2.22 | |
Carlotta Maria 1984.3.8 | |||
Darkara 鹿毛 2001.5.15 |
Halling 1991.3.14 | ||
Daralbayda 1993.5.8 | |||
Germance 鹿毛 2003.4.15 仔受胎時活性値:0.50【18】 |
Silver Hawk 鹿毛 1979.4.20 種付け時活性値:1.75【23】 |
Roberto 鹿毛 1969.3.16 |
Hail to Reason 1958.4.18 |
Bramalea 1959.4.12 | |||
Gris Vitesse 芦毛 1966.3.2 |
Amerigo 1955 | ||
Matchiche 1956 | |||
ゲイリーティアラ 栗毛 1996.4.9 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
Caerleon 鹿毛 1980.3.27 種付け時活性値:1.75【15】 |
Nijinsky 1967.2.21 | |
Foreseer 1969.4.12 | |||
Majestic Role 栗毛 1991.2.24 仔受胎時活性値:1.00【4】 |
★Theatrical 黒鹿毛 1982.3.13 種付け時活性値:0.00【8】 |
||
Autocratic 鹿毛 1974.4.22 仔受胎時活性値:2.00【16】 |
<5代血統表内のクロス:Nureyev5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
★Almanzor (Mr. Prospector系) |
Silver Hawk (Roberto系) |
Caerleon (Nijinsky系) |
★Theatrical (Nureyev系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Silver Hawk (Fastnet) |
5.00 (【18】+【6】+【4】+【16】) |
母が仏GI馬 (No. 16-g) |
11番仔? |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破時計 ・着差 |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 12 | Gezora | 牝3 | 57 | Christophe Soumillon | 2:06.57 | F-H Graffard | 4 |
2 | 5 | Bedtime Story | 牝3 | 57 | Ryan Moore | 1 | A P O’Brien | 3 |
3 | 1 | Cankoura | 牝3 | 57 | Clement Lecoeuvre | 1/2 | F-H Graffard | 6 |
4 | 2 | Mandanaba | 牝3 | 57 | Mickael Barzalona | 1 1/4 | F-H Graffard | 1 |
5 | 3 | D’Ores Et Deja | 牝3 | 57 | Cristian Demuro | 1 | F Chappet | 9 |

気が付けば弊サイトで紹介する当年のディアヌ賞勝ち馬も10頭目。ラクレソニエール(2013.4.5)、Senga(2014.3.15)、Laurens(2015.4.12)、Channel(2016.4.17)、Fancy Blue(2017.2.2)、Joan of Arc(2018.2.4)、Nashwa(2019.5.9)、Blue Rose Cen(2020.1.27)、Sparkling Plenty(2021.4.27)に続いての紹介となったのはGezora。
前走5月のサンタラリ賞(仏GII)、昨年2024年からGIIに降格になってしまったもののディアヌ賞の重要なプレップレースであることには変わりない同レースで母Germanceとの母娘制覇を遂げてやって来たGezora。GI初挑戦となったディアナ賞、12頭立てを最内枠から発走して道中8番手あたりの馬群中程で息を潜めていたGezora、シャンティイ芝の直線600mに入った後、進路を窺っていたクリストフ・スミヨン騎手にエスコートされると、残り300mから外を進出。先に抜け出していたMandanaba(2022.3.30)、Cankoura(2022.3.9)というフランシス・アンリ・グラファール厩舎のステーブルメイトを追い駆けたGezora、最後はバリードイルのBedtime Story(2022.5.5)が詰め寄りましたが、しっかり1馬身抜け出したところがシャンティイ芝2100mのゴールポスト。Gezora、母Germanceが2着に敗れたディアヌ賞において19年越しで敵討ちを果たしたという浪花節でした。……仏国のGIレースですが^^;
Gezoraの父であるAlmanzorは現役時代に8勝を挙げ、その主な勝ち鞍にジョッケクルブ賞(仏GI)、英チャンピオンS(GI)、愛チャンピオンS(GI)、ギヨームドルナーノ賞(仏GII)、ギシュ賞(仏GIII)と欧州のグループレース5勝があり、2016年のカルティエ賞最優秀3歳牡馬に選出された名馬。今をときめく大種牡馬Wootton Bassettの初年度産駒として父の名を大いに高めました。そんなAlmanzorは種牡馬としてヴィクトリアダービー(豪GI)馬Manzoice(2019.9.22)、シドニーC(豪GI)の勝ち馬Circle of Fire(2020.1.28)と南半球でGI勝ちを収めている産駒を送り出していましたけれど、北半球のGIを制した産駒はGezoraが初めてとなりました。Gezoraは0の理論的にはAlmanzorがミニモの遺伝の年回りとなる8歳時交配で送り出した駿馬ですが、同じ2022年産まれ世代にはデルビー・イタリアーノ(伊GII)を制したMolveno(2022.2.17)-Gezoraと同じ誕生日-、ウニオンレネン(独GII)をアンドレアシュ・シュタルケ騎手で制したZuckerhut(2022.4.4)も居て、今後も活躍が楽しみなジェネレーションです。

では、以下にGezoraの簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。
Majestic Role 1991.2.24 1勝 サラマンドル賞(仏GI)2着 |ゲイリーティアラ 1996.4.9 1勝 ||Germance 2003.4.15 5勝 サンタラリ賞(仏GI) ノネット賞(仏GIII) ペネロープ賞(仏GIII)ほか |||Gezora 2022.2.17 (本馬) ディアヌ賞(仏GI) サンタラリ賞(仏GII) レゼルヴォワール賞(仏GIII)ほか |Aiglonne 1997.5.26 4勝 フィユドレール賞(仏GIII)ほか ||Democrate 2005.3.21 1勝 オカール賞(仏GII) ||Aigue Marine 2009.5.12 5勝 ロングアイランドH(米GIII) ロバートGディック記念S(米GIII)ほか |||Fenelon 2018.5.7 6勝 ドーヴィル大賞(仏GII)3着 ||Mekhtaal 2013.2.21 3勝 イスパーン賞(仏GI) オカール賞(仏GII)ほか ||Normandy Bridge 2018.4.30 トーマブリョン賞(仏GIII) クリテリウム・アンテルナシオナル(仏GI)2着
Gezoraの牝系は16号族g分枝系。上述の通り母Germanceとサンタラリ賞の母娘制覇を遂げたGezoraは、近親にブラックタイプが多く見える活力あるボトムラインから輩出されました。またGezoraの祖母ゲイリーティアラは日本に競走馬として輸入され、鮫島一歩厩舎の所属馬として的場均騎手の手綱でJRA1勝を挙げました。そのゲイリーティアラ(Gaily Tiara)からGermance、Gezoraと3代続いて頭文字Gの馬名を受け継いでいるということですね。

ウートンバセット系アルマンゾル産駒のゲゾラは、前走の仏G2サンタラリ賞からの連勝。重賞3勝目がG1初制覇となった。スミヨン騎手は本来ならサンタラリ賞2着のオーデュボンパークに騎乗予定だったが、同馬の故障で乗り替わった末の勝利に「こういうレースでは運が味方してくれる必要がある」「彼女なら1.5マイルも走れると思う。(秋の仏G1)ヴェルメイユ賞でどんな走りを見せてくれるか楽しみだ」と競馬メディア『Thoroughbred Daily News』に語った。
またグラファール調教師は「今回の勝利で凱旋門賞の出場権を獲得したし、彼女が軟らかい馬場を好むことも分かっているので可能性を閉ざすつもりはない」と語り、凱旋門賞への挑戦を示唆している。
Gezora、ディアヌ賞勝ち馬となって目指す進路はヴェルメイユ賞(仏GI)から凱旋門賞(仏GI)というパリロンシャン芝2400mのGIレース2連戦になる模様。日本にも縁のある牝系を持つ仏国の3歳女王、秋には日本勢を迎え撃つ強豪として立ちはだかることになるのでしょうか。Gezora、その蹄の向かう先にも注目しておきたいと思います。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。
#Gezoraは高祖母父がTheatrical、祖母父がCaerleon、母父がSilver Hawkと配されている父を見れば、その産駒が日本でもGI勝利を収めていますね。Theatricalからはヒシアマゾン(1991.3.26)、Caerleonからはシンコウラブリイ(1989.2.2)、エルウェーウィン(1990.2.24)、ビワハイジ(1993.3.7)、フサイチコンコルド(1993.2.11)、ゼンノエルシド(1997.3.26)、そしてSilver Hawkからはグラスワンダー(1995.2.18)。