ダノンチェイサー 牡 鹿毛 2016.2.6生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(株)ダノックス 栗東・池江泰寿厩舎
ディープインパクト 鹿毛 2002.3.25 種付け時活性値:1.25 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 黒鹿毛 1969.2.7 |
Hail to Reason 1958.4.18 |
Cosmah 1953.4.4 | |||
Wishing Well 鹿毛 1975.4.12 |
Understanding 1963.2.17 | ||
Mountain Flower 1964.3.23 | |||
ウインドインハーヘア 鹿毛 1991.2.20 |
Alzao 鹿毛 1980.2.28 |
Lyphard 1969.5.10 | |
Lady Rebecca 1971.2.28 | |||
Burghclere 鹿毛 1977.4.26 |
Busted 1963.3.16 | ||
Highclere 1971.4.9 | |||
サミター 鹿毛 2009.2.1 仔受胎時活性値:1.50 |
ロックオブジブラルタル 鹿毛 1999.3.8 種付け時活性値:0.25 |
デインヒル 鹿毛 1986.3.26 |
★Danzig 1977.2.12 |
Razyana 1981.4.18 | |||
Offshore Boom 栗毛 1985.3.23 |
▲Be My Guest 1974.4.12 | ||
Push a Button 1980.5.30 | |||
Aileen’s Gift 鹿毛 1998.1.31 仔受胎時活性値:0.50 |
★Rainbow Quest 鹿毛 1981.5.15 種付け時活性値:0.00 |
Blushing Groom 1974.4.8 | |
I Will Follow 1975.4.29 | |||
Joyful 鹿毛 1992.2.12 仔受胎時活性値:1.25 |
★Green Desert 鹿毛 1983.4.16 種付け時活性値:0.00 |
||
Optimistic Lass 鹿毛 1981.4.26 仔受胎時活性値:0.50 |
<5代血統表内のクロス:Danzig4×5(母方)、Northern Dancer5×5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
ディープインパクト (Halo系) |
ロックオブジブラルタル (Danzig系) |
★Rainbow Quest (Blushing Groom系) |
★Green Desert (Danzig系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
ディープインパクト (Mountain Flower) |
3.75 |
母が愛1000ギニー馬 (No. 2-f) |
2番仔 (2連産目) |
2019年の第59回きさらぎ賞(GIII)。この伝統重賞を飛躍の足掛かりとした名馬もたくさんいます。1984年のJRAグレード制導入後だけでも、ハクタイセイ(1987.4.17)、スペシャルウィーク(1995.5.2)、ナリタトップロード(1996.4.4)、ネオユニヴァース(2000.5.21)、アサクサキングス(2004.3.23)、トーセンラー(2008.4.21)、トーセンスターダム(2011.3.14)、サトノダイヤモンド(2013.1.30)が、後のGI馬となっています。トーセンスターダムは豪州移籍後のGI勝ちですね^^;
さて、8頭立てという少頭数で行われた2019年の第59回の勝ち馬は、戦前3番人気だったダノンチェイサー。逃げた7番人気のランスオブプラーナ(2016.3.31)-その父ケープブランコ(2007.4.20)が満8歳時交配のミニモの遺伝馬-が作り出した1000m通過61秒2というスローペースを、やや離れた番手で追撃。ダノンチェイサー、直線を向くと、そのクビを元気に使い四肢を伸ばしたフォームで、川田将雅騎手の鼓舞に応えました。決勝点前、道中は最後方を進んでいた6番人気のタガノディアマンテ(2016.4.20)が追い込んで来ましたが、2馬身差のセーフティリード。京都芝1800mの勝ち時計は1分49秒0でした。ダノンチェイサー、馬名意味は「冠名+追撃者。追撃者として活躍することを願って」ということです。
ダノンチェイサーは、母父がロックオブジブラルタル。21世紀初頭のスーパーマイラー・ロックオブジブラルタルは、父としても全世界で125頭以上のステークスウィナーを送り込んでいますけれど、日本では母父としての活躍が顕著に見られます。ロックオブジブラルタルを母父に持つ、JRA重賞勝ち馬を確認しますと
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ミッキーアイル(2011.3.12)
→マイルチャンピオンシップ(GI)、NHKマイルカップ(GI)、スワンS(GII)、阪急杯(GIII)、アーリントンC(GIII)、シンザン記念(GIII)ほか -
ジェネラーレウーノ(2015.1.27)
→朝日杯セントライト記念(GII)、京成杯(GIII)ほか - ジェベルムーサ(2010.2.15)
→エルムS(GIII)ほか - ロジチャリス(2012.2.11)
→ダービー卿チャレンジT(GIII) - グッドスカイ(2013.2.9)
→新潟ジャンプS(J・GIII) -
グレイル(2015.3.7)
→京都2歳S(GIII)ほか - ダノンチェイサー(2016.2.6)
→きさらぎ賞(GIII)。本馬
名前を挙げた7頭のうち、ロジチャリス&グッドスカイ&グレイルの3頭は、母プラチナチャリス(2006.1.24)の半きょうだいです。また、その3きょうだいとダノンチェイサーは、母父のロックオブジブラルタルと共に、祖母父にRainbow Questを持つという共通点もあります。
では、以下にダノンチェイサーのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。
Aileen's Gift 1998.1.31 不出走
|Nijoom Dubai 2005.3.8 1勝 アルバニーS(英GIII)
|サミター 2009.2.1 6勝 愛1000ギニー(GI) ガーデンシティS(米GI) アルバニーS(英GIII)ほか
||ダノンチェイサー 2016.2.6 (本馬) きさらぎ賞(GIII)
ダノンチェイサーの牝系は2号族f分枝系。母サミターは上図のとおり愛米GI2勝の活躍馬。そんな血統背景とデキの良さもあったのでしょう。ダノンチェイサー、2017年のセレクトセールでは2億7千万円で取引された超高額馬です。
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ダノンキングリー 牡 黒鹿毛 2016.3.25生 浦河・三嶋牧場生産 馬主・(株)ダノックス 美浦・萩原清厩舎
ディープインパクト 鹿毛 2002.3.25 種付け時活性値:1.25 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 黒鹿毛 1969.2.7 |
Hail to Reason 1958.4.18 |
Cosmah 1953.4.4 | |||
Wishing Well 鹿毛 1975.4.12 |
Understanding 1963.2.17 | ||
Mountain Flower 1964.3.23 | |||
ウインドインハーヘア 鹿毛 1991.2.20 |
Alzao 鹿毛 1980.2.28 |
Lyphard 1969.5.10 | |
Lady Rebecca 1971.2.28 | |||
Burghclere 鹿毛 1977.4.26 |
Busted 1963.3.16 | ||
Highclere 1971.4.9 | |||
マイグッドネス 黒鹿毛 2005.4.20 仔受胎時活性値:0.50 |
Storm Cat 黒鹿毛 1983.2.27 種付け時活性値:1.25 |
Storm Bird 鹿毛 1978.4.19 |
★Northern Dancer 1961.5.27 |
South Ocean 1967.4.8 | |||
Terlingua 栗毛 1976 |
Secretariat 1970.3.30 | ||
Crimson Saint 1969.3.15 | |||
Caressing 黒鹿毛 1998.4.18 仔受胎時活性値:1.50 |
Honour and Glory 鹿毛 1993.3.24 種付け時活性値:1.00 |
★Relaunch 1976.3.16 | |
Fair to All 1986.3.24 | |||
Lovin Touch 栗毛 1980.4.4 仔受胎時活性値:0.25 |
Majestic Prince 栗毛 1966.3.19 種付け時活性値:1.25 |
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Forest Princess 芦毛 1973.2.28 仔受胎時活性値:1.50 |
<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
ディープインパクト (Halo系) |
Storm Cat (Storm Bird系) |
Honour and Glory (Intent系) |
Majestic Prince (Raise a Native系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
ディープインパクト | 3.75 |
半兄ダノンレジェンド (No. 9-f) |
6番仔 (2連産目) |
2019年の第53回共同通信杯(GIII)。この伝統重賞を飛躍の足掛かりとした名馬もたくさんいます。1984年のJRAグレード制導入後だけでも、サクラユタカオー(1982.4.29)、ダイナガリバー(1983.3.23)、アイネスフウジン(1987.4.10)、ナリタブライアン(1991.5.3)、メジロブライト(1994.4.19)、エルコンドルパサー(1995.3.17)、イーグルカフェ(1997.2.10)、ジャングルポケット(1998.5.7)、アドマイヤムーン(2003.2.23)、ゴールドシップ(2009.3.6)、イスラボニータ(2011.5.21)、リアルスティール(2012.3.1)、ディーマジェスティ(2013.3.24)、スワーヴリチャード(2014.3.10)が、後にGIレースを制しています。まま、アイネスフウジン、ナリタブライアンは既にGI勝ち馬でしたが^^;
さて、7頭立てという少頭数で行われた2019年の第53回の勝ち馬は、戦前3番人気だったダノンキングリー。逃げたのは2018年のJRA賞最優秀2歳牡馬にして1番人気だったアドマイヤマーズ(2016.3.16)。彼が作り出した流れは1000m通過61秒5というスローなマイペース。直線、525.9mを乗り切るためにミルコ・デムーロ騎手がやおら追い出すと、その勝利は確かなものかと思われました。ところが、先行4番手から虎視眈々、アドマイヤマーズとデムーロ騎手の内を突いた馬がいました。ダノンキングリーと戸崎圭太騎手。東京芝1600mの新馬戦、中山芝1600mのひいらぎ賞を連勝して来た挑戦者は、2歳王者に全く臆することなく伸びると、なんと最後はアドマイヤマーズに1と4分の1馬身差を着けての完勝。ダノンキングリー、3戦3勝を遂げた東京芝1800mの勝ち時計1分46秒8は、共同通信杯史上2位となる好時計でした。ダノンキングリー、その馬名意味は「冠名+王にふさわしい。王位に君臨することを願って」ということです。
ダノンキングリーは、「ディープインパクト×Storm Cat牝馬」という活躍馬を輩出している組み合わせを持っています。この組み合わせを持つJRA重賞勝ち馬を確認しますと
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キズナ(2010.3.5)
→東京優駿(GI)、産経大阪杯(GII)、京都新聞杯(GII)、ニエル賞(仏GII)、毎日杯(GIII)ほか -
ラキシス(2010.1.31)
→エリザベス女王杯(GI)、産経大阪杯(GII)ほか -
アユサン(2010.2.21)
→桜花賞(GI)ほか -
エイシンヒカリ(2011.5.3)
→イスパーン賞(仏GI)、香港カップ(GI)、毎日王冠(GII)、エプソムC(GIII) -
サトノアラジン(2011.2.16)
→安田記念(GI)、スワンS(GII)、京王杯スプリングC(GII)ほか - リアルスティール(2012.3.1)
→ドバイターフ(UAE・GI)、毎日王冠(GII)、共同通信杯(GIII) - ヒラボクディープ(2010.4.26)
→青葉賞(GII) - ダノンキングリー(2016.3.25)
→共同通信杯(GIII)。本馬
ダノンキングリーを含めて重賞勝ち馬8頭、うちGI勝ち馬6頭。ダノンキングリー、これからが真に楽しみです。
では、以下にダノンキングリーのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。
Caressing 1998.4.18 5勝 ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ(米GI) ラトロワンヌS(米GIII) シンガポールプレート(米GIII)ほか |マイグッドネス 2005.4.20 1勝 ||ダノンレジェンド 2010.2.24 14勝 JBCスプリント(JpnI) 東京盃(JpnII) カペラS(GIII) クラスターC(JpnIII)2回 黒船賞(JpnIII)2回 北海道スプリントC(JpnIII) 東京スプリント(JpnIII)ほか ||ダノングッド 2012.4.23 京葉S(OP) ||ダノンキングリー 2016.3.25 (本馬) 共同通信杯(GIII) |Gold Hawk 2011.4.4 ルコントS(米GIII)3着 |Juan and Bina 2012.4.26 キャリーバックS(米GIII)3着 |West Coast 2014.5.14 6勝 トラヴァーズS(米GI) ペンシルヴェニアダービー(米GI) ロスアラミトスダービー(米GII)ほか
ダノンキングリーの牝系は9号族f分枝系。半兄ダノンレジェンドはJBCスプリントを始めとして重賞9勝の活躍馬。直父系Himyar(1875)系という極少父系の継承者、種牡馬としても活躍してほしいもの。そしてまた、祖母Caressingはブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズを制して、2000年のエクリプス賞最優秀2歳牝馬に選出されました。
#余談。ダノンキングリーは、祖父サンデーサイレンス、父ディープインパクトに続いて、3代目の3月25日生まれでもありますね(^^)
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。