2018年のクラシック候補生を確認する(其の拾漆)

Pedigree

カツジ 牡 鹿毛 2015.4.27生 新ひだか・岡田スタッド生産 馬主・(株)カナヤマホールディングス 栗東・池添兼雄厩舎

カツジ(2015.4.27)の4代血統表
ディープインパクト
鹿毛 2002.3.25
種付け時活性値:1.00
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
ウインドインハーヘア
鹿毛 1991.2.20
Alzao
鹿毛 1980.2.28
Lyphard 1969.5.10
Lady Rebecca 1971.2.2.8
Burghclere
鹿毛 1977.4.26
Busted 1963.3.16
Highclere 1971.4.9
メリッサ
鹿毛 2004.4.1
仔受胎時活性値:0.50
ホワイトマズル
鹿毛 1990.3.21
種付け時活性値:1.25
ダンシングブレーヴ
鹿毛 1983.5.11
Lyphard 1969.5.10
Navajo Princess 1974.3.31
Fair of the Furze
鹿毛 1982.6.15
Ela-Mana-Mou 1976.2.28
Autocratic 1974.4.22
ストーミーラン
鹿毛 1991.3.1
仔受胎時活性値:1.00
トニービン
鹿毛 1983.4.7
種付け時活性値:1.75
カンパラ 1976.2.19
Severn Bridge 1965
ウインドオブサマー
栗毛 1983.5.10
仔受胎時活性値:1.75
ノーザリー
鹿毛 1972.4.29
種付け時活性値:0.50
アイレバース
栗毛 1970.4.10
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:Lyphard4×4、Northern Dancer5×5×5>

カツジ(2015.4.27)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ディープインパクト
(Halo系)
ホワイトマズル
(Lyphard系)
トニービン
(ゼダーン系)
ノーザリー
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
トニービン 4.25 母がGIII勝ち馬
(No. 3-l フロリースカツプ系)
4番仔
(4連産目)

2018年の第36回ニュージーランドT(GII)。中山芝1600mで行われた、第23回NHKマイルカップ(GI)のトライアル。決勝点、内の1番人気ケイアイノーテック(2015.4.7)、外の2番人気カツジ。最後の最後で「アタマ」だけ先んじたのは、道中後方2番手からの競馬を見せたカツジ。母メリッサの第45回北九州記念(GIII)勝ちに続いて、母仔2代のJRA重賞制覇となりました。また、馬主の(株)カナヤマホールディングスは、2015年生まれ世代ではカシアス(2015.3.27)グレイル(2015.3.7)に続いて3頭目の重賞勝ち馬。冴えた馬選びをなされています。

さて、カツジの最優性先祖である祖母父トニービンは、現役時代に15勝を挙げ、その主な勝ち鞍に第67回凱旋門賞(仏GI)、ミラノ大賞(伊GI)2回、共和国大統領賞(伊GI)2回、ジョッキークラブ大賞(伊GI) 、フェデリコテシオ賞(伊GIII)、エリントン賞(伊GIII)とグループレース8勝、うちGI6勝の名馬。種牡馬として日本で供用されると、初年度からGI勝ち馬4頭を輩出し、1994年の日本首位種牡馬に輝くなど、サンデーサイレンス、ブライアンズタイム(1985.5.28)と並び、「平成御三家種牡馬」の一角として、大活躍を見せました。

1988年の第67回凱旋門賞。選手権距離における欧州強豪馬が揃った1983年生まれ世代のトニービン、Mtoto(1983.4.1)による1着、2着。トニービン、伊国調教馬としては第40回を制したMolvedo(1958)以来27年ぶりの凱旋門賞制覇でした。

そんなトニービンの代表産駒を示しておきます。以下、代表産駒と共に示すGレースのレース名および格付けは、いずれも施行当時のものです。

  1. ウイニングチケット(1990.3.21)
    →東京優駿(GI)、京都新聞杯(GII)、弥生賞(GII)ほか
  2. ベガ(1990.3.8)
    →優駿牝馬(GI)、桜花賞(GI)ほか
  3. ノースフライト(1990.4.12)
    →安田記念(GI)、マイルチャンピオンシップ(GI)、マイラーズC(GII)、府中牝馬S(GIII)、阪神牝馬特別(GIII)、京都牝馬特別(GIII)ほか
  4. サクラチトセオー(1990.5.11)
    →天皇賞・秋(GI)、中山記念(GII)、AJCC(GII)、京王杯AH(GIII)ほか
  5. オフサイドトラップ(1991.4.21)
    →天皇賞・秋(GI)、新潟記念(GIII)、七夕賞(GIII)ほか
  6. エアグルーヴ(1993.4.6)
    →天皇賞・秋(GI)、優駿牝馬(GI)、札幌記念(GII)2回、大阪杯(GII)、マーメイドS(GIII)、チューリップ賞(GIII)ほか
  7. ジャングルポケット(1998.5.7)
    →ジャパンカップ(GI)、東京優駿(GI)、共同通信杯(GIII)、札幌3歳S(GIII)ほか
  8. レディパステル(1998.4.26)
    →優駿牝馬(GI)、府中牝馬S(GIII)、中山牝馬S(GIII)ほか
  9. テレグノシス(1999.5.11)
    →NHKマイルカップ(GI)、毎日王冠(GII)、京王杯スプリングC(GII)ほか

「東京芝でこそ」のトニービン産駒。JRA・GIレースを制した産駒9頭、いずれも東京競馬場でGI勝ちを収めています。

*

サンリヴァル 牡 鹿毛 2015.3.31生 新冠・斉藤安行氏生産 馬主・幅田京子氏 栗東・藤岡健一厩舎

サンリヴァル(2015.3.31)の4代血統表
ルーラーシップ
鹿毛 2007.5.15
種付け時活性値:1.75
キングカメハメハ
鹿毛 2001.3.20
Kingmambo
鹿毛 1990.2.19
Mr. Prospector 1970.1.28
Miesque 1984.3.14
マンファス
黒鹿毛 1991.2.23
ラストタイクーン 1983.5.9
Pilot Bird 1983.2.9
エアグルーヴ
鹿毛 1993.4.6
トニービン
鹿毛 1983.4.7
カンパラ 1976.2.19
Severn Bridge 1965
ダイナカール
鹿毛 1980.5.10
ノーザンテースト 1971.3.15
シヤダイフエザー 1973.2.20
アンフィルージュ
栗毛 2007.5.12
仔受胎時活性値:1.75

アグネスタキオン
栗毛 1998.4.13
種付け時活性値:0.00
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
アグネスフローラ
鹿毛 1987.6.18
ロイヤルスキー 1974.5.24
アグネスレデイー 1976.3.25
ウメノファイバー
鹿毛 1996.5.5
仔受胎時活性値:0.50
サクラユタカオー
栗毛 1982.4.29
種付け時活性値:1.25
テスコボーイ 1963
アンジエリカ 1970.3.29
ウメノローザ
鹿毛 1986.5.28
仔受胎時活性値:0.25
ノーザンデイクテイター
鹿毛 1974.1.28
種付け時活性値:0.75
ウメノシルバー
芦毛 1979.5.25
仔受胎時活性値:1.50

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×5>

サンリヴァル(2015.3.31)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ルーラーシップ
(Mr. Prospector系)
アグネスタキオン
(Halo系)
サクラユタカオー
(Princely Gift系)
ノーザンデイクテイター
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ルーラーシップ
(エアグルーヴ)
4.00 祖母が優駿牝馬の勝ち馬
(No. 1-b フラストレート系)
3番仔
(3連産目)

2017年の第34回ホープフルS(GI)4着、年が明けて2018年の弥生賞(GII)4着と中山芝2000mで連続4着の後、やはり中山芝2000mの第78回皐月賞(GI)では巻き返しの2着を見せたサンリヴァル。藤岡健一調教師&佑介騎手の親子コンビの夢も乗せて走るサンリヴァル、その馬名意味は「無敵(仏)」。

では、以下にサンリヴァルのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

ウメノローザ 1986.5.28 6勝 グランドチャンピオン2000(大井)
|ウメノファイバー 1996.5.5 4勝 優駿牝馬(GI) 京王杯3歳S(GII) クイーンC(GIII)
||レディーダービー 2002.3.15 0勝
|||ヴェルデグリーン 2008.3.26 7勝 AJCC(GII) オールカマー(GII)
||アンフィルージュ 2007.5.12 3勝
|||サンリヴァル 2015.3.31 (本馬) 芙蓉S(OP) 皐月賞(GI)2着

小岩井の1号族b分枝系、フラストレート系。祖母ウメノファイバーは上図に示したとおり、優駿牝馬、京王杯3歳S(現京王杯2歳S)、クイーンCと東京競馬場の重賞3勝。私の中で「府中巧者」の牝馬と言えば、ウメノファイバーです(^^)

ウメノファイバーが制した第60回優駿牝馬。1番人気のトゥザヴィクトリー(1996.2.22)と武豊騎手が先行策から抜け出した後、大外から強襲した7番人気のウメノファイバーと蛯名正義騎手。鞍下も鞍上もどちらも同級生、東京芝2400m2分26秒9、タイム差なしのハナ差の勝負を制したのは、僅かに外のウメノファイバーと蛯名騎手でした。

私は、 小岩井のフラストレート系の活躍馬は府中のGI(級)レースで強い印象があります。古くはトウメイ(1966.5.17)&テンメイ(1974.4.13)母仔、ホウヨウボーイ(1975.4.15)が3200m時代の天皇賞・秋(現GI)を制しており、平成に入ってからではトロットサンダー(1989.5.10)、そしてウメノファイバー

サンリヴァル、果たして祖母に続くことが出来ますでしょうか。東京芝2400mの舞台の走りも楽しみにしたいものです。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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