ダイタクヘリオス 牡 黒鹿毛 1987.4.10生~2008.12.12没 平取町・清水牧場生産 馬主・中村雅一氏 栗東・梅田康雄厩舎
ビゼンニシキ 栗毛 1981.4.26 種付け時活性値:1.25【5】 |
★ ダンデイルート 鹿毛 1972.5.10 |
Luthier 黒鹿毛 1965.3.22 |
Klairon 1952.3.31 |
Flute Enchantee 1950 | |||
Dentrelic 栗毛 1965.3.20 |
Prudent 1959 | ||
Relict 1958 | |||
ベニバナビゼン 栗毛 1975.4.16 |
ミンスキー 栗毛 1968.3.25 |
Northern Dancer 1961.5.27 | |
Flaming Page 1959.4.24 | |||
カツハゴロモ 鹿毛 1971.6.9 |
サウンドトラツク 1957 | ||
ワイルドライフ 1957 | |||
ネヴアーイチバン 黒鹿毛 1971.2.7 仔受胎時活性値:1.75【15】 |
ネヴアービート 栃栗毛 1960 種付け時活性値:0.50【10】 |
★Never Say Die 栗毛 1951.3.26 |
Nasrullah 1940.3.2 |
Singing Grass 1944 | |||
Bride Elect 鹿毛 1952 |
Big Game 1939 | ||
Netherton Maid 1944 | |||
ミスナンバイチバン 黒鹿毛 1959.5.9 仔受胎時活性値:0.75【11】 |
ハロウエー 黒鹿毛 1940 種付け時活性値:0.50【18】 |
Fairway 1925.4.15 | |
Rosy Legend 1931 | |||
スタイルパツチ 鹿毛 1950.4.2 仔受胎時活性値:2.00(0.00)【8】 |
Dogpatch 黒鹿毛(?) 1939 種付け時活性値:0.50【10】 |
||
Style Leader 青毛 1933 仔受胎時活性値:2.00(0.00)【16】 |
<5代血統表内のクロス:Big Game4×5、Nearco5×5(母方)>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
ビゼンニシキ (Clarion系) |
ネヴアービート (Never Say Die系) |
ハロウエー (Fairway系) |
Dogpatch (Teddy系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
ビゼンニシキ (ミンスキー) |
6.50 or 4.50 or 2.50 |
カブラヤオーと同牝系 (No. 8-g スタイルパツチ系) |
10番仔 (3連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | ダイタクヘリオス | 牡3 | 55 | 岸滋彦 | 1:09.0 | 2-2 | 35.8 |
456 [0] |
梅田康雄 | 2 | |
2 | 7 | シンボリガルーダ | 牡3 | 55 | 岡部幸雄 | 1:09.4 | 2.1/2 | 4-3 | 35.9 |
494 [0] |
田中和夫 | 3 |
3 | 9 | ハントウイッシュ | 牝3 | 53 | 郷原洋行 | 1:09.7 | 2 | 2-3 | 36.4 |
442 [-4] |
田村駿仁 | 5 |
4 | 2 | サファリキャップ | 牝3 | 53 | 蛯沢誠治 | 1:09.8 | 1/2 | 1-1 | 36.8 |
426 [+4] |
田子冬樹 | 7 |
5 | 1 | ゴールデンアワー | 牡3 | 55 | 岡潤一郎 | 1:10.5 | 4 | 4-5 | 37.0 |
474 [-8] |
安藤正敏 | 6 |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | ダイタクヘリオス | 牡4 | 56 | 武豊 | 1:41.2 | レコード | 4-4-3-3 | 36.3 |
470 [-8] |
梅田康雄 | 4 |
2 | 13 | プリティハット | 牝5 | 55 | 小屋敷昭 | 1:42.0 | 5 | 13-12-8-7 | 36.6 |
470 [0] |
野元昭 | 8 |
3 | 12 | イクノディクタス | 牝4 | 54 | 松永昌博 | 1:42.1 | 1/2 | 5-4-5-5 | 37.0 |
452 [+2] |
福島信晴 | 7 |
4 | 7 | ユートジョージ | 牡4 | 56 | 岡潤一郎 | 1:42.2 | クビ | 8-8-8-7 | 36.7 |
452 [0] |
安藤正敏 | 1 |
5 | 6 | ナルシスノワール | 牡5 | 57 | 南井克巳 | 1:42.3 | 1/2 | 3-3-3-3 | 37.3 |
482 [+10] |
田之上勲 | 2 |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ダイタクヘリオス | 牡4 | 58 | 加用正 | 1:59.4 | 2-2-2-1 | 36.5 |
456 [-6] |
梅田康雄 | 5 | |
2 | 8 | ダイイチルビー | 牝4 | 57 | 河内洋 | 1:59.4 | ハナ | 3-3-3-3 | 36.2 |
476 [+8] |
伊藤雄二 | 1 |
3 | 6 | ヤマニングローバル | 牡4 | 57 | 武豊 | 1:59.9 | 3 | 8-8-7-7 | 36.1 |
498 [-2] |
浅見国一 | 4 |
4 | 5 | センターショウカツ | 牡4 | 58 | 松永昌博 | 2:00.0 | クビ | 7-7-4-4 | 36.7 |
446 [-2] |
松永善晴 | 6 |
5 | 3 | ホワイトアロー | 牡4 | 57 | 安田隆行 | 2:00.0 | クビ | 5-4-4-5 | 36.7 |
480 [-2] |
小野幸治 | 2 |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 騎手 |
走破 時計 |
着差 | 調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 12 | ダイタクヘリオス | 牡4 | 岸 滋彦 | 1:34.8 | 梅田 康雄 | 4 | |
2 | 5 | ダイイチルビー | 牝4 | 河内 洋 | 1:35.2 | 2・1/2 | 伊藤 雄二 | 1 |
3 | 11 | ケイエスミラクル | 牡3 | 南井 克巳 | 1:35.3 | 1/2 | 高橋 成忠 | 2 |
4 | 8 | プリンスシン | 牡4 | 田島 良保 | 1:35.3 | ハナ | 安田 伊佐夫 | 9 |
5 | 10 | ダイユウサク | 牡6 | 熊沢 重文 | 1:35.3 | アタマ | 内藤 繁春 | 5 |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
通過 順位 |
上り 4F |
馬体重 [増減] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | ダイタクヘリオス | 牡5 | 60 | 岸滋彦 | 1:36.2 | 4-4-1 | 48.7 |
476 [+2] |
梅田康雄 | 2 | |
2 | 5 | シンホリスキー | 牡4 | 56 | 南井克巳 | 1:37.1 | 5 | 5-4-4 | 49.6 |
538 [0] |
岩元市三 | 5 |
3 | 10 | スペインランド | 牡7 | 57 | 松永幹夫 | 1:37.3 | 1.1/4 | 7-9-7 | 48.8 |
472 [0] |
高橋成忠 | 9 |
4 | 1 | センリョウヤクシャ | 牡6 | 57 | 藤田伸二 | 1:37.4 | 3/4 | 2-2-2 | 50.2 |
494 [+4] |
庄野穂積 | 4 |
5 | 3 | ナルシスノワール | 牡6 | 58 | 安田隆行 | 1:37.5 | クビ | 3-2-2 | 50.2 |
482 [-2] |
福島信晴 | 3 |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ダイタクヘリオス | 牡5 | 59 | 岸滋彦 | 1:45.6 | レコード | 1-1-1 | 35.5 |
474 [0] |
梅田康雄 | 4 |
2 | 9 | イクノディクタス | 牝5 | 55 | 村本善之 | 1:45.7 | 1/2 | 3-3-3 | 35.2 |
464 [+6] |
福島信晴 | 3 |
3 | 2 | ナイスネイチャ | 牡4 | 58 | 松永昌博 | 1:45.9 | 1.1/4 | 4-6-4 | 35.2 |
500 [+8] |
松永善晴 | 1 |
4 | 8 | ヤマニンシアトル | 牡5 | 57 | 南井克巳 | 1:46.3 | 2.1/2 | 4-4-4 | 35.5 |
504 [-2] |
橋本寿正 | 6 |
5 | 6 | スカーレットブーケ | 牝4 | 55 | 柴田政人 | 1:46.4 | 1/2 | 7-8-7 | 35.4 |
466 [+10] |
伊藤雄二 | 7 |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 騎手 |
走破 時計 |
着差 | 調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 18 | ダイタクヘリオス | 牡5 | 岸 滋彦 | 1:33.3 | レコード | 梅田 康雄 | 2 |
2 | 7 | シンコウラブリイ | 牝3 | 岡部 幸雄 | 1:33.5 | 1・1/2 | 藤澤 和雄 | 1 |
3 | 8 | ナイスネイチャ | 牡4 | 松永 昌博 | 1:33.7 | 1 | 松永 善晴 | 4 |
4 | 11 | ヌエボトウショウ | 牝5 | 角田 晃一 | 1:34.0 | 2 | 渡辺 栄 | 7 |
5 | 9 | ヤマニンゼファー | 牡4 | 田中 勝春 | 1:34.0 | クビ | 栗田 博憲 | 3 |
*
気まぐれな名マイラー、ダイタクヘリオス。私がスポーツ新聞の競馬記事で、初めて意識して読んだ話題が、ダイタクヘリオスのマイルチャンピンシップ連覇でした。ニホンピロウイナー(1980.4.27)でも、ニッポーテイオー(1983.4.21)でも、オグリキャップ(1985.3.27)でも破ることができなかった京都芝外回り1600mのレコードタイム。アイノクレスピン(1974.4.15)が1977年に計時した1分33秒5を、15年ぶりに更新する1分33秒3の快時計を以てマイルチャンピンシップ連覇を果たしたのは、ビゼンニシキの仔でした。
地味な血統でも、現年齢表記2歳から5歳まで能力の減退無く、常に一線級であり続けたダイタクヘリオス。前段で「気まぐれ」と書きましたけれど、ことマイル戦に限っては10戦4勝、2着4回と連対率80%。連を外したのは3歳時に春からぶっつけで挑んだ1990年の第7回マイルチャンピオンシップ、5歳時に1番人気で挑んだ第42回安田記念(GI)という、2つのGIレースだけ。また、1600mから1800mとしても14戦6勝、2着5回と連対率78.6%の成績。1600mから1800mではマイルチャンピオンシップ連覇、マイラーズC連覇、毎日王冠2年連続連対で2年目は日本レコードとなる東京芝1800m1分45秒6での逃げ切り勝ち。2歳時の阪神3歳S(GI)2着以降はずっとオープンクラスに在籍し、オープン特別には3回出走しただけで、後はすべて重賞に出走。そんな中で通算35戦10勝、2着6回、3着1回を残し、9着以降の着順だったのは僅かに4回だけ。総収得賞金6億8995万2400円は、ダイタクヘリオスが引退した当時、JRA史上3番目の獲得賞金額。改めて戦績を振り返ると、凄みを見せます。ダイタクヘリオス、1990年代初頭を代表する名マイラーだったのでした。
そんなダイタクヘリオス、↑に示した7回の重賞制覇のうち5回は2着に牝馬を連れてきています。5回を古い順に並べますと、
- 1991年のマイラーズC(GII)
→2着プリティハット(1986.5.19)。武豊騎手を鞍上に迎えたダイタクヘリオス、中京芝1700mを5馬身差かつ1分41秒2のコースレコード勝ち - 1991年の高松宮杯(GII)
→2着ダイイチルビー(1987.4.15)。ダイイチルビーには「母仔3代高松宮杯制覇」の偉業が掛かっていましたが、KYな感じでふっ飛ばしたのがダイタクヘリオスらしい - 1991年の第8回マイルチャンピオンシップ(GI)
→2着ダイイチルビー。3角から4角の下りで一気にスパートしたダイタクヘリオス、GIレースで2着に2馬身半差は完勝としか言えません - 1992年の毎日王冠(GII)
→2着イクノディクタス(1987.4.16)。1枠1番から好発を見せると、最後まで先頭を譲らず。終わってみれば、芝1800mの日本レコード1分45秒6 - 1992年の第9回マイルチャンピオンシップ(GI)
→2着シンコウラブリイ(1989.2.2)。前年のリプレイのように3角から4角の下りで一気にスパートしたダイタクヘリオス、終わってみれば、京都芝外回り1600mのコースレコード1分33秒3
強いし速いし、イイ女たちの前で格好良いですね、ダイタクヘリオス。特に、同じ1987年生まれ世代のダイイチルビーとの仲の良さは、よしだみほさんの漫画の中で示されましたね^^;
あと、ダイタクヘリオスの成績を振り返ってみれば、JRAの中央4場すべてで重賞勝ちを収めていることに気付かされます。マイルチャンピオンシップ連覇の京都競馬場、毎日王冠で日本レコードを叩き出した東京競馬場、2回目のマイラーズCを別定60kgで制した阪神競馬場、そして重賞初制覇となったクリスタルC(GIII)の中山競馬場。……むぅ、強い馬はどこで走っても強い。
歯をむき出しにして、笑いながら駆けていたダイタクヘリオス。「まともに走ったら一番強い」と武豊騎手に言わしめた、黒鹿毛の太陽神の走る姿は、真の能力、真の適正に気付いてくれない人間に対する、彼なりの反逆だったのかも知れませんね。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。
*
[ダイタクヘリオス(1987.4.10)の主な競走成績]
- マイルチャンピオンシップ(GI)2回、毎日王冠(GII)、マイラーズC(GII)2回、高松宮杯(GII)、クリスタルC(GIII)
- 安田記念(GI)、阪神3歳S(GI)、毎日王冠(GII)、ニュージーランドT4歳S(GII)、シンザン記念(GIII)
通算35戦10勝、2着6回、3着1回。
*