Forte(フォルテ) 牡 黒鹿毛 2020.2.3生 米国・South Gate Farm生産 馬主・Repole Stable & St Elias Stable 米国・Todd Pletcher厩舎
Violence 黒鹿毛 2010.3.21 種付け時活性値:0.25【9】 |
▲ Medaglia d’Oro 黒鹿毛 1999.4.11 |
El Prado 芦毛 1989.2.3 |
Sadler’s Wells 1981.4.11 |
Lady Capulet 1974.4.3 | |||
Cappucino Bay 鹿毛 1989.2.12 |
Bailjumper 1974.3.28 | ||
Dubbed In 1973.5.31 | |||
Violent Beauty 黒鹿毛 2003.2.9 |
▲Gone West 鹿毛 1984.3.10 |
Mr. Prospector 1970.1.28 | |
Secrettame 1978.3.15 | |||
Storming Beauty 黒鹿毛 1998.5.10 |
Storm Cat 1983.2.27 | ||
Sky Beauty 1990.2.9 | |||
Queen Caroline 黒鹿毛 2013.4.17 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
Blame 鹿毛 2006.5.2 種付け時活性値:1.50【6】 |
Arch 黒鹿毛 1995.1.31 |
Kris S. 1977.4.25 |
Aurora 1988.5.15 | |||
Liable 鹿毛 1995.5.10 |
Seeking the Gold 1985.4.7 | ||
Bound 1984.6.1 | |||
Queens Plaza 黒鹿毛 2002.4.10 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
Forestry 鹿毛 1996.5.9 種付け時活性値:1.25【5】 |
Storm Cat 1983.2.27 | |
Shared Interest 1988.1.30 | |||
Kew Garden 黒鹿毛 1997.2.5 仔受胎時活性値:1.00【4】 |
Seattle Slew 黒鹿毛 1974.2.15 種付け時活性値:1.50【22】 |
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Jeano 鹿毛 1988.3.12 仔受胎時活性値:2.00【8】 |
<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector4×5、Storm Cat4×4>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
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Violence (Sadler’s Wells系) |
Blame (Roberto系) |
Forestry (Storm Cat系) |
Seattle Slew (Bold Ruler系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Blame (Special) |
5.00 (【6】+【10】+【4】+【8】) |
コントレイルと同牝系 (No. 1-s) |
初仔 |
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着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破時計 ・着差 |
調教師 |
人 気 |
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1 | 4 | Forte | 牡2 | 55.3 | Irad Ortiz Jr | 1:43.06 | Todd Pletcher | 2 |
2 | 3 | Cave Rock | 牡2 | 55.3 | Juan J Hernandez | 1 1/2 | Bob Baffert | 1 |
3 | 10 | National Treasure | 牡2 | 55.3 | John R Velazquez | 2 1/4 | Bob Baffert | 3 |
4 | 6 | Blazing Sevens | 牡2 | 55.3 | Flavien Prat | 1 1/2 | Chad C Brown | 4 |
5 | 9 | Curly Jack | 牡2 | 55.3 | Edgar Morales | 6 3/4 | Thomas Amoss | 7 |
2022年の第39回ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル。キーンランド・ダート8.5ハロン、晴れの良馬場、10頭立てで行われた米国2歳牡馬・せん馬王者決定戦。1番人気だったArrogate(2013.4.11)産駒Cave Rock(2020.3.12)、戦前まで3戦3勝でデルマーフューチュリティ(米GI)、アメリカンファラオS(米GI)とGI連勝で臨んだこの舞台、過去3戦同様に軽快な逃げの手に出ましたが8番人気のHurricane J(2020.2.7)とのハナ争いが半マイルまで続いたのが響いたのかホームストレッチで逆転を許しました。虎視眈々とばかりに狙いすましていたのは2番人気だったForte。道中は馬場中央の5番手をキープし、勝負どころの三分三厘あたりから馬群外側を勢い良く進出。キーンランド・ダートの直線およそ400ヤードを迎えたところでは番手まで押し上げると、米国のトップジョッキーであるイラッド・オルティス・ジュニア騎手の左ムチの連打に応えたForte。馬名意味の由来は何語か分かりませんが、印欧諸語で「強い」「長所」「得意」などを意味することが多いForte、その馬名のとおりの強さを発揮。ラスト100ヤードあたりでCave Rockを捉え切ると、最後は流す余裕すら見せて1と2分の1馬身差を着けたところがゴール。Cave RockもGI連勝していましたが、ForteもホープフルS(米GI)、ブリーダーズフューチュリティ(米GI)とGI連勝で臨んでいたのです。Forte、米2歳GI3連勝での見事なブリーダーズカップ・ジュヴェナイル制覇でした。
Forteは5月にベルモントパーク・ダート5ハロンのメイドンを7と4分の3馬身差の快勝で勝ち上がると、7月のサラトガ・ダート6ハロンのサンフォードS(米GIII)では1番人気だったものの4着敗退。それでも9月のサラトガ・ダート7ハロンのホープフルSで不良馬場ニモマケズ3馬身差の1着で巻き返し。続けて挑んだ10月のキーンランド・ダート8.5ハロンのブリーダーズフューチュリティでは1番人気だったLoggins(2020.3.14)にクビ差で競り勝ち。そうして迎えた11月のブリーダーズカップ・ジュヴェナイルでしたが、Forteはキーンランド・ダート8.5ハロンのGIを連勝したという結果でした。結局、2022年の米国2歳王者決定戦は、ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ(米GI)を制したWonder Wheel(2020.2.7)、ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルを制したForte共に「前走もキーンランド・ダート8.5ハロンのGIを勝利して臨戦した馬による同じ舞台のGI連勝」となりました。やっぱり馬は得意とするコースは嬉々として走るものですね(^^)
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Forteは0の理論的にはブルードメアサイアーのBlameが最優性先祖。Blameは現役時代に9勝を挙げ、その主な勝ち鞍にブリーダーズカップ・クラシック(米GI)、ホイットニーH(米GI)、スティーヴンフォスターH(米GI)を含む米グレードレース6勝があります。白眉はやはり自身の引退レースかつ負かした相手の引退レースにもなった、2010年の第27回ブリーダーズカップ・クラシックでしょう。
20連勝で引退の花道を飾る青写真を描いていたであろうZenyatta(2004.4.1)、それをアタマ差封じたBlame。やっぱりですね、Roberto(1969.3.16)系は開祖からしてBrigadier Gerard(1968.3.5)にベンソン&ヘッジズゴールドC(英GI)で唯一の敗戦を与えたりして、ヒットマン的な要素を持ち合わせているような感じがいたします。まま、私が初めて意識をして見た競馬であるライスシャワー(1989.3.5)がミホノブルボン(1989.4.25)を破った菊花賞(GI)の印象も強いと思います^^;
さて、Blameの主な代表産駒を挙げますと、
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Senga(2014.3.15)
→ディアヌ賞(仏GI)ほか - Marley’s Freedom(2014.5.10)
→バレリーナS(米GI)ほか - フォルト(2014.4.26)
→サンタマルガリータS(米GI)ほか -
ナダル(2017.4.27)
→アーカンソーダービー(米GI)ほか - Abscond(2017.3.26)
→ナタルマS(加GI)ほか
現在のところ送り出しているGI勝ち産駒5頭の内4頭が牝馬ということで、フィリーサイアーとしての素養が高いのでしょう。ということはブルードメアサイアーとしての「これから」に期待が掛かります。Forteが制したブリーダーズフューチュリティの2着だったLogginsも、ブルードメアサイアーにBlameを持っています。そんなBlameは16歳を迎えた今も、米国の名門クレイボーンファームにおいてスタッドフィー25,000ドルで供用されており、一流種牡馬の一角として認められています。
また、GI勝ち産駒の内唯一の牡馬であるナダルは、デビュー4連勝で分割レースとなったアーカンソーダービーのディビジョン2を制しましたが、左前脚に故障を発生してしまい、結局そのまま引退。ナダルは大社台のお眼鏡に叶い、2021年から社台スタリオンステーションにて種牡馬供用されています。
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デビュー以来5戦4勝で米国2歳牡馬王者に輝いたForte。2歳戦の結果を確認すれば、メイドン1番人気1着、サンフォードS1番人気4着、ホープフルS4番人気1着、ブリーダーズフューチュリティ2番人気1着、そしてブリーダーズカップ・ジュヴェナイル2番人気1着。制したグレードレースは2番人気以下の、追う側に立った時に勝利しています。2歳牡馬王者として追われる側に立った時、その時にどんな走りを見せてくれるのか。Forte、3歳戦以降も、その「強さ」を見せてくれることを期待しています。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。