ブトンドール(2020.1.25)&キタウイング(2020.5.14)-2023年のクラシック候補生を確認する(No.1)-

Pedigree

ブトンドール 牝 鹿毛 2020.1.25生 安平町・ノーザンファーム生産 馬主・(同)雅苑興業 栗東・池添 学厩舎

ブトンドール(2020.1.25)の4代血統表

ビッグアーサー
鹿毛 2011.3.18
種付け時活性値:0.00【8】
サクラバクシンオー
鹿毛 1989.4.14
サクラユタカオー
栗毛 1982.4.29
テスコボーイ 1963
アンジエリカ 1970.3.29
サクラハゴロモ
鹿毛 1984.4.13
ノーザンテースト 1971.3.15
クリアアンバー 1967.5.8
シヤボナ
鹿毛 2005.3.8
Kingmambo
鹿毛 1990.2.19
Mr. Prospector 1970.1.28
Miesque 1984.3.14
Relish
鹿毛 1999.3.24
Sadler’s Wells 1981.4.11
Reloy 1983.3.14
プリンセスロック
鹿毛 2012.4.30
仔受胎時活性値:1.75【7】
スウィフトカレント
青鹿毛 2001.4.9
種付け時活性値:0.50【10】
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ホワイトウォーターアフェア
栗毛 1993.5.3
Machiavellian 1987.1.31
Much Too Risky 1982.2.8
ノーストバード
鹿毛 1999.3.22
仔受胎時活性値:1.00【12】
ジェネラス
栗毛 1988.2.8
種付け時活性値:0.50【10】
Caerleon 1980.3.27
Doff the Derby 1981.5.13
アジャストビート
黒鹿毛 1988.3.6
仔受胎時活性値:0.50【10】
ブレイヴエストローマン
鹿毛 1972.5.19
種付け時活性値:1.75【15】
オカノシスター
青鹿毛 1981.5.26
仔受胎時活性値:1.50【6】

<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector4×5、Northern Dancer5×5(父方)>

ブトンドール(2020.1.25)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ビッグアーサー
(テスコボーイ系)
スウィフトカレント
(サンデーサイレンス系)
ジェネラス
(Nijinsky系)
ブレイヴエストローマン
(Never Bend系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ブレイヴエストローマン
(Clever Song)
4.75
(【7】+【12】+【10】+【6】)
遡ればカゼノコと同牝系
(No. 4-d インズキー系)
2番仔
(2連産目)

*

2022年の第54回函館2歳S(GIII。函館芝1200m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 12 ブトンドール 牝2 54 鮫島 克駿 1:11.8 9-6 36.6 478
[-8]
池添 学 4
2 3 クリダーム 牡2 54 武 豊 1:12.0 1 1/4 1-1 37.5 468
[0]
須貝 尚介 3
3 2 オマツリオトコ 牡2 54 横山 武史 1:12.0 クビ 13-13 35.8 476
[-8]
伊藤 圭三 8
4 9 ゴキゲンサン 牝2 54 藤岡 佑介 1:12.2 1 7-6 37.1 486
[-2]
伊藤 大士 10
5 8 ミスヨコハマ 牝2 54 斎藤 新 1:12.2 アタマ 9-6 37.0 460
[0]
斎藤 誠 7

2020年生まれ世代最初のJRA重賞勝ち馬を決める函館2歳S。小雨の稍重、13頭立ての函館芝1200mを中団位置から鮮やかに差し切ったのは4番人気だった牝馬ブトンドール。前々週の曇の稍重、函館芝1200mの新馬戦4番人気1着から中1週、同じ舞台での連勝となりました。ブトンドールの函館2歳S勝利により、種牡馬ビッグアーサーは産駒の重賞初制覇と相成りました。サクラユタカオー、サクラバクシンオー、ビッグアーサー、ブトンドールと父仔4代で中央競馬の重賞勝ちはお見事。ブトンドール、その馬名意味は「金のボタン(仏)」ということ。

しかし、ノーザンファームの「草の根包囲網」は国内外、金額の多寡を問わず、よくぞ良馬を見出されるものです。ブトンドールの母プリンセスロックは、2013年の北海道オータムセールのサラ1歳市場において税込み126万円で落札された後、吉田和美氏の勝負服で走り、美浦の大和田成厩舎でJRA3勝を挙げ3845万円を稼ぎ出しました。そうしてプリンセスロック、繁殖牝馬としてノーザンファームに繋養されると、2番仔としてブトンドールを送り込んだのでした。ブトンドールは2020年のセレクトセールのサラ当歳で税込み2200万円で落札。むぅ、小さな投資から、大きな利益を得ているように見えます。

ブトンドールの函館2歳Sは、上述の通り種牡馬ビッグアーサーの産駒重賞初制覇ですが、同時にスウィフトカレントにとってはブルードメアイサーとしての重賞初勝利となりました。アサクサデンエン(1999.3.22)の半弟にしてヴィクトワールピサ(2007.3.31)の半兄スウィフトカレント、2006年の天皇賞・秋(GI)でダイワメジャー(2001.4.8)から馬連で流していて、2着に突っ込んでくれて嬉しかったものです^^;

また、馬主の(同)雅苑興業もJRA重賞は初めての優勝でした。WEBを渉猟すると、小林製薬株式会社の会長である小林一雅氏の法人馬主名義ということ。小林製薬と言えば、“あったらいいな”と思うアイテムで日常生活においてお世話になっています。誠におめでとうございました。

2022年07月16日 函館2歳S G3 | 重賞ウィナーレポート | 競走馬のふるさと案内所
引退した名馬の牧場見学データベース。馬、牧場、地図から検索可。見学マナー、見学Q&A、馬産地の知識が学べる。

*

キタウイング 牝 黒鹿毛 2020.5.14生 浦河町・ミルファーム生産 馬主・(有)ミルファーム 美浦・小島 茂之厩舎

キタウイング(2020.5.14)の4代血統表
ダノンバラード
黒鹿毛 2008.2.19
種付け時活性値:0.75【11】
ディープインパクト
鹿毛 2002.3.25
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ウインドインハーヘア
鹿毛 1991.2.20
Alzao 1980.2.28
Burghclere 1977.4.26
レディバラード
黒鹿毛 1997.3.4
Unbridled
鹿毛 1987.3.5
▲Fappiano 1977.5.19
Gana Facil 1981.2.9
Angelic Song
鹿毛 1988.2.7
Halo 1969.2.7
Ballade 1972.3.10
キタノリツメイ
栗毛 2014.4.4
仔受胎時活性値:1.25【5】
アイルハヴアナザー
栗毛 2009.4.1
種付け時活性値:1.00【4】
Flower Alley
栗毛 2002.5.7
★Distorted Humor 1993.3.19
プリンセスオリビア 1995.2.20
Arch’s Gal Edith
黒鹿毛 2002.2.25
Arch 1995.1.31
Force Five Gal 1994.3.26
リーベストラウム
黒鹿毛 2005.4.2
仔受胎時活性値:2.00(0.00)【8】
ゼンノエルシド
青鹿毛 1997.3.26
種付け時活性値:1.75【7】
Caerleon 1980.3.27
Embla 1983.4.27
マウントモガミ
黒鹿毛 1993.3.13
仔受胎時活性値:0.75【11】
★モガミ
青鹿毛 1976.5.18
種付け時活性値:0.00【16】
マウントソブリン
鹿毛 1984.3.28
仔受胎時活性値:2.00【8】

<5代血統表内のクロス:Halo4×4(父方)、Lyphard5×5>

キタウイング(2020.5.14)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ダノンバラード
(サンデーサイレンス系)
アイルハヴアナザー
(Mr. Prospector系)
ゼンノエルシド
(Nijinsky系)
★モガミ
(Lyphard系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ゼンノエルシド
(Embla)
6.00 or 4.00
(【5】+【8】+【11】+【8】)
高祖母の仔にカネツクロス
(No. 22 種道系)
2番仔
(2連産目)

*

2022年の第42回新潟2歳S(GIII。新潟芝1600m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 7 キタウイング 牝2 54 戸崎 圭太 1:35.9 10-8 33.0 436
[0]
小島 茂之 4
2 9 ウインオーディン 牡2 54 三浦 皇成 1:36.0 1/2 6-7 33.2 466
[+4]
鹿戸 雄一 3
3 8 シーウィザード 牡2 54 浜中 俊 1:36.0 アタマ 5-5 33.4 458
[+2]
鹿戸 雄一 2
4 5 バグラダス 牡2 54 菅原 明良 1:36.2 1 1/4 1-1 34.0 468
[0]
嘉藤 貴行 10
5 10 アイスグリーン 牡2 54 坂井 瑠星 1:36.4 1 1/4 2-3 33.9 482
[-4]
池添 学 1

夏の新潟開催は「ミルファーム祭り」が例年行事としておなじみですけれど、今年2022年は一味違いました。ビリーバー(2015.1.26)によるアイビスサマーダッシュ(GIII)勝利に続いて、キタウイングによる新潟2歳S制覇。今回の新潟2歳Sはキタウイング、グラニット(2020.2.22)、ピンクジン(2020.4.21)とダノンバラード産駒3頭出しで挑まれましたが「数を出せば勝てる」というものでもないのが競馬。1ヶ月の間にオーナープリード馬で重賞2勝はお見事としか言えません。

#念の為。キタウイングとピンクジンはオーナープリード馬で、グラニットは同じ浦河町の猿橋義昭氏の生産です。

晴の良馬場、11頭立ての新潟芝1600m。立ち遅れ加減の発馬から道中は後方に構えたキタウイング。新潟芝外回りの直線658.7m、横一線の力比べ。内に進路をエスコートした戸崎圭太騎手の鼓舞に応えて、最後はメンバー最速の上がり3ハロン33秒0の鋭脚でウインオーディン(2020.5.11)を半馬身抑えたところが決勝点。見ればメンバー11頭中唯1頭だけ新潟芝1600mで勝利を収めていたキタウイング、連闘での勝負によく応えました。結局、2着のウインオーディンと共に「前週の新潟芝未勝利戦からの連闘馬」2頭によるワンツーでした。

そうして今こそ、ユーワファルコン(1997.4.7)が中日スポーツ賞4歳S(GIII)を制した際、岡田繁幸さんが(有)ミルファーム代表取締役・清水敏さんに贈られた言葉を再掲しておきます。

一途な情熱に、神様は少しの花を贈ってくれるのかもしれませんね。

月刊『優駿』、2000年10月号P112、河村清明著「生産者として、さらには経営者として」より-

やっぱり素敵なフレーズだと思います。キタウイング、その馬名意味は「北+翼」。ということですが半兄ハジメテノチュウ(2019.5.27)、キタウイングと並ぶと「はじめてのチュウ」「北ウイング」と、歌謡曲が浮かんでしまいますね^^;


という訳で「2023年のクラシック候補生を確認する」記事群は、ブトンドールとキタウイング、牝馬2頭からスタートです。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。


##まったくの余談。「はじめてのチュウ」でおなじみの、あんしんパパこと実川俊晴さん。実は実川さんのWEBサイトからCDを直接購入したことがあるのは、ここだけの内緒話です。そしてまた奇縁が巡り、実川さんのお子さんとやり取りをさせていただいたこともありました。げに、人の世は不思議なものです。

Real-River Music(実川俊晴)
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