ラムジェット 牡 黒鹿毛 2021.4.4生 新冠町・(株)ノースヒルズ生産 馬主・前田 幸治氏 栗東・佐々木 晶三厩舎
マジェスティックウォリアー 鹿毛 2005.4.9 種付け時活性値:1.75【15】 |
A.P. Indy 黒鹿毛 1989.3.31 |
Seattle Slew 黒鹿毛 1974.2.15 |
Bold Reasoning 1968.4.29 |
My Charmer 1969.3.25 | |||
Weekend Surprise 鹿毛 1980.4.8 |
Secretariat 1970.3.30 | ||
Lassie Dear 1974.5.2 | |||
Dream Supreme 黒鹿毛 1997.2.28 |
Seeking the Gold 鹿毛 1985.4.7 |
Mr. Prospector 1970.1.28 | |
Con Game 1974.3.20 | |||
Spinning Round 鹿毛 1989.4.5 |
★Dixieland Band 1980.3.20 | ||
Take Heart 1983.3.3 | |||
ネフェルティティ 芦毛 2013.2.18 仔受胎時活性値:1.75【7】 |
ゴールドアリュール 栗毛 1999.3.3 種付け時活性値:1.25【13】 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 1969.2.7 |
Wishing Well 1975.4.12 | |||
ニキーヤ 鹿毛 1993.4.4 |
Nureyev 1977.5.2 | ||
Reluctant Guest 1986.2.21 | |||
ラヴェリータ 芦毛 2006.2.14 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
Unbridled’s Song 芦毛 1993.2.18 種付け時活性値:1.00【12】 |
Unbridled 1987.3.5 | |
Trolley Song 1983.4.13 | |||
Go Classic 鹿毛 1996.3.15 仔受胎時活性値:0.25【9】 |
Gone West 鹿毛 1984.3.10 種付け時活性値:0.75【11】 |
||
Seattle Classic 鹿毛 1991.5.6 仔受胎時活性値:1.00【4】 |
<5代血統表内のクロス:Seattle Slew3×5、Secretariat4×5(父方)、Mr. Prospector4×5、Buckpasser5x5(父方)、Northern Dancer5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
マジェスティックウォリアー (A.P. Indy系) |
ゴールドアリュール (サンデーサイレンス系) |
Unbridled’s Song (Mr. Prospector系) |
Gone West (Mr. Prospector系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
マジェスティックウォリアー (A.P. Indy) |
4.50 (【7】+【6】+【9】+【4】) |
祖母が重賞7勝馬 (No. 23-b) |
3番仔 (3連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | ラムジェット | 牡3 | 57 | 三浦 皇成 | 1:58.6 | 12-12-7-4 | 37.6 | 500 [0] |
佐々木 晶三 | 3 | |
2 | 9 | サトノエピック | 牡3 | 57 | 横山 和生 | 1:59.0 | 2 1/2 | 6-7-7-6 | 38.0 | 522 [-2] |
国枝 栄 | 5 |
3 | 4 | ミッキーファイト | 牡3 | 57 | 戸崎 圭太 | 1:59.3 | 1 3/4 | 6-5-5-6 | 38.5 | 540 [-4] |
田中 博康 | 1 |
4 | 6 | サンライズソレイユ | 牡3 | 57 | 田口 貫太 | 1:59.6 | 1 3/4 | 14-14-12-11 | 38.1 | 506 [+2] |
矢作 芳人 | 12 |
5 | 12 | ムルソー | 牡3 | 57 | 川田 将雅 | 1:59.9 | 2 | 3-3-2-2 | 39.2 | 502 [-2] |
斉藤 崇史 | 2 |
1F毎の ラップ |
7.0 – 10.7 – 11.8 – 13.1 – 12.7 – 12.6 – 12.6 – 12.6 – 12.8 – 12.7 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
7.0 – 17.7 – 29.5 – 42.6 – 55.3 – 1:07.9 – 1:20.5 – 1:33.1 – 1:45.9 – 1:58.6 |
上り | 4F 50.7 – 3F 38.1 |
京都ダート1900m、曇の良馬場、16頭立て。
○ ユニコーンステークス(GⅢ)
本競走は、1996 年に創設された重賞競走。ダート適性馬の年間を通じた出走機会の確保を目的に、3 歳馬による初のダート重賞競走として創設された。当初は 9 月の中山競馬場で1800m の定量戦、2001 年から 6 月の東京競馬場で 1600m の別定重量戦で実施されていたが、2024 年から東京ダービー(大井競馬場)の前哨戦として、4 月の京都競馬場における1900m の馬齢重量戦となった。
ユニコーン(Unicorn)は、ヨーロッパの伝説上の動物。馬の体をしており、ねじれた一本の角を持つ。神聖な力と純潔の象徴とされ、その角には邪気を払い、いかなる病気も治す力があると信じられていた。
21世紀に入ってからの勝ち馬でもユートピア(2000.3.1)、カネヒキリ(2002.2.26)、ベストウォーリア(2010.3.7)、ノンコノユメ(2012.3.28)、ゴールドドリーム(2013.4.19)、サンライズノヴァ(2014.4.9)、ルヴァンスレーヴ(2015.1.26)、ワイドファラオ(2016.4.3)、カフェファラオ(2017.3.3)という後のGI級レースの姿が多数見える出世レース。2001年以降6月の東京ダート1600mで定着していたユニコーンSでしたが、今年2024年から京都ダート1900mに舞台を移し、大井ダート2000mの東京ダービー(JpnI)への挑戦権を賭けての戦いと様変わりしました。
そんなユニコーンSの2024年の一戦を制したのは、戦前3番人気だったラムジェット。そのレースぶりを見て「ヒシミラクルみたいやなぁ^^;」と思ってしまったオッサン競馬ファンのワタクシでございます。鞍上の三浦皇成騎手がずっと追いっぱなしのように見えました。でも、それでも、強いものは強い。出走16頭中唯一のリステッド競走勝ち馬であったラムジェット、1角から2角は12番手、3角は7番手、4角は4番手と徐々に位置を上げて行き、京都ダートの直線329.1mを迎えた時には外から脚を使い猛進。あれだけスタート直後から押していたように見えたラムジェット、終わってみればメンバー中たった1頭だけ上がり3ハロン37秒台の脚を繰り出して、最後はサトノエピック(2021.4.14)に2馬身半差を着けての快勝。ラムジェット、2023年12月の中京ダート1400mの寒椿賞、2024年2月の東京ダート1600mのヒヤシンスS(L)、そして4月の京都ダート1900mのユニコーンSと三浦騎手が騎乗してから3戦3勝。上昇気流に乗って、まずは国内のダートJpnIで頂点を目指します。
という訳でラムジェットのごく簡単な近親牝系図を示しておきますと、
ラヴェリータ 2006.2.14 11勝 エンプレス杯(JpnII) 関東オークス(JpnII) 名古屋大賞典(JpnIII) スパーキングレディーC(JpnIII)3回 TCK女王盃(JpnIII)ほか |ネフェルティティ 2013.2.18 1勝 ||ラムジェット 2021.4.4 (本馬) ユニコーンS(GIII) ヒヤシンスS(L)
祖母ラヴェリータがダートグレード競走7勝の活躍馬。ラヴェリータは2011年のかしわ記念(JpnI)でフリオーソ(2004.5.1)から4分の3馬身の2着、同年のジャパンカップダート(GI)でトランセンド(2006.3.9)から0秒4差の4着とすんでのところで頂点に届きませんでした。孫のラムジェットには祖母の無念を晴らして欲しいものです。
#netkeiba.comにおいて「ラムジェット」で馬名検索すると、ラムジェットシチー(1996.3.15)がヒットします。ヤマニンゼファー(1988.5.27)の仔で福島民報杯(OP)の勝ち馬。実はラムジェットと同じ佐々木晶三厩舎の所属馬でした。「ヤマニンゼファー×ミスターシービー×★スティールハート×★Ribot」という血統構成であり、スティールハート3×3という近親交配馬でした。
*
シュガークン 牡 黒鹿毛 2021.3.5生 日高町・ヤナガワ牧場生産 馬主・辻子 依旦氏 栗東・清水 久詞厩舎
★ ドゥラメンテ 鹿毛 2012.3.22 種付け時活性値:0.00【8】 |
キングカメハメハ 鹿毛 2001.3.20 |
Kingmambo 鹿毛 1990.2.19 |
Mr. Prospector 1970.1.28 |
Miesque 1984.3.14 | |||
マンファス 黒鹿毛 1991.2.23 |
ラストタイクーン 1983.5.9 | ||
Pilot Bird 1983.2.9 | |||
アドマイヤグルーヴ 鹿毛 2000.4.30 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 1969.2.7 | |
Wishing Well 1975.4.12 | |||
エアグルーヴ 鹿毛 1993.4.6 |
トニービン 1983.4.7 | ||
ダイナカール 1980.5.10 | |||
シュガーハート 鹿毛 2005.3.6 仔受胎時活性値:1.75【15】 |
サクラバクシンオー 鹿毛 1989.4.14 種付け時活性値:1.75【15】 |
サクラユタカオー 栗毛 1982.4.29 |
テスコボーイ 1963 |
アンジエリカ 1970.3.29 | |||
サクラハゴロモ 鹿毛 1984.4.13 |
ノーザンテースト 1971.3.15 | ||
クリアアンバー 1967.5.8 | |||
オトメゴコロ 栗毛 1990.4.18 仔受胎時活性値:1.50【14】 |
ジヤツジアンジエルーチ 栗毛 1983.2.22 種付け時活性値:1.50【6】 |
Honest Pleasure 1973.3.28 | |
Victorian Queen 1971.3.24 | |||
テイズリー 鹿毛 1981.4.27 仔受胎時活性値:2.00【8】 |
Lyphard 鹿毛 1969.5.10 種付け時活性値:0.75【11】 |
||
Tizna 毛 1969.10.19 仔受胎時活性値:0.625【10.5】 |
<5代血統表内のクロス:ノーザンテースト4×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
★ドゥラメンテ (Mr. Prospector系) |
サクラバクシンオー (テスコボーイ系) |
ジヤツジアンジエルーチ (Bold Ruler系) |
Lyphard (Northern Dancer系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
サクラバクシンオー (Chamossaire) |
5.875 (【15】+【14】+【8】+【10.5】) |
半兄キタサンブラック (No. 9-g) |
10番仔 (流産後) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 7 | シュガークン | 牡3 | 57 | 武 豊 | 2:24.2 | 4-5-5-6 | 33.9 | 502 [+4] |
清水 久詞 | 2 | |
2 | 15 | ショウナンラプンタ | 牡3 | 57 | 鮫島 克駿 | 2:24.2 | アタマ | 11-8-9-9 | 33.6 | 528 [-10] |
高野 友和 | 7 |
3 | 16 | デュアルウィルダー | 牡3 | 57 | J.モレイラ | 2:24.3 | 3/4 | 9-11-12-12 | 33.5 | 508 [-8] |
堀 宣行 | 4 |
4 | 1 | サトノシュトラーセ | 牡3 | 57 | M.デムーロ | 2:24.4 | クビ | 13-11-7-8 | 34.0 | 514 [-2] |
友道 康夫 | 6 |
5 | 10 | ウインマクシマム | 牡3 | 57 | 松岡 正海 | 2:24.4 | アタマ | 2-2-2-2 | 34.6 | 478 [+6] |
畠山 吉宏 | 3 |
1F毎の ラップ |
12.6 – 10.9 – 12.1 – 12.1 – 11.8 – 11.8 – 12.2 – 12.2 – 12.3 – 12.1 – 12.4 – 11.7 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.6 – 23.5 – 35.6 – 47.7 – 59.5 – 1:11.3 – 1:23.5 – 1:35.7 – 1:48.0 – 2:00.1 – 2:12.5 – 2:24.2 |
上り | 4F 48.5 – 3F 36.2 |
東京芝2400m、曇の良馬場、17頭立て。
○ JRA70周年記念テレビ東京杯青葉賞(GⅡ)(ダービートライアル)
本競走は、3 歳馬 5 大クラシック競走を頂点とする競走体系を明確にし、クラシック戦線の更なる盛り上げを図るため、1994 年に重賞へ格上げされた競走。『東京優駿(日本ダービー)』と同じ距離で実施される。なお、第 2 着までの馬には『東京優駿(日本ダービー)』への優先出走権が与えられる。
青葉(あおば)は、青々と生い茂った木の葉のこと。
テレビ東京は、東京都港区に本社を置く放送局。本競走は、同社より寄贈賞を受けて実施されている。
21世紀に入ってからの勝ち馬からはシンボリクリスエス(1999.1.21)、ゼンノロブロイ(2000.3.27)、フェノーメノ(2009.4.20)が後のGI馬となっています。
という訳で青葉賞の2024年の一戦、第91回東京優駿(GI)への優先出走権2枚を賭けて行われたダービートライアルを制したのは、戦前2番人気だったシュガークン。レースは共同通信杯(GIII)でも逃げを見せたパワーホール(2021.3.17)が気っ風の良い走りを見せて入りの600m35秒6、1000m59秒5と淀みないペースで通過。そして3角から4角ではより大逃げを増したパワーホール、番手追走のウインマクシマム(2021.4.9)以下を7馬身から8馬身ほど引き離して向いた東京芝Aコースの直線525.9m。ラスト200mを切ってウインマクシマムが先頭を奪った時、某所のPOGでウインマクシマムを指名している私は「松岡っ!!勝てるっ!!」と叫んでいましたが、やはり勝負は甘くなく^^;。馬場中央を伸びて来たシュガークン、さらに外から鋭脚を見せたショウナンラプンタ(2021.3.9)がタイム差無しの2分24秒2で決勝点に飛び込みました。0秒2差に5着までが収まる接戦、最後に「アタマ」だけ抜け出していたシュガークン。半兄キタサンブラック(2012.3.10)というシビレル良血馬が2月の阪神芝2000mの未勝利戦、3月の中京芝2200mの大寒桜賞、4月の東京芝2400mの青葉賞と3連勝で重賞初制覇を遂げると共に、東京優駿への切符を勝ち取りました。
改めてシュガークンの本当にごく簡単な近親牝系図を示しておきますと、
シュガーハート 2005.3.6 不出走 |ショウナンバッハ 2011.3.5 6勝 中日新聞杯(GIII)2着 AJCC(GII)3着 新潟記念(GIII)3着 |キタサンブラック 2012.3.10 12勝 ジャパンカップ(GI) 有馬記念(GI) 菊花賞(GI) 天皇賞・春(GI)2回 天皇賞・秋(GI) 大阪杯(GI)ほか |エブリワンブラック 2017.4.5 現役 ダイオライト記念(JpnII)2着 |シュガークン 2021.3.5 (本馬) 青葉賞(GII)
もちろんキタサンブラックが図抜けた存在ではありますが、尊ぶべき賢母シュガーハートにとって、シュガークンは産駒4頭目のオープン馬となりました。なお、↑の0の理論的総括で示した通りシュガークンはシュガーハートが流産後の仔でもあります。
シュガークン、兄たちの戦績を思えば本当に良くなるのは3歳秋以降、古馬になってからのようにも思いますけれど、ダービートライアルを勝ったからには5月26日の本番も期待したくなります。王道路線を走って来た馬たちは強いですが、偉大な半兄が夢破れた東京優駿制覇、果たして見せてくれますでしょうか。自身の父が、半兄と同じ2012年生まれ世代の東京優駿勝ち馬であるドゥラメンテであることもドラマを感じます。シュガークン、その馬名意味は「母名の一部+時(フィンランド語)」ということです。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。
##ウインマクシマムは「★キタサンブラック×★ロージズインメイ×グラスワンダー×グルームダンサー」という累代で、母コスモアクセス(2009.4.13)が流産後の仔です。彼も実が入るのは秋以降のように思いますので、菊花賞(GI)路線で期待したいと思います。POG指名馬の贔屓目です(^^)