マスクトディーヴァ(2020.5.12)&レーベンスティール(2020.3.8)-2023年のクラシック候補生を確認する(No.36)-

Pedigree

マスクトディーヴァ 牝 黒鹿毛 2020.5.12生 千歳市・社台ファーム生産 馬主・(有)社台レースホース 栗東・辻野 泰之厩舎

マスクトディーヴァ(2020.5.12)の4代血統表
ルーラーシップ
鹿毛 2007.5.15
種付け時活性値:1.00【12】
キングカメハメハ
鹿毛 2001.3.20
Kingmambo
鹿毛 1990.2.19
Mr. Prospector 1970.1.28
Miesque 1984.3.14
マンファス
黒鹿毛 1991.2.23
ラストタイクーン 1983.5.9
Pilot Bird 1983.2.9
エアグルーヴ
鹿毛 1993.4.6
トニービン
鹿毛 1983.4.7
カンパラ 1976.2.19
Severn Bridge 1965
ダイナカール
鹿毛 1980.5.10
ノーザンテースト 1971.3.15
シヤダイフエザー 1973.2.20
マスクオフ
青鹿毛 2009.5.4
仔受胎時活性値:0.50【10】
ディープインパクト
鹿毛 2002.3.25
種付け時活性値:1.50【6】
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ウインドインハーヘア
鹿毛 1991.2.20
Alzao 1980.2.28
Burghclere 1977.4.26
ビハインドザマスク
鹿毛 1996.4.24
仔受胎時活性値:1.00【12】
ホワイトマズル
鹿毛 1990.3.21
種付け時活性値:1.25【5】
ダンシングブレーヴ 1983.5.11
Fair of the Furze 1982.6.15
ヴアインゴールド
鹿毛 1979.4.10
仔受胎時活性値:2.00【16】
Mr. Prospector
鹿毛 1970.1.28
種付け時活性値:0.00【8】
Chancy Dance
鹿毛 1973.4.2
仔受胎時活性値:1.25【5】

<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector4×4、Lyphard5×5(母方)>

マスクトディーヴァ(2020.5.12)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ルーラーシップ
(Mr. Prospector系)
ディープインパクト
(サンデーサイレンス系)
ホワイトマズル
(Lyphard系)
★Mr. Prospector
(Raise a Native系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ディープインパクト 4.75
(【10】+【12】+【16】+【5】)
祖母が重賞3勝馬
(No. 4-r)
6番仔
(6連産目)

*

2023年の第41回関西テレビ放送賞ローズS(GII。阪神芝1800m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 12 マスクトディーヴァ 牝3 54 岩田 望来 1:43.0 レコード 9-7 33.2 444
[0]
辻野 泰之 7
2 5 ブレイディヴェーグ 牝3 54 C.ルメール 1:43.2 1 1/2 13-13 32.9 460
[-6]
宮田 敬介 1
3 10 マラキナイア 牝3 54 川田 将雅 1:43.5 1 3/4 12-11 33.4 442
[+14]
吉岡 辰弥 5
4 9 アンリーロード 牝3 54 吉田 隼人 1:43.6 クビ 16-13 33.3 472
[0]
茶木 太樹 10
5 11 ココナッツブラウン 牝3 54 横山 武史 1:43.7 3/4 5-6 34.0 432
[-14]
上村 洋行 8
2023年の第41回関西テレビ放送賞ローズS(GII。阪神芝1800m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
12.4 – 10.8 – 11.2 – 11.3 – 11.6 – 11.7 – 11.2 – 11.0 – 11.8
ラップの
累計タイム
12.4 – 23.2 – 34.4 – 45.7 – 57.3 – 1:09.0 – 1:20.2 – 1:31.2 – 1:43.0
上り 4F 45.7 – 3F 34.0

阪神芝1800m、晴の良馬場、17頭立て。マスクトディーヴァ、その仮面の下に隠された真の力を開放するかのような、芝1800mのJRAレコード駆けでした。逃げたエルフィンS(L)勝ち馬ユリーシャ(2020.3.31)が刻んだラップが入りの3ハロン34秒4、1000m通過57秒3。いかな開幕2週目の馬場でも画面越しに「速いっ!!」と叫んでしまいましたが、阪神芝Aコースの外回りの直線473.6mに入った後、ラスト200m手前のところで大外から1頭だけ違う脚勢の馬が飛んで来ました。岩田望来騎手にエスコートされたマスクトディーヴァ、四肢に白いバンテージを巻いた星1つの黒鹿毛が、緑の帽子に「黄、黒縦縞、袖青一本輪」の勝負服の右ムチに鼓舞されると、弛むこと無く鋭進。決勝点前で1番人気だったブレイディヴェーグ(2020.4.11)が迫りましたが1馬身半差まで。そうして終わってみれば、阪神芝1800mで刻まれた走破時計は「1分43秒0」。目が点になりながら「レコード…」と呟いてしまいましたけれど、シャフリヤール(2018.4.13)が持っていたコースレコード1分43秒9をコンマ9秒、エスコーラ(2018.1.12)が小倉芝1800mで計時したJRAレコード1分43秒8をコンマ8秒塗り替える超絶の日本レコード。マスクトディーヴァ、秋華賞(GI)トライアル・ローズSにおいて衝撃の完勝を以て、絶対女王リバティアイランド(2020.2.2)への挑戦権を獲得しました。

マスクトディーヴァの牝系は曾祖母ヴアインゴールドを日本の牝系祖とする4号族r分枝系。祖母ビハインドザマスクは現役時代に10勝を挙げ、その主な勝ち鞍にスワンS(GII)、セントウルS(GIII)、京都牝馬S(GIII)と重賞3勝の活躍馬。4歳時のセントウルSは阪神芝1200mのレコードとなる1分7秒6、5歳時の都大路S(OP)では京都芝外回り1600mのレコードとなる1分32秒1と、速い決着に強い差し脚の良い鹿毛の流星でした。ビハインドザマスクの都大路Sは何故か印象に残っていまして、「ミッキーが上手く乗って勝ち切ったなぁ」なんてことを思い出します。マスクトディーヴァのローズSの末脚とレコードタイムとその4代血統表を開いて、20年以上前に活躍した祖母のことを想起しました。

マスクトディーヴァの馬名意味は「仮面の歌姫」ということですが、母マスクオフは「マスクを外す」、そして祖母ビハインドザマスクは直訳すれば「仮面の裏」。母系3代続けてのマスクを継承したマスクトディーヴァ、仮面の裏に隠された秘めた思いは、祖母が果たせなかったGI勝ちというところでしょうか。本番で対する相手は超強力ですけれどマスクトディーヴァ、期待したいものです。ローズSの超抜駆けの反動が出ないことも祈っておきます。

*

レーベンスティール 牡 鹿毛 2020.3.8生 日高町・広富牧場生産 馬主・(有)キャロットファーム 美浦・田中 博康厩舎

レーベンスティール(2020.3.8)の4代血統表
リアルスティール
鹿毛 2012.3.1
種付け時活性値:1.75【7】
ディープインパクト
鹿毛 2002.3.25
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ウインドインハーヘア
鹿毛 1991.2.20
Alzao 1980.2.28
Burghclere 1977.4.26
ラヴズオンリーミー
鹿毛 2006.2.19
Storm Cat
黒鹿毛 1983.2.27
Storm Bird 1978.4.19
Terlingua 1976.2.7
Monevassia
鹿毛 1994.5.24
Mr. Prospector 1970.1.28
Miesque 1984.3.14
トウカイライフ
黒鹿毛 2007.2.21
仔受胎時活性値:1.00【12】
トウカイテイオー
鹿毛 1988.4.20
種付け時活性値:0.50【18】
シンボリルドルフ
鹿毛 1981.3.13
パーソロン 1960
スイートルナ 1972.5.4
トウカイナチユラル
鹿毛 1982.5.20
ナイスダンサー 1969.3.6
トウカイミドリ 1977.3.20
ファヴォリ
青鹿毛 1996.4.20
仔受胎時活性値:0.50【10】
リアルシヤダイ
黒鹿毛 1979.5.27
種付け時活性値:0.00【16】
Roberto 1969.3.16
Desert Vixen 1970.4.19
ベイリーフスイータ
黒鹿毛 1987.3.30
仔受胎時活性値:2.00【8】
★ターゴワイス
黒鹿毛 1970.4.10
種付け時活性値:0.00【16】
マギーサンイツ
青鹿毛 1981.3.25
仔受胎時活性値:1.25【5】

<5代血統表内のクロス:Hail to Reason5×5、Northern Dancer5×5>

レーベンスティール(2020.3.8)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
リアルスティール
(サンデーサイレンス系)
トウカイテイオー
(My Babu系)
リアルシヤダイ
(Roberto系)
ターゴワイス
(Round Table系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
リアルスティール
(Gold Digger)
4.75
(【12】+【10】+【8】+【5】)
半姉がOP特別勝ち馬
(No. 5 マギージグス系)
5番仔
(空胎後)

*

2023年の第77回朝日杯セントライト記念(GII。中山芝2200m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 4 レーベンスティール 牡3 56 J.モレイラ 2:11.4 6-6-7-7 33.9 470
[-4]
田中 博康 2
2 14 ソールオリエンス 牡3 56 横山 武史 2:11.7 1 3/4 10-10-9-9 34.0 460
[0]
手塚 貴久 1
3 6 シャザーン 牡3 56 岩田 望来 2:11.9 1 1/4 6-6-4-4 34.6 498
[+4]
友道 康夫 3
4 2 セブンマジシャン 牡3 56 西村 淳也 2:12.0 1 8-8-9-9 34.3 492
[+4]
高野 友和 7
5 1 キングズレイン 牡3 56 C.ルメール 2:12.1 1/2 15-15-11-7 34.1 486
[+6]
手塚 貴久 4
2023年の第77回朝日杯セントライト記念(GII。中山芝2200m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
12.1 – 10.9 – 12.2 – 12.5 – 12.4 – 12.5 – 12.3 – 12.1 – 11.7 – 11.7 – 11.0
ラップの
累計タイム
12.1 – 23.0 – 35.2 – 47.7 – 1:00.1 – 1:12.6 – 1:24.9 – 1:37.0 – 1:48.7 – 2:00.4 – 2:11.4
上り 4F 46.5 – 3F 34.4

中山芝2200m、晴の良馬場、15頭立て。皐月賞(GI)を怒涛の追い込み勝ち、東京優駿(GI)をタスティエーラ(2020.3.22)からタイム差なしのクビ差2着と、春のクラシックの主役の1頭であったソールオリエンス(2020.4.4)。

ソールオリエンス(2020.4.4)-第83回皐月賞(GI)の勝ち馬-
ソールオリエンス 牡 鹿毛 2020.4.4生 千歳市・社台ファーム生産 馬主・(有)社台レースホース 美浦・手塚 貴久厩舎

秋の初戦となった朝日杯セントライト記念は当然のことながら単勝1.6倍の1番人気に推され、確勝を期した一戦でした。しかし、そこに「待った」をかけたのが、2022年11月の東京芝1800mの新馬戦で一緒にデビューを果たし、ソールオリエンスからタイム差なしのクビ差2着であったレーベンスティール。5年ぶりにJRA短期免許の取得となった「マジックマン」ジョアン・モレイラ騎手に御されたレーベンスティール、道中は6番手から7番手の馬場内側を追走。向こう流しから三分三厘にかけて「まだよ、まだよ」とばかりに機を伺っていたモレイラ騎手、中山芝Bコースの直線310mに入るところで外に持ち出し、ラスト1ハロンを切って左ムチを放つと、レーベンスティールも呼応。差し脚鋭く抜け出したレーベンスティール、最後はサスガの末脚を見せた皐月賞馬が迫りましたが、決勝点では1と4分の3馬身差を着けての完勝。デビュー戦でソールオリエンスに敗れた悔しさを、菊花賞(GI)トライアルのGIIでお返ししました。

レーベンスティールの4代血統表を開いた時に気になるのは、やはり母父トウカイテイオーですね。Tourbillon(1928)系の異系の血がブルードメアサイアーに入って良い仕事をしているという感があります。トウカイテイオーを母父に持つJRA重賞勝ち馬はヴィーヴァヴォドカ(2006.1.27)ブレイブスマッシュ(2013.3.22)シングンマイケル(2014.4.13)に続いてレーベンスティールが4頭目です。

またレーベンスティールの牝系は5代母となる新国産の牝馬マギージグス(1966.11.1)を日本の牝系祖とする5号族。マギージグスの仔タケノダイヤ(1978.2.25)は京成杯3歳S(現京王杯2歳S、GII)を制し、エリザベス女王杯ではアグネステスコ(1978.3.1)の2着に入った活躍馬でした。牝系としてはタケノダイヤより後は沈黙していた感もありましたが、レーベンスティールの半姉ルーチェデラヴィタ(2017.1.28)がコスモス賞(OP)を勝つと、レーベンスティールがタケノダイヤ以来の重賞勝ち馬となりました。(有)キャロットファームの草の根包囲網を思うところですが、レーベンスティールは2021年度 北海道セプテンバーセール サラブレッド 1歳において2090万円で取引された馬です。ともすれば近年はノーザンファームとの結び付きを思う「緑、白二本輪、白袖赤一本輪」の勝負服ですけれど、私にとってはポジー(1990.3.10)の勝負服でもあり、渋い牝系から活躍馬を見出されるのはサスガです。そしてまたレーベンスティールの強調材料としては、母トウカイライフが空胎後の仔、ということでしょうか。「空胎後に名馬あり」はいつの世も変わらぬ真理です。

朝日杯セントライト記念の勝ちっぷりからは、菊花賞で2着に敗れた父の無念を晴らしてくれることを期待したくなるレーベンスティール。その馬名意味は「生き様(独)。父名、母名より連想。生き様で魅了する馬になるように」とのこと。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

#ソールオリエンスを軸としてタスティエーラ、レーベンスティールの(有)キャロットファームの2頭を思うと、父仔2代の戦いを思いますね。キタサンブラック(2012.3.10)の仔ソールオリエンス、サトノクラウン(2012.3.10)の仔タスティエーラ、リアルスティールの仔レーベンスティール。父も仔も同期生ですから。ここにドゥラメンテ(2012.3.22)の牡の仔が加わると完全に代理闘争というところでしょうか。……あ、ドゥレッツァ(2020.4.24)がいますね。この4連勝中の素質馬もやはり(有)キャロットファームの持ち馬です^^;