2018年のクラシック候補生を確認する(其の肆)+α

ラッキーライラック 牝 栗毛 2015.4.3生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 栗東・松永幹夫厩舎

ラッキーライラック(2015.4.3)の4代血統表
オルフェーヴル
栗毛 2008.5.14
種付け時活性値:1.50
ステイゴールド
黒鹿毛 1994.3.24
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ゴールデンサッシュ
栗毛 1988.4.23
デイクタス 1967.4.11
ダイナサツシユ 1979.3.16
オリエンタルアート
栗毛 1997.5.12
メジロマックイーン
芦毛 1987.4.3
★メジロテイターン 1978.3.22
メジロオーロラ 1978.3.8
エレクトロアート
栗毛 1986.3.29
ノーザンテースト 1971.3.15
グランマステイーヴンス 1977.2.9
ライラックスアンドレース
栗毛 2008.4.6
仔受胎時活性値:1.50
Flower Alley
栗毛 2002.5.7
種付け時活性値:1.25
★Distorted Humor
栗毛 1993.3.19
フォーティナイナー 1985.5.11
Danzig’s Beauty 1987.3.7
プリンセスオリビア
栗毛 1995.2.20
Lycius 1988.2.29
Dance Image 1990.3.16
Refinement
鹿毛 1994.3.9
仔受胎時活性値:1.25
Seattle Slew
黒鹿毛 1974.2.15
種付け時活性値:0.75
Bold Reasoning 1968.4.29
My Charmer 1969.3.25
ステラマドリッド
鹿毛 1987.5.15
仔受胎時活性値:1.50
Alydar
栗毛 1975.3.23
種付け時活性値:0.75
My Juliet
黒鹿毛 1972.5.7
仔受胎時活性値:1.50

<5代血統表内のクロス:ノーザンテースト5×4(父方)、Mr. Prospector5×5(母方)>

ラッキーライラック(2015.4.3)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
オルフェーヴル
(Halo系)
Flower Alley
(Mr. Prospector系)
Seattle Slew
(Bold Ruler系)
Alydar
(Raise a Native系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
オルフェーヴル 5.75 母が米GI勝ち馬
(No. 6-a)
3番仔
(不受胎後)

2017年の第6回アルテミスS(GIII)。雨中の良馬場、先行4番手から鮮やかに抜け出したのは、2番人気のラッキーライラック。東京芝1600mを栗毛が軽やかに駆けて、「イケメン」石橋脩騎手のエスコートに応えました。ラッキーライラックの馬名意味は「五弁のライラックの花(幸運のシンボル)」とのこと。母ライラックスアンドレースからの素直な連想なのでしょう。「Lilacs and Lace」から「Lucky Lilac」と、馬名の頭文字Lのラインの継承でもあります。

オルフェーヴル産駒の重賞勝ちはロックディスタウン(2015.2.15)による第52回札幌2歳Sに続いて2頭目。新種牡馬オルフェーヴル、サスガというところを見せています。ロックディスタウン、ラッキーライラックとまずは牝駒が能力を見せているのは、オルフェーヴル自身がチャンピオンであったからか、あるいはオルフェーヴル自身の母父であるメジロマックイーンの影響なのか。ともあれ、種牡馬としての出脚好調は、競馬ファンにとって、嬉しいところですね(^^)

では、以下にラッキーライラックのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

ステラマドリッド 1987.5.15 6勝 エイコーンS(米GI) フリゼットS(米GI) メイトロンS(米GI) スピナウェイS(米GI)ほか
|Refinement 1994.3.9 0勝
||ライラックスアンドレース 2008.4.6 3勝 アッシュランドS(米GI)
|||ラッキーライラック 2015.4.3 (本馬) アルテミスS(GIII)
|アイルドフランス 1995.3.30 6勝 ヒルズボローH(米GIII) ミネルヴ賞(仏GIII)ほか
||スターアイル 2004.5.18 2勝
|||ミッキーアイル 2011.3.12 8勝 マイルチャンピオンシップ(GI) NHKマイルカップ(GI)含む重賞6勝
|||タイセイスターリー 2014.4.9 現役 シンザン記念(GIII)2着
||アステリックス 2010.4.22 0勝
|||アエロリット 2014.5.17 現役 NHKマイルカップ クイーンS(GIII)ほか
||マキャヴィティ 2011.4.3 現役 兵庫ジュニアグランプリ(JpnII)2着ほか
|ダイヤモンドビコー 1998.5.25 7勝 阪神牝馬S(GII) ローズS(GII) 府中牝馬S(GIII) 中山牝馬S(GIII)ほか

近親に活躍馬がズラリと並ぶ6号族。特にミッキーアイル、アエロリットと、2016年から2017年にかけてのマイルGI勝ち馬が見えるように、現在の勢いは眼を見張るものがありますね。

*

サヤカチャン 牝 鹿毛 2015.4.29生 新ひだか・棚川光男氏生産 馬主・瀬谷隆雄氏 栗東・田所秀孝厩舎

サヤカチャン(2015.4.29)の4代血統表

リーチザクラウン
青鹿毛 2006.2.5
種付け時活性値:0.00
スペシャルウィーク
黒鹿毛 1995.5.2
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
キャンペンガール
鹿毛 1987.4.19
マルゼンスキー 1974.5.19
レデイーシラオキ 1978.4.3
クラウンピース
鹿毛 1997.2.5
Seattle Slew
黒鹿毛 1974.2.15
Bold Reasoning 1968.4.29
My Charmer 1969.3.25
クラシッククラウン
鹿毛 1985.4.30
Mr. Prospector 1970.1.28
Six Crowns 1976.4.21
アップルトウショウ
鹿毛 1996.4.9
仔受胎時活性値:0.50
アンバーシヤダイ
鹿毛 1977.3.10
種付け時活性値:0.50
ノーザンテースト
栗毛 1971.3.15
Northern Dancer 1961.5.27
Lady Victoria 1962.2.20
クリアアンバー
黒鹿毛 1967.5.8
★Ambiopoise 1958.5.6
One Clear Call 1960.5.21
ダーリントウショウ
鹿毛 1990.4.15
仔受胎時活性値:1.25
トウシヨウボーイ
鹿毛 1973.4.15
種付け時活性値:0.00
テスコボーイ 1963
ソシアルバターフライ 1957.4.13
セリナトウシヨウ
黒鹿毛 1979.4.7
仔受胎時活性値:0.50
シルバーシヤーク
芦毛 1963
種付け時活性値:1.75
ビバドンナ
鹿毛 1970.3.5
仔受胎時活性値:2.00(0.00)

<5代血統表内のクロス:なし>

サヤカチャン(2015.4.29)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
リーチザクラウン
(Halo系)
アンバーシヤダイ
(Northern Dancer系)
トウシヨウボーイ
(Princely Gift系)
シルバーシヤーク
(Relic系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
シルバーシヤーク
(Una)
4.25 or 2.25 ヌエボトウショウと同牝系
(No. 14-c)
14番仔
(14連産目)

第6回アルテミスSにおいて、上述のラッキーライラックと石橋騎手から4分の3馬身差の2着に逃げ粘った13番人気のサヤカチャンと松岡正海騎手。石橋騎手と松岡騎手は、競馬学校の同期生(第19期)ですね。

サヤカチャンの最優性先祖である曾祖母父シルバーシヤークは、現役時代に10勝を挙げ、その主な勝ち鞍にムーラン・ド・ロンシャン賞(現仏GI)、イスパーン賞(現仏GI)、アベイドロンシャン賞(現仏GI)、ジャンプラ賞(現仏GI)、ユジェーヌアダム賞(現仏GII)、ダフニス賞(現仏GIII)、ラロシェット賞(現仏GIII)、プティクーヴェール賞(現仏GIII)と現行のGIレース4勝を含むパターンレース8勝の名馬。

そんなシルバーシヤークの種牡馬としての代表産駒には、

  1. Sharp Edge(1970.3.5)
    →愛2000ギニー(GI)、ジャンプラ賞(当時仏GII、現仏GI)ほか
  2. シーバードパーク(1976.4.3)
    →阪神4歳牝馬特別(現フィリーズレビュー、GII)、京王杯SH(現京王杯SC、GII)、関屋記念(現GIII)、クイーンC(現GIII)ほか
  3. メイワロツク(1974.5.13)
    →4歳牝馬特別(現フローラS、GII)ほか
  4. ラブリトウシヨウ(1975.4.24)
    →シンザン記念(現GIII)、北海道3歳S(現札幌2歳S、GIII)ほか
  5. ホオカノ(1975.4.13)
    →新潟記念(現GIII)。1981年から1982年にかけて米国で競走馬として過ごした後、米国で種牡馬としても供用
  6. マークリシルバー(1975.3.7)
    →札幌記念(現GII)ほか
  7. アサカシルバー(1979.2.20)
    →オールカマー(当時GIII、現GII)ほか

等がいます。1973年から明和牧場で供用されていたシルバーシヤーク、日本国内の代表産駒筆頭は、やはり、シーバードパーク。

さて、シルバーシヤークは種牡馬としても活躍馬を出しましたが、Matchem(1748)~Man o’ War(1917.3.29)系という異系種牡馬としての能力を発揮したのは、ブルードメアサイアーとして、でした。シルバーシヤークの母父としての代表産駒には、

  1. オグリキャップ(1985.3.27)
    →有馬記念(GI)2回、安田記念(GI)、マイルチャンピオンシップ含むJRA重賞12勝。言わずと知れたスーパーアイドルホース
  2. キャロルハウス(1985.3.5)
    →凱旋門賞(仏GI)、バーデン大賞(独GI)、フィーニクスチャンピオンS(現愛チャンピオンS、GI)ほか
  3. オグリローマン(1991.5.20)
    →桜花賞(GI)。オグリキャップの半妹
  4. ゴッドスピード(1994.4.6)
    →中山大障害(J・GI)、府中3歳S(現東京スポーツ杯2歳S、GIII)、小倉3歳S(現小倉2歳S、GIII)ほか

等がいます。日本国内でのジーワン勝ち馬3頭オグリキャップ、オグリローマン、ゴッドスピード。いずれもJRA所属時は瀬戸口勉厩舎の所属馬でした。はるか遠い昔の記憶ですが、ゴッドスピードが府中3歳Sを制した折、月刊『優駿』の重賞勝ち馬紹介の記事で、瀬戸口師が母父シルバーシヤークを受けて「オグリキャップの配合に酷似」 と述べられていたように思います。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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