トウカイローマン(1981.5.19)-【1984年】の中央競馬のGI勝ち馬を辿る(No.4)-

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トウカイローマン 牝 黒鹿毛 1981.5.19生~2007.2.17没 浦河町・岡部牧場生産 馬主・内村 正則氏 栗東・中村 均厩舎

トウカイローマン(1981.5.19)の4代血統表

ブレイヴエストローマン
鹿毛 1972.5.19
種付け時活性値:0.00【8】
Never Bend
鹿毛 1960.3.15
Nasrullah
鹿毛 1940.3.2
Nearco 1935.1.24
Mumtaz Begum 1932
Lalun
鹿毛 1952
Djeddah 1945
Be Faithful 1942
Roman Song
鹿毛 1955.2.24
Roman
鹿毛 1937
★Sir Gallahad 1920
Buckup 1928
Quiz Song
栗毛 1948
★Sun Again 1939
Clever Song 1936
トウカイミドリ
鹿毛 1977.3.20
仔受胎時活性値:0.75【3】
フアバージ
鹿毛 1961.4.19
種付け時活性値:1.75【15】
Princely Gift
鹿毛 1951
Nasrullah 1940.3.2
Blue Gem 1943
Spring Offensive
鹿毛 1943
Legend of France 1935
Batika 1934
トウカイクイン
鹿毛 1966.4.17
仔受胎時活性値:0.50【10】
アトランテイス
鹿毛 1959
種付け時活性値:1.50【6】
Milesian 1953
Atlantida 1953
トツプリユウ
鹿毛 1959.4.1
仔受胎時活性値:1.50【6】
フアイナルスコア(NZ)
鹿毛 1950
種付け時活性値:1.875【7.5】
ブリユーリボン
黒鹿毛 1945.6.10
仔受胎時活性値:1.25【13】

<5代血統表内のクロス:Nasrullah3×4、Blenheim5×5>

トウカイローマン(1981.5.19)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
★ブレイヴエストローマン
(Never Bend系)
フアバージ
(Princely Gift系)
アトランテイス
(My Babu系)
フアイナルスコア
(Rock Sand系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
フアイナルスコア
(La Fleche)
4.00
(【3】+【10】+【6】+【13】)
トウカイテイオー
(No. 19-b 星友系)
初仔

*

1984年の第45回優駿牝馬(GI。東京芝2400m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢 騎手 走破
時計
着差 調教師
1 9 トウカイローマン 牝3 岡富 俊一 2:31.9 中村 均 9
2 3 ダイアナソロン 牝3 田原 成貴 2:32.1 1・1/4 中村 好夫 1
3 19 ダドリアバンブー 牝3 岩元 市三 2:32.4 1・3/4 島崎 宏 8
4 25 タケムスメ 牝3 嶋田 功 2:32.6 1・1/2 稲葉 幸夫 15
5 2 チアフルトウショウ 牝3 小島 貞博 2:33.1 3 鶴留 明雄 17

東京芝2400m、曇の良馬場、25頭立て。

1984年の牝馬クラシック最高峰を制したのは、ダイアナソロン(1981.3.18)が5馬身差で制した桜花賞(GI)で4着となり優駿牝馬の優先出走権を得て臨んだトウカイローマン。

ダイアナソロン(1981.3.18)-【1984年】の中央競馬のGI勝ち馬を辿る(No.1)-
ダイアナソロン(1981.3.18)-【1984年】の中央競馬のGI勝ち馬を辿る(No.1)-

パワーシーダー(1981.6.3)が速いペースで逃げる展開を7番手で折り合うと道中じっと我慢。向こう正面中程で辛抱ならんとばかりにダイアナソロンが外から進出して桜花賞馬の威厳を見せにかかり、東京芝500mの長い直線でも馬場の中央を伸びました。しかし、桜花賞では圧倒的な末脚だったダイアナソロンを差し置いて、しっかりと決め脚を見せた馬が内側にいました。赤の帽子に「白、青山形一本輪、桃袖」の勝負服をまとった岡富俊一騎手を背にした黒鹿毛に星1つの牝馬トウカイローマン、小気味よいピッチで一目散に駆けると、ダイアナソロンを1と4分の1馬身差封じたところが決勝点。トウカイローマンの優駿牝馬勝利は鞍上の岡富騎手、管理される中村均調教師、馬主の内村正則オーナー、生産の岡部牧場にとっても初めての八大競走制覇でした。

岡富騎手と中村師のコンビは、前年1983年の優駿牝馬でタイム差無しで5頭が並ぶ伝説の勝負を演じた1頭であるジョーキジルクム(1980.4.7)でダイナカール(1980.5.10)の4着。遠い日の記憶を辿るばかりですが、このダイナカールが制した優駿牝馬でタイム差なしの勝負を演じた5頭のその後を追った記事が月刊『優駿』誌上で吉沢譲治氏によって著され、ジョーキジルクムは優駿牝馬のレース中に鞍ズレを起こしていて、中村師が実父の中村覚之助調教師にめちゃくちゃ叱られたというエピソードが記されていたように思います。そうして1年経った1984年、日本中央競馬会のグレード制導入後初めての優駿牝馬でトウカイローマンにより見事な巻き返し。岡富騎手はデビュー3年目で22歳、中村師は初出走から7年目の35歳というフレッシュなコンビでの勝利でした。

そして内村オーナー。ご自身の初めての所有馬であったというトウカイクイン、そのトウカイクインの仔で膝の重度の骨折より一命を取り留めたトウカイミドリから産み出されたのがトウカイローマン。オーナーゆかりの血によるクラシック初優勝でしたが、トウカイローマンの半妹から牡馬クラシック二冠を達成する鹿毛の流星が現れるのは、また別のお話。

そしてまた種牡馬ブレイヴェストローマンは、日本における種牡馬供用初年度から優駿牝馬勝ち馬を輩出となりました。見ればブレイヴェストローマンとトウカイローマンは同じ5月19日生まれ。これで優駿牝馬の開催日が5月19日であればと確認してみましたが、1984年5月20日の開催でした。弊サイトはブレイヴェストローマンの仔を紹介することが多く、これまでもマックスビューティ(1984.5.3)オグリローマン(1991.5.20)メイショウホムラ(1988.2.17)フジノマッケンオー(1991.3.11)を記事にしています。

*

今回トウカイローマンについて記事を起こすに当たり、トウカイローマンの成績を確認してみたところ、

トウカイローマン(1981.5.19)の戦績(ものすごくザックリ)
距離 1着 2着 3着 着外
ダート1000m 1 1 0 0
ダート1400m 1 1 0 0
芝2400m 3 1 0 2
その他 0 1 3 16
合計 5 4 3 18

現年齢表記2歳から3歳初頭まではダート戦のみの出走で[2-2-0-0]とブレイヴェストローマン産駒らしさを見せたトウカイローマンでしたが、それでも最も勝利を収めたのは3歳時の東京芝2400mの優駿牝馬、5歳時の東京芝2400mのジューンS(OP)、そして6歳時の京都芝2400mの京都大賞典(GII)と3勝を挙げている芝2400m。勝ち鞍以外にも2着1回は6歳時のメトロポリタンS(OP)、着外2回は3歳時のエリザベス女王杯(GI)4着、サスガに相手が強かった6歳時のジャパンカップ(GI)11着とオープン競走ばかりで[3-1-0-2]はシンプルに好成績です。

そうして、トウカイローマンの最後の勝利となった6歳時の京都大賞典は、2024年の現代でも超一線級で居続けられる武豊騎手、そのデビュー年である1987年の重賞初制覇でもありました。

1987年の第22回京都大賞典(GII。京都芝2400m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
4F
馬体重
[増減]
調教師
1 4 トウカイローマン 牝6 57 武豊 2:29.6 4-4-4-4 48.4 456
[+6]
中村均 6
2 1 ペルシアンパーソ 牝4 55 田原成貴 2:29.7 1/2 5-5-4-4 48.5 458
[-4]
中村好夫 7
3 2 プレジデントシチー 牡4 57 南井克巳 2:29.9 1 6-5-6-6 48.6 480
[0]
中尾謙太郎 2
4 3 フミノアプローズ 牡4 57 丸山勝秀 2:30.0 3/4 2-3-2-2 49.0 494
[0]
土門一美 3
5 10 アグレッサードルガ 牡4 57 久保敏文 2:30.1 1/2 9-9-9-9 48.4 452
[+2]
橋本寿正 4

トウカイローマンから始まった武騎手の京都大賞典の勝利は、その後も積み重ねられて現在9勝。ええ、当然のことながらダントツで騎手最多勝です^^;

 

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

*

[トウカイローマン(1981.5.19)の主な競走成績]

  1. 優駿牝馬(GI)、京都大賞典(GII)
  2. 新潟大賞典(GIII)

通算30戦5勝、2着4回、3着3回。

#ユタカさんの京都大賞典9勝。その相棒を記してみれば、

  1. トウカイローマン(1981.5.19)
    →1987年の第22回。本稿の主役
  2. スーパークリーク(1985.5.27)
    →1989年の第24回と1990年の第25回
  3. メジロマックイーン(1987.4.3)
    →1991年の第26回と1993年の第28回
  4. マーベラスサンデー(1992.5.31)
    →1996年の第31回
  5. リンカーン(2000.3.18)
    →2005年の第40回
  6. キタサンブラック(2012.3.10)
    →2016年の第51回
  7. スマートレイアー(2010.5.15)
    →2017年の第52回

いずれ違わぬ駿馬との勝利の数々ですけれど、私はメジロマックイーンの1993年の京都大賞典が最強古馬の姿としてずっと残っています。メジロマックイーン現年齢表記6歳秋、59kgを背負って京都芝2400mを2分22秒7のレコード勝ち。メチャクチャ強かった。