イクイノックス 牡 青鹿毛 2019.3.23生 安平町・ノーザンファーム生産 馬主・(有)シルクレーシング 美浦・木村 哲也厩舎
キタサンブラック 鹿毛 2012.3.10 種付け時活性値:1.50【6】 |
ブラックタイド 黒鹿毛 2001.3.29 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 1969.2.7 |
Wishing Well 1975.4.12 | |||
ウインドインハーヘア 鹿毛 1991.2.20 |
Alzao 1980.2.28 | ||
Burghclere 1977.4.26 | |||
シュガーハート 鹿毛 2005.3.6 |
サクラバクシンオー 鹿毛 1989.4.14 |
サクラユタカオー 1982.4.29 | |
サクラハゴロモ 1984.4.13 | |||
オトメゴコロ 栗毛 1990.4.18 |
ジヤツジアンジエルーチ 1983.2.22 | ||
テイズリー 1981.4.27 | |||
シャトーブランシュ 鹿毛 2010.3.28 仔受胎時活性値:2.00【8】 |
キングヘイロー 鹿毛 1995.4.28 種付け時活性値:1.50【14】 |
ダンシングブレーヴ 鹿毛 1983.5.11 |
Lyphard 1969.5.10 |
Navajo Princess 1974.3.31 | |||
グッバイヘイロー 栗毛 1985.2.12 |
Halo 1969.2.7 | ||
Pound Foolish 1979.3.17 | |||
ブランシェリー 鹿毛 1998.3.3 仔受胎時活性値:0.75【11】 |
トニービン 鹿毛 1983.4.7 種付け時活性値:1.50【14】 |
カンパラ 1976.2.19 | |
Severn Bridge 1965 | |||
メゾンブランシュ 鹿毛 1989.4.16 仔受胎時活性値:2.00【8】 |
Alleged 鹿毛 1974.5.4 種付け時活性値:1.50【14】 |
||
ブランシユレイン 芦毛 1982.6.11 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
<5代血統表内のクロス:Halo4×4、Lyphard4×5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
キタサンブラック (サンデーサイレンス系) |
キングヘイロー (Lyphard系) |
トニービン (ゼダーン系) |
Alleged (Ribot系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
キタサンブラック | 6.25 |
半兄ヴァイスメテオール (No. 16-b) |
3番仔 (3連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 9 | イクイノックス | 牡3 | 55 | C.ルメール | 2:32.4 | 8-9-6-3 | 35.4 |
492 [+4] |
木村 哲也 | 1 | |
2 | 3 | ボルドグフーシュ | 牡3 | 55 | 福永 祐一 | 2:32.8 | 2 1/2 | 14-14-15-6 | 35.2 |
498 [+2] |
宮本 博 | 6 |
3 | 5 | ジェラルディーナ | 牝4 | 55 | C.デムーロ | 2:33.1 | 1 1/2 | 14-14-11-12 | 35.7 |
470 [0] |
斉藤 崇史 | 3 |
4 | 2 | イズジョーノキセキ | 牝5 | 55 | 岩田 康誠 | 2:33.2 | 3/4 | 7-7-8-6 | 36.1 |
472 [+2] |
石坂 公一 | 13 |
5 | 7 | エフフォーリア | 牡4 | 57 | 横山 武史 | 2:33.2 | クビ | 5-5-4-3 | 36.3 |
532 [+12] |
鹿戸 雄一 | 5 |
第67回有馬記念。父キタサンブラックが大団円を見せた2017年の第62回有馬記念を制してから5年。
仔イクイノックス、最終コーナーを回る時の手応えの良さが段違いでした。防衛王者エフフォーリア(2018.3.10)の復権の望みを打ち砕いた後、逃げたGI3勝馬タイトルホルダー(2018.2.10)を捉えると、さながらイクイノックスとクリストフ・ルメール騎手の二人舞台。菊花賞(GI)2着馬ボルドグフーシュ(2019.3.23)が有馬記念ラストライドとなった福永祐一騎手と共に後方一気の末脚で追い詰めるものの脅かすには至らず。黄色の帽子に「水色、赤玉霰、袖赤一本輪」を乗せた青鹿毛の大流星、四肢が軽やかに駆けてイクイノックス。決勝点では2と2分の1馬身差を着けての完勝。天皇賞・秋(GI)親仔制覇に続く見事な有馬記念親仔制覇でした。
という訳で、有馬記念親仔制覇を確認しておきますと、
-
シンボリルドルフ(1981.3.13)&トウカイテイオー(1988.4.20)
→父は1984年の第29回&1985年の第30回、仔は1993年の第38回 -
ディープインパクト(2002.3.25)&ジェンティルドンナ(2009.2.20)
→父は2006年の第51回、仔は2014年の第59回 -
ディープインパクト(2002.3.25)&サトノダイヤモンド(2013.1.30)
→父は2006年の第51回、仔は2016年の第61回 -
ハーツクライ(2001.4.15)&リスグラシュー(2014.1.18)
→父は2005年の第50回、仔は2019年の第64回 -
キタサンブラック(2012.3.10)&イクイノックス(2019.3.23)
→父は2017年の第62回、仔は2022年の第67回
いずれ違わぬ名馬の系譜の5組。そうして有馬記念親仔制覇で出て来た馬たちの名前を確認すると、2005年の第50回のハーツクライ、2016年の第61回のサトノダイヤモンド、そして2022年の第67回のイクイノックスと3頭がルメール騎手の手綱による勝利であることに気付くのですが、この3頭が制した日付はいずれも「12月25日」。クリスマスの有馬記念との相性の良さはレース後の勝利騎手インタビューでルメール騎手ご自身が「二度あることは三度ある」と触れられていましたけれど、実は有馬記念親仔制覇の物語にも関与されていたのでした。
#クリスマスの有馬記念ということでは、オルフェーヴル(2008.5.14)が制した2011年の第56回においてエイシンフラッシュ(2007.3.27)が2着であり、エイシンフラッシュの鞍上がルメール騎手でした。結果、ルメール騎手はクリスマスの有馬記念は4戦3勝、2着1回の100%連対です^^;
*
今回の第67回有馬記念は2019年3月23日生まれのイクイノックスとボルドグフーシュ、同じ誕生日の2頭の3歳馬による1着2着。有馬記念における3歳馬による1着2着は1994年の第39回のナリタブライアン(1991.5.3)とヒシアマゾン(1991.3.26)以来28年ぶりですが、3歳牡馬による1着2着ということでは1983年の第28回のリードホーユー(1980.4.21)とテユデナムキング(1980.6.4)以来39年ぶり。ミスターシービー(1980.4.7)やカツラギエース(1980.4.24)、ニホンピロウイナー(1980.4.27)等もいる1980年生まれ世代以来となりますと、隔世を思うところです。
ともあれ、イクイノックスの他にもドウデュース(2019.5.7)、ジオグリフ(2019.2.25)、アスクビクターモア(2019.4.1)、セリフォス(2019.3.7)、ダノンスコーピオン(2019.2.22)、キラーアビリティ(2019.1.27)、ノットゥルノ(2019.4.16)、ドライスタウト(2019.3.21)等を擁する2019年生まれ世代の現3歳馬たちも、かなり強力なジェネレーションです。私、今秋から今冬のGIレースがある度に「3歳馬強い」と叫んでいるようにも思いますので。競馬は時計がすべてではありませんが、伊達や酔狂で東京優駿(GI)史上初の2分21秒台のダービーレコードによる決着になったり、菊花賞で阪神芝3000mのコースレコード3分2秒4を叩き出してないというところでしょうか。
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イクイノックス、古馬混合の天皇賞・秋、有馬記念のGI2勝により「親仔2代の年度代表馬」の視界も開けたと思います。啓衆社賞、優駿賞時代も含めて、JRAの「親仔2代の年度代表馬」の先例を確認しますと、
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トウシヨウボーイ(1973.4.15)&ミスターシービー(1980.4.7)
→父は1976年、仔は1983年 -
シンボリルドルフ(1981.3.13)&トウカイテイオー(1988.4.20)
→父は1984年&1985年、仔は1991年 -
ディープインパクト(2002.3.25)&ジェンティルドンナ(2009.2.20)
→父は2005年&2006年、仔は2012年&2014年 -
ロードカナロア(2008.3.11)&アーモンドアイ(2015.3.10)
→父は2013年、仔は2018年&2020年
いずれ違わぬ名馬の系譜の4組。キタサンブラック&イクイノックス、有馬記念親仔制覇と同様5組目となりますでしょうか。こちらも楽しみにしたいと思います。しっかし、有馬記念親仔制覇でも名前が出て来たシンボリルドルフ&トウカイテイオー、ディープインパクト&ジェンティルドンナ、やっぱり凄いですね。まま「親仔2代の年度代表馬」に輝いている4組を見れば、アーモンドアイを除く7頭がJRA顕彰馬ですし、アーモンドアイもすぐに選ばれるでしょう\(^o^)/
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その体質から「一戦必勝」のレース選定を行って来たイクイノックス。今回の第67回有馬記念が6戦目、史上最少キャリアによる勝利ともなりました。天才少年は徐々に大人に成長を遂げているのでしょう。父キタサンブラックの本当の強さは古馬になってから発揮されたように、仔イクイノックスもさらなる進化で真価を見せてくれるのは「これから」と思っています。イクイノックス、青鹿毛の駿馬の未来に幸多からんことを。ただただ、祈るばかりです。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。