サトノレーヴ 牡 鹿毛 2019.3.22生 日高町・白井牧場生産 馬主・里見 治氏 美浦・堀 宣行厩舎
ロードカナロア 鹿毛 2008.3.11 種付け時活性値:0.50【10】 |
キングカメハメハ 鹿毛 2001.3.20 |
Kingmambo 鹿毛 1990.2.19 |
Mr. Prospector 1970.1.28 |
Miesque 1984.3.14 | |||
マンファス 黒鹿毛 1991.2.23 |
ラストタイクーン 1983.5.9 | ||
Pilot Bird 1983.2.9 | |||
レディブラッサム 鹿毛 1996.3.4 |
Storm Cat 黒鹿毛 1983.2.27 |
Storm Bird 1978.4.19 | |
Terlingua 1976.2.7 | |||
サラトガデュー 鹿毛 1989.4.3 |
Cormorant 1974.4.21 | ||
Super Luna 1982.4.5 | |||
チリエージェ 栗毛 2001.4.23 仔受胎時活性値:0.25【17】 |
サクラバクシンオー 鹿毛 1989.4.14 種付け時活性値:0.75【11】 |
サクラユタカオー 栗毛 1982.4.29 |
テスコボーイ 1963 |
アンジエリカ 1970.3.29 | |||
サクラハゴロモ 鹿毛 1984.4.13 |
ノーザンテースト 1971.3.15 | ||
クリアアンバー 1967.5.8 | |||
メガミゲラン 鹿毛 1992.4.1 仔受胎時活性値:2.00【8】 |
シエイデイハイツ 鹿毛 1984.5.17 種付け時活性値:1.75【7】 |
★Shirley Heights 1975.3.1 | |
Vaguely 1974 | |||
モガミゲラン 鹿毛 1988.4.15 仔受胎時活性値:0.75【3】 |
モガミ 青鹿毛 1976.5.18 種付け時活性値:0.75【11】 |
||
ミスゲラン 鹿毛 1981.5.3 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
ロードカナロア (Mr. Prospector系) |
サクラバクシンオー (テスコボーイ系) |
シエイデイハイツ (Mill Reef系) |
モガミ (Lyphard系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
シエイデイハイツ (Vaguely Mine) |
4.50 (【17】+【8】+【3】+【6】) |
半兄ハクサンムーン (No. 18 ミスブゼン系) |
10番仔 (2連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 10 | サトノレーヴ | 牡6 | 58 | J.モレイラ | 1:07.9 | 7-9 | 33.4 | 530 [-7] |
堀 宣行 | 2 | |
2 | 14 | ナムラクレア | 牝6 | 56 | C.ルメール | 1:08.0 | 3/4 | 13-13 | 33.3 | 480 [0] |
長谷川 浩大 | 1 |
3 | 15 | ママコチャ | 牝6 | 56 | 川田 将雅 | 1:08.2 | 1 1/4 | 9-8 | 33.8 | 492 [-2] |
池江 泰寿 | 6 |
4 | 12 | トウシンマカオ | 牡6 | 58 | 横山 武史 | 1:08.3 | クビ | 10-9 | 33.8 | 480 [+5] |
高柳 瑞樹 | 5 |
5 | 13 | エイシンフェンサー | 牝5 | 56 | 川又 賢治 | 1:08.5 | 1 1/2 | 5-5 | 34.2 | 482 [+2] |
吉村 圭司 | 8 |
1F毎の ラップ |
12.3 – 10.2 – 11.3 – 11.6 – 11.3 – 11.2 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.3 – 22.5 – 33.8 – 45.4 – 56.7 – 1:07.9 |
上り | 4F 45.4 – 3F 34.1 |
「冠名+夢(仏)」という馬名意味を持つサトノレーヴ、夢にまで見たGI制覇は桶狭間の電撃の6ハロン戦で果たされました。前走2024年12月の香港スプリント(GI)3着時にもコンビを組んだ「雷神」ジョアン・モレイラ騎手に御されたサトノレーヴ、道中は中団位置に構えると、入りの3ハロンの手前辺りで外から位置を取りに行ったママコチャ(2019.4.5)を見るようにして虎視眈々。中京芝Bコースの直線412.5mではエイシンフェンサー(2020.4.29)、ママコチャという前に居た7枠2頭の外に進路を取り、前が開くと豪脚一閃。最後は「今度こそ、今度こそ」と、今日が満6歳の誕生日のナムラクレア(2019.3.30)が更に外から迫りましたが4分の3馬身差を着けたところが中京芝1200mの決勝点。サトノレーヴ、自身初のGI勝利は父ロードカナロアに続く父仔2代の高松宮記念優勝で成されたのでした。
サトノレーヴ、ナムラクレア、ママコチャ、トウシンマカオ(2019.5.1)と4着までを占めた馬たちを見れば、いずれも2019年生まれ世代。ドウデュース(2019.5.7)、イクイノックス(2019.3.23)という少年漫画の主人公のような2頭を輩出した世代は、短距離戦線でもその強さを遺憾無く発揮しています。ナムラクレアの頑張りにより3年連続で同一世代による高松宮記念連対にもなりました。今年を含めた直近3年間の高松宮記念の勝ち馬を見ればファストフォース(2016.5.9)、マッドクール(2019.3.29)、サトノレーヴ。どうしても前に1頭いるという結果ではありますけれど、ナムラクレア、短距離における真の名牝の1頭と思います。またファストフォースとサトノレーヴの4代血統構成を見れば共に「父ロードカナロア×母父サクラバクシンオー」であり、「これでもかっ!!」という日本の最強スプリンターの血を凝縮した組み合わせです。そしてまたファストフォース、マッドクール、サトノレーヴはいずれもサンデーサイレンス(1986.3.25)フリーの血統馬たち。短距離やダートのGI級レースの結果を確認すると、サンデーサイレンスを持たない馬(あるいはサンデーサイレンスの0化がなされた馬)たちが王者に上り詰める様も往々にして見られることです。


では、以下にサトノレーヴのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。
メガミゲラン 1992.4.1 7勝 アンドロメダS(OP) 北九州短距離S(OP)ほか |チリエージェ 2001.4.23 5勝 ||ハクサンムーン 2009.2.14 7勝 セントウルS(GII) アイビスサマーダッシュ(GIII) 京阪杯(GIII)ほか ||Warring States 2014.3.2 2勝 バヴァリアンクラシック(独GIII) ||サトノレーヴ 2019.3.22 (本馬) 高松宮記念(GI) キーンランドC(GIII) 函館スプリントS(GIII)ほか |クリノダイコクテン 2011.3.8 4勝 牛若丸ジャンプS(J・OP)
サトノレーヴの牝系は18号族ミスブゼン(1952.9.5)系。新国生まれのミスブゼンを牝系祖とするこの牝系、サトノレーヴの母チリエージェはハクサンムーン、Warring States、そしてサトノレーヴと3頭のGレース勝ち馬を送り出した名繁殖牝馬です。血の巡り合わせは奇縁を呼ぶのか、サトノレーヴの半兄ハクサンムーンは父ロードカナロアに先着した7頭の内の1頭であり、特に2013年のセントウルSは5連勝を遂げていたロードカナロアを封じての見事な勝利でした。そしてまた半兄Warring Statesは独国で芝2000mのGIIIを勝利を収めたのでした。「ハクサンムーンの弟がドイツでGIIIを勝った」ということで、ビックリして記事を書いたのも8年前となりますと、時の流れの速さを思います。余談となりますが、このミスゲラン系からはコスモドリーム(1985.6.13)、ラッキーゲラン(1986.4.29)、ウインブライト(2014.5.12)というGI馬たちも輩出されており、縁があって3頭共に弊サイトで記しております。




明け6歳、通算12戦目でGIの金看板をダッシュしたサトノレーヴ。大事に使われて来ましたので、まだまだ活躍は見込めるのではないでしょうか。父仔制覇を狙うGIタイトルは、まだまだあります。サトノレーヴ、晩生の大器の「これから」を期待したいと思います。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。
#サトノレーヴの生産である白井牧場さんにとっては、2000年の桜花賞(GI)を制したチアズグレイス(1997.3.30)以来となる生産馬によるJRA・GI勝利となりました。↑の本文中に今日が満6歳の誕生日のナムラクレア(2019.3.30)
と記しましたが、チアズグレイスが存命であれば28歳の誕生日でもありました。ついで申し上げれば、チアズグレイスの全弟チアズシュタルク(1999.3.30)はナカノファームの生産ですけれど、全姉と同じく3月30日生まれです。チアズシュタルク、KKベストセラーズから発売されていたPOG本でアドマイヤマックス(1999.4.10)やモノポライザー(1999.4.4)と共に中島国治氏の推奨馬として挙げられていたことを思い出します。