ドウデュース(2019.5.7)-第170回天皇賞・秋(GI)の勝ち馬-

Result

ドウデュース 牡 鹿毛 2019.5.7生 安平町・ノーザンファーム生産 馬主・(株)キーファーズ 栗東・友道 康夫厩舎

ドウデュース(2019.5.7)の4代血統表
ハーツクライ
鹿毛 2001.4.15
種付け時活性値:0.25【17】
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
アイリッシュダンス
鹿毛 1990.3.26
トニービン
鹿毛 1983.4.7
カンパラ 1976.2.19
Severn Bridge 1965
ビユーパーダンス
黒鹿毛 1983.2.26
Lyphard 1969.5.10
My Bupers 1967.6.1
ダストアンドダイヤモンズ
鹿毛 2008.1.6
仔受胎時活性値:0.50【10】
Vindication
黒鹿毛 2000.1.28
種付け時活性値:1.75【7】
Seattle Slew
黒鹿毛 1974.2.15
Bold Reasoning 1968.4.29
My Charmer 1969.3.25
Strawberry Reason
黒鹿毛 1992.3.17
Strawberry Road(AUS) 1979.9.28
Pretty Reason 1971.3.18
Majestically
黒鹿毛 2002.1.13
仔受胎時活性値:1.25【5】
Gone West
鹿毛 1984.3.10
種付け時活性値:0.25【17】
Mr. Prospector 1970.1.28
Secrettame 1978.3.15
Darling Dame
鹿毛 1989.1.9
仔受胎時活性値:1.00【12】
Lyphard
鹿毛 1969.5.10
種付け時活性値:0.75【19】
Darling Lady
鹿毛 1983.2.3
仔受胎時活性値:1.25【5】

<5代血統表内のクロス:Hail to Reason4×5、Lyphard4×4>

ドウデュース(2019.5.7)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ハーツクライ
(サンデーサイレンス系)
Vindication
(Seattle Slew系)
Gone West
(Mr. Prospector系)
Lyphard
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Vindication
(Nothirdchance)
4.00
(【10】+【5】+【12】+【5】)
母が米Gレース2勝馬
(No. 3-d)
6番仔
(6連産目)

*

2024年の第170回天皇賞・秋(GI。東京芝2000m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 7 ドウデュース 牡5 58 武 豊 1:57.3 14-14-13 32.5 504
[-4]
友道 康夫 2
2 4 タスティエーラ 牡4 58 松山 弘平 1:57.5 1 1/4 3-3-5 33.4 506
[+18]
堀 宣行 9
3 9 ホウオウビスケッツ 牡4 58 岩田 望来 1:57.6 1/2 1-1-1 34.0 502
[0]
奥村 武 8
4 11 ジャスティンパレス 牡5 58 坂井 瑠星 1:57.6 クビ 12-11-11 33.0 470
[-2]
杉山 晴紀 6
5 2 マテンロウスカイ せん5 58 横山 典弘 1:57.6 クビ 5-6-5 33.4 476
[+2]
松永 幹夫 12
2024年の第170回天皇賞・秋(GI。東京芝2000m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
12.8 – 11.5 – 11.6 – 12.0 – 12.0 – 11.9 – 11.8 – 11.1 – 11.1 – 11.5
ラップの
累計タイム
12.8 – 24.3 – 35.9 – 47.9 – 59.9 – 1:11.8 – 1:23.6 – 1:34.7 – 1:45.8 – 1:57.3
上り 4F 45.5 – 3F 33.7

*

東京芝2000m、曇の良馬場、15頭立て。

○ 天皇賞・秋(GⅠ)
本競走は、1905年5月6日に横浜の日本レースクラブが、明治天皇から「菊花御紋付銀製花盛器」を下賜され創設した『エンペラーズカップ』を前身とする競走。
第1回の1937年秋は2600m、1938年春が2700mで、3歳以上の馬によって争われた。1938 年秋から4歳以上3200mの競走条件となり、戦争で中断される1944年春(この時は能力検定競走として非公開で実施)まで続き、戦後の1947 年春に『平和賞』の名で復活。同年秋から現在の名称である『天皇賞』となり、春が京都、秋は東京で実施され、長い歴史を誇る『天皇賞』は古馬最高の栄誉とされてきた。1981年に勝抜制が廃止されて過去の優勝馬にも出走権が与えられ、1984年には秋の『天皇賞』を2000mに短縮、さらに1987年には3歳馬にも秋の『天皇賞』への出走権が与えられた。これにより春は4歳以上で長距離の、秋は3歳以上で中距離のナンバーワンを決めるレースへと性格が明確に分けられた。

2024年度第4回東京競馬特別レース名解説

レース前にNHKの競馬中継を見ていまして、エアグルーヴ(1993.4.6)が制した1997年の天皇賞・秋が懐かしいなと思い、そう言えばユタカさんが前に制した天皇賞・秋は2017年の土砂降りのレース、キタサンブラック(2012.3.10)だったなということを思い出したところで、「宝塚記念で負けた後の巻き返しか。あの時のキタサンブラックも天皇賞・秋では水色の帽子やったな」なんてことを思っていました。

第156回天皇賞・秋(GI)の勝ち馬
キタサンブラック 牡 鹿毛 2012.3.10生 日高・ヤナガワ牧場生産 馬主・(有)大野商事 栗東・清水久詞厩舎 キタサンブラック(2012.3.10)の4代血統表 ブラックタイド 黒鹿毛 2001.3.29 種付け時活性値:0.50 サ...

1000m通過59秒9というGIレベルの中距離戦では緩い流れに見えたレースでしたが、ドウデュースと武豊騎手は終始後方2番手。正直、前が残る展開と思いました。けれど、府中の直線525.9mで大外を駆けた鹿毛の流星、水色の帽子に「白、鼠元禄、袖鼠縦縞」の勝負服をまとった鞍上に追われると、直線だけですべてを飲み込んでしまい、最後は1歳年下のダービー馬であるタスティエーラ(2020.3.22)に1と4分の1馬身差を着けたところが決勝点。レースの上がり600mが33秒7のところを自身32秒5(!!)で差し切ってしまったドウデュース、2歳時の朝日杯フューチュリティS(GI)、3歳時の東京優駿(GI)、4歳時の有馬記念(GI)、そして5歳時の天皇賞・秋と4年連続GI勝利を果たしてみせました。

JRAの平地競走において4年連続GI勝利を収めた先達を確認してみれば、メジロマックイーン(1987.4.3)メジロドーベル(1994.5.6)アグネスデジタル(1997.5.15)ウオッカ(2004.4.4)ブエナビスタ(2006.3.14)ゴールドシップ(2009.3.6)の6頭。いずれ違わぬ駿馬に続いて7頭目となったドウデュース、牡馬としては初めて2歳時から5歳時の4年連続GI勝利を遂げた馬となりました。2歳時に阪神芝1600m、3歳時に東京芝2400m、4歳時に中山芝2500m、そして5歳時に東京芝2000mと異なる条件のGIを勝つという、気の早い話ですが種牡馬としてメチャ箔のある成績。しかも東京優駿はダービーレコードとなる2分21秒9での勝利ですしね(^^)

ドウデュースの鞍上を務められた武騎手はスーパークリーク(1985.5.27)、エアグルーヴ、スペシャルウィーク(1995.5.2)メイショウサムソン(2003.3.7)、ウオッカ、キタサンブラックに続いて、騎手として天皇賞・秋史上最多タイとなる7勝目。天皇賞は春秋合わせて15勝目という訳の分からなさ、サスガです。なお、関西馬による天皇賞・秋制覇は名前を出したキタサンブラック以来7年ぶりでした。また、キタサンブラックより後の2018年以降の天皇賞・秋はノーザンファームの生産馬が7連勝。そうしてキタサンブラックも4枠7番、ドウデュースも4枠7番。「7が並ぶな」と思ってしまいましたが、実は天皇賞・秋は2022年2023年イクイノックス(2019.3.23)、2024年のドウデュースと3年連続で馬番7番の馬が勝利を収めています。そうしてJRAのグレード制導入後に同一世代の馬が天皇賞・秋3連勝を果たしたのは初めてのことでした。ええ、結局は2022年の東京優駿で鎬を削った2019年生まれ世代の最強の2頭、ですね^^;

またドウデュースを管理される友道康夫調教師は、意外なことに天皇賞・秋は初優勝。友道師の最初のGI勝ちは2008年の天皇賞・春(GI)、アドマイヤジュピタ(2003.3.1)によるものでしたが、積み重ねられたJRA・GI勝ちは節目の20勝目となりました。マカヒキ(2013.1.28)ワグネリアン(2015.2.10)、そしてドウデュースと既に東京優駿3勝の超敏腕、友道厩舎の馬は出走時にはいつも調子が良い感じがします。こちらもサスガです。

「逆襲の」という枕詞が似合うドウデュースですが、GIレースでは1番人気で勝利を果たしていません。残された2戦、ジャパンカップ(GI)、有馬記念(GI)では1番人気による勝利を見てみたいもの。まずは鬼脚を見せた天皇賞・秋の疲れを癒やして、次走以降も元気に走る姿を楽しみにしたいと思います。

 

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

#騎手として天皇賞・秋史上最多タイとなる7勝目と記載しましたが、先人は「天皇賞男」保田隆芳さん。テツモン(1935)、ニユーフオード(1945.3.22)、ヤシマドオター(1946.4.30)、ハタカゼ(1947.5.12)、ミツドフアーム(1951.9.17)、ハクチカラ(1953.4.20)、コレヒデ(1962.3.23)による7勝。保田さんは天皇賞・春もハクリヨウ(1950.5.6)、クリペロ(1955.4.8)、ハクズイコウ(1961.3.19)で3勝を遂げられていて天皇賞春秋で都合10勝。むぅ、これは元祖「天皇賞男」です。

##2017年はキタサンブラックでサトノクラウン(2012.3.10)を阻み、2024年はドウデュースでタスティエーラを阻む。サトノクラウンとタスティエーラ父仔にとっては、相対した馬以上に、鞍上が「天皇賞男」武豊であったのが脅威だったかも知れませんね^^;

やっぱり、ユタカさんと松島正昭オーナーのハグまでがセットですよね\(^o^)/

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