ダイタクヤマト(1994.3.13)-折々の勝負を辿る(No.4)-

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ダイタクヤマト(Daitaku Yamato) 牡 黒鹿毛 1994.3.13生 平取町・雅 牧場氏生産 馬主・中村 和子氏→(有)太陽ファーム 栗東・橋口 弘次郎厩舎→石坂 正厩舎

ダイタクヤマト(1994.3.13)の4代血統表
ダイタクヘリオス
黒鹿毛 1987.4.10
種付け時活性値:1.50【6】
ビゼンニシキ
栗毛 1981.4.26
★ダンデイルート
鹿毛 1972.5.10
Luthier 1965.3.22
Dentrelic 1965.3.20
ベニバナビゼン
栗毛 1975.4.16
ミンスキー 1968.3.25
カツハゴロモ 1971.6.9
ネヴアーイチバン
黒鹿毛 1971.2.7
ネヴアービート
栃栗毛 1960
★Never Say Die 1951.3.26
Bride Elect 1952
ミスナンバイチバン
黒鹿毛 1959.5.9
ハロウエー 1940
スタイルパツチ 1950.4.2
ダイタクブレインズ
鹿毛 1975.5.27
仔受胎時活性値:0.50【18】
テスコボーイ
黒鹿毛 1963
種付け時活性値:0.75【11】
Princely Gift
鹿毛 1951
Nasrullah 1940.3.2
Blue Gem 1943
Suncourt
黒鹿毛 1952
Hyperion 1930.4.18
Inquisition 1936
クリスミレ
栗毛 1956.5.14
仔受胎時活性値:0.50【18】
クリノハナ
栗毛 1949.5.18
種付け時活性値:1.50【6】
プリメロ 1931
オホヒカリ 1943.4.15
ケンタツキー
栃栗毛 1947.4.9
仔受胎時活性値:2.00(0.00)【8】
ダイオライト
黒鹿毛 1927
種付け時活性値:0.75【19】
英月
鹿毛 1938.2.8
仔受胎時活性値:2.00(0.00)【8】

<5代血統表内のクロス:Nasrullah4×5>

ダイタクヤマト(1994.3.13)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ダイタクヘリオス
(Clarion系)
テスコボーイ
(Princely Gift系)
クリノハナ
(Blandford系)
ダイオライト
(Orby系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ダイタクヘリオス 5.00 or 3.00 or 1.00 高祖母が阪神優駿牝馬勝ち馬
(No. 1-b セレタ系)
12番仔
(不受胎後)

*

2000年の第34回スプリンターズS(GI。中山芝1200m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 15 ダイタクヤマト 牡6 57 江田 照男 1:08.6 2-1 35.6 486
[0]
石坂 正 16
2 9 アグネスワールド 牡5 57 武 豊 1:08.8 1 1/4 5-5 35.4 502
[前計不]
森 秀行 1
3 2 ブラックホーク 牡6 57 横山 典弘 1:08.8 ハナ 8-8 35.3 524
[+2]
国枝 栄 2
4 12 ブロードアピール 牝6 55 松永 幹夫 1:08.9 クビ 14-14 34.5 468
[-6]
松田 国英 8
5 5 マイネルラヴ 牡5 57 蛯名 正義 1:09.1 1 1/2 11-10 35.2 510
[0]
稲葉 隆一 4

*

2000年の第43回毎日放送賞スワンS(GII。京都芝1400m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 1 ダイタクヤマト 牡6 59 江田 照男 1:20.4 3-3 35.2 488
[+2]
石坂 正 8
2 2 シンボリインディ 牡4 59 M.ロバーツ 1:20.5 3/4 5-4 35.0 460
[0]
藤沢 和雄 6
3 9 マイネルマックス 牡6 58 佐藤 哲三 1:20.7 1 1/4 11-11 34.4 506
[+4]
中村 均 11
4 8 ブロードアピール 牝6 55 松永 幹夫 1:20.7 クビ 15-13 33.9 474
[+6]
松田 国英 2
5 4 マサラッキ 牡7 59 上村 洋行 1:20.8 クビ 9-9 34.7 480
[0]
増本 豊 10

*

2001年の第45回阪急杯(GIII。阪神芝1200m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 8 ダイタクヤマト 牡7 58 M.デムーロ 1:08.7 2-2 34.7 488
[0]
石坂 正 2
2 3 ブラックホーク 牡7 59 横山 典弘 1:08.8 1/2 6-7 34.3 532
[-6]
国枝 栄 1
3 6 アドマイヤコジーン 牡5 57 上村 洋行 1:09.0 1 3-3 34.9 454
[-4]
橋田 満 9
4 10 タイキトレジャー 牡5 57 安藤 勝己 1:09.4 2 1/2 6-5 35.0 466
[-4]
藤沢 和雄 3
5 13 ワシントンカラー 牡7 58 柴田 善臣 1:09.6 3/4+1/2 3-5 35.4 506
[-4]
松山 康久 5

*

ダイタクヤマト。現年齢表記6歳時、2000年の第34回スプリンターズSを16頭立て16番人気での勝利。母方の実家でレースを見ていた私は、ダイタクヤマトが1着でゴールした瞬間、思わずバンザイをしてしまいました^^;。1回目のスプリンターズSを迎えるまでの中山芝1200mの成績は2戦2勝。コース適正が盲点となっていました。その地力が本物であった事は、後のスワンS、阪急杯での完勝ぶりが示しています。斤量59kg、58kgを背負って重賞を勝てるのは、まぎれもない実力。特にスプリンターズS直後のスワンSは、8番人気でしたがGI馬が横綱相撲で強さを見せたレースでした。KBS京都の競馬中継を見ていた私は「あぁ、ホンマに強くなったんやなぁ」と感心したものです。そしてスワンSから挑んだマイルチャンピオンシップ。父仔制覇を目指した一戦は戦前6番人気で臨み、アグネスデジタル(1997.5.15)のレコード駆けからコンマ4秒差の4着でしたが、ゴール前で後続馬たちが差す展開の中で唯1頭だけ先行5番手から粘った姿を見て、胸が熱くなったものです。このマイルチャンピオンシップの結果を以て、ファンはダイタクヤマトの実力を思い知ったのではないでしょうか。マイルチャンピオンシップの後、国内のレースに出走した際には2番人気より下の人気になることはありませんでした。

ダイタクヘリオス&ダイタクヤマト父仔の共通点。1点目。それは共にJRA10勝を挙げている事。これは大したもので、コツコツと勝利を重ねて、高齢までその能力に減退が見られなかったのは、まさにTourbillon(1928)系の真骨頂でした。2点目。地味な血統なのに優男。まま、短距離戦は恋の電撃戦ですから、ね。父はダイイチルビー(1987.4.15)、息子はメジロダーリング(1996.5.28)。現役時代には逢瀬を重ねましたが、繁殖入り後は、残念ながら成就には至りませんでした。

ダイタクヘリオス(1987.4.10)-カンテレ競馬【公式】さんの良い仕事に乗る(No.7)-
ダイタクヘリオス 牡 黒鹿毛 1987.4.10生~2008.12.12没 平取町・清水牧場生産 馬主・中村雅一氏 栗東・梅田康雄厩舎

更にお伝えしますと、ビゼンニシキ&ダイタクヘリオス&ダイタクヤマトの父仔3代では、現在で言う2歳1勝クラスの芝1400mの特別戦である「さざんか賞の3代制覇」という、なかなか成されない記録も残っています。シンボリルドルフ(1981.3.13)の生涯唯1頭のライバルと目されたビゼンニシキ。両馬共に直仔にGI馬を輩出し、さらに直孫までGI馬を送り出すという、優れた内国産種牡馬となりました。競走生活では一矢を報うことが叶わなかったビゼンニシキが、孫の代でシンボリルドルフよりも先にGI馬を出したのは、せめてもの意地の現れだったのかも知れません。ビゼンニシキが送り込んだ孫のGI馬ダイタクヤマト。ダイタクヤマトの誕生日は、ビゼンニシキがどうしても勝てなかった相手と同じ、3月13日でした。

  

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

*

[ダイタクヤマト(1994.3.13)の主な競走成績]

  1. スプリンターズS(GI)、スワンS(GII)、阪急杯(GIII)
  2. セントウルS(GIII)、函館スプリントS(GIII)
  3. スプリンターズS(GI)

通算40戦10勝、2着6回、3着5回。

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