ヴィクトワールピサ 牡 黒鹿毛 2007.3.31生 千歳市・社台ファーム生産 馬主・市川 義美氏 栗東・角居 勝彦厩舎
ネオユニヴァース 鹿毛 2000.5.21 種付け時活性値:1.50【6】 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 黒鹿毛 1969.2.7 |
Hail to Reason 1958.4.18 |
Cosmah 1953.4.4 | |||
Wishing Well 鹿毛 1975.4.12 |
Understanding 1963.2.17 | ||
Mountain Flower 1964.3.23 | |||
ポインテッドパス 栗毛 1984.4.27 |
Kris 栗毛 1976.3.23 |
Sharpen Up 1969.3.17 | |
Doubly Sure 1971.5.3 | |||
Silken Way 栗毛 1973 |
★Shantung 1956.1.25 | ||
Boulevard 1968.4.2 | |||
ホワイトウォーターアフェア 栗毛 1993.5.3 仔受胎時活性値:1.25【13】 |
Machiavellian 黒鹿毛 1987.1.31 種付け時活性値:1.25【5】 |
★Mr. Prospector 鹿毛 1970.1.28 |
★Raise a Native 1961.4.18 |
Gold Digger 1962.5.28 | |||
Coup de Folie 鹿毛 1982.4.2 |
Halo 1969.2.7 | ||
Raise the Standard 1978.3.31 | |||
Much Too Risky 栗毛 1982.2.8 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
Bustino 鹿毛 1971.4.14 種付け時活性値:0.50【10】 |
Busted 1963.3.16 | |
Ship Yard 1963 | |||
Short Rations 黒鹿毛 1975.5.17 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
Lorenzaccio 栗毛 1965.2.23 種付け時活性値:0.25【9】 |
||
Short Commons 鹿毛 1962 仔受胎時活性値:1.00【12】 |
<5代血統表内のクロス:Halo3×4>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
ネオユニヴァース (サンデーサイレンス系) |
Machiavellian (Mr. Prospector系) |
Bustino (Blenheim系) |
Lorenzaccio (Clarion系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
ネオユニヴァース | 4.25 |
半兄アサクサデンエン (No. 8-d) |
7番仔 (不受胎後) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 13 | ヴィクトワールピサ | 牡3 | 57 | 岩田 康誠 | 2:00.8 | 14-13-7-8 | 35.2 |
506 [-4] |
角居 勝彦 | 1 | |
2 | 16 | ヒルノダムール | 牡3 | 57 | 藤田 伸二 | 2:01.0 | 1 1/2 | 14-15-15-12 | 35.0 |
456 [-10] |
昆 貢 | 6 |
3 | 11 | エイシンフラッシュ | 牡3 | 57 | 内田 博幸 | 2:01.0 | ハナ | 11-10-10-12 | 35.2 |
488 [-4] |
藤原 英昭 | 11 |
4 | 5 | ローズキングダム | 牡3 | 57 | 小牧 太 | 2:01.0 | ハナ | 8-8-7-8 | 35.4 |
438 [-6] |
橋口 弘次郎 | 2 |
5 | 18 | アリゼオ | 牡3 | 57 | 横山 典弘 | 2:01.1 | 3/4 | 5-5-5-3 | 35.7 |
510 [-4] |
堀 宣行 | 3 |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ヴィクトワールピサ | 牡3 | 55 | M.デムーロ | 2:32.6 | 4-4-2-2 | 34.6 |
512 [+2] |
角居 勝彦 | 2 | |
2 | 7 | ブエナビスタ | 牝4 | 55 | C.スミヨン | 2:32.6 | ハナ | 11-11-9-8 | 33.8 |
464 [+2] |
松田 博資 | 1 |
3 | 11 | トゥザグローリー | 牡3 | 55 | C.ウィリアムズ | 2:32.6 | クビ | 3-3-3-2 | 34.4 |
524 [-4] |
池江 泰郎 | 14 |
4 | 14 | ペルーサ | 牡3 | 55 | 安藤 勝己 | 2:32.7 | 3/4 | 5-5-3-4 | 34.4 |
510 [0] |
藤沢 和雄 | 3 |
5 | 4 | トーセンジョーダン | 牡4 | 57 | 三浦 皇成 | 2:32.9 | 1 1/2 | 1-1-1-1 | 34.9 |
490 [+10] |
池江 泰寿 | 7 |
6 | 5 | ルーラーシップ | 牡3 | 55 | C.ルメール | 2:33.0 | クビ | 6-5-6-4 | 34.4 |
492 [-4] |
角居 勝彦 | 6 |
7 | 10 | エイシンフラッシュ | 牡3 | 55 | 内田 博幸 | 2:33.0 | アタマ | 9-9-9-10 | 34.2 |
488 [0] |
藤原 英昭 | 5 |
8 | 2 | ネヴァブション | 牡7 | 57 | 後藤 浩輝 | 2:33.4 | 2 1/2 | 8-7-6-4 | 34.8 |
494 [+2] |
伊藤 正徳 | 12 |
9 | 9 | ダノンシャンティ | 牡3 | 55 | F.ベリー | 2:33.6 | 1 1/2 | 13-13-14-13 | 34.3 |
482 [+14] |
松田 国英 | 10 |
10 | 3 | フォゲッタブル | 牡4 | 57 | 岩田 康誠 | 2:33.6 | クビ | 6-7-6-8 | 35.0 |
484 [-4] |
池江 泰郎 | 13 |
11 | 13 | オウケンブルースリ | 牡5 | 57 | 横山 典弘 | 2:33.7 | 1/2 | 2-2-3-4 | 35.4 |
492 [0] |
音無 秀孝 | 8 |
12 | 8 | メイショウベルーガ | 牝5 | 55 | 蛯名 正義 | 2:33.8 | クビ | 11-11-9-10 | 35.0 |
508 [+10] |
池添 兼雄 | 9 |
13 | 12 | ドリームジャーニー | 牡6 | 57 | 池添 謙一 | 2:33.8 | アタマ | 13-13-13-13 | 34.7 |
434 [+12] |
池江 泰寿 | 4 |
14 | 15 | レッドディザイア | 牝4 | 55 | 四位 洋文 | 2:34.0 | 1 1/4 | 15-15-15-15 | 34.2 |
478 [前計不] |
松永 幹夫 | 11 |
15 | 16 | ジャミール | 牡4 | 57 | 福永 祐一 | 2:34.0 | アタマ | 9-9-9-10 | 35.1 |
456 [+4] |
松元 茂樹 | 15 |
取消 | 6 | ローズキングダム | 牡3 | 55 | 武 豊 | – – – | 橋口 弘次郎 |
私、2010年はプライベートで沈むところがありまして、競馬をあまり見ていない年だったのです。そんな2010年の第55回有馬記念を制したのはヴィクトワールピサ。スタートから道中は先行4~5番手を進んでいたヴィクトワールピサ、向こう正面でルーラーシップ(2007.5.15)が進出加減になった時に勢いが付いて先頭まで躍り出たところでなだめたのは、テン乗りとなったミルコ・デムーロ騎手。そうしてトーセンジョーダン(2006.2.4)をもう一度先にやらせると番手で折り合い、残り400mを切ったあたりで力を解き放つと、白の帽子に「白、青縦縞、赤袖青一本輪」の勝負服を乗せた黒鹿毛馬が、白いバンテージを巻いた四肢も軽やかに、直線一目散に脚を伸ばしました。最後は外から1頭だけ上がり3ハロン33秒台の末脚を見せたブエナビスタ(2006.3.14)、やはり先行策から頑張ったトゥザグローリー(2007.2.16)が差し迫りましたが、同タイムで「ハナ」「クビ」だけ抑えたところが決勝点。映像ではヴィクトワールピサが凌ぎ切った感が強かったものの、写真判定におけるブエナビスタとの着差は有馬記念史上最小着差となる2cm差。また1着から3着までを外国人騎手が占めたのは有馬記念史上初めてのことでした。
鞍上のデムーロ騎手にとってはネオユニヴァース、ヴィクトワールピサと父仔2代でその背にまたがってのJRA・GI制覇と相成りました。
↑の動画でデムーロ騎手が英語でインタビューを答えられているのも、こう言ってはなんですが、今となっては違和感を覚えるものです^^;。現在は流ちょうな日本語でインタビューに応答されるデムーロ騎手は母語である伊語の他、日本語、英語、仏語、西語と5ヶ国語を操るマルチリンガル。彼の発せられる言葉は、言語を問わず「響く」のですが、それは心がこもっているからでしょう。
そうして、デムーロ騎手はヴィクトワールピサの仔で2016年の桜花賞(GI)を制することにもなるのですが、それはまた別の話。
*
そんなデムーロ騎手と共にヴィクトワールピサが臨んだ2011年の第16回ドバイワールドカップ。
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破時計 ・着差 |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | ヴィクトワールピサ | 牡4 | 57 | M.デムーロ | 2:05.94 | 角居 勝彦 | 5 |
2 | 9 | トランセンド | 牡5 | 57 | 藤田 伸二 | 1/2 | 安田 隆行 | 12 |
3 | 2 | モンテロッソ | 牡4 | 57 | Mickael Barzalona | 1/4 | Mahmood Al Zarooni | 12 |
4 | 4 | ケープブランコ | 牡4 | 57 | Jamie Spencer | 1/4 | A P O’Brien | 2 |
5 | 5 | Gio Ponti | 牡6 | 57 | R A Dominguez | 3/4 | Christophe Clement | 5 |
日本生産調教馬による初めてのドバイワールドカップ制覇。「3.11」の15日後であっただけに、2着のトランセンド(2006.3.9)と共にその頑張りは、本当に心に刻まれました。
ヴィクトワールピサのドバイワールドカップの優勝は、記憶の最初のプロセスである「記銘」が非常に強いものでしたが、「保持」して「想起」する分にも、私にとってはほぼ日常的なものとなっています。と言いますのも、日本馬の血統を確認する際にいつもお世話になっている
では、デムーロ騎手を背にしたヴィクトワールピサの画像がずっと使われていますので。まま、ヴィクトワールピサはお尻がちょろっと写っているだけなのですが^^;
*
2021年12月現在は土国(トルコ)で種牡馬生活を送るヴィクトワールピサ。
思うにヴィクトワールピサは「希望の馬」でした。
ヴィクトワールピサ、新天地である土国で、子孫に希望と共にその血を伝えてほしいと願っています。
そしてまた、まだまだ日本で走るヴィクトワールピサの血を受け継いだ仔たちも頑張って欲しいもの。……あ、中山の非根幹距離で怖そうな仔がいますね。アサマノイタズラ(2018.4.1)。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。
*
[ヴィクトワールピサ(2007.3.31)の主な競走成績]
- 有馬記念(GI)、皐月賞(GI)、ドバイワールドカップ(UAE・GI)、中山記念(GII)、弥生賞(GII)、ラジオNIKKEI杯2歳S(JpnIII)
- 東京優駿(GI)、ジャパンカップ(GI)
通算15戦8勝、2着1回、3着2回。
*