ダノンデサイル(2021.4.6)-第91回東京優駿(GI)の勝ち馬-

Result

ダノンデサイル 牡 栗毛 2021.4.6生 千歳市・社台ファーム生産 馬主・(株)ダノックス 栗東・安田 翔伍厩舎

ダノンデサイル(2021.4.6)の4代血統表
エピファネイア
鹿毛 2010.2.11
種付け時活性値:0.50【10】
シンボリクリスエス
黒鹿毛 1999.1.21
Kris S.
黒鹿毛 1977.4.25
Roberto 1969.3.16
Sharp Queen 1965.4.19
Tee Kay
黒鹿毛 1991.2.9
★Gold Meridian 1982.4.14
Tri Argo 1982.5.18
シーザリオ
青毛 2002.3.31
スペシャルウィーク
黒鹿毛 1995.5.2
サンデーサイレンス 1986.3.25
キャンペンガール 1987.4.19
キロフプリミエール
鹿毛 1990.4.15
Sadler’s Wells 1981.4.11
Querida 1975.3.14
トップデサイル
栗毛 2012.4.1
仔受胎時活性値:2.00【8】
Congrats
鹿毛 2000.3.13
種付け時活性値:0.75【11】
A.P. Indy
黒鹿毛 1989.3.31
Seattle Slew 1974.2.15
Weekend Surprise 1980.4.8
Praise
鹿毛 1994.3.18
Mr. Prospector 1970.1.28
Wild Applause 1981.5.4
Sequoia Queen
黒鹿毛 2004.3.24
仔受胎時活性値:1.75【7】
Forestry
鹿毛 1996.5.9
種付け時活性値:1.75【7】
Storm Cat 1983.2.27
Shared Interest 1988.1.30
Barefoot Dyana
黒鹿毛 1995.4.27
仔受胎時活性値:2.00【8】
Dynaformer
黒鹿毛 1985.4.1
種付け時活性値:0.25【9】
Spankey’s Seconds
鹿毛 1982.3.22
仔受胎時活性値:1.00【12】

<5代血統表内のクロス:Roberto4×5、Seattle Slew4×5、Northern Dancer5×5>

ダノンデサイル(2021.4.6)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
エピファネイア
(Roberto系)
Congrats
(A.P. Indy系)
Forestry
(Storm Cat系)
Dynaformer
(Roberto系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Forestry
(Surgery)
6.75
(【8】+【7】+【8】+【12】)
母が米GI2着2回
(No. 22-b)
4番仔
(4連産目)

*

2024年の第91回東京優駿(GI。東京芝2400m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 5 ダノンデサイル 牡3 57 横山 典弘 2:24.3 4-3-6-4 33.5 504
[-2]
安田 翔伍 9
2 15 ジャスティンミラノ 牡3 57 戸崎 圭太 2:24.7 2 2-3-2-4 33.9 512
[0]
友道 康夫 1
3 13 シンエンペラー 牡3 57 坂井 瑠星 2:24.9 1 1/4 8-7-9-9 33.4 486
[+4]
矢作 芳人 7
4 1 サンライズアース 牡3 57 池添 謙一 2:25.0 1 1/4 17-17-2-2 34.4 524
[-8]
石坂 公一 15
5 2 レガレイラ 牝3 55 C.ルメール 2:25.0 ハナ 10-11-14-13 33.2 458
[+2]
木村 哲也 2
2024年の第91回東京優駿(GI。東京芝2400m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
12.5 – 11.4 – 12.4 – 13.1 – 12.8 – 12.6 – 12.7 – 11.7 – 11.3 – 11.1 – 11.2 – 11.5
ラップの
累計タイム
12.5 – 23.9 – 36.3 – 49.4 – 1:02.2 – 1:14.8 – 1:27.5 – 1:39.2 – 1:50.5 – 2:01.6 – 2:12.8 – 2:24.3
上り 4F 45.1 – 3F 33.8

東京芝2400m、晴の良馬場、1頭取消で17頭立て。

○ 東京優駿(GⅠ)(日本ダービー)
本競走は、1932 年にイギリスの『ダービー』に相当する 3 歳馬の大レースとして、東京競馬倶楽部により『東京優駿大競走』の名を冠して創設された競走。『皐月賞』、『菊花賞』と共に 3 歳クラシック 3 冠競走を構成している。
1780 年、第 12 代ダービー卿エドワード・スミス・スタンレーらにより、イギリスのエプソム競馬場で彼の名を称した 3 歳牡牝混合競走の『ダービー』が創設され、現在では 3 歳馬の頂点を決める競走として、揺るぎない地位を確立している。
長い歴史を持つ前述の『ダービー』に範をとって、現在、世界各国でもダービーが行われている。サラブレッド生産を伴う競馬先進国には、必ずダービーにあたる競走があり、その中でもヨーロッパにおける『愛ダービー』や『仏ダービー』、北米の『ケンタッキーダービー』などが国際的にも重要な競走とされている。今日では“競馬の最大の祭典”として、競馬ファン以外の人々にも広くその名を知られている。

2024年度第2回東京競馬特別レース名解説

果たされたのは父仔三代の東京優駿制覇ではなく、三代目による悲願の東京優駿制覇でした。祖父シンボリクリスエスがタニノギムレット(1999.5.4)から1馬身差の2着、父エピファネイアがキズナ(2010.3.5)から半馬身差の2着。徐々に差を詰めた東京芝2400mの舞台、三代目ダノンデサイルが祖父の無念から丸22年、父の無念から丸11年経った2024年5月26日に2021年生まれ世代7906頭の頂点に立ちました。そうおじいちゃんもお父さんも5月26日に東京優駿2着だったのです。日付をしっかり覚えているのは、私、本日5月26日が誕生日だからです笑。勝ち時計2分24秒3はキズナが制してエピファネイアが2着だった第80回と同じ時計ですが、第91回はエピファネイアの仔が1着、キズナの仔が2着で雪辱を果たしてみせたという結末でした。

JRA賞年度代表馬を辿る(其の拾陸)-シンボリクリスエス(1999.1.21)-
シンボリクリスエス 牡 黒鹿毛 1999.1.21生~2020.12.8没 米国・Takahiro Wada生産 馬主・シンボリ牧場 美浦・藤沢和雄厩舎
エピファネイア(2010.2.11)-ジャパンカップ(GI)の勝ち馬を辿る(No.34)-
エピファネイア(Epiphaneia) 牡 鹿毛 2010.2.11生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(有)キャロットファーム 栗東・角居勝彦厩舎

ダノンデサイルと共に東京優駿の勝利を遂げられた横山典弘騎手は、「56歳3ヶ月と4日」(生まれ日を含む)という史上最年長のJRA・GI勝利が、そのまま史上最年長の東京優駿勝利となりました。ロジユニヴァース(2006.3.11)ワンアンドオンリー(2011.2.23)に続いて東京優駿3勝目となった訳ですが、今回の東京優駿もまるで隙が無かった。狙いすました先行策、内ラチ沿いピッタリの最短距離を走り、キレイに抜け出しました。サスガは達人、恐れ入りました。ダノンデサイルはデビュー以来ずっと横山騎手が鞍上を務められていますけれど、前走皐月賞(GI)の出走直前の「右前肢跛行」による除外も、横山騎手の英断があればこそでした。「勇気ある撤退」が大一番に活きた形になりましたが、京成杯(GIII)1着以来となった4ヶ月半ぶりのレースでの走りを1着で応えたダノンデサイル、やっぱり素晴らしかった。

今回の東京優駿で「ダービー馬はダービー馬から」は果たされませんでした。けれど「ダービートレーナーはダービージョッキーから」という父子の物語はありました。ダノンデサイルを管理される安田翔伍調教師は、東京優駿初出走初優勝の快挙を達成。

調教師のダービー初出走Vは1937年中島時一師(ヒサトモ=調教師&騎手兼業で自身が騎乗)から07年角居勝彦師(ウオッカ)まで過去11人が達成。17年ぶり12人目の記録なるか。

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そんな安田師の父君は今春調教師を引退された安田隆行さん。騎手時代の安田さんがトウカイテイオー(1988.4.20)を駆って無敗の東京優駿制覇を遂げられたのは1991年5月26日。丸33年経った2024年5月26日、立場は違えど親子で東京優駿の勝利に名前を刻まれたのでした。…日付をしっかり覚えているのは、上述の通りです^^;。余談ですがヒサトモ(1934.4.23)はトウカイテイオーの6代母ですね。

トウカイテイオー(1988.4.20)-自分の生まれ日に東京優駿を制した馬を辿る(No.5)-
トウカイテイオー 牡 鹿毛 1988.4.20生~2013.8.30没 新冠・長浜牧場生産 馬主・内村正則氏 栗東・松元省一厩舎

またダノンデサイルのオーナーである(株)ダノックスも東京優駿初制覇となりました。ダノンシャンティ(2007.4.28)ダノンシャーク(2008.3.9)ダノンプラチナ(2012.3.23)ダノンプレミアム(2015.4.3)ダノンファンタジー(2016.1.30)ダノンスマッシュ(2015.3.6)ダノンキングリー(2016.3.25)ダノンザキッド(2018.1.29)ダノンスコーピオン(2019.2.22)等の駿馬たちでJRA・GIを勝利されてきた(株)ダノックス、つまりは野田順弘オーナー、御年85歳にしてダービーオーナーとなられました。

そしてまたダノンデサイルの生産である社台ファームは、社台ファーム千歳時代のダイナガリバー(1983.3.23)から始まり、社台ファームとなってからのタヤスツヨシ(1992.4.26)アグネスフライト(1997.3.2)ネオユニヴァース(2000.5.21)エイシンフラッシュ(2007.3.27)に続いて、ダノンデサイルが6頭目の東京優駿勝ち馬となりました。エイシンフラッシュ以来ということで14年ぶりと思うと「光陰矢の如し」を思うのですが、思えばエイシンフラッシュも京成杯の勝ち馬で京成杯の折の鞍上は横山騎手でした。近年、社台本流の巻き返しを感じるところですけれど、ダノンデサイルの東京優駿勝ちでその意を更に強くしました。

ダノンデサイル。東京優駿という大一番で見せた快走、ただただお見事であり、9番人気馬の走りとは思えませんでした。まずは本当に疲れを癒やしてほしいと思います。ダノンデサイル、世代の頂点に立っていざ征かん、これからの勝負。第91代東京優駿勝ち馬の未来に、どうぞ幸多からんことを。

 

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

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