グランアレグリア(2016.1.24)-第38回マイルチャンピオンシップ(GI)の勝ち馬-

Result

グランアレグリア 牝 鹿毛 2016.1.24生 安平町・ノーザンファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 美浦・藤沢 和雄厩舎

グランアレグリア(2016.1.24)の4代血統表
ディープインパクト
鹿毛 2002.3.25
種付け時活性値:1.25【13】
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
ウインドインハーヘア
鹿毛 1991.2.20
Alzao
鹿毛 1980.2.28
Lyphard 1969.5.10
Lady Rebecca 1971.2.28
Burghclere
鹿毛 1977.4.26
Busted 1963.3.16
Highclere 1971.4.9
タピッツフライ
芦毛 2007.2.25
仔受胎時活性値:2.00【8】
Tapit
芦毛 2001.2.27
種付け時活性値:1.25【5】
Pulpit
鹿毛 1994.2.15
A.P. Indy 1989.3.31
Preach 1989.3.26
Tap Your Heels
芦毛 1996.2.16
★Unbridled 1987.3.5
Ruby Slippers 1982.3.18
Flying Marlin
鹿毛 1999.2.9
仔受胎時活性値:1.75【7】
Marlin
鹿毛 1993.3.26
種付け時活性値:1.25【5】
★Sword Dance 1984.5.21
Syrian Summer 1984.1.24
Morning Dove
鹿毛 1993.4.14
仔受胎時活性値:1.25【5】
Fortunate Prospect
黒鹿毛 1981.2.24
種付け時活性値:0.75【11】
Pink Dove
栗毛 1984.5.7
仔受胎時活性値:2.00【8】

<5代血統表内のクロス:Nijinsky5×5(母方)>

グランアレグリア(2016.1.24)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ディープインパクト
(サンデーサイレンス系)
Tapit
(Seattle Slew系)
Marlin
(Nijinsky系)
Fortunate Prospect
(Mr. Prospector系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ディープインパクト 7.00 母が米GI2勝馬
(No. 3-o)
2番仔
(不受胎後)

*

2021年の第38回マイルチャンピオンシップ(GI。阪神芝1600m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 12 グランアレグリア 牝5 55 C.ルメール 1:32.6 12-8 32.7 506
[+2]
藤沢 和雄 1
2 3 シュネルマイスター 牡3 56 横山 武史 1:32.7 3/4 8-8 32.9 480
[-2]
手塚 貴久 2
3 13 ダノンザキッド 牡3 56 川田 将雅 1:32.8 1/2 8-8 33.0 528
[+2]
安田 隆行 5
4 7 インディチャンプ 牡6 57 福永 祐一 1:32.8 ハナ 5-5 33.2 484
[0]
音無 秀孝 6
5 1 ホウオウアマゾン 牡3 56 坂井 瑠星 1:33.0 1 1/4 1-1 33.7 510
[+2]
矢作 芳人 7

2021年の第38回マイルチャンピオンシップ。グランアレグリア、引退の花道はその名の通り「大歓声」に包まれたものでした。ニホンピロウイナー(1980.4.27)ダイタクヘリオス(1987.4.10)、タイキシャトル(後述)、デュランダル(1999.5.25)ダイワメジャー(2001.4.8)に続く史上6頭目となるマイルチャンピオンシップ連覇と、自身GI6勝目を手土産として、お母さんになるべく故郷へ帰ります。鞍上のクリストフ・ルメール騎手はJRA通算1500勝、JRA・GI通算40勝の節目の勝利でもありました。

来年2022年に定年を迎えられる藤沢和雄調教師にとっても、調教師人生の「集大成」とも言うべき存在であろうグランアレグリア。今回のマイルチャンピオンシップでJRA・GI34勝目となった藤沢師、マイルチャンピオンシップも調教師として最多となる6勝目となりました。そんな藤沢師の管理されたGI馬たちをGI勝ちを収めた順に確認してみますと、、、

  1. シンコウラブリイ(1989.2.2)
    →通算15戦10勝、2着2回、3着2回。主な勝ち鞍:マイルチャンピオンシップ(GI)、スワンS(GII)、毎日王冠(GII)、ニュージーランドT4歳S(GII)、クイーンS(GIII)、ラジオたんぱ賞(GIII)。牝馬
  2. バブルガムフェロー(1993.4.11)
    →通算13戦7勝、2着2回、3着3回。主な勝ち鞍:天皇賞・秋(GI)、朝日杯3歳S(GI)、毎日王冠(GII)、鳴尾記念(GII)、スプリングS(GII)
  3. タイキブリザード(1991.3.12)
    →通算23戦6勝、2着8回、3着2回。主な勝ち鞍:安田記念(GI)、京王杯スプリングC(GII)、産経大阪杯(GII)
  4. シンコウキング(1991.4.24)
    →通算27戦8勝、2着5回、3着5回。主な勝ち鞍:高松宮杯(GI)
  5. タイキシャトル(1994.3.23)
    →通算13戦11勝、2着1回、3着1回。主な勝ち鞍:ジャック・ル・マロワ賞(仏GI)、安田記念(GI)、マイルチャンピオンシップ(GI)2回、スプリンターズS(GI)、京王杯スプリングC(GII)、スワンS(GII)、ユニコーンS(GIII)
  6. スティンガー(1996.5.15)
    →通算21戦7勝、3着3回。主な勝ち鞍:阪神3歳牝馬S(GI)、京王杯スプリングC(GII)2回、サンケイスポーツ賞4歳牝馬特別(GII)、京都牝馬特別(GIII)。牝馬
  7. シンボリインディ(1996.1.20)
    →通算15戦5勝、2着2回。主な勝ち鞍:NHKマイルカップ(GI)、京成杯オータムH(GIII)
  8. ゼンノエルシド(1997.3.26)
    →通算18戦6勝、2着1回、3着1回。主な勝ち鞍:マイルチャンピオンシップ(GI)、京成杯オータムH(GIII)
  9. シンボリクリスエス(1999.1.21)
    →通算15戦8勝、2着2回、3着4回。主な勝ち鞍:有馬記念(GI)2回、天皇賞・秋(GI)2回、神戸新聞杯(GII)、青葉賞(GII)
  10. ゼンノロブロイ(2000.3.27)
    →通算20戦7勝、2着6回、3着4回。主な勝ち鞍:ジャパンカップ(GI)、有馬記念(GI)、天皇賞・秋(GI)、神戸新聞杯(GII)、青葉賞(GII)
  11. ダンスインザムード(2001.4.10)
    →通算25戦6勝、2着6回、3着1回。主な勝ち鞍:桜花賞(GI)、ヴィクトリアマイル(GI)、キャッシュコールマイル招待S(米GIII)、フラワーC(GIII)。牝馬
  12. スピルバーグ(2009.5.12)
    →通算18戦6勝、2着1回、3着4回。主な勝ち鞍:天皇賞・秋(GI)
  13. ソウルスターリング(2014.2.13)
    →通算16戦5勝、3着3回。主な勝ち鞍:優駿牝馬(GI)、阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)、チューリップ賞(GIII)。牝馬
  14. サトノアレス(2014.2.25)
    →通算16戦4勝、2着4回、3着2回。主な勝ち鞍:朝日杯フューチュリティS(GI)
  15. レイデオロ(2014.2.5)
    →通算17戦7勝、2着2回、3着1回。主な勝ち鞍:東京優駿(GI)、天皇賞・秋(GI)、オールカマー(GII)、神戸新聞杯(GII)、ホープフルS(GII)
  16. タワーオブロンドン(2015.2.9)
    →通算18戦7勝、2着3回、3着3回。主な勝ち鞍:スプリンターズS(GI)、セントウルS(GII)、京王杯スプリングC(GII)、京王杯2歳S(GII)、アーリントンC(GIII)
  17. グランアレグリア(2016.1.24)
    →通算15戦9勝、2着2回、3着2回。主な勝ち鞍:桜花賞(GI)、安田記念(GI)、マイルチャンピオンシップ(GI)2回、スプリンターズS(GI)、ヴィクトリアマイル(GI)、阪神C(GII)、サウジアラビアロイヤルC(GIII)。牝馬。本稿の主役

17頭、いずれ違わぬ優駿たち。その戦歴を確認すれば「15戦目のGIレースを引退レースと定めた3頭は、いずれも勝利を収めている」ことに気付きます。シンコウラブリイ、シンボリクリスエス、そしてグランアレグリア。藤沢師の考えを引いておきますと、

「現役生活を終えた馬が種牡馬、繁殖牝馬としても超一流の馬であるためには?」。開業当初、今のようにインターネットのない時代でしたが、私なりに過去の名馬を調べたことがあります。リボー(16戦16勝)、ミルリーフ(14戦12勝)、ロベルト(14戦7勝)、ニジンスキー(13戦11勝)など、現役生活は15戦程度で終えるのがその目安だと思っています。オーナーの希望もありますが、私の厩舎ではシンコウラブリイ(15戦10勝)、タイキシャトル(13戦11勝)、シンボリクリスエス(15戦8勝)が近い出走回数で、惜しまれながら競走生活を終えています。

競馬コラム「Happy People Make Happy Horse」|極ウマ・プレミアム

15戦目で有終の美を飾ったグランアレグリア。実のところ、藤沢厩舎の所属馬でオメメパチクリの可愛らしい顔立ちから、馬体のサイズや戦績の内容は異なるものの『15戦目で引退。しかもマイルチャンピオンシップ。シンコウラブリイを思い出すなぁ』と思っていたのでした。今回のマイルチャンピオンシップの最後の直線でも、思わず

「シンコウラブリイ」と厩舎の先輩牝馬の名前をつぶやいてしまっていました。弊サイトへのアクセスでも、今週はキーワード「シンコウラブリイ」でアクセスいただいた方がチラホラ見られました。

もしかしたら、場合によっては「シンコウラブリイのマイルチャンピオンシップで始まり、グランアレグリアのマイルチャンピオンシップで終わる」かも知れない藤沢師のGI勝利。28年前を思い出すところですが、私も長く競馬を見て来たもの。およそ30年、いつの時代も「Happy People Make Happy Horse」を標榜とされている藤沢師の活躍馬が居てくれました。

グランアレグリア、第二の馬生で産み出す仔たちが走る時には、どうぞ、絶えず「大歓声」がありますように。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

*

[グランアレグリア(2016.1.24)の主な競走成績]

  1. 桜花賞(GI)安田記念(GI)マイルチャンピオンシップ(GI)2回、スプリンターズS(GI)ヴィクトリアマイル(GI)、阪神C(GII)、サウジアラビアロイヤルC(GIII)
  2. 安田記念(GI)高松宮記念(GI)
  3. 天皇賞・秋(GI)朝日杯フューチュリティS(GI)

通算15戦9勝、2着2回、3着2回。

第79回桜花賞(GI)の勝ち馬-グランアレグリア(2016.1.24)+α-
グランアレグリア 牝 鹿毛 2016.1.24生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 美浦・藤沢和雄厩舎シゲルピンクダイヤ 牝 黒鹿毛 2016.2.12生 日高・天羽牧場生産 馬主・森中蕃氏 栗東・渡辺薫彦厩舎
グランアレグリア(2016.1.24)-第70回安田記念(GI)の勝ち馬-
グランアレグリア 牝 鹿毛 2016.1.24生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 美浦・藤沢和雄厩舎
グランアレグリア(2016.1.24)-第54回スプリンターズS(GI)の勝ち馬-
グランアレグリア 牝 鹿毛 2016.1.24生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 美浦・藤沢和雄厩舎
グランアレグリア(2016.1.24)-第37回マイルチャンピオンシップ(GI)の勝ち馬-
グランアレグリア 牝 鹿毛 2016.1.24生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 美浦・藤沢和雄厩舎
グランアレグリア(2016.1.24)-第16回ヴィクトリアマイル(GI)の勝ち馬-
グランアレグリア 牝 鹿毛 2016.1.24生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 美浦・藤沢和雄厩舎