シュヴァルグラン(2012.3.14)-ジャパンカップ(GI)の勝ち馬を辿る(No.37)-

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シュヴァルグラン(Cheval Grand) 牡 栗毛 2012.3.14生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・佐々木主浩氏 栗東・友道康夫厩舎

シュヴァルグラン(2012.3.14)の4代血統表
ハーツクライ
鹿毛 2001.4.15
種付け時活性値:0.50【10】
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
アイリッシュダンス
鹿毛 1990.3.26
トニービン
鹿毛 1983.4.7
カンパラ 1976.2.19
Severn Bridge 1965
ビユーパーダンス
黒鹿毛 1983.2.26
Lyphard 1969.5.10
My Bupers 1967.6.1
ハルーワスウィート
栗毛 2001.3.12
仔受胎時活性値:0.50【10】
Machiavellian
黒鹿毛 1987.1.31
種付け時活性値:1.25【13】
★Mr. Prospector
鹿毛 1970.1.28
★Raise a Native 1961.4.18
Gold Digger 1962.5.28
Coup de Folie
鹿毛 1982.4.2
Halo 1969.2.7
Raise the Standard 1978.3.31
ハルーワソング
栗毛 1996.5.15
仔受胎時活性値:1.00【4】
Nureyev
鹿毛 1977.5.2
種付け時活性値:0.50【18】
Northern Dancer 1961.5.27
Special 1969.3.28
Morn of Song
鹿毛 1988.3.20
仔受胎時活性値:1.75【7】
Blushing Groom
栗毛 1974.4.8
種付け時活性値:1.25【13】
Glorious Song
鹿毛 1976.4.22
仔受胎時活性値:0.75【11】

<5代血統表内のクロス:Halo3×4×5、Northern Dancer5×4、Natalma5×5(母方)>

シュヴァルグラン(2012.3.14)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ハーツクライ
(サンデーサイレンス系)
Machiavellian
(Mr. Prospector系)
Nureyev
(Northern Dancer系)
Blushing Groom
(Red God系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Machiavellian
(Coup de Folie)
4.00 3きょうだいGI制覇
(No. 12-c)
4番仔
(不受胎後)

*

2017年の第37回ジャパンカップ(GI。東京芝2400m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 1 シュヴァルグラン 牡5 57 H.ボウマン 2:23.7 5-4-4-4 34.7 470
[-2]
友道 康夫 5
2 2 レイデオロ 牡3 55 C.ルメール 2:23.9 1 1/4 11-9-9-7 34.6 484
[+8]
藤沢 和雄 2
3 4 キタサンブラック 牡5 57 武 豊 2:23.9 クビ 1-1-1-1 35.3 542
[0]
清水 久詞 1
4 11 マカヒキ 牡4 57 内田 博幸 2:24.6 4 12-12-11-11 35.1 500
[-4]
友道 康夫 6
5 14 アイダホ 牡4 57 R.ムーア 2:24.7 クビ 14-14-14-13 35.1 480
[前計不]
A.オブライエン 10

2017年の第37回ジャパンカップ。シュヴァルグラン、1枠1番からの発進、道中は先行4番手に付け、逃げた防衛王者キタサンブラック(2012.3.10)の動向をマーク。

キタサンブラック(2012.3.10)-ジャパンカップ(GI)の勝ち馬を辿る(No.36)-
キタサンブラック(Kitasan Black) 牡 鹿毛 2012.3.10生 日高・ヤナガワ牧場生産 馬主・(有)大野商事 栗東・清水久詞厩舎

豪州では名牝Winx(2011.9.14)の鞍上としても知られる名手ヒュー・ボウマン騎手との初めてのコンタクトに応えて、シュヴァルグラン。逃げ粘るキタサンブラックを外から交わし切った後は、シュヴァルグランとボウマン騎手の世界。最後、レイデオロ(2014.2.5)が更に外から詰め寄りましたが、決勝点では1と4分の1馬身差。初のGI勝利がジャパンカップとなったシュヴァルグラン、完勝を以て、第37代のジャパンカップ勝ち馬としてその名を刻みました。シュヴァルグラン(Cheval Grand)、馬名は「偉大な馬」という意味の仏語。

では、以下にシュヴァルグランのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

ハルーワソング 1996.5.15 不出走
|ハルーワスウィート 2001.3.12 5勝
||ヴィルシーナ 2009.3.5 5勝 ヴィクトリアマイル(GI)2回 クイーンC(GIII)ほか
||シュヴァルグラン 2012.3.14 (本馬) 7勝 ジャパンカップ(GI) 阪神大賞典(GII) アルゼンチン共和国杯(GII)ほか
||ヴィブロス 2013.4.9 4勝 ドバイターフ(UAE・GI) 秋華賞(GI)ほか
|フレールジャック 2008.5.25 4勝 ラジオNIKKEI賞(GIII)ほか
|マーティンボロ 2009.8.20 7勝 新潟記念(GIII) 中日新聞杯(GIII)ほか

言わずもがなの12号族。近親牝系図では示しませんでしたが、シュヴァルグランの高祖母Glorious Songの仔シングスピール(1992.2.25)は、1996年の第16回ジャパンカップの勝ち馬です。

Singspiel(1992.2.25)-ジャパンカップ(GI)の勝ち馬を辿る(No.16)-
Singspiel(シングスピール) 牡 鹿毛 1992.2.25生~2010.7.2没 愛国・Sheikh Mohammed Bin Rashid Al Maktoum生産 馬主・Sheikh Mohammed 英国・Sir Michael Stoute厩舎

近親牝系図に名前を挙げた馬たちは、ハルーワソング以外は、いずれも友道康夫調教師の管理馬。ジャパンカップの共同会見で友道調教師は毎回GIの前に言ってるんですけど、本当にいつも“この馬にGIを獲らせてあげたい”と思っていますとおっしゃっていましたけれど、思い入れのある血統でしょうし、GIを勝つ力量があると信じればこそだったのでしょう。

シュヴァルグランの母ハルーワスウィートは「尻尾がない馬」として、現役時代に時折話題に上がる馬でした。「大魔神」佐々木主浩オーナーは、そんな彼女をずっと応援されていて、仔を買い求め続けられています。そうして成されたのが、ヴィルシーナ、シュヴァルグラン、ヴィブロスの「3きょうだいによるGI制覇」の大偉業。

JRA(前身団体を含む)における3きょうだいによるGI級レースの制覇は、

  1. フリツパンシー(1924)
    1. タイホウ(繁殖名・大鵬)(1929.4.10)
      →帝室御賞典・横浜
    2. セントライト(1938.4.2)
      →史上初の三冠馬。東京優駿競走、横浜農林省賞典四歳呼馬、京都農林省賞典四歳呼馬。JRA顕彰馬
    3. クリヒカリ(旧名・アルバイト)(1939.4.10)
      →横浜農林省賞典四歳呼馬、帝室御賞典・秋
    4. トサミドリ(1946.5.20)
      →皐月賞、菊花賞。八大競走勝ち馬7頭を送り込んだ大種牡馬。JRA顕彰馬
  2. ダンシングキイ(1983.5.21)
    1. ダンスパートナー(1992.5.25)
      →優駿牝馬(GI)、エリザベス女王杯(GI)
    2. ダンスインザダーク(1993.6.5)
      →菊花賞(GI)
    3. ダンスインザムード(2001.4.10)
      →桜花賞(GI)、ヴィクトリアマイル(GI)
  3. ハルーワスウィート(2001.3.12)
    1. ヴィルシーナ(2009.3.5)
      →ヴィクトリアマイル(GI)2回
    2. シュヴァルグラン(2012.3.14)
      →ジャパンカップ(GI)。本稿の主役
    3. ヴィブロス(2013.4.9)
      →ドバイターフ(UAE・GI)、秋華賞(GI)

と、ハルーワスウィートの送り出した3きょうだいが、史上3例目の快挙となりました。しかし、フリツパンシーの繁殖成績は物凄いですね。4頭のGI級レース勝ち馬でJRA顕彰馬2頭。JRA顕彰馬2頭を送り込んだ母は、2021年現在でも、フリツパンシー唯1頭です。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

*

[シュヴァルグラン(2012.3.14)の主な競走成績]

  1. ジャパンカップ(GI)、アルゼンチン共和国杯(GII)、阪神大賞典(GII)
  2. 天皇賞・春(GI)2回、ドバイシーマクラシック(UAE・GI)、阪神大賞典(GII)、日経新春杯(GII)
  3. ジャパンカップ(GI)、有馬記念(GI)2回、天皇賞・春(GI)、京都大賞典(GII)、ラジオNIKKEI杯京都2歳S(GIII)

通算33戦7勝、2着7回、3着7回。