SS以降のエクリプス賞年度代表馬を辿る(其の拾壱)-Tiznow(1997.3.12)-

Horse of the Year

Tiznow(ティズナウ) 牡 鹿毛 1997.3.12生 米国・Cecilia Straub-Rubens生産 馬主・Cecilia Straub-Rubens and Michael Cooper→Cees Stable 米国・Jay M. Robbins厩舎

Tiznow(1997.3.12)の4代血統表
Cee’s Tizzy
芦毛 1987.4.21
種付け時活性値:0.25

Relaunch
芦毛 1976.3.16
In Reality
鹿毛 1964.3.1
Intentionally 1956.4.2
My Dear Girl 1957.2.17
Foggy Note
芦毛 1965.3.20
The Axe 1958.5.15
Silver Song 1957.4.2
ティズリー
鹿毛 1981.4.27
Lyphard
鹿毛 1969.5.10
Northern Dancer 1961.5.27
Goofed 1960.3.29
Tizna
鹿毛 1969
Trevieres 1956
Noris 1958
Cee’s Song
黒鹿毛 1986.3.20
仔受胎時活性値:0.50
Seattle Song
黒鹿毛 1981.2.19
種付け時活性値:1.00
Seattle Slew
黒鹿毛 1974.2.15
Bold Reasoning 1968.4.29
My Charmer 1969.3.25
Incantation
黒鹿毛 1965
Prince Blessed 1957.2.5
Magic Spell 1954.2.23
Lonely Dancer
鹿毛 1975.5.29
仔受胎時活性値:0.50
ナイスダンサー
鹿毛 1969.3.6
種付け時活性値:1.25
Northern Dancer 1961.5.27
Nice Princess 1964.3.23
Sleep Lonely
黒鹿毛 1970.2.27
仔受胎時活性値:1.00
★Pia Star
鹿毛 1961.4.20
種付け時活性値:0.00
Sulenan
栗毛 1963.4.16
仔受胎時活性値:1.50

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×4>

Tiznow(1997.3.12)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Cee’s Tizzy
(Intent系)
Seattle Song
(Bold Ruler系)
ナイスダンサー
(Northern Dancer系)
Pia Star
(Hyperion系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ナイスダンサー
(Northern Dancer)
3.50 全兄が米GII勝ち馬
(No. 26)
6番仔?
(6連産目?)

*

2000年の第17回ブリーダーズカップ・クラシック(米GI。チャーチルダウンズ・ダート10F)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 13 Tiznow 牡3 55.3 C McCarron 2:00.75 Jay Robbins 5
2 14 Giant’s Causeway 牡3 55.3 Mick Kinane クビ A P O’Brien 3
3 1 キャプテンスティーヴ 牡3 55.3 S Sellers 3 1/4 Bob Baffert 9
4 6 Albert The Great 牡3 55.3 J F Chavez アタマ Nicholas Zito 4
5 7 Lemon Drop Kid 牡4 57.2 Edgar S Prado 1 3/4 F Schulhofer 2

*

2001年の第18回ブリーダーズカップ・クラシック(米GI。ベルモントパーク・ダート10F)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 10 Tiznow 牡4 57.2 C McCarron 2:00.62 Jay Robbins 4
2 6 Sakhee 牡4 57.2 Frankie Dettori ハナ Saeed bin Suroor 3
3 9 Albert The Great 牡4 57.2 J F Chavez 1 3/4 Nicholas Zito 6
4 7 Macho Uno 牡3 55.3 Gary Stevens 2 3/4 Joseph Orseno 8
5 2 Guided Tour せん5 57.2 L Melancon 1 1/4 Niall O’Callaghan 7

*

2000年のエクリプス賞年度代表馬、Tiznow。いやもう、シビレますね。目にも見よ、大一番におけるこの勝負強さ。年度代表馬を獲得した2000年の第17回ブリーダーズカップ・クラシックにおけるGiant’s Causeway(1997.2.14)とのクビ差の勝負、そしてトム・ダーキン氏に「Tiznow wins it for America!!」と絶叫させた2001年の第18回ブリーダーズカップ・クラシックにおけるSakhee(1997.2.14)とのハナ差の勝負。鹿毛の流星、男前が、Tiznowと同じ1997年生まれ世代、1997年2月14日に別々に生を受けた欧州の名馬2頭を、それぞれねじ伏せました。そうして、史上初となるブリーダーズカップ・クラシック連覇が成されました。

鹿毛の流星、男前と書いてみて、Tiznowと同じく母方にナイスダンサーが入る馬として、我が国のトウカイテイオー(1988.4.20)を思い出します。Tiznow、トウカイテイオー共に直父系に異系を持つ馬ですが、ここ一発の勝負では無類の強さを見せてくれた馬どうしでもあります。そしてまた、涙腺が緩んでしまうのです。Tiznowの2001年のブリーダーズカップ・クラシック制覇も、トウカイテイオーの1993年の第38回有馬記念(GI)制覇も。共に感動を呼べる、真のスーパーホースですね。

*

Tiznowは、種牡馬として、米国の至宝であるMan o’ War(1917.3.29)の血を21世紀に伝える原動力にもなりました。名競走馬にして名種牡馬のTiznow、その主な代表産駒を示しますと、

  1. Well Armed(2003.4.4)
    →ドバイワールドカップ(UAE・GI)、グッドウッドS(米GI)ほか
  2. Folklore(2003.2.26)
    →ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ(米GI)、メイトロンS(米GI)ほか。コントレイル(2017.4.1)の祖母
  3. Tough Tiz’s Sis(2004.4.21)
    →ラフィアンH(米GI)、レディーズシークレットS(米GI)ほか
  4. Bullsbay(2004.3.15)
    →ホイットニーH(米GI)ほか
  5. Colonel John(2005.3.4)
    →トラヴァーズS(米GI)、サンタアニタダービー(米GI)ほか
  6. Tizway(2005.2.17)
    →メトロポリタンH(米GI)、ホイットニー招待H(米GI)ほか
  7. Da’ Tara(2005.4.26)
    →ベルモントS(米GI)
  8. Morning Line(2007.2.26)
    →カーターH(米GI)ほか
  9. Tiz Miz Sue(2007.2.24)
    →オグデンフィップスH(米GI)ほか
  10. Gemologist(2009.1.28)
    →ウッドメモリアルS(米GI)ほか
  11. My Sweet Addiction(2010.4.19)
    →ヴァニティS(米GI)ほか
  12. Tourist(2011.4.10)
    →ブリーダーズカップ・マイル(米GI)、フォスターデイヴH(米GI)ほか
  13. Strong Mandate(2011.2.8)
    →ホープフルS(米GI)ほか
  14. Sporting Chance(2015.2.21)
    →ホープフルS(米GI)ほか

等を始めとして、Gレースの勝ち馬を多数送り込んでいます。かつての自分が、GI勝ち産駒の記事を3つ書いていますが、やはり、Tiznow産駒の活躍が気になったのでしょう。

22歳を迎えても現役バリバリの種牡馬、Tiznow。スタッドフィーは2020年も4万ドルという一線級の扱い。まだまだ、まだまだ良い仔を送り込んで欲しいもの。東洋の空の下から、祈っています。

 

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

*

[Tiznow(1997.3.12)の主な競走成績]

  1. ブリーダーズカップ・クラシック(米GI)2回、サンタアニタH(米GI)、スーパーダービー(米GI)、サンフェルナンドS(米GII)、グッドウッドH(米GII)、アファームドH(米GIII)
  2. パシフィッククラシックS(米GI)、スワップスS(米GI)、ストラブS(米GII)
  3. ウッドワードS(米GI)、グッドウッドH(米GII)

通算15戦8勝、2着4回、3着2回。

*

ワイルドブラスター
ワイルドブラスター

Tiznow、ブリーダーズカップ・クラシック2年連続制覇、素晴らしいですね。

マイシンザン
マイシンザン

大一番で強さを見せるド根性の貴公子、鹿毛の四白流星も格好いいね。

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