ジャングルポケット 牡 鹿毛 1998.5.7生~2021.3.2没 早来・ノーザンファーム生産 馬主・齊藤四方司氏→吉田勝己氏 栗東・渡辺栄厩舎
トニービン 鹿毛 1983.4.7 種付け時活性値:1.50【14】 |
カンパラ 黒鹿毛 1976.2.19 |
Kalamoun 芦毛 1970.4.30 |
ゼダーン 1965 |
Khairunissa 1960 | |||
State Pension 鹿毛 1967 |
オンリーフォアライフ 1960 | ||
Lorelei 1950 | |||
Severn Bridge 栗毛 1965 |
Hornbeam 栗毛 1953 |
Hyperion 1930.4.18 | |
Thicket 1947 | |||
Priddy Fair 鹿毛 1956 |
Preciptic 1942 | ||
Campanette 1948 | |||
ダンスチャーマー 黒鹿毛 1990.4.18 仔受胎時活性値:1.75【7】 |
Nureyev 鹿毛 1977.5.2 種付け時活性値:1.00【12】 |
Northern Dancer 鹿毛 1961.5.27 |
Nearctic 1954.2.11 |
Natalma 1957.3.26 | |||
Special 鹿毛 1969.3.28 |
Forli 1963.8.10 | ||
Thong 1964.4.23 | |||
Skillful Joy 栗毛 1979.4.8 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
Nodouble(USA) 栗毛 1965.3.4 種付け時活性値:1.25【13】 |
Noholme(AUS) 1956.10.6 | |
Abla-Jay 1955.4.3 | |||
Skillful Miss 鹿毛 1974.1.23 仔受胎時活性値:1.00【4】 |
Daryl’s Joy(NZ) 青鹿毛 1966.9.1 種付け時活性値:1.625【6.5】 |
||
Poliniss 鹿毛 1961.4.8 仔受胎時活性値:1.00【12】 |
<5代血統表内のクロス:なし>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
トニービン (ゼダーン系) |
Nureyev (Northern Dancer系) |
Nodouble (Hyperion系) |
Daryl’s Joy (Hyperion系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Daryl’s Joy (ダンスチャーマー) |
4.25 (【7】+【10】+【4】+【12】) |
祖母が米GII勝ち馬 (No. 11-g) |
4番仔 (4連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | ジャングルポケット | 牡2 | 53 | 千田 輝彦 | 1:52.0 | 2-2-2-2 | 35.9 | 456 [初出走] |
渡辺 栄 | 5 | |
2 | 5 | タガノテイオー | 牡2 | 53 | 藤田 伸二 | 1:52.1 | クビ | 5-5-4-4 | 35.8 | 436 [初出走] |
松田 博資 | 1 |
3 | 3 | ダイイチダンヒル | 牡2 | 53 | 四位 洋文 | 1:52.2 | 3/4 | 2-2-2-1 | 36.2 | 448 [初出走] |
伊藤 雄二 | 4 |
4 | 2 | ドラマチックローズ | 牝2 | 53 | 松永 幹夫 | 1:53.5 | 8 | 5-5-4-5 | 37.2 | 462 [初出走] |
伊藤 圭三 | 3 |
5 | 1 | メジロベイリー | 牡2 | 53 | 武 幸四郎 | 1:53.8 | 1 3/4 | 1-1-1-2 | 37.8 | 480 [初出走] |
武 邦彦 | 2 |
1F毎の ラップ |
12.8 – 12.3 – 12.9 – 13.0 – 12.7 – 12.3 – 12.1 – 11.8 – 12.1 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.8 – 25.1 – 38.0 – 51.0 – 1:03.7 – 1:16.0 – 1:28.1 – 1:39.9 – 1:52.0 |
上り | 4F 48.3 – 3F 36.0 |
今になって振り返れば、出走8頭全頭がJRAで勝ち上がるというハイレベルな一戦。1番人気のタガノテイオー(1998.4.10)をクビだけ競り落としたのは、5番人気のジャングルポケット。負かした相手が強いと、その勝利が際立ちます。後にタガノテイオーは第5回東京スポーツ杯3歳S(現東京スポーツ杯2歳S、GIII)勝ち、ダイイチダンヒル(1998.4.25)は若葉S(OP)勝ち、メジロベイリー(1998.5.30)は第52回朝日杯3歳S(現朝日杯フューチュリティS、GI)勝ち。
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 7 | ジャングルポケット | 牡2 | 53 | 千田 輝彦 | 1:49.6 | レコード | 5-4-4-5 | 35.8 | 466 [+10] |
渡辺 栄 | 5 |
2 | 10 | タガノテイオー | 牡2 | 53 | 藤田 伸二 | 1:49.8 | 1 1/2 | 8-9-4-2 | 36.0 | 424 [-12] |
松田 博資 | 4 |
3 | 3 | テイエムオーシャン | 牝2 | 53 | 本田 優 | 1:49.9 | 1/2 | 1-1-1-1 | 36.5 | 438 [+2] |
西浦 勝一 | 1 |
4 | 1 | トーセングローリー | 牡2 | 53 | 上村 洋行 | 1:50.5 | 3 1/2 | 11-9-13-10 | 36.3 | 438 [+2] |
田村 康仁 | 11 |
5 | 8 | マイネルカーネギー | 牡2 | 53 | 横山 典弘 | 1:50.5 | ハナ | 8-9-9-6 | 36.5 | 454 [+4] |
稲葉 隆一 | 2 |
1F毎の ラップ |
12.1 – 11.1 – 12.0 – 12.6 – 13.2 – 12.4 – 12.2 – 12.0 – 12.0 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.1 – 23.2 – 35.2 – 47.8 – 1:01.0 – 1:13.4 – 1:25.6 – 1:37.6 – 1:49.6 |
上り | 4F 48.6 – 3F 36.2 |
札幌芝1800mの新馬戦に続いて臨んだのは同じ舞台の重賞、第35回札幌3歳S。新馬戦に続いて5番人気だったジャングルポケットでしたが、新馬戦同様タガノテイオーを退けて、札幌芝1800mの2歳レコードでの快勝でした。負かした相手が強いと、やはり、その勝利が際立ちます。上述のとおりタガノテイオーは東京スポーツ杯3歳S勝ち、そしてテイエムオーシャン(1998.4.9)は、第52回阪神3歳牝馬S(現阪神ジュベナイルフィリーズ、GI)、第61回桜花賞(GI)、第6回秋華賞(GI)とGI3勝の名牝でした。
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | ジャングルポケット | 牡3 | 56 | 角田 晃一 | 1:47.9 | 5-5-2 | 34.8 | 474 [+8] |
渡辺 栄 | 1 | |
2 | 12 | プレジオ | 牡3 | 55 | O.ペリエ | 1:48.2 | 2 | 7-5-7 | 34.9 | 418 [-14] |
藤沢 和雄 | 3 |
3 | 2 | スイートゥンビター | 牡3 | 55 | 後藤 浩輝 | 1:48.4 | 1 1/2 | 3-2-2 | 35.3 | 478 [-12] |
松山 康久 | 2 |
4 | 9 | シングンオペラ | 牡3 | 55 | 張田 京 | 1:48.4 | ハナ | 11-12-10 | 34.8 | 438 [-12] |
岡林 光浩 | 9 |
5 | 3 | ダンシングカラー | 牡3 | 55 | 松永 幹夫 | 1:48.5 | 3/4 | 7-10-12 | 34.8 | 486 [+2] |
領家 政蔵 | 8 |
1F毎の ラップ |
12.8 – 10.9 – 11.6 – 12.5 – 12.5 – 12.5 – 12.2 – 11.2 – 11.7 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.8 – 23.7 – 35.3 – 47.8 – 1:00.3 – 1:12.8 – 1:25.0 – 1:36.2 – 1:47.9 |
上り | 4F 47.6 – 3F 35.1 |
満2歳暮れの第17回ラジオたんぱ杯3歳S(当時GIII。現ホープフルS、GI)でアグネスタキオン(1998.4.13)に続く2着だったジャングルポケット。3歳初戦に選んだのが、名馬の登竜門、第35回共同通信杯。4戦目で初めて1番人気に推されたジャングルポケット、「府中千八展開要らず」を地で行ったのか、大外ぶん回し、直線で追うとヨレ加減の若さを見せながらも、チカラの違いで2着のプレジオ(1998.4.5)に2馬身差を着けていました。
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 18 | ジャングルポケット | 牡3 | 57 | 角田 晃一 | 2:27.0 | 11-11-13-10 | 35.6 | 470 [-4] |
渡辺 栄 | 1 | |
2 | 9 | ダンツフレーム | 牡3 | 57 | 河内 洋 | 2:27.2 | 1 1/2 | 6-9-12-13 | 35.6 | 480 [-6] |
山内 研二 | 3 |
3 | 6 | ダンシングカラー | 牡3 | 57 | 江田 照男 | 2:27.6 | 2 1/2 | 6-7-5-3 | 36.8 | 480 [0] |
領家 政蔵 | 11 |
4 | 12 | ボーンキング | 牡3 | 57 | K.デザーモ | 2:27.7 | クビ | 15-13-7-7 | 36.5 | 498 [0] |
松田 国英 | 6 |
5 | 17 | クロフネ | 牡3 | 57 | 武 豊 | 2:27.9 | 1 1/4 | 13-12-10-7 | 36.7 | 510 [+4] |
松田 国英 | 2 |
1F毎の ラップ |
12.5 – 10.5 – 11.4 – 11.8 – 12.2 – 12.9 – 12.9 – 12.7 – 13.1 – 13.3 – 11.6 – 12.1 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.5 – 23.0 – 34.4 – 46.2 – 58.4 – 1:11.3 – 1:24.2 – 1:36.9 – 1:50.0 – 2:03.3 – 2:14.9 – 2:27.0 |
上り | 4F 50.1 – 3F 37.0 |
2001年の第68回東京優駿。2回戦って2回とも負かされた相手、アグネスタキオンは4戦4勝のまま不意に離脱。かつて「順調に使って勝った馬には敵わないです」と述べられたのは、やはり4戦4勝のSS天才ランナー・フジキセキ(1992.4.15)の鞍上でもあった角田晃一騎手。そのフジキセキと同馬主、同厩舎、同厩務員、同騎手で臨んだ、第68回東京優駿。6年前の忘れ物、見事に取り戻した陣営。宿願、大願、念願、悲願。人々の願いを乗せて走ったジャングルポケット、レース後の勝利の雄叫びも印象に残る一戦でした。
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | ジャングルポケット | 牡3 | 55 | O.ペリエ | 2:23.8 | 10-9-11-10 | 34.9 | 470 [0] |
渡辺 栄 | 2 | |
2 | 4 | テイエムオペラオー | 牡5 | 57 | 和田 竜二 | 2:23.8 | クビ | 6-4-6-6 | 35.1 | 480 [+10] |
岩元 市三 | 1 |
3 | 10 | ナリタトップロード | 牡5 | 57 | 渡辺 薫彦 | 2:24.4 | 3 1/2 | 12-12-13-14 | 35.3 | 490 [-2] |
沖 芳夫 | 5 |
4 | 8 | ステイゴールド | 牡7 | 57 | 武 豊 | 2:24.5 | クビ | 7-6-8-6 | 35.8 | 428 [0] |
池江 泰郎 | 4 |
5 | 1 | メイショウドトウ | 牡5 | 57 | 安田 康彦 | 2:24.6 | 3/4 | 7-11-9-9 | 35.8 | 508 [-2] |
安田 伊佐夫 | 3 |
1F毎の ラップ |
12.9 – 11.0 – 12.4 – 12.7 – 12.6 – 11.5 – 11.2 – 11.6 – 12.2 – 12.5 – 11.2 – 12.0 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.9 – 23.9 – 36.3 – 49.0 – 1:01.6 – 1:13.1 – 1:24.3 – 1:35.9 – 1:48.1 – 2:00.6 – 2:11.8 – 2:23.8 |
上り | 4F 47.9 – 3F 35.7 |
2001年の第21回ジャパンカップ。21世紀最初のジャパンカップは、象徴的なレースとなりました。↑の結果にもあるとおり、上位5番人気までを日本馬が占め、なおかつ5番人気馬までで掲示板を独占してしまいました。ある意味で、ジャパンカップがジャパンカップになり、ジャパンカップがジャパンカップでなくなったレース、とも言えるのではないでしょうか。
そんな第21回を勝ったのは、ジャングルポケット。逃げたティンボロア(1996.5.7)を向こう正面で後方から進出したトゥザヴィクトリー(1996.2.22)が交わすという、出入りの激しい乱ペースとなったこのレース。道中は中団やや後ろを進んだジャングルポケット、惑わされず落ち着いて走らせたのは、サスガに名手オリビエ・ペリエ。直線、先に抜け出したのは前年第20回の勝ち馬テイエムオペラオー(1996.3.13)。先行して息の入りが難しかったはずなのに、この強心臓馬は「さもありなん」と抜け出しにかかり、史上初となる同一競走馬によるジャパンカップ連覇を目指して、雄々しく馬場中央を駆けました。「すわっ、初めてのJRAGI8勝目が成されるのか!?」。そう思った瞬間、1頭だけ外から強襲を見せた鹿毛馬がいました。ジャングルポケット。仏国のトップジョッキーの左ムチに鼓舞されて、一歩一歩、詰め寄るようにして鋭伸。ゴールが近づくにつれ、前を行った栗毛馬との差は縮まって行き、最後の最後、本当に最後の最後で「クビ」だけ差し切ったところが決勝点でした。少しの差ではありましたが、差し切ったのは確か。ゴール後、ペリエ騎手が右手で握りこぶしを作った後、一本指を高々と挙げました。「日本産の3歳馬」として初めてジャパンカップ勝利を収めたジャングルポケットは、共同通信杯、東京優駿、そしてジャパンカップと東京芝3戦3勝。まさに府中の申し子。第8回でレース中の故障もあり5着に敗れた父トニービンの無念を晴らした、会心の勝利でした。
*
ジャングルポケット。現役引退後はトニービンの最良後継種牡馬として活躍を見せ
- ジャガーメイル(2004.5.8)
→天皇賞・春(GI)ほか - クィーンスプマンテ(2004.4.9)
→エリザベス女王杯(GI) - オウケンブルースリ(2005.2.24)
→菊花賞(GI)、京都大賞典(GII)ほか - トールポピー(2005.1.30)
→優駿牝馬(GI)、阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)ほか - Jungle Rocket(2005.8.27)
→ニュージーランドオークス(GI) - トーセンジョーダン(2006.2.4)
→天皇賞・秋(GI)、札幌記念(GII)、AJCC(GII)、アルゼンチン共和国杯(GII)ほか - アヴェンチュラ(2008.3.7)
→秋華賞(GI)、クイーンS(GIII)ほか。上述のトールポピーの全妹 - アウォーディー(2010.5.10)
→JBCクラシック(JpnI)、日本テレビ盃(JpnII)、アンタレスS(GIII)、シリウスS(GIII)、名古屋大賞典(JpnIII)ほか - ディアドムス(2012.1.24)
→全日本2歳優駿(JpnI)、北海道2歳優駿(JpnIII)
等を始めとして、多くの重賞勝ち馬を送り込んでいます。
ジャングルポケット19歳、種牡馬として、もうひと花咲かせてくれることを期待しています。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。
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[ジャングルポケット(1998.5.7)の主な競走成績]
- 東京優駿(GI)、ジャパンカップ(GI)、共同通信杯(GIII)、札幌3歳S(GIII)
- 天皇賞・春(GI)、阪神大賞典(GII)、ラジオたんぱ杯3歳S(GIII)
- 皐月賞(GI)、札幌記念(GII)
通算13戦5勝、2着3回、3着2回。
#2025年01月21日(火)記事改め。