第147回トラヴァーズS(米GI)の勝ち馬。

Pedigree

Arrogate 牡 芦毛 2013.4.11生 米国・Clearsky Farms生産 馬主・Juddmonte Farms, Inc 米国・Bob Baffert厩舎

Arrogate(2013.4.11)の4代血統表
Unbridled’s Song
芦毛 1993.2.18
種付け時活性値:0.75
Unbridled
鹿毛 1987.3.5
Fappiano
鹿毛 1977.5.19
Mr.Prospector 1970.1.28
Killaloe 1970.3.17
Gana Facil
栗毛 1981.2.9
Le Fabuleux 1961
Charedi 1976.4.12
Trolley Song
芦毛 1983.4.13
Caro
芦毛 1967.4.11
フォルティノ 1959.4.19
Chambord 1955
Lucky Spell
鹿毛 1971.1.28
★Lucky Mel 1954.3.7
Incantation 1965
Bubbler
黒鹿毛 2006.4.5
仔受胎時活性値:1.50
Distorted Humor
栗毛 1993.3.19
種付け時活性値:1.00
フォーティナイナー
栗毛 1985.5.11
Mr.Prospector 1970.1.28
File 1976.4.30
Danzig’s Beauty
鹿毛 1987.3.7
Danzig 1977.2.12
Sweetest Chant 1978.5.11
Grechelle
黒鹿毛 1995.3.11
仔受胎時活性値:0.50
Deputy Minister
黒鹿毛 1979.5.17
種付け時活性値:1.75
Vice Regent 1967.4.29
Mint Copy 1970.2.24
Meadow Star
栗毛 1988.5.19
仔受胎時活性値:1.50
Meadowlake
栗毛 1983.3.12
種付け時活性値:1.00
Inreality Star
鹿毛 1979.1.16
仔受胎時活性値:2.00(0.00)

<5代血統表内のクロス:Mr.Prospector4×4、In Reality5×5、Northern Dancer5×5>

Arrogate(2013.4.11)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Unbridled’s Song
(Mr.Prospector系)
Distorted Humor
(Mr.Prospector系)
Deputy Minister
(Northern Dancer系)
Meadowlake
(Princequillo系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Deputy Minister
(Vice Regent)
5.50 or 3.50 曾祖母が米GI6勝
(No.16-g)
初仔?

*

「真夏のダービー」の異名でも知られる米国3歳馬の伝統の一戦、トラヴァーズS。第147回を迎えた2016年の勝ち馬は、Arrogate。サラトガダート10ハロンの最内枠から好発進、そのまま逃げの手に出ました。マイク・スミス騎手に誘われたArrogate、直線では後続をまったく相手にせず、あれよあれよと突き放すと、2着のAmerican Freedom(2013.4.27)に13と2分の1馬身差、日本で言うところの大差で圧勝。その勝ち時計1分59秒36は、サラトガダート10ハロンのコースレコードでした。近30年では、かのEasy Goer(1986.3.21)の2分0秒80が最速だったトラヴァーズSの勝ち時計。2分1秒から2分3秒台で決着することが多いこのレースで、いきなりのコースレコードを叩き出したArrogate。米国の10ハロン戦線に現れた、スター候補です。

では、以下にArrogateのごくごく簡単な近親牝系図を示しておきます。

Meadow Star 1988.5.19 11勝 ブリーダーズカップジュヴェナイルフィリーズ(米GI) エイコーンS(米GI) マザーグースS(米GI) フリゼットS(米GI) メイトロンS(米GI) スピナウェイS(米GI)ほか
|Grechelle 1995.3.11 1勝 ゴールデンロッドS(米GIII)3着
||Bubbler 2006.4.5 6勝 ウィジャボードディスタフH(米GIII)3着
|||Arrogate 2013.4.11 (本馬) トラヴァーズS(米GI)

やはり曾祖母Meadow Starの戦績が目立ちます。Meadow Starは通算20戦11勝で、その主な勝ち鞍にブリーダーズカップジュヴェナイルフィリーズ、エイコーンS、マザーグースS、フリゼットS、メイトロンS、スピナウェイS、カムリーS(米GII)、スカイラヴィルS(米GII)、アストリアS(米GIII)と、重賞9勝を挙げ、その内GI6勝。2歳時は7戦7勝でブリーダーズカップジュヴェナイルフィリーズを制してエクリプス賞2歳牝馬王者に選出。3歳時もエイコーンS、マザーグースSと勝ち、あとひとつ、CCAオークス(米GI)を勝てばニューヨーク牝馬三冠を達成するところでしたが、Lite Light(1988.2.2)の2着に敗れ、惜しくもなりませんでした。また、Arrogateの高祖母Inreality Starの全弟に輸入種牡馬パーフライト(1981.2.11)がいます。同馬は6勝を挙げ、ワシントンパークS(米GII)勝ち、アーリントンクラシック(米GI)2着などがあります。産駒はカミノスオード(1988.5.6)、フライトスズカ(1992.4.24)、コシノリュウオー(1990.4.1)、カミノエルフ(1989.5.5)などが重賞好戦馬として頑張りました。

#余談。上述のLite Lightはケンタッキーオークス(米GI)、サンタアニタオークス(米GI)、ラスヴァージネスS(米GI)の勝ち馬でもあり、歌手M.C.ハマーの持ち馬としても知られました。

彗星の如く現れたArrogateは、今年2016年4月にデビューし、5戦目のこのトラヴァーズSが重賞初挑戦でした。裏街道と思われるところからでも強い馬が現れるのが、米国競馬の底力ですね。Arrogateのこれからの走りにも期待したいものです。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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