メイショウタバル 牡 鹿毛 2021.4.20生 浦河町・三嶋牧場生産 馬主・松本 好雄氏 栗東・石橋 守厩舎
ゴールドシップ 芦毛 2009.3.6 種付け時活性値:0.75【11】 |
ステイゴールド 黒鹿毛 1994.3.24 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 1969.2.7 |
Wishing Well 1975.4.12 | |||
ゴールデンサッシュ 栗毛 1988.4.23 |
デイクタス 1967.4.11 | ||
ダイナサツシユ 1979.3.16 | |||
ポイントフラッグ 芦毛 1998.3.23 |
メジロマックイーン 芦毛 1987.4.3 |
★メジロテイターン 1978.3.22 | |
メジロオーロラ 1978.3.8 | |||
パストラリズム 黒鹿毛 1987.5.15 |
プルラリズム 1980.4.9 | ||
トクノエイテイー 1978.3.2 | |||
メイショウツバクロ 鹿毛 2010.3.1 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
フレンチデピュティ 栗毛 1992.1.30 種付け時活性値:0.25【17】 |
Deputy Minister 黒鹿毛 1979.5.17 |
Vice Regent 1967.4.29 |
Mint Copy 1970.2.24 | |||
Mitterand 鹿毛 1981.2.19 |
Hold Your Peace 1969.1.24 | ||
Laredo Lass 1971.3.19 | |||
ダンシングハピネス 黒鹿毛 1999.4.13 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
ダンスインザダーク 鹿毛 1993.6.5 種付け時活性値:1.25【5】 |
サンデーサイレンス 1986.3.25 | |
ダンシングキイ 1983.5.21 | |||
メイショウサチカゼ 黒鹿毛 1994.4.2 仔受胎時活性値:1.00【4】 |
クリスタルグリツターズ 鹿毛 1980.5.30 種付け時活性値:1.25【13】 |
||
シアトルダンサー 黒鹿毛 1984.4.8 仔受胎時活性値:0.25【9】 |
<5代血統表内のクロス:サンデーサイレンス3×4>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
ゴールドシップ (サンデーサイレンス系) |
フレンチデピュティ (Deputy Minister系) |
ダンスインザダーク (サンデーサイレンス系) |
クリスタルグリツターズ (Blushing Groom系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
ダンスインザダーク (ダンシングハピネス) |
2.25 (【10】+【10】+【4】+【9】) |
伯父メイショウカンパク (No. 8-h サイレージ系) |
5番仔 (5連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 15 | メイショウタバル | 牡3 | 57 | 浜中 俊 | 2:11.8 | 1-1-1-1 | 36.0 | 496 [-4] |
石橋 守 | 2 | |
2 | 1 | ジューンテイク | 牡3 | 57 | 藤岡 佑介 | 2:11.9 | 1/2 | 3-3-2-2 | 35.4 | 496 [+12] |
武 英智 | 3 |
3 | 11 | ショウナンラプンタ | 牡3 | 57 | 鮫島 克駿 | 2:12.2 | 2 | 11-11-9-6 | 35.2 | 530 [-6] |
高野 友和 | 4 |
4 | 5 | オールセインツ | 牡3 | 57 | 坂井 瑠星 | 2:12.5 | 1 3/4 | 9-9-9-10 | 35.1 | 486 [-6] |
友道 康夫 | 6 |
5 | 6 | メリオーレム | 牡3 | 57 | 川田 将雅 | 2:12.6 | クビ | 6-5-7-8 | 35.5 | 486 [+2] |
友道 康夫 | 1 |
1F毎の ラップ |
12.7 – 11.0 – 11.7 – 12.4 – 12.2 – 12.0 – 11.8 – 12.0 – 11.8 – 11.7 – 12.5 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.7 – 23.7 – 35.4 – 47.8 – 1:00.0 – 1:12.0 – 1:23.8 – 1:35.8 – 1:47.6 – 1:59.3 – 2:11.8 |
上り | 4F 48.0 – 3F 36.0 |
中京芝2200m、曇の稍重馬場、1頭取消で14頭立て。
○ 神戸新聞杯(GⅡ)(菊花賞トライアル)
本競走は、1953 年に『神戸盃』の名称で創設された重賞競走。1972 年に現在の名称に変更された。当初は 2000m のハンデキャップ戦であったが、その後幾度かの変遷を経て、2003年から馬齢重量になった。2007 年には実施距離が 2400m に延伸され、現在に至る。なお、第 3 着までの馬には『菊花賞』への優先出走権が与えられる。本年は阪神競馬場スタンドリフレッシュ工事に伴い、中京競馬場において 2200m で実施される。
神戸新聞は、神戸新聞社より発行されている日刊紙。本競走は、同社より寄贈賞を受けて実施されている。
↑で引いたJRAのレース動画でも冒頭に見られますが、大外枠に入ったメイショウタバル、隣枠のビザンチンドリーム(2021.1.28)のゲートインを待つ姿が「落ち着いていて良いな」と思ったのでした。五分の発馬から内枠の馬たちを眺めながら最初の400mあたりで先頭に立ったメイショウタバル、入りの600m35秒4、1000m通過1分ちょうどのミドルペースに持ち込むと、スイスイと気持ち良さげな逃げ。3角から4角でもラップを緩めることなく、後続を引き離し迎えた中京芝の直線412.5m。鞍上の浜中俊騎手が気迫満点に追うと、白い頭巾を着けた鹿毛の流星も懸命に応えました。最後は京都新聞杯(GII)の勝ち馬ジューンテイク(2021.3.27)がサスガの末脚で迫りましたが、半馬身振り切ったところが決勝点。メイショウタバル、リラックスして走れさえすれば、やはり強い。
素質馬メイショウタバル、トライアルを制して挑むのは父ゴールドシップ、父の母父メジロマックイーン、祖母父ダンスインザダークが制した菊花賞(GI)でしょう。管理される石橋守調教師にとっても、クラシック二冠馬として臨んだメイショウサムソン(2003.3.7)の忘れ物を取りに行くというところでしょうか。それがまたメイショウサムソンと同じ冠名「メイショウ」の松本好雄オーナーの持ち馬であるメイショウタバルであり、騎手時代の石橋師に最後の勝利を贈ってくれたメイショウツバクロの仔という浪花節。阪神芝1800mの毎日杯(GIII)を1分46秒5以内で勝利した馬は後にGI馬になるという前例に倣って欲しいメイショウタバル、応援したくなる駿馬です。
*
テンカジョウ 牝 鹿毛 2021.2.3生 浦河町・杵臼牧場生産 馬主・河内 孝夫氏 栗東・岡田 稲男厩舎
サンダースノー 鹿毛 2014.3.24 種付け時活性値:1.50【6】 |
Helmet 栗毛 2008.10.21 |
Exceed And Excel 鹿毛 2000.9.5 |
デインヒル 1986.3.26 |
Patrona 1994.3.24 | |||
Accessories 鹿毛 2003.4.8 |
Singspiel 1992.2.25 | ||
Anna Matrushka 1984.4.18 | |||
Eastern Joy 鹿毛 2006.4.9 |
Dubai Destination 鹿毛 1999.2.10 |
★Kingmambo 1990.2.19 | |
Mysterial 1994.1.27 | |||
Red Slippers 栗毛 1989.4.12 |
Nureyev 1977.5.2 | ||
Morning Devotion 1982.3.26 | |||
フィオレロ 黒鹿毛 2014.4.28 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
エンパイアメーカー 黒鹿毛 2000.4.27 種付け時活性値:1.25【13】 |
Unbridled 鹿毛 1987.3.5 |
Fappiano 1977.5.19 |
Gana Facil 1981.2.9 | |||
Toussaud 黒鹿毛 1989.5.6 |
El Gran Senor 1981.4.1 | ||
Image of Reality 1976.5.18 | |||
グリーンインディ 鹿毛 1996.2.11 仔受胎時活性値:0.25【17】 |
A.P. Indy 黒鹿毛 1989.3.31 種付け時活性値:1.50【6】 |
Seattle Slew 1974.2.15 | |
Weekend Surprise 1980.4.8 | |||
Valthea 栗毛 1989.1.29 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
Antheus 鹿毛 1982.3.27 種付け時活性値:1.50【6】 |
||
Green Valley 黒鹿毛 1967.4.17 仔受胎時活性値:1.25【21】 |
<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector5×5、Northern Dancer5×5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
サンダースノー (デインヒル系) |
エンパイアメーカー (Mr. Prospector系) |
A.P. Indy (Seattle Slew系) |
Antheus (Northern Dancer系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
サンダースノー | 4.50 (【6】+【17】+【6】+【21】) |
高祖母の仔にGreen Dancer (No. 16-c) |
2番仔 (2連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | テンカジョウ | 牝3 | 55 | 国分優作 | 1:53.5 | 5-5-5-4 | 39.7 | 490 [+4] |
岡田稲男 | 2 | |
2 | 1 | クラヴィコード | 牝3 | 55 | 笹川翼 | 1:54.6 | 5 | 4-4-4-3 | 41.0 | 487 [-3] |
中村直也 | 4 |
3 | 5 | ザオ | 牝3 | 55 | 吉原寛人 | 1:54.6 | アタマ | 3-3-2-1 | 41.2 | 432 [-3] |
米谷康秀 | 5 |
4 | 2 | アンモシエラ | 牝3 | 55 | 坂井瑠星 | 1:55.1 | 2.1/2 | 1-1-1-2 | 41.7 | 498 [+10] |
松永幹夫 | 1 |
5 | 4 | フォルトリアン | 牝3 | 55 | 矢野貴之 | 1:56.7 | 8 | 6-6-6-6 | 41.5 | 479 [+2] |
市村誠 | 6 |
1F毎の ラップ |
11.6 – 10.8 – 12.5 – 13.2 – 13.1 – 12.2 – 12.5 – 13.9 – 13.7 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
11.6 – 22.4 – 34.9 – 48.1 – 1:01.2 – 1:13.4 – 1:25.9 – 1:39.8 – 1:53.5 |
上り | 4F 52.3 – 3F 40.1 |
船橋ダート1800m、晴の良馬場、6頭立て。
かつては3歳以上牝馬によるマイル戦として4月に行われていたが、2024年から3歳牝馬による1800m戦となって9月下旬に移動。6月の関東オークスJpnIIに続く、3歳牝馬限定のダートグレードとなった。南関東所属馬にとっては、牝馬三冠が終わり、11月のロジータ記念までの間に、同世代の牝馬同士で戦える機会が増えることに。なお1800mはJBCレディスクラシックJpnIの基本距離。1着馬には同レースへの優先出走権が与えられる。
「2024年のクラシック候補生を確認する」記事群のオーラスを飾るのは、今年から9月に3歳牝馬限定のダートグレード競走となったマリーンC。戦前1番人気だったブルーバードC(JpnIII)勝ち馬アンモシエラ(2021.2.3)、2番人気だった関東オークス(JpnII)の勝ち馬アンデスビエント(2021.2.25)。2頭のダートグレード競走勝ち馬がハナを主張しあった結果、入りの400mが22秒4というハイラップ。その後600mが34秒9、800mが48秒1、1000mが1分1秒2とだいぶん緩みましたが、その1000m通過後にザオ(2021.4.13)、クラヴィコード(2021.4.22)が前の2頭を吸収して雁行する形となり、1200m時点ではアンデスビエントの手応えがアラアラに。そのアンデスビエントを内から交わしたのが、道中5番手から虎視眈々と機を伺っていたテンカジョウ。
船橋ダートの3角から4角、前の3頭を追いかけたテンカジョウ、国分優作騎手の右ムチも飛んで迎えた最後の直線300m。ザオとクラヴィコードの間をすり抜けるようにして馬場の中央を伸びたテンカジョウ、ラスト200mを切ってからはさながら国分騎手との2人舞台。緑の帽子に「紫、赤袖、緑一文字」の勝負服を乗せた鹿毛馬、岡田稲男厩舎おなじみの黄色と緑二本輪のバンテージ、黄色の頭絡と手綱も鮮やかに映え、最後はクラヴィコードとザオの2着争いに「5馬身」「クビ」の差を着けての圧勝劇。テンカジョウ、3連勝で重賞初制覇を遂げると共に、鞍上の国分騎手には2022年のユニコーンライオン(2016.1.29)による福島記念(GIII)以来1年10ヶ月ぶりとなる重賞勝利を贈りました。
0の理論的にはテンカジョウの最優性先祖でもある父サンダースノーは、現役時代に8勝を挙げ、その主な勝ち鞍にドバイワールドC(UAE・GI)2回、ジャンプラ賞(仏GI)、クリテリウム・アンテルナシオナル(仏GI)とGI4勝、芝とダートの二刀流を遂げた名馬。
辺境サイトも割合に長くやっていますので、サンダースノーについて3回記事にしています。テンカジョウはサンダースノーの初年度産駒として初めての重賞勝ち馬となりました。
デビューとなった2024年2月の京都ダート1800mの新馬戦において、13番人気をふっ飛ばして勝ち上がったテンカジョウ。3月の阪神ダート1800mの1勝クラス5番人気3着を挟み、同月同条件の1勝クラス6番人気1着の後、古馬を交えた6月の京都ダート1800mの2勝クラスを1番人気1着。そして9月のマリーンCにおいて2番人気1着。重賞を2着に1秒1差の5馬身差で勝つという圧巻の走りを見せたテンカジョウ。デビュー以来5戦全てにおいて、その鞍上には国分優作騎手の姿があります。岡田師はメイショウハリオ(2017.2.25)と浜中俊騎手、テーオーロイヤル(2018.3.6)と弟子の菱田裕二騎手など、鞍上を固定して戦われる印象も強いです。昔気質を感じる岡田師に応え、テンカジョウと共に答えを出し続けている国分騎手。名コンビのまま、上り詰めて行ってほしいもの。テンカジョウ、その馬名意味は「天下+冠名」。
*
という訳で、
について、本稿を以て終了となります。長らくのお付き合い、誠に有り難うございました。10月に入ってから秋華賞(GI)、菊花賞(GI)と3歳限定のJRA・GIが2週連続で行われますが、2021年生まれ世代の駿馬たちのレース、楽しみにしたいと思います。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。