オールパルフェ(2020.4.7)&ガストリック(2020.2.12)-2023年のクラシック候補生を確認する(No.7)-

Pedigree

オールパルフェ 牡 鹿毛 2020.4.7生 新ひだか町・カタオカフアーム生産 馬主・遠藤 良一氏 美浦・和田 雄二厩舎

オールパルフェ(2020.4.7)の4代血統表
リアルスティール
鹿毛 2012.3.1
種付け時活性値:1.75【7】
ディープインパクト
鹿毛 2002.3.25
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ウインドインハーヘア
鹿毛 1991.2.20
Alzao 1980.2.28
Burghclere 1977.4.26
ラヴズオンリーミー
鹿毛 2006.2.19
Storm Cat
黒鹿毛 1983.2.27
Storm Bird 1978.4.19
Terlingua 1976.2.7
Monevassia
鹿毛 1994.5.24
Mr. Prospector 1970.1.28
Miesque 1984.3.14 ♀
クイーングラス
鹿毛 2015.5.3
仔受胎時活性値:1.00【4】
ルーラーシップ
鹿毛 2007.5.15
種付け時活性値:1.75【7】
キングカメハメハ
鹿毛 2001.3.20
Kingmambo 1990.2.19
マンファス 1991.2.23
エアグルーヴ
鹿毛 1993.4.6
トニービン 1983.4.7
ダイナカール 1980.5.10
パイクスピーク
鹿毛 2008.3.2
仔受胎時活性値:1.50【6】
アグネスタキオン
栗毛 1998.4.13
種付け時活性値:0.25【9】
サンデーサイレンス 1986.3.25
アグネスフローラ 1987.6.18
アルヴァーダ
黒鹿毛 2000.3.26
仔受胎時活性値:1.75【7】
Hernando
鹿毛 1990.2.8
種付け時活性値:0.25【9】
Lalindi
鹿毛 1991.1.8
仔受胎時活性値:2.00(0.00)【8】

<5代血統表内のクロス:サンデーサイレンス3×4、Mr. Prospector4×5、Miesque(♀)4×5>

オールパルフェ(2020.4.7)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
リアルスティール
(サンデーサイレンス系)
ルーラーシップ
(Mr. Prospector系)
アグネスタキオン
(サンデーサイレンス系)
Hernando
(Nijinsky系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
リアルスティール 6.25 or 4.25
(【4】+【6】+【7】+【8】)
曾祖母が米Gレース2勝馬
(No. 7-a)
初仔

*

2022年の第57回デイリー杯2歳S(GII。阪神芝1600m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 10オールパルフェ 牡2 55 大野 拓弥 1:33.2 1-1 34.2 482
[+4]
和田 雄二 3
2 2ダノンタッチダウン 牡2 55 川田 将雅 1:33.3 1/2 8-8 33.1 538
[+6]
安田 隆行 1
3 1ショーモン 牡2 55 横山 武史 1:33.5 1 2-2 34.4 490
[+8]
橋口 慎介 4
4 6シルヴァーデューク 牡2 55 C.デムーロ 1:33.6 1 3-3 34.4 456
[+2]
西村 真幸 5
5 8クルゼイロドスル 牡2 55 和田 竜二 1:33.7 クビ 5-3 34.5 468
[+2]
高橋 義忠 2

今年の6月から8月に掛けて仏国遠征を敢行されていた大野拓弥騎手。36歳、年男の海外滞在は大野騎手曰くかなりきつかったということでしたが、現地で初騎乗初勝利を遂げたり、ディアヌ賞(仏GI)で5着に入着されたりと、実りのある時間になったのでしょう。

大野拓弥騎手がフランス初騎乗で初勝利 清水裕夫厩舎ザビッグショートで鮮やか逃げ切り | JRA-VAN Ver.World
 フランスへ遠征中の大野拓弥騎手(35)が12日、フランス競馬初騎乗で見事に初勝利を挙げた。 ノールシュエルドル競馬場の1R(未勝利戦、芝1800メートル)でザビッグショート(牡3、清水裕夫、父シユー
Nashwa(2019.5.9)-第173回ディアヌ賞(仏GI)の勝ち馬-
Nashwa(ナシュワ) 牝 鹿毛 2019.5.9生 英国・Blue Diamond Stud Farm Ltd生産 馬主・Imad Alsagar 英国・John & Thady Gosden厩舎

そんな大野騎手に帰国後最初の芝レース勝ちを贈ったのがオールパルフェ。大野騎手の渡仏前のJRA騎乗最終週となった6月月初、2020年生まれ世代最初の新馬戦である東京芝1600mでノッキングポイント(2020.1.30)の2着だったオールパルフェ。中4ヶ月を開けた10月の中山芝1600mの未勝利戦が、大野騎手の帰国後最初の芝レース勝ちでした。

そして返す刀で挑んだのが、11月の阪神芝1600m、関西伝統の重賞であるデイリー杯2歳S。晴れの良馬場、10頭立てで行われた一戦。大外から発進となったオールパルフェ、二の脚を使ってジワッとハナに立つと、入りの600mが35秒3、1000m通過が59秒フラットとマイペースの逃げに持ち込みました。阪神芝外回りのAコースの直線473.6mに入っても持ったままだったオールパルフェ、ラスト300mあたりから気合を付けて追われ始めると、内ラチ沿いの馬場をスイスイと鋭進。桃色の帽子に「青、白星散、袖黄三本輪」の勝負服が左ムチで鼓舞をすると、鹿毛の流星が一目散に伸びました。決勝点手前、1番人気だったダノンタッチダウン(2020.3.29)-ダノンザキッド(2018.1.29)の半弟-が大外から豪脚で迫りましたが、半馬身差まで。オールパルフェ、逃げ切りによる見事なデイリー杯2歳S勝ちは、57回の歴史において関東馬による初めての勝利でした。また遠藤良一オーナー、和田雄二調教師に重賞初制覇を贈ることにもなりました。おめでとうございました。

併せてオールパルフェのデイリー杯2歳S勝ちにより、新種牡馬リアルスティールも産駒の重賞初勝利となりました。リアルスティールは現役時代に4勝を挙げ、その主な勝ち鞍にドバイターフ(UAE・GI)、毎日王冠(GII)、共同通信杯(GIII)と芝1800mのGレース3勝があります。国内GIでは皐月賞(GI)、菊花賞(GI)、天皇賞・秋(GI)で2着に入っていますが、それぞれの勝ち馬がドゥラメンテ(2012.3.22)キタサンブラック(2012.3.10)モーリス(2011.3.2)と戦った相手も強かった。ともあれリアルスティール、曾祖母がGI10勝の世紀の名マイラーMiesque、全妹がGI4勝のラヴズオンリーユー(2016.3.26)と名繁殖系だけに種牡馬としての期待も大きいでしょう。初年度産駒からポンとGII勝ち馬を送り出し好スタートを切れました。Miesqueの名前を出しましたが、オールパルフェはMiesque4×5の牝馬クロスが発生しており、Monevassia(妹)とKingmambo(兄)の全きょうだいクロスが3×4で発生している、とも言えます。

自身に関わる馬人に幸せを贈ったオールパルフェ、その馬名意味は「完全+無欠(仏)」ということです。

#大野騎手の帰国後最初の勝利は、9月の中山ダート1200mの3歳以上1勝クラス、トラストパッキャオ(2019.2.14)によるものでした。

*

ガストリック 牡 鹿毛 2020.2.12生 浦河町・栄進牧場生産 馬主・前田 幸治氏 美浦・上原 博之厩舎

ガストリック(2020.2.12)の4代血統表
ジャスタウェイ
鹿毛 2009.3.8
種付け時活性値:0.50【10】
ハーツクライ
鹿毛 2001.4.15
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
アイリッシュダンス
鹿毛 1990.3.26
トニービン 1983.4.7
ビユーパーダンス 1983.2.26
シビル
鹿毛 1999.5.16
Wild Again
黒鹿毛 1980.5.22
▲Icecapade 1969.4.4
Bushel-n-Peck 1958.3.21
シャロン
栗毛 1987.5.10
Mo Exception 1981.1.25
Double Wiggle 1978.2.4
エーシンエポナ
鹿毛 2010.1.30
仔受胎時活性値:0.25【9】
Curlin
栗毛 2004.3.25
種付け時活性値:1.25【5】
Smart Strike
鹿毛 1992.5.21
Mr. Prospector 1970.1.28
Classy’n Smart 1981.5.20
Sherriff’s Deputy
鹿毛 1994.3.6
Deputy Minister 1979.5.17
Barbarika 1985.3.9
Wild Gams
鹿毛 2003.4.19
仔受胎時活性値:1.50【6】
Forest Wildcat
黒鹿毛 1991.5.14
種付け時活性値:0.75【11】
Storm Cat 1983.2.27
Victoria Beauty 1972.5.28
Diamonds and Legs
鹿毛 1996.4.3
仔受胎時活性値:1.50【6】
Quiet American
鹿毛 1986.4.29
種付け時活性値:0.25【9】
Ah Love
鹿毛 1990.2.22
仔受胎時活性値:1.25【5】

<5代血統表内のクロス:なし>

ガストリック(2020.2.12)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ジャスタウェイ
(サンデーサイレンス系)
Curlin
(Mr. Prospector系)
Forest Wildcat
(Storm Cat系)
Quiet American
(Mr. Prospector系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Curlin
(Sherriff’s Deputy)
4.50
(【9】+【6】+【6】+【5】)
祖母が米GIII3勝馬
(No. 12-c)
4番仔
(4連産目)

*

2022年の第27回東京スポーツ杯2歳S(GII。東京芝1800m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 3ガストリック 牡2 55 三浦 皇成 1:45.8 8-8-6 34.0 510
[-6]
上原 博之 5
2 6ダノンザタイガー 牡2 55 川田 将雅 1:45.9 クビ 7-7-8 34.0 500
[+12]
国枝 栄 2
3 8ハーツコンチェルト 牡2 55 松山 弘平 1:46.0 1/2 10-8-10 33.8 498
[+6]
武井 亮 1
4 7ドゥラエレーデ 牡2 55 R.ムーア 1:46.0 クビ 2-1-2 35.0 504
[-4]
池添 学 6
5 5フェイト 牡2 55 福永 祐一 1:46.3 1 3/4 5-6-6 34.5 486
[+8]
矢作 芳人 3

「三浦皇成はもうJRA・GIを勝ってもエエんちゃうか」とゴール後につぶやいている自分がいました。過去26回の勝ち馬から14頭のJRA平地GI勝ち馬、1頭のJ・GI勝ち馬を送り込んでいる名馬の登竜門。近5年でもワグネリアン(2015.2.10)、コントレイル(2017.4.1)、ダノンザキッド、イクイノックス(2019.3.23)の名前が並びます。ニシノデイジー(2016.4.18)もジャンプレースで頑張って、第1回の勝ち馬であるゴッドスピード(1994.4.6)のように「平地とジャンプレースで重賞制覇」を遂げて欲しいもの。

ワグネリアン(2015.2.10)
ワグネリアン 牡 鹿毛 2015.2.10生~2022.1.5没 安平町・ノーザンファーム生産 馬主・金子真人ホールディングス(株) 栗東・友道 康夫厩舎
コントレイル(2017.4.1)-第41回ジャパンカップ(GI)の勝ち馬-
コントレイル 牡 青鹿毛 2017.4.1生 新冠町・(株)ノースヒルズ生産 馬主・前田 晋二氏 栗東・矢作 芳人厩舎
ダノンザキッド(2018.1.29)-第37回ホープフルS(GI)の勝ち馬-
ダノンザキッド 牡 鹿毛 2018.1.29生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(株)ダノックス 栗東・安田隆行厩舎
イクイノックス(2019.3.23)-第166回天皇賞・秋(GI)の勝ち馬-
イクイノックス 牡 青鹿毛 2019.3.23生 安平町・ノーザンファーム生産 馬主・(有)シルクレーシング 美浦・木村 哲也厩舎

という訳で2022年の第27回を制したのは5番人気だったガストリック。東京芝1800m、晴れの良馬場、11頭立て。テレビ中継などでは発馬機を真横から捉える画角となる府中千八のスタート。1番人気のハーツコンチェルト(2020.5.5)の立ち遅れが目立ちましたが、ガストリックもあまり行き脚が付かない感じで後方から。向こう正面、内から行ったシルトホルン(2020.5.13)、真ん中から主張したドゥラエレーデ(2020.1.29)のハナ争いを含む5頭が先団を形成。やや離れてフェイト(2020.1.28)とダノンザタイガー(2020.2.3)の2頭が中団、そして残り4頭がやはり少し離れて後方集団。先頭2頭がしっかりしたペースを作り出し、入りの600mが35秒2、1000m通過が58秒9と淀みない流れ。東京芝コースの直線525.9mの争い、前で頑張る2頭を目掛けて中団から後方に位置していた馬たちが差し迫りました。赤の帽子に「水色、赤十字襷、赤袖水色一本輪」の勝負服を背にした鹿毛馬ガストリック、内目の馬場をしぶとく伸びる様を見せてラスト200m、ハナをやりあったどうしではドゥラエレーデが粘り腰で先頭に立ったところを、ダノンザタイガーと共に猛追。ラスト100mでは大外からハーツコンチェルトも追い込むと、最後はハーツクライの直系子孫3頭による競い合い。そうして、ガストリックがダノンザタイガーを「クビ」だけ凌いだところが決勝点でした。

残り2ハロンからは左ムチ、残り1ハロンを迎えて右ムチ、そしてゴール前で馬体が合ってからは追いによる鼓舞。まっすぐ走らせようとした鞍上の三浦騎手に応えたガストリック、10月の東京芝1800mの新馬戦1着に続き、東京芝1800mの重賞で連勝を果たして2戦2勝。新馬戦の1分49秒8からすると4秒も詰めたその勝ち時計1分45秒8は、レース史上2位となる好時計。競馬は時計が全てではありませんが、それでも「府中の千八、展開要らず」の紛れが少ない舞台を速い時計で制した2歳馬の前途は明るいようで、

  1. コントレイル(2017.4.1)
    →第24回の勝ち馬。勝ち時計1分44秒5(JRA2歳レコード)。言わずと知れた無敗の三冠馬にしてGI5勝馬
  2. ガストリック(2020.2.12)
    →第27回の勝ち馬。勝ち時計1分45秒8。本稿の主役
  3. イスラボニータ(2011.5.21)
    →第18回の勝ち馬。勝ち時計1分45秒9。皐月賞(GI)ほか
  4. コディーノ(2010.2.15)
    →第17回の勝ち馬。勝ち時計1分46秒0。東京スポーツ杯2歳Sのほかに札幌2歳S(GIII)勝ち
  5. イクイノックス(2019.3.23)
    →第26回の勝ち馬。勝ち時計1分46秒2。天皇賞・秋(GI)ほか

東京スポーツ杯2歳Sの勝ち時計トップ5の先達4頭のうち3頭はGI馬であり、コディーノもロゴタイプ(2010.3.10)が勝った朝日杯フューチュリティS(GI)ではタイム差なしの2着、皐月賞(GI)では3着。ハッピーパス(1998.6.3)の仔でシンコウラブリイ(1989.2.2)の甥だったコディーノ、応援していたものです。

なにはともあれ出世レースを制したガストリック、その馬名意味は「フランス料理の隠し味」とのこと。ガストリック、次走は三浦騎手と共にホープフルS(GI)に向かう模様。前田幸治オーナーということでノースヒルズ関連馬としてはコントレイルに続きたいですし、ジャスタウェイ産駒ということではダノンザキッドに続きたいもの。そしてまた、三浦騎手のJRA・GI初勝利、期待しています。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。