クロワデュノール 牡 青鹿毛 2022.3.21生 安平町・ノーザンファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 栗東・斉藤 崇史厩舎
キタサンブラック 鹿毛 2012.3.10 種付け時活性値:0.25【9】 |
▲ ブラックタイド 黒鹿毛 2001.3.29 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 1969.2.7 |
Wishing Well 1975.4.12 | |||
ウインドインハーヘア 鹿毛 1991.2.20 |
Alzao 1980.2.28 | ||
Burghclere 1977.4.26 | |||
シュガーハート 鹿毛 2005.3.6 |
サクラバクシンオー 鹿毛 1989.4.14 |
サクラユタカオー 1982.4.29 | |
サクラハゴロモ 1984.4.13 | |||
オトメゴコロ 栗毛 1990.4.18 |
ジヤツジアンジエルーチ 1983.2.22 | ||
テイズリー 1981.4.27 | |||
ライジングクロス 黒鹿毛 2003.3.21 仔受胎時活性値:0.50【18】 |
★ Cape Cross 黒鹿毛 1994.3.13 種付け時活性値:0.00【8】 |
Green Desert 鹿毛 1983.4.16 |
Danzig 1977.2.12 |
Foreign Courier 1979.4.11 | |||
Park Appeal 黒鹿毛 1982.4.9 |
Ahonoora 1975.4.12 | ||
Balidaress 1973.4.22 | |||
Woodrising 鹿毛 1992.2.28 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
★Nomination 鹿毛 1983.3.15 種付け時活性値:0.00【8】 |
Dominion 1972 | |
Rivers Maid 1977.4.1 | |||
Bodham 鹿毛 1978.2.9 仔受胎時活性値:1.25【13】 |
Bustino 鹿毛 1971.4.14 種付け時活性値:1.50【6】 |
||
Cley 栗毛 1971 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
<5代血統表内のクロス:Lyphard5×5(父方)、Busted5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
キタサンブラック (サンデーサイレンス系) |
★Cape Cross (Danzig系) |
★Nomination (Dante系) |
Bustino (Blenheim系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Bustino (Busted) |
3.75 (【18】+【10】+【13】+【6】) |
母が英GII勝ち馬 (No. 20-c) |
11番仔 (3連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 13 | クロワデュノール | 牡3 | 57 | 北村 友一 | 2:23.7 | 4-3-2-3 | 34.2 | 504 [+4] |
斉藤 崇史 | 1 | |
2 | 17 | マスカレードボール | 牡3 | 57 | 坂井 瑠星 | 2:23.8 | 3/4 | 8-8-7-7 | 33.7 | 466 [+6] |
手塚 貴久 | 3 |
3 | 2 | ショウヘイ | 牡3 | 57 | C.ルメール | 2:24.0 | 1 1/2 | 3-3-4-4 | 34.3 | 460 [+4] |
友道 康夫 | 6 |
4 | 18 | サトノシャイニング | 牡3 | 57 | 武 豊 | 2:24.1 | クビ | 2-2-2-2 | 34.7 | 496 [0] |
杉山 晴紀 | 5 |
5 | 3 | エリキング | 牡3 | 57 | 川田 将雅 | 2:24.3 | 1 1/4 | 14-14-14-14 | 33.4 | 500 [0] |
中内田 充正 | 8 |
1F毎の ラップ |
12.6 – 11.4 – 11.7 – 12.1 – 12.2 – 12.1 – 12.1 – 12.5 – 12.2 – 11.8 – 11.3 – 11.7 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.6 – 24.0 – 35.7 – 47.8 – 1:00.0 – 1:12.1 – 1:24.2 – 1:36.7 – 1:48.9 – 2:00.7 – 2:12.0 – 2:23.7 |
上り | 4F 47.0 – 3F 34.8 |
*
クロワデュノール、2歳王者が見事に復権。2022年生まれ世代の一等星に輝きました。道中先行策からの受けて立つ競馬を見せたクロワデュノール、ラスト300mを切って先頭に立つと「掛かってこいや」とばかりに内で粘るサトノシャイニング(2022.2.4)、差し迫ったショウヘイ(2022.3.15)、そして最後に切れ味を見せたマスカレードボール(2022.3.2)たちとの勝負を振り切り、東京芝2400mを2分23秒7で駆け抜けました。
世代の頂点に立ったクロワデュノール、デビュー以来5戦すべてでコンビを組む北村友一騎手に「ダービージョッキー」の称号を贈り、管理される斉藤崇史調教師に「ダービートレーナー」の称号をプレゼントしました。クロワデュノールがホープフルS(GI)を制した際にも引きましたけれど、
(北村騎手には)クロノジェネシスの時に本当によくしてもらって最後まで乗ってもらいたいなと思っていたところで大けがをされて最後まで乗ってもらえませんでしたが、あの時できなかった事をこの馬で一緒にやっていけたら最高だなと思います。
斎藤師も言及された北村騎手の大けが、2021年5月の落馬負傷により背骨が8本も折れるというアクシデントから復帰されたのは翌2022年6月。クロノジェネシス(2016.3.6)では秋華賞(GI)、宝塚記念(GI)、有馬記念(GI)とGI3勝を遂げた斉藤師と北村騎手のコンビでしたけれど、北村騎手が負傷された後、クロノジェネシスの背には他の騎手の姿がありました。そんな斎藤師と北村騎手のコンビの元に再び現れた優駿がクロワデュノール。北村騎手のお言葉を借りればここに至るまでの過程すべてに意味があった
ということですが、それにしても、大変な時を乗り越えた先にあったもの。それが「日本ダービーの勝利」だったのであれば、もたらしてくれたクロワデュノールは真に「宝物」ですね。本当に良かった。本当におめでとうございました。
振り返ればドゥラメンテ(2012.3.22)が制した東京優駿から10年が経つ訳ですけれど、クロワデュノールは父キタサンブラックが14着に敗れたレースにおいて、父を超えるべく勝利を収めました。2着に抑えたのがドゥラメンテの仔マスカレードボールであったのも、2代目どうしの代理闘争のようで、改めて競馬が点から線になる瞬間を目の当たりにしました。これだから競馬はやめられないですね。そしてまた先週はブラックタイドの仔カムニャック(2022.4.14)が優駿牝馬(GI)を勝ち、今週はブラックタイドの孫クロワデュノールが東京優駿を勝ちということで、終わってみれば2週連続でブラックタイドの直系による東京芝2400mのクラシック勝利となりました。兄上、貴方もやはり凄かった。そうしてキタサンブラックは産駒4世代目にしてダービー馬の父となりました。鹿毛の流星、男前の大柄馬。現役時代から野性味あふれるボス馬だったキタサンブラック、初年度産駒からイクイノックス(2019.3.23)を輩出して競馬ファンの度肝を抜きましたが、種牡馬としても大成しました。
馬主である(有)サンデーレーシングはオルフェーヴル(2008.5.14)、ディープブリランテ(2009.5.8)、シャフリヤール(2018.4.13)に続いてクロワデュノールが4頭目の東京優駿勝ち馬。そうして生産であるノーザンファームは社台ファーム早来時代も併せてフサイチコンコルド(1993.2.11)、アドマイヤベガ(1996.3.12)、ジャングルポケット(1998.5.7)、キングカメハメハ(2001.3.20)、ディープインパクト(2002.3.25)、ロジユニヴァース(2006.3.11)、ドゥラメンテ(上述)、マカヒキ(2013.1.28)、レイデオロ(2014.2.5)、ワグネリアン(2015.2.10)、シャフリヤール(上述)、ドウデュース(2019.5.7)、タスティエーラ(2020.3.22)に続いてクロワデュノールが14頭目の東京優駿勝ち馬となりました。むぅ、馬主、生産共に出て来る馬たちが壮観ですね。そりゃそうです、なんてったって、日本ダービーなのですから。
クロワデュノール、第92代の東京優駿勝ち馬となって向かう先は何処になるのでしょうか。上段で引いた斉藤師がおっしゃっていたあの時できなかった事
のひとつは「北村騎手と共に凱旋門賞(仏GI)出走」だったのではないかと思います。馬名に「北十字星(フランス語)」を戴くクロワデュノール、一等星が次に輝く舞台は日本かあるいは海外か。青鹿毛の日本ダービー馬の未来に幸多かれと祈り願い、いつもの通りの締めのフレーズで本稿の結びといたします。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。