昭和の名花の旋律(No.2)-トウメイ(1966.5.17)-

Pedigree

トウメイ 牝 鹿毛 1966.5.17生~1997.4.7没 静内・谷岡増太郎氏生産 馬主・近藤克夫氏 栗東・坂田正行厩舎

トウメイ(1966.5.17)の4代血統表
シプリアニ
黒鹿毛 1958.3.4
種付け時活性値:1.75
Never Say Die
栗毛 1951.3.26
Nasrullah
鹿毛 1940.3.2
Nearco 1935.1.24
Mumtaz Begum 1932
Singing Grass
栗毛 1944
War Admiral 1934.5.2
Boreale 1938
Carezza
鹿毛 1953
Rockefella
黒鹿毛 1941
Hyperion 1930.4.18
Rockfel 1935
Canzonetta
鹿毛 1944
Turkhan 1937
Madrigal 1932
トシマンナ
栗毛 1958.5.29
仔受胎時活性値:1.75
メイヂヒカリ
鹿毛 1952.3.24
種付け時活性値:1.25
クモハタ
栗毛 1936.3.4
トウルヌソル 1922
星旗 1924
シラハタ
黒鹿毛 1945.3.18
プリメロ 1931
第四バツカナムビユーチー 1940.4.23
トシフジ
栗毛 1951.5.3
仔受胎時活性値:1.50
トキノチカラ
鹿毛 1936.1.31
種付け時活性値:1.50
トウルヌソル 1922
星谷 1925
第六マンナ
黒鹿毛 1941.2.18
仔受胎時活性値:0.25
シアンモア
黒鹿毛 1924.4.7
種付け時活性値:0.00
マンナ
栗毛 1928.4.24
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:トウルヌソル4×4(母方)、Gainsborough5×5×5>

トウメイ(1966.5.17)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
シプリアニ
(Never Say Die系)
メイヂヒカリ
(Gainsborough系)
トキノチカラ
(Gainsborough系)
シアンモア
(Sundridge系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
シプリアニ 4.50 仔テンメイ
(No. 1-b フラストレート系)
3番仔?
(3連産目?)

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1971年の第19回牝馬東京タイムズ杯(東京芝1600m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢 斤量 騎手 走破
時計
着差 調教師
1 13 トウメイ 牝5 59 清水英次 1:38.2  坂田正行 1
2 11 パールフォンテン 牝5 54 古賀一隆 1:38.4 1.1/2 宮沢今朝太郎 11
3 9 クリケント 牝4 52 飯塚好次 1:38.8 2.1/2 大久保房松 2
4 1 ニットライト 牝4 53 川越胖 1:38.9 アタマ 稲葉秀男 3
5 12 ナスノカオリ 牝3 54 嶋田功 1:38.9 ハナ 稲葉幸夫 4

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1971年の第64回天皇賞(東京芝3200m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢 騎手 走破
時計
着差 調教師
1 12 トウメイ 牝5 清水 英次 3:23.7  坂田 正行 3
2 1 スピーデーワンダー 牡5 岡部 幸雄 3:23.8 1/2 富田 六郎 4
3 8 ダイシンボルガード 牡5 大崎 昭一 3:23.9 1/2 柴田 寛 6
4 9 ダイホウゲツ 牡4 中野渡 清一 3:23.9 クビ 山岡 寿恵次 11
5 10 シユンサクリユウ 牡4 飯田 明弘 3:24.0 1/2 小林 稔 7

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1971年の第16回有馬記念(中山芝2500m)の結果(馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢 騎手 走破
時計
着差 調教師
1 6 トウメイ 牝5 清水 英次 2:36.0  坂田 正行 2
2 3 コンチネンタル 牡5 野平 祐二 2:36.2 1・1/2 野平 富久 5
3 7 ダイシンボルガード 牡5 大崎 昭一 2:36.6 2・1/2 柴田 寛 4
4 2 サンセイソロン 牡4 中島 啓之 2:36.9 2 勝又 忠 6
5 4 メジロムサシ 牡4 横山 富雄 2:36.9 アタマ 大久保 末吉 1
6 5 ジヨセツ 牝4 加賀 武見 2:37.2 2 鈴木 清 3
取消 1 アカネテンリユウ 牡5 野平 祐二   橋本 輝雄 
取消 8 カミタカ 牡4 嶋田 功   見上 恒芳 
取消 9 メジロアサマ 牡5 池上 昌弘   保田 隆芳 

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「戦慄が走るレース」を時折見ますが、トウメイの制した牝馬東京タイムズ杯はそのひとつです。「マイルの女王」トウメイ、他馬とは5kg以上の斤量差がある59kgを背負ったこのレース。なんですのん、ムチも使わずに馬なりで外から抜け出して最後まで押し切るって。訳分かりません^^;

それはこの実力があれば、その後に天皇賞・秋、有馬記念とぶっこ抜けるはずです。レースぶりを見れば、その末脚の切れ味、正に「名刀」というところ。有馬記念は馬インフルエンザの影響によりアカネテンリユウ(1966.4.30)、メジロアサマ(1966.2.23)、カミタカ(1967.6.8)が出走取消になったものの、たとえ相手に同期の菊花賞馬、天皇賞馬がいたとしても、トウメイであれば勝ち切ったはずと思わされる強さです。元より勝負にタラレバはありません。レースに出走し、最後まで走り切り、その上で勝利を収めたトウメイが強かった。その結果がスターロツチ(1957.4.16)以来、11年ぶりの牝馬による有馬記念制覇でした。

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競走馬として超一流だったトウメイは、繁殖牝馬としても超一流でした。2020年現時点で史上唯一の「母仔による天皇賞制覇」。それを遂げた孝行息子テンメイ(1974.4.13)。

1978年の第78回天皇賞(東京芝3200m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢 騎手 走破
時計
着差 調教師
1 12 テンメイ 牡4 清水 英次 3:21.4  坂田 正行 5
2 7 プレストウコウ 牡4 郷原 洋行 3:21.5 1/2 加藤 朝治郎 4
3 6 カシュウチカラ 牡5 出口 明見 3:21.8 2 矢倉 玉男 2
4 3 リュウキコウ 牡4 久保 敏文 3:21.9 1/2 久保 道雄 1
5 11カネミノブ 牡4 加賀 武見 3:22.1 1・1/4 阿部 新生 3

「テンメイ先頭、テンメイ先頭、トウメイが待っているぞ!!」の菊花賞から1年後、同期の菊花賞馬プレストウコウ(1974.4.14)を負かしたこのレース。母と同じ桃色の帽子の大外12番枠、2着馬との着差も同じ2分の1馬身差。仔テンメイが母トウメイに続いて天皇賞馬に輝いた瞬間でした。

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トウメイはその生命力でも超一流というところを見せ、現年齢表記31歳の1997年まで存命の長寿馬でもありました。競走成績、繁殖成績、生命力。どの側面で切り取っても超一流の筆頭馬というと、20世紀における牡馬ならばシンザン(1961.4.2)、牝馬ならばトウメイではないでしょうか。トウメイ、1960年代後半から1970年代初頭の日本競馬を代表する世紀の名花でした。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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[トウメイ(1966.5.17)の主な競走成績]

  1. 有馬記念、天皇賞・秋、マイラーズC2回、牝馬東京タイムズ杯、阪急杯、京都4歳特別
  2. 桜花賞、阪急杯、阪神牝馬特別、シンザン記念
  3. 優駿牝馬、京都牝馬特別

通算31戦16勝、2着10回、3着2回。