ダンシングブレーヴ(Dancing Brave) 牡 鹿毛 1983.5.11生~1999.8.2没 米国・Glen Oak Farm & Taylor Made Farm生産 馬主・Khalid Abdullah 英国・Guy Harwood厩舎
Lyphard 鹿毛 1969.5.10 種付け時活性値:1.25 |
Northern Dancer 鹿毛 1961.5.27 |
Nearctic 黒鹿毛 1954.2.11 |
Nearco 1935.1.24 |
Lady Angela 1944 | |||
Natalma 鹿毛 1957.3.26 |
Native Dancer 1950.3.27 | ||
Almahmoud 1947.5.18 | |||
Goofed 栗毛 1960.3.29 |
Court Martial 栗毛 1942 |
▲Fair Trial 1932 | |
Instantaneous 1931 | |||
Barra 栗毛 1950 |
Formor 1934 | ||
La Favorite 1934 | |||
Navajo Princess 鹿毛 1974.3.31 仔受胎時活性値:2.00(0.00) |
Drone 芦毛 1966.4.1 種付け時活性値:1.75 |
Sir Gaylord 黒鹿毛 1959.2.12 |
Turn-to 1951 |
Somethingroyal 1952 | |||
Cap and Bells 芦毛 1958.5.21 |
★Tom Fool 1949.3.31 | ||
Ghazni 1942 | |||
Olmec 栗毛 1966 仔受胎時活性値:1.75 |
Pago Pago 鹿毛 1960 種付け時活性値:1.125 |
★Matrice 1951 | |
Pompilia 1951 | |||
Chocolate Beau 栗毛 1958.3.12 仔受胎時活性値:1.75 |
Beau Max 鹿毛 1947 種付け時活性値:0.50 |
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Otra 黒鹿毛 1936 仔受胎時活性値:1.25 |
<5代血統表内のクロス:Mahmoud5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
Lyphard (Northern Dancer系) |
Drone (Sir Gaylord系) |
Pago Pago (Fairway系) |
Beau Max (Teddy系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Drone | 6.75 or 4.75 | 全妹Jolypha (No. 3-d) |
3番仔 (3連産目) |
*
1986年の第65回凱旋門賞(仏GI)を制したダンシングブレーヴ。むぅ、大外を強襲して一気に交わす時の脚の物凄さよ。ロンシャン芝2400mのラスト1ハロンは推定10秒8という豪脚を以てして叩き出したのが2分27秒7というレコードタイム。ダンシングブレーヴ、その強さと速さを際立たせたのは、この凱旋門賞で一緒に走った馬たちも強者であったからです。主だった馬たちを列挙しますと、、、
- Bering(1983.3.20)
→ジョッケクルブ賞(仏GI)、オカール賞(仏GII)、ノアイユ賞(仏GII)、ニエル賞(仏GIII)ほか - Triptych(1982.4.19)
→愛2000ギニー(GI)、英チャンピオンS(GI)2回、英インターナショナルS(GI)、コロネーションC(英GI)2回、ガネー賞(仏GI)、マルセルブサック賞(仏GI)、フィーニクスチャンピオンS(愛GI)ほか - シャーラスタニ(1983.3.27)
→英ダービー(GI)、愛ダービー(GI)、ダンテS(英GII)、サンダウンクラシックトライアルS(英GIII) - Shardari(1982.5.1)
→英インターナショナルS(GI)、プリンセスオブウェールズS(英GII)、セントサイモンS(英GIII)、カンバーランドロッジS(英GIII)ほか - Darara(1983.5.11)
→ヴェルメイユ賞(仏GI)、プシュケ賞(仏GIII) - Acatenango(1982.4.13)
→独ダービー(GI)、サンクルー大賞(仏GI)、バーデン大賞(独GI)2回、アラルポカル(独GI)2回、ベルリン大賞(独GI)ほか - Mersey(1982.4.26)
→ロワイヤルオーク賞(仏GI)、フォワ賞(仏GIII)、ロワイヤリュー賞(仏GIII)ほか。クリスタルパレス(1974.3.25)の仔 - サンテステフ(1982.2.24)
→コロネーションC(英GI)、アルクール賞(仏GII)、モーリスドニュイユ賞(仏GII)ほか - シリウスシンボリ(1982.3.26)
→東京優駿(GI)ほか - Maria Fumata(1982.8.22)
→ラスオークス(智GI)ほか
いずれ違わぬ猛者たちを切り捨てて。ダンシングブレーヴ、正に1980年代欧州最強馬。
そんなダンシングブレーヴは、マリー病という奇病に苛まれた結果、日本に輸入されました。病に冒されたダンシングブレーヴではありましたが、その強さと速さは代を経ても受け継がれ、
- コマンダーインチーフ(1990.5.18)
→英ダービー(GI)、愛ダービー(GI)ほか - ホワイトマズル(1990.3.21)
→伊ダービー(GI)、ドーヴィル大賞(仏GII)ほか - Wemyss Bight(1990.4.6)
→愛オークス(GI)、マルレ賞(仏GII)、ペネロープ賞(仏GIII)、クレオパトル賞(仏GIII)ほか - Ivanka(1990.3.5)
→フィリーズマイル(英GI)ほか - チェロキーローズ(1991.3.1)
→スプリントC(英GI)、モーリス・ド・ゲスト賞(仏GI)、ポルトマイヨ賞(仏GIII)、パレロワイヤル賞(仏GIII)ほか - エリモシック(1993.3.19)
→エリザベス女王杯(GI)ほか - キョウエイマーチ(1994.4.19)
→桜花賞(GI)、ローズS(GII)、4歳牝馬特別・西(GII)、京都金杯(GIII)、阪急杯(GIII)ほか - キングヘイロー(1995.4.28)
→高松宮記念(GI)、中山記念(GII)、東京新聞杯(GIII)、東京スポーツ杯3歳S(GIII)ほか - テイエムオーシャン(1998.4.9)
→桜花賞(GI)、秋華賞(GI)、阪神3歳牝馬S(GI)、札幌記念(GII)、チューリップ賞(GIII)ほか
等を始めとしてステークスウイナーを数多く輩出しました。ダンシングブレーヴ、正に1980年代欧州最強馬。
[ダンシングブレーヴ(1983.5.11)の主な競走成績]
- 凱旋門賞(仏GI)、”キング・ジョージ”(英GI)、英2000ギニー(GI)、エクリプスS(英GI)、クレイヴァンS(英GIII)、セレクトS(英GIII)
- 英ダービー(GI)
通算10戦8勝、2着1回。
*
トニービン(Tony Bin) 牡 鹿毛 1983.4.7生~2000.3.10没 愛国・P. J. B. O’Callaghan生産 馬主・Allevamento White Star 伊国・Luigi Camici厩舎
カンパラ 黒鹿毛 1976.2.19 種付け時活性値:1.50 |
Kalamoun 芦毛 1970.4.30 |
ゼダーン 芦毛 1965 |
★Grey Sovereign 1948.3.30 |
Vareta 1953 | |||
Khairunissa 芦毛 1960 |
Prince Bio 1941 | ||
Palariva 1953 | |||
State Pension 鹿毛 1967 |
オンリーフオアライフ 黒鹿毛 1960 |
Chanteur 1942 | |
Life Sentence 1949 | |||
Lorelei 鹿毛 1950 |
Prince Chevalier 1943 | ||
Rock Goddess 1943 | |||
Severn Bridge 栗毛 1965 仔受胎時活性値:0.25 |
Hornbeam 栗毛 1953 種付け時活性値:0.75 |
Hyperion 栗毛 1930.4.18 |
Gainsborough 1915.1.24 |
Selene 1919 | |||
Thicket 鹿毛 1947 |
Nasrullah 1940.3.2 | ||
Thorn Wood 1942 | |||
Priddy Fair 鹿毛 1956 仔受胎時活性値:2.00(0.00) |
Preciptic 栗毛 1942 種付け時活性値:1.25 |
★Precipitation 1933 | |
Artistic 1930 | |||
Campanette 鹿毛 1948 仔受胎時活性値:1.75 |
◆Fair Trial 栗毛 1932 種付け時活性値:1.75 |
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Calluna 青鹿毛 1943 仔受胎時活性値:1.00 |
<5代血統表内のクロス:Hyperion3×5×5、Gainsborough4×5(母方)、Nasrullah4×5、Prince Rose5×5(父方)>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
カンパラ (ゼダーン系) |
Hornbeam (Hyperion系) |
Preciptic (Hurry On系) |
◆Fair Trial (Fairway系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Fair Trial (Severn Bridge) |
5.00 or 3.00 | 従姉が愛オークス馬 (No. 19-b) |
5番仔? |
*
1988年の第65回凱旋門賞を制したトニービン。フェデリコテシオ賞(伊GIII)1着から連闘での参戦となったトニービン、前年2着の無念を晴らすべく挑んだこの一戦、同じ1983年生まれ世代のライバルMtoto(1983.4.1)の追撃をクビ差封じたところが決勝点。地元の伊国で14勝を積み上げていたトニービン、15勝目の国外初勝利が凱旋門賞となりました。
そんなトニービンについては「平成の首位種牡馬を辿る(其の肆)-トニービン(1983.4.7)-」もご参照いただければ幸いです。
[トニービン(1983.4.7)の主な競走成績]
- 凱旋門賞(仏GI)、伊ジョッキークラブ大賞(GI)、ミラノ大賞(伊GI)2回、伊共和国大統領賞(GI)2回、フェデリコテシオ賞(伊GIII)、エリントン賞(伊GIII)
- 凱旋門賞(仏GI)、サンクルー大賞(仏GI)、伊ジョッキークラブ大賞(GI)2回、ローマ賞(伊GI)
- “キング・ジョージ”(英GI)、イタリア大賞(伊GI)、伊グランクリテリウム(GI)、テヴェレ賞(伊GII)
通算27戦15勝、2着5回、3着4回。
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ダンシングブレーヴとトニービンの1983年生まれ世代も強力なジェネレーションであり、クラシックディスタンスで活躍した海外調教馬たちを挙げますと、、、
- ダンシングブレーヴ(1983.5.11)
→凱旋門賞(仏GI)、”キング・ジョージ”(英GI)、英2000ギニー(GI)、エクリプスS(英GI)ほか - トニービン(1983.4.7)
→凱旋門賞(仏GI)、伊ジョッキークラブ大賞(GI)、ミラノ大賞(伊GI)2回、共和国大統領賞(伊GI)2回ほか - Mtoto(1983.4.1)
→”キング・ジョージ”(英GI)、エクリプスS(英GI)2回ほか - シャーラスタニ(1983.3.27)
→英ダービー(GI)、愛ダービー(GI)ほか - Bering(1983.3.20)
→ジョッケクルブ賞(仏GI)ほか - Manila(1983.2.5)
→ブリーダーズカップ・ターフ(米GI)、アーリントンミリオンS(米GI)、ターフクラシック(米GI)、ユナイテッドネイションズH(米GI)2回ほか。ダンシングブレーヴと同じく父Lyphard - アレミロード(1983.3.29)
→オークトゥリー招待H(米GI)、オイロパ賞(独GI)ほか。ダンシングブレーヴのステーブルメイト - Midway Lady(1983.2.14)
→英オークス(GI)、英1000ギニー(GI)、マルセルブサック賞(仏GI)ほか。仔Eswarah(2002.4.21)が母仔2代の英オークス制覇を果たしました - Horlicks(1983.10.7)
→ジャパンカップ(GI)、マッキノンS(豪GI)、TVニュージーランドS(新GI)2回、DBドラフトクラシック(新GI)2回ほか
欧米、果ては新国の名牝まで混ざっていますが、強い世代と思わされます。また、北米の大種牡馬Storm Cat(1983.2.27)、亜国の大種牡馬サザンヘイロー(1983.2.9)も同じく1983年生まれ世代ですね。種牡馬成績ということではダンシングブレーヴ、トニービン、Mtotoの3頭は「ダービー馬の父」にもなりました。素晴らしい。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。