年度代表馬の同期生を辿る(其の弐拾肆)-クロフネ(1998.3.31)-

Series

クロフネ 牡 芦毛 1998.3.31生~2021.1.17没 米・Nicholas M. Lotz生産 馬主・金子 真人氏 栗東・松田 国英厩舎

クロフネ(1998.3.31)の4代血統表
フレンチデピュティ
栗毛 1992.1.30
種付け時活性値:1.25【5】
Deputy Minister
黒鹿毛 1979.5.17
Vice Regent
栗毛 1967.4.29
Northern Dancer 1961.5.27
Victoria Regina 1958.5.18
Mint Copy
黒鹿毛 1970.2.24
★Bunty’s Flight 1953.4.26
Shakney 1964
Mitterand
鹿毛 1981.2.19
Hold Your Peace
鹿毛 1969.1.24
Speak John 1958.2.7
Blue Moon 1948
Laredo Lass
黒鹿毛 1971.3.19
★Bold Ruler 1954.4.6
Fortunate Isle 1959.4.24
ブルーアヴェニュー
芦毛 1990.2.15
仔受胎時活性値:1.75【7】
Classic Go Go
鹿毛 1978.2.11
種付け時活性値:0.75【11】
Pago Pago
鹿毛 1960
★Matrice 1951
Pompilia 1951
Classic Perfection
黒鹿毛 1972.4.22
Never Bend 1960.3.15
Mira Femme 1964.2.16
Eliza Blue
芦毛 1983.4.11
仔受胎時活性値:1.50【6】
Icecapade
芦毛 1969.4.4
種付け時活性値:1.25【13】
Nearctic 1954.2.11
Shenanigans 1963.3.17
コレラ
黒鹿毛 1978.2.18
仔受胎時活性値:1.00【4】
Roberto
鹿毛 1969.3.16
種付け時活性値:0.00【8】
Catania(NZ)
芦毛 1958
仔受胎時活性値:0.625【18.5】

<5代血統表内のクロス:Nearctic5×4、Nasrullah5×5>

クロフネ(1998.3.31)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
フレンチデピュティ
(Deputy Minister系)
Classic Go Go
(Fairway系)
Icecapade
(Nearctic系)
Roberto
(Hail to Reason系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
フレンチデピュティ 4.875 伯母が米GI2勝馬
(No. 2-r)
3番仔
(流産後)

*

2001年の第48回毎日杯(GIII。阪神芝2000m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 2 クロフネ 牡3 55 四位 洋文 1:58.6 2-2-2-2 34.5 510
[-4]
松田 国英 1
2 1 コイントス 牡3 55 藤田 伸二 1:59.5 5 4-3-3-3 35.2 516
[-8]
藤沢 和雄 3
3 9 ダイタクバートラム 牡3 55 河内 洋 2:00.4 5 10-10-10-7 35.7 492
[0]
橋口 弘次郎 4
4 10 ルゼル 牡3 55 後藤 浩輝 2:00.5 3/4 8-7-3-3 36.2 476
[-10]
田村 康仁 2
5 6 ロイヤルキャンサー 牡3 55 武 幸四郎 2:00.6 3/4 1-1-1-1 36.8 444
[-2]
森 秀行 5

2001年の第48回毎日杯。クロフネがエンジンの違いを見せ付けた、阪神芝2000m1分58秒6の快時計勝ち。今でも3歳春に1分58秒台が出ると「速い!!」と思いますが、2001年当時はより一層でした。

*

2001年の第6回NHKマイルC(GI。東京芝1600m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 4 クロフネ 牡3 57 武 豊 1:33.0 14-10 34.3 506
[-4]
松田 国英 1
2 14 グラスエイコウオー 牡3 57 村田 一誠 1:33.1 1/2 1-1 35.3 468
[0]
尾形 充弘 13
3 8 サマーキャンドル 牝3 55 田中 勝春 1:33.6 3 2-2 35.6 470
[-2]
高橋 祥泰 12
4 12 ネイティヴハート 牡3 57 柴田 善臣 1:33.6 クビ 11-10 34.9 462
[-6]
千葉 博 2
5 17 メジロキルデア 牡3 57 吉田 豊 1:33.9 2 18-18 34.6 520
[+2]
大久保 洋吉 10

2001年の第6回NHKマイルカップ。終わってみれば、フレンチデピュティ産駒のワンツーフィニッシュ。今に続くフレンチデピュティの血の、東京芝1600m適正を最初に知らされたレースでした。最後にキッチリ差し切って勝利を収めたクロフネ、単勝1.2倍の圧倒的1番人気に応えたこのレースが、松田国英調教師にとっても、初めてのGI勝利となりました。

*

2001年の第6回東京中日スポーツ杯武蔵野S(GIII。東京ダート1600m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 15 クロフネ 牡3 57 武 豊 1:33.3 レコード 3-2 35.6 520
[0]
松田 国英 1
2 16 イーグルカフェ 牡4 59 田中 勝春 1:34.7 9 11-9 35.9 464
[+4]
小島 太 5
3 1 シンコウスプレンダ 牡7 57 横山 典弘 1:34.9 1 1/2 7-7 36.3 504
[0]
古賀 史生 6
4 8 エンゲルグレーセ 牡4 57 柴田 善臣 1:35.0 クビ 3-4 36.9 474
[-18]
新関 力 2
5 5 リージェントブラフ 牡5 58 吉田 豊 1:35.2 1 1/4 13-11 36.2 514
[-8]
大久保 洋吉 9

2001年の第6回武蔵野S。ひとつの決断が他馬にとっての「分水嶺」となることもあります。マルチプルな活躍を見せたアグネスデジタル(1997.5.15)の第124回天皇賞・秋(GI)出走に伴い、武蔵野Sに回ることになったクロフネ。走ってみれば、東京ダート1600mを「1分33秒3」という芝並みの時計で9馬身差の大圧勝。1分33秒3は、2017年の今を以て、ダート1600mの日本レコードです。

*

2001年の第2回ジャパンカップダート(GI。東京ダート2100m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 9 クロフネ 牡3 55 武 豊 2:05.9 レコード 12-10-3-1 35.8 520
[0]
松田 国英 1
2 8 ウイングアロー 牡6 57 横山 典弘 2:07.0 7 13-12-11-8 35.8 466
[+3]
南井 克巳 3
3 1 ミラクルオペラ 牡4 57 幸 英明 2:07.1 1/2 10-8-9-8 35.9 484
[-4]
領家 政蔵 4
4 3 ノボトゥルー 牡5 57 O.ペリエ 2:07.2 3/4 3-3-4-3 36.6 454
[+1]
森 秀行 5
5 4 プリエミネンス 牝4 55 蛯名 正義 2:07.4 1 5-5-7-6 36.4 478
[+5]
伊藤 圭三 10

2001年の第2回ジャパンカップダート。単勝1.7倍の1番人気に応えて、クロフネ。防衛王者のウイングアロー(1995.3.25)に7馬身差を着けての大楽勝。その勝ち時計「2分5秒9」は、2017年の今を以て、やはりダート2100mの日本レコードです

*

クロフネ。現役引退後は父フレンチデピュティと共にDeputy Minister系を日本に根付かせることに成功しました。クロフネは種牡馬として

  1. フサイチリシャール(2003.4.6)
    →朝日杯フューチュリティS(GI)、阪神C(GII)、東京スポーツ杯2歳S(GIII)ほか
  2. スリープレスナイト(2004.2.7)
    →スプリンターズS(GI)、CBC賞(GIII)、北九州記念(GIII)ほか
  3. カレンチャン(2007.3.31)
    →スプリンターズS、高松宮記念(GI)、阪神牝馬S(GII)、函館SS(GIII)、キーンランドC(GIII)ほか
  4. ホエールキャプチャ(2008.2.24)
    →ヴィクトリアマイル(GI)、府中牝馬S(GII)、ローズS(GII)、東京新聞杯(GIII)、クイーンC(GIII)ほか
  5. アップトゥデイト(2010.2.18)
    →中山大障害(J・GI)、中山グランドジャンプ(J・GI)、小倉サマージャンプ(J・GIII)ほか
  6. クラリティスカイ(2012.3.7)
    →NHKマイルカップ、いちょうS(現サウジアラビアロイヤルC、GIII)ほか
  7. ホワイトフーガ(2012.3.28)
    →JBCレディスクラシック(JpnI)2回、さきたま杯(JpnII)、関東オークス(JpnII)、スパーキングレディーC(JpnIII)、TCK女王盃(JpnIII)ほか
  8. アエロリット(2014.5.17)
    →NHKマイルカップほか

等を始めとして、多くの重賞勝ち馬を送り込んでいます。

安定した種牡馬成績と非SSの血統構成から、19歳を迎えても社台スタリオンステーションの主要種牡馬として重用されているクロフネ。まだまだ良い仔を輩出し続けてほしいものです。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

*

[クロフネ(1998.3.31)の主な競走成績]

  1. ジャパンカップダート(GI)、NHKマイルカップ(GI)、武蔵野S(GIII)、毎日杯(GIII)
  2. 神戸新聞杯(GII)、ラジオたんぱ杯3歳S(GIII)

通算10戦6勝、2着1回、3着2回。

#2022年12月03日(土)記事改め。

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