中島国治氏関連馬(其の拾伍)-マルマツエース(1988.4.8)-

マルマツエース 牡 鹿毛 1988.4.8生 門別・幾千世牧場生産 馬主・松田敏雄氏 美浦・仲住芳雄厩舎→船橋・岡島茂厩舎

マルマツエース(1988.4.8)の4代血統表
ギヤロツプダイナ
鹿毛 1980.4.25
種付け時活性値:1.75

ノーザンテースト
栗毛 1971.3.15
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
Nearctic 1954.2.11
Natalma 1957.3.26
Lady Victoria
黒鹿毛 1962.2.20
Victoria Park 1957.5.10
Lady Angela 1944 ♀
アスコツトラツプ
鹿毛 1976.6.10
★エルセンタウロ
黒鹿毛 1959.9.1
Sideral 1948
Planetaria 1953
デイープデイーン
鹿毛 1970.5.22
Bold Ruler 1954.4.6
High Bid 1956.3.10
トシシゲエース
栃栗毛 1979.3.28
仔受胎時活性値:2.00(0.00)
バーバー
鹿毛 1965
種付け時活性値:1.25
Princely Gift
鹿毛 1951
Nasrullah 1940.3.2
Blue Gem 1943
Desert Girl
鹿毛 1950
Straight Deal 1940
Yashmak 1941
カネノミチ
栃栗毛 1970.5.28
仔受胎時活性値:2.00
セダン
鹿毛 1955.3.9
種付け時活性値:1.50
Prince Bio 1941
Staffa 1948
セイジユニ
黒鹿毛 1960.4.11
仔受胎時活性値:0.25
ゲイタイム
栗毛 1949
種付け時活性値:0.50
ミスセイジユ
黒鹿毛 1952.3.26
仔受胎時活性値:1.75

<5代血統表内のクロス:Nasrullah5×4、Nearco5×5、Lady Angela(♀)5×4(父方)>

マルマツエース(1988.4.8)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ギヤロツプダイナ
(Northern Dancer系)
バーバー
(Princely Gift系)
セダン
(Prince Bio系)
ゲイタイム
(Hyperion系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ギヤロツプダイナ 6.00 or 4.00 母がOP特別勝ち馬
(No. 17-a)
3番仔
(3連産目)

*

[マルマツエースの主な競走成績]

  1. エプソムC(GIII)

通算20戦5勝、2着1回、3着3回。

*

1992年の第9回エプソムC(GIII)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 12 マルマツエース 牡4 56 安田富男 1:47.1 36.1 518
[-8]
仲住芳雄 1
2 9 ヒダカハヤト 牡5 53 大塚栄三郎 1:47.2 3/4 37.1 474
[0]
森安弘昭 12
3 6 トウショウヒューイ 牡4 54 柴田政人 1:47.2 アタマ 36.0 502
[-2]
奥平真治 3
4 8 ユーセイフェアリー 牝5 53 藤原英幸 1:47.3 1/2 35.9 418
[+6]
日迫良一 9
5 7 パリスハーリー 牡4 53 土肥幸広 1:47.4 クビ 36.4 458
[0]
加藤敬二 10

1992年の第9回エプソムC。その前走となった1992年の第42回安田記念(GI)においてヤマニンゼファー(1988.5.27)から小差の4着と頑張ったマルマツエース。1番人気に推されたハンデGIII、斤量56kgのトップハンデものかは、見事にファンの期待に応えました。

この第9回エプソムCの出走馬には中島国治氏の配合馬や縁故馬が多く見られ、1番人気1着のマルマツエース、2番人気9着のカミノスオード(1988.5.6)、9番人気4着のユーセイフェアリー(1987.3.23)が配合馬。ユーセイフェアリーは、母タイシンリリィ(1981.5.27)からして中島氏が名付け親だったそうです(参考WEB)。また、ユーセイフェアリーの父である第42回皐月賞(現GI)の勝ち馬アズマハンター(1979.2.11)がマルマツエースと同じ仲住芳雄厩舎の所属馬であり、ユーセイフェアリーは第53回皐月賞の勝ち馬ナリタタイシン(1990.6.10)の半姉としても知られています。そしてまた、完全に推測の域を出ませんが、8番人気7着のピュウターオール(1986.3.28)も「父ピュウターグレイ×母エビスオール」の組み合わせと高木嘉夫調教師の管理馬であったことから、中島氏の関与馬でないかと。ついで述べれば、12番人気2着のヒダカハヤト(1987.4.29)は、その父キヨヒダカ(1978.2.23)が満8歳時交配のミニモの遺伝を受けた、0の理論的良馬です。

なお、ヤマニンゼファーが制した第42回安田記念は、カミノクレッセ(1987.5.30)が2着、マルマツエースが上述のとおり4着、トモエリージェント(1988.4.3)が「逃げ潰れ(^_^;)」と、中島氏の配合馬が3頭出走していました。なんだ言いながら、1992年当時は中島氏の配合馬が重賞で活躍していたのです。

*

マルマツエースを管理された仲住調教師は、中島氏と懇意にされていたことでも知られており、調教師としての代表的活躍馬は、いずれも0の理論的良馬。簡単にまとめておきますと、、

仲住芳雄調教師の管理されたGI級レース勝ち馬の4代血統構成について
馬名
(生年月日)
[F No.]
母の
何番仔?
4代血統構成
母父 祖母父 曾祖母父
GI アイフル
(1971.4.16)

[11-c クレイグダーロツチ系]
初仔? セダン リンボー ヒンドスタン ハクリユウ
GI テスコガビー
(1972.4.14)

[1-o キーンドラー系]
2番仔?
(2連産目?)
テスコボーイ モンタヴァル ライジングフレーム 月友
GI ミナガワマンナ
(1978.5.15)
[1-b フラストレート系]
3番仔?
(3連産目?)
シンザン ヴイミー ソロナウエー クモハタ
GI アズマハンター
(1979.2.11)
[12-g]
3番仔?
(2連産目?)
ダストコマンダー Quadrangle Abernant Denturius

第74回天皇賞・秋(現GI)を制したアイフルを生産された佐藤三郎氏は、ジャーマン・シェパード・ドッグの名ブリーダーでもあったそうな。母父に異系であるMan o’ War(1917.3.29)系のリンボー(1949.4.23)を配する組み合わせは、シェパード作りと同じ理論をテストされたそうです。

「テンよし、中よし、終いよし」の青き女王テスコガビー。大種牡馬テスコボーイ(1963)が満8歳時の0交配を受けたテスコガビーは、第35回桜花賞(現GI)を大差でレースレコード勝ち、第36回優駿牝馬(現GI)を8馬身差勝ち。テスコガビーの血を後世に残せなかったのは、日本競馬界にとって、大きな痛手でした。

シンザン(1961.4.2)に種牡馬として初のクラシックの栄冠を贈った第42回菊花賞(現GI)の勝ち馬ミナガワマンナ。第42回菊花賞は、21頭立て14番人気を跳ね返しての4馬身差圧勝でした。1982年、1983年のアルゼンチン共和国杯(現GII)は、2回共アンバーシャダイ(1977.3.10)を2着に下して連覇。そしてまた1984年のジューンS(OP)は、中島氏の配合馬であるアバンティー(1979.6.15)を負かしての有終の美でした。

千葉県の東牧場(現・出羽牧場)のオーナーブリード馬だったアズマハンター。若き日の合田直弘さんが千葉新田牧場でアルバイトをされていた時、ダストコマンダー(1967.2.8)の種付けをして生まれた、東牧場の筋骨隆々の若駒に驚嘆されたというお話を、遠い昔の別冊宝島で読んだ記憶があります。その馬体から受けるイメージや、母ハンティングボックス(1970.3.27)にちなんで、「アズマボクサーという名前になればいいなぁ」と思われていたそうです。

*

中島国治氏関連馬の4代血統構成について
馬名
(生年月日)
[F No.]
母の
何番仔?
4代血統構成
母父 祖母父 曾祖母父
GI クライムカイザー
(1973.5.22)
[7]
初仔
(産駒なし後)
ヴエンチア シーフユリユー Premonition Big Game
GI カツラノハイセイコ
(1976.5.13)
[3-l フロリースカツプ系]
初仔 ハイセイコー ジヤヴリン タカクラヤマ トビサクラ
GI ハワイアンイメージ
(1977.5.22)
[14-f]
3番仔
(2連産目)
フアーザーズイメージ カウアイキング Ossian ライジングライト
GI トロットサンダー
(1989.5.10)

[1-b フラストレート系]
14番仔
(不受胎後)
ダイナコスモス テスコボーイ リンボー アスフオード
GI ネーハイシーザー
(1990.4.27)
[6-a エスサーデイー系]
6番仔
(5連産目)
★サクラトウコウ テスコボーイ パーソロン ハタカゼ
GI エスポワールシチー
(2005.4.22)
[4-m チツプトツプ系]
初仔 ゴールドアリュール ブライアンズタイム ブレイヴエストローマン トラフイツク
GII シーバードパーク
(1976.4.3)
[6-e]
2番仔
(前年産駒なし後)
シルバーシヤーク Sea-Bird ★Mossborough Abernant
GII カミノスミレ
(1978.4.30)
[8-c]
3番仔
(3連産目)
★インデイアナ フエリオール Dante Hyperion
GII ダイセキテイ
(1979.4.1)
[1-b セレタ系]
3番仔
(前年産駒なし後)
ハードツービート レベルコ バルビエリ クリノハナ
GII ミスタールマン
(1981.4.23)
[20]
3番仔
(2連産目)
インターメゾ Northern Dancer King of the Tudors Count Fleet
GII カミノクレッセ
(1987.5.30)
[11-e トートレル系]
3番仔
(3連産目)
アンバーシヤダイ コインドシルバー ボウプリンス シマタカ
GIII ウインザーノツト
(1980.3.3)
[7-c]
3番仔+
(前年産駒なし後)
パーソロン Bald Eagle Princequillo Devil Diver
GIII アツプセツター
(1980.3.3)
[20]
2番仔
(3年連続産駒なし後)
ダンデイルート Northern Dancer King of the Tudors Count Fleet
GIII トモエリージェント
(1988.4.3)
[2-r カナデアンガール系]
5番仔
(2連産目)
カジユン ダイハード ★ソロナウエー トサミドリ
GIII マルマツエース
(1988.4.8)
[17-a]
3番仔
(3連産目)
ギヤロツプダイナ バーバー セダン ゲイタイム

と、辿って参りました中島国治氏関連馬。今回のマルマツエースの記事を以て、ひとまず、終了といたします。有り難うございました。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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