ベガ 牝 鹿毛 1990.3.8生~2006.8.16没 早来・社台フアーム生産 馬主・吉田 和子氏 栗東・松田 博資厩舎
トニービン 鹿毛 1983.4.7 種付け時活性値:1.50【6】 |
カンパラ 黒鹿毛 1976.2.19 |
Kalamoun 芦毛 1970.4.30 |
ゼダーン 1965 |
Khairunissa 1960.2.15 | |||
State Pension 鹿毛 1967 |
オンリーフオアライフ 1960 | ||
Lorelei 1950 | |||
Severn Bridge 栗毛 1965 |
Hornbeam 栗毛 1953 |
Hyperion 1930.4.18 | |
Thicket 1947 | |||
Priddy Fair 鹿毛 1956 |
Preciptic 1942 | ||
Campanette 1948 | |||
アンテイツクヴアリユー 鹿毛 1979.2.25 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
Northern Dancer 鹿毛 1961.5.27 種付け時活性値:0.25【17】 |
Nearctic 黒鹿毛 1954.2.11 |
Nearco 1935.1.24 |
Lady Angela 1944 | |||
Natalma 鹿毛 1957.3.26 |
Native Dancer 1950.3.27 | ||
Almahmoud 1947.5.18 | |||
Moonscape 黒鹿毛 1967.3.12 仔受胎時活性値:0.75【11】 |
Tom Fool 鹿毛 1949.3.31 種付け時活性値:0.25【17】 |
Menow 1935.5.19 | |
Gaga 1942 | |||
Brazen 黒鹿毛 1961.5.2 仔受胎時活性値:1.25【5】 |
Bold Ruler 黒鹿毛 1954.4.6 種付け時活性値:1.50【6】 |
||
Amoret 鹿毛 1952 仔受胎時活性値:2.00(0.00)【8】 |
<5代血統表内のクロス:Hyperion4×5、Nasrullah5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
トニービン (ゼダーン系) |
Northern Dancer (Nearctic系) |
Tom Fool (Pharamond系) |
Bold Ruler (Nasrullah系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
トニービン | 4.50 or 2.50 (【10】+【11】+【5】+【8】) |
初仔アドマイヤベガ (No. 9-f) |
5番仔 (2連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 騎手 | 走破 時計 |
着差 | 調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | ベガ | 牝3 | 武 豊 | 1:37.2 | 松田 博資 | 1 | |
2 | 2 | ユキノビジン | 牝3 | 安田 富男 | 1:37.2 | クビ | 久保田 敏夫 | 5 |
3 | 11 | マックスジョリー | 牝3 | 柴田 政人 | 1:37.3 | クビ | 伊藤 雄二 | 2 |
4 | 3 | ヤマヒサローレル | 牝3 | 猿橋 重利 | 1:37.5 | 1・1/4 | 湯浅 三郎 | 3 |
5 | 16 | ホクトベガ | 牝3 | 加藤 和宏 | 1:37.7 | 1・1/4 | 中野 隆良 | 6 |
1F毎の ラップ |
12.7 – 11.3 – 11.5 – 11.9 – 12.0 – 12.3 – 12.1 – 13.4 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.7 – 24.0 – 35.5 – 47.4 – 59.4 – 1:11.7 – 1:23.8 – 1:37.2 |
上り | 4F 49.8 – 3F 37.8 |
ベガ、1993年1月の京都芝1800mの新馬戦2着、同月の京都芝2000mの新馬戦1着、そして3月の阪神芝1600mのチューリップ賞(OP)1着と来て、4戦目が単勝2.0倍の1番人気で挑んだ第53回桜花賞。抜群のスタートから終始マザートウショウ(1990.4.11)の番手に付け、4コーナーで抜け出し。最後、ユキノビジン(1990.3.10)に「クビ」まで詰め寄られましたが、凌ぎ切ったところが決勝点。西の一等星ベガ、まずは桜冠を奪取しました。
このベガの桜花賞が種牡馬トニービンの産駒GI初勝利でした。初年度産駒からベガ、ウイニングチケット(1990.3.21)、ノースフライト(1990.4.12)、サクラチトセオー(1990.5.11)と4頭のGI馬を輩出して、以後も活躍馬を続出させた平成の御三家種牡馬の一角。ただ、平成初頭の時点で既に欧州血脈の種牡馬は難しいと思われていたのか、実のところ初年度は57頭の種付けで生産頭数は45頭だったのです。ところが蓋を開けてみれば走る、走る。仔細は「種牡馬情報:世代・年次別(サラ系総合)|トニービン(IRE)|JBISサーチ(JBIS-Search)」に譲りますが、初年度産駒のアーニングインデックスは「6.89」(!!)。恐るべき繁殖能力を見せたトニービン、ベガが桜花賞を制した当時はまだ知る由もないことですが、「府中と言えばトニービン産駒」を見せつけるべく、愛娘は次走でさらなる強さを見せてくれたのでした。
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 騎手 | 走破 時計 |
着差 | 調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 13 | ベガ | 牝3 | 武 豊 | 2:27.3 | 松田 博資 | 1 | |
2 | 9 | ユキノビジン | 牝3 | 安田 富男 | 2:27.6 | 1・3/4 | 久保田 敏夫 | 3 |
3 | 6 | マックスジョリー | 牝3 | 柴田 政人 | 2:27.6 | アタマ | 伊藤 雄二 | 2 |
4 | 7 | デンコウセッカ | 牝3 | 小島 貞博 | 2:27.8 | 1・1/4 | 戸山 為夫 | 8 |
5 | 1 | グランドクロス | 牝3 | 岡部 幸雄 | 2:27.9 | 1/2 | 二本柳 俊一 | 6 |
1F毎の ラップ |
12.5 – 11.0 – 11.7 – 12.2 – 13.2 – 13.3 – 13.4 – 12.6 – 12.0 – 11.7 – 11.6 – 12.1 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.5 – 23.5 – 35.2 – 47.4 – 1:00.6 – 1:13.9 – 1:27.3 – 1:39.9 – 1:51.9 – 2:03.6 – 2:15.2 – 2:27.3 |
上り | 4F 47.4 – 3F 35.4 |
ベガ、第53回桜花賞の快勝から6週間後に挑んだ第54回優駿牝馬は単勝3.4倍の1番人気。あれれ、距離が伸びて却って人気が下がっています。フジテレビの中継で解説をされていた大川慶次郎さんも、レース後に「桜花賞の最後の1ハロン13秒4の脚が」とおっしゃっていましたが、「距離が伸びてどうか」という懸念が一部にはあったのです。
けれど、陣営は「むしろ距離が2400mに伸びてこそ」と思われていました。まま、そうでなければ新馬戦で1800m、2000mには出走しませんよね^^;。武豊騎手もこれは自信がありました。桜花賞は他にもスピードがある馬がいますけれど、オークスはたぶん力が抜けているんじゃないかと
と武豊TV!でおっしゃっていました。果たせるかな、ベガ。先行4番手から推し進め、出走18頭中最速となる上がり3ハロン35秒2の鋭脚を以てして、2着のユキノビジンに1と4分の3馬身差の完勝を収め、西の一等星は東の空にも輝いた!!
と三宅正治アナウンサーに叫ばせました。
【みんなのKEIBA 5月23日(日) 午後3時】
~あなたの思い出のオークス・GⅠは?~
1993年 ベガ 武豊騎手「西の一等星は東の空にも輝いた」
星の名を冠したその馬が魅せた
牝馬2冠という極上の輝き#みんなのKEIBA #ベガ #オークス pic.twitter.com/AZNb2yTHYS— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) May 20, 2021
なお、ベガ、ユキノビジン、そしてマックスジョリー(1990.4.26)と、桜花賞の3着馬までが桜花賞の着順のまま優駿牝馬でも3着までを占めましたが、これは優駿牝馬史上初のことでした。
#余談。桜花賞1~3着までが、桜花賞の着順のまま優駿牝馬でも1~3着を占めた例は、2009年のブエナビスタ(2006.3.14)、レッドディザイア(2006.4.19)、ジェルミナル(2006.3.10)が続きます。松田博資厩舎の後輩が勝ったレースですね。また、優駿牝馬の4着は、ベガのレースではデンコウセッカ(1990.6.16)、ブエナビスタのレースではブロードストリート(2006.3.28)と、スイートピーS(OP)の勝ち馬が4着だったのも同じでした。
*
1993年の牝馬クラシック二冠を制したベガ。繁殖牝馬としても、やはり一等星でした。
初仔アドマイヤベガ(1996.3.12)、2番仔アドマイヤボス(1997.5.9)、空胎後の3番仔アドマイヤドン(1999.5.17)と3頭の重賞勝ち馬、内2頭がGI馬という素晴らしさ。特に初仔アドマイヤベガは母同様に東京芝2400mのクラシックを制しました。1999年6月6日に行われた第66回東京優駿(GI)。鞍上には母と同じくJRA騎手登録番号666番の武騎手の姿がありました。そしてまた孫の世代にもベガと同じ阪神芝1600mの桜花賞を制したハープスター(2011.4.24)がいます。
私が初めて意識をして見た桜花賞と優駿牝馬を制したベガ。その子孫から、また新たな一等星が生まれることを祈っています。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。
*
[ベガ(1990.3.8)の主な競走成績]
- 優駿牝馬(GI)、桜花賞(GI)
- エリザベス女王杯(GI)
通算9戦4勝、2着1回、3着1回。
*
「前週のヒルノダムール(2007.5.20)に続いて、『タイム差なしの好勝負を辿る』の当該レースだけではなく、次走の紹介もしてしまった」とは、このサイトの管理人の言。
ベガさんもヒルノダムールも、共にむしろ当該レースの次走のほうが、力が入った感のある内容ですね(笑)
ああ。特にベガの優駿牝馬は強かったからなぁ。管理人にとっても初めてライブで見る優駿牝馬やったし、仕方ない。
やっぱり、兄さんと同じ1990年生まれ世代の方たちには強い思い入れがあるんですね。
そうやな。管理人が初めて意識をして見たクラシック世代やからな。
ビワハヤヒデ(1990.3.10)さん、ウイニングチケット(1990.3.21)さん、ナリタタイシン(1990.6.10)さん、ネーハイシーザー(1990.4.27)さん、ノースフライト(1990.4.12)さん、スキーパラダイス(1990.5.12)さん、サクラチトセオー(1990.5.11)さん、ダンツシアトル(1990.5.13)さん、マーベラスクラウン(1990.3.19)さん、ホクトベガ(1990.3.26)さん。
悔しいが俺が叶わんかったGI勝ちを収めた連中やな。青春野郎のウイニングチケットも、ついにこっちに来てしもうたなぁ。
兄さん……。