インティ 牡 栗毛 2014.4.8生 浦河・山下恭茂氏生産 馬主・武田茂男氏 栗東・野中賢二厩舎
ケイムホーム 黒鹿毛 1999.3.29 種付け時活性値:1.50 |
Gone West 鹿毛 1984.3.10 |
Mr. Prospector 鹿毛 1970.1.28 |
★Raise a Native 1961.4.18 |
Gold Digger 1962.5.28 | |||
Secrettame 栗毛 1978.3.15 |
Secretariat 1970.3.30 | ||
Tamerett 1962.2.17 | |||
Nice Assay 黒鹿毛 1988.3.25 |
Clever Trick 黒鹿毛 1976.3.10 |
Icecapade 1969.4.4 | |
Kankakee Miss 1967.4.16 | |||
インフルヴユー 黒鹿毛 1983.4.11 |
Full Out 1973.3.29 | ||
Turn n’ See 1976.4.1 | |||
キティ 鹿毛 2006.4.1 仔受胎時活性値:1.75 |
Northern Afleet 鹿毛 1993.1.23 種付け時活性値:1.00 |
★アフリート 栗毛 1984.4.10 |
Mr. Prospector 1970.1.28 |
Polite Lady 1977.3.13 | |||
Nuryette 鹿毛 1986.4.23 |
★Nureyev 1977.5.2 | ||
Stellarette 1978.5.10 | |||
フォレストキティ 鹿毛 2001.4.1 仔受胎時活性値:1.00 |
Forestry 鹿毛 1996.5.9 種付け時活性値:1.00 |
Storm Cat 1983.2.27 | |
Shared Interest 1988.1.30 | |||
Haleakala 栗毛 1993.3.24 仔受胎時活性値:1.75 |
★Kris 栗毛 1976.3.23 種付け時活性値:0.00 |
||
Haiati 栗毛 1985.2.28 仔受胎時活性値:1.75 |
<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector3×4>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
ケイムホーム (Mr. Prospector系) |
Northern Afleet (Mr. Prospector系) |
Forestry (Storm Bird系) |
★Kris (エタン系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
ケイムホーム (Gone West) |
6.25 | Bernardiniと同牝系 (No. 4-m) |
初仔 |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | インティ | 牡5 | 57 | 武 豊 | 1:35.6 | 1-1 | 35.4 | 514 [0] |
野中 賢二 | 1 | |
2 | 3 | ゴールドドリーム | 牡6 | 57 | C.ルメール | 1:35.6 | クビ | 6-6 | 34.8 | 528 [+14] |
平田 修 | 2 |
3 | 2 | ユラノト | 牡5 | 57 | 福永 祐一 | 1:36.3 | 4 | 6-6 | 35.5 | 508 [+2] |
松田 国英 | 8 |
4 | 8 | モーニン | 牡7 | 57 | 和田 竜二 | 1:36.5 | 1 1/4 | 5-3 | 35.9 | 518 [-4] |
石坂 正 | 9 |
5 | 11 | コパノキッキング | せん4 | 57 | 藤田 菜七子 | 1:36.6 | 1/2 | 13-14 | 35.2 | 478 [0] |
村山 明 | 4 |
2019年の第36回フェブラリーS。1番人気のインティと武豊騎手がハナを主張して終始先頭。最後はサスガに実力馬ゴールドドリーム(2013.4.19)とクリストフ・ルメール騎手が詰め寄りましたが、決勝点で「クビ」だけ凌ぎ切りました。インティ、破竹の勢いで7連勝を決めて、見事にGI初勝利を収めました。鞍上の武騎手は史上最多となるフェブラリーS5勝目、管理される野中賢二調教師、馬主の武田茂男氏、生産の山下恭茂氏は揃ってJRA・GI初勝利となりました。
名前を挙げた各氏の中では馬主の武田茂男氏が気になるところです。昭和末期から平成初頭のメジロ牧場黄金期を担われた牧場場長こそ、武田氏。
<参考WEB>
メジロラモーヌ(1983.4.9)、メジロデュレン(1983.5.1)、メジロマックイーン(1987.4.3)、メジロパーマー(1987.3.21)、メジロライアン(1987.4.11)、メジロドーベル(1994.5.6)、メジロブライト(1994.4.19)。綺羅星の如くGI馬を送り込んだメジロ牧場黄金期において、「メジロの頭脳」とも言われた武田氏。インティの母キティも武田氏の持ち馬で、代を重ねてインティで見事にGI制覇。当代の流行ではない血統でGI勝ちを収められるところが「サスガ」と言うところでしょうか。インティ、0の理論的にも「SSフリー」「母の初仔」「料的遺伝値6.25」と走る要素が見られます。また、Mr. Prospector系の同系交配ですが、キレイに0化されています。むぅ、上手い。
そしてまた、生産の山下恭茂氏に関しては、netkeiba.comの田中哲実さんのコラムを引いておきます。
合わせて、インティの父ケイムホームにとっても、産駒のGI初制覇でした。ケイムホームは現役時代に9勝を挙げ、その主な勝ち鞍にサンタアニタダービー(米GI)、パシフィッククラシックS(米GI)、ホープフルS(米GI)、スワップスS(米GII)、サンラファエルS(米GII)、サンヴィセンテS(米GII)、アファームドH(米GIII)、ハリウッドジュヴェナイルチャンピオンシップ(米GIII)と米グレードレース8勝の強豪。そんなケイムホームの主な産駒を確認すると
- インティ(2014.4.8)
→フェブラリーS(GI)、東海S(GII)。本稿の主役 - タガノトネール(2010.5.12)
→武蔵野S(GIII)、サマーチャンピオン(JpnIII)ほか - サウンドリアーナ(2010.3.26)
→ファンタジーS(GIII)、ユニコーンS(GIII)2着ほか - Passion(2005.2.23)
→ラハブラS(米GIII)ほか
見れば、日本でグレードレース勝ちを収めた3頭は、いずれも東京ダート1600mの重賞で連対を果たしています。そしてまた、3頭共にSSフリーの血統構成です。米国で残したPassionも当然のようにSSフリーですが、同牝馬は「ケイムホーム×Known Fact牝馬」の組み合わせにより、Tamerett(1962.2.17)4×3の渋い牝馬クロスを持っています。さて、ケイムホームの主な産駒の2番手に挙げたタガノトネールは、2016年の武蔵野Sを制した際の勝ち時計1分33秒8が、改装後の東京ダート1600mのレコードタイムとして今も残ります。その武蔵野Sの2着がゴールドドリームだったのも、何かの因縁なのでしょうか。タガノトネールは最期が可哀想でしたけれど、同父のインティが、タガノトネールが速さを見せた舞台で、同じゴールドドリームを相手に強さを見せてくれました。
ダート界の新星として現れた「インカ神話の太陽の神」を馬名に戴いたインティ。新星は、恒星として、輝きを放ち続けられるでしょうか。今回は対戦が叶わなかったルヴァンスレーヴ(2015.1.26)との勝負も楽しみにしたいものです。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。
*
このサイトの管理人、サスガに東海Sの後、すぐにインティの4代血統表を作成したらしいわ。
予定稿を作成する時ほど危ないものは無いですが、今回はちゃんと活かされましたね。