Study of Man 牡 鹿毛 2015.4.9生 愛国・Flaxman Stables Ireland Ltd生産 馬主・Flaxman Stables Ireland Ltd 仏国・P Bary厩舎
ディープインパクト 鹿毛 2002.3.25 種付け時活性値:1.00 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 黒鹿毛 1969.2.7 |
Hail to Reason 1958.4.18 |
Cosmah 1953.4.4 | |||
Wishing Well 鹿毛 1975.4.12 |
Understanding 1963.2.17 | ||
Mountain Flower 1964.3.23 | |||
ウインドインハーヘア 鹿毛 1991.2.20 |
Alzao 鹿毛 1980.2.28 |
Lyphard 1969.5.10 | |
Lady Rebecca 1971.2.28 | |||
Burghclere 鹿毛 1977.4.26 |
Busted 1963.3.16 | ||
Highclere 1971.4.9 | |||
セカンドハピネス 鹿毛 2002.5.7 仔受胎時活性値:1.00 |
Storm Cat 黒鹿毛 1983.2.27 種付け時活性値:0.50 |
Storm Bird 鹿毛 1978.4.19 |
★Northern Dancer 1961.5.27 |
South Ocean 1967.4.8 | |||
Terlingua 栗毛 1976.2.7 |
Secretariat 1970.3.30 | ||
Crimson Saint 1969.3.15 | |||
Miesque 鹿毛 1984.3.14 仔受胎時活性値:0.25 |
Nureyev 鹿毛 1977.5.2 種付け時活性値:1.50 |
Northern Dancer 1961.5.27 | |
Special 1969.3.28 | |||
Pasadoble 鹿毛 1979.4.1 仔受胎時活性値:1.00 |
Prove Out 栗毛 1969.3.15 種付け時活性値:0.25 |
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Santa Quilla 黒鹿毛 1970 仔受胎時活性値:2.00(0.00) |
<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×4×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
ディープインパクト (Halo系) |
Storm Cat (Storm Bird系) |
Nureyev (Northern Dancer系) |
Prove Out (Ribot系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Nureyev (Miesque) |
4.25 or 2.25 |
祖母がGI10勝の名牝 (No. 20) |
8番仔 (2連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破時計 ・着差 |
調教師 |
人 気 |
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1 | 6 | Study of Man | 牡3 | 58 | Stephane Pasquier | 2:07.44 | P Bary | 2 |
2 | 17 | Patascoy | 牡3 | 58 | Mickael Barzalona | 1/2 | X Thomas-Demeaulte | 9 |
3 | 9 | Louis D’or | 牡3 | 58 | Antoine Hamelin | アタマ | T Castanheira | 13 |
4 | 16 | Intellogent | 牡3 | 58 | Pierre-Charles Boudot | アタマ | F Chappet | 8 |
5 | 5 | Not Mine | 牡3 | 58 | Olivier Peslier | 1 1/2 | C Ferland | 10 |
2018年の第178回ジョッケクルブ賞。「英国のかたきを仏国で討つ」とでも言いましょうか。第239回英ダービー(GI)で期待されたSaxon Warrior(2015.1.26)は残念ながら4着でした。けれどStudy of Man、仏国はシャンティイ芝2100mにおいて、直線の激しい攻防を制して、見事に第178回ジョッケクルブ賞で勝利を収めました。結果を先に知っていて、後追いで動画を見ましたが、決勝点で思わず「偉い!!」と声を上げてしまいました。Study of Man、本当に偉い。また、5着に入ったNot Mine(2015.3.20)は、2011年のカルティエ賞最優秀2歳牡馬であるDabirsim(2009.2.5)の仔、つまりはハットトリック(2001.4.26)の孫です。Not Mineの鞍上がハットトリックにGI勝利をもたらしたオリビエ・ペリエ騎手であることも縁でしょうか。サンデーサイレンスの血、遠く離れた仏国の地で、頑張っています。
Study of Manの鞍上であるステファン・パスキエ騎手はジョッケクルブ賞初制覇。パスキエ騎手と言えば、Study of Manの父ディープインパクトが挑んだ2006年の第85回凱旋門賞(仏GI)を制したRail Link(2003.3.26)の鞍上でもありました。ディープインパクトの凱旋門賞制覇を阻んだ騎手が、ディープインパクトの仔で仏国クラシックの最高峰を制する。奇縁が巡りました。Study of Manを管理されるパスカル・バリー調教師は、1994年の第154回のCeltic Arms(1991.1.20)、1996年の第156回のRagmar(1993.3.26)、1998年の第158回のドリームウェル(1995.1.31)、2002年の第162回のSulamani(1999.4.9)-半兄ドリームウェルとの兄弟制覇-、2004年の第164回のBlue Canari(2001.2.2)に続いて、実に6回目のジョッケクルブ賞制覇となりました。Study of Manの馬主であるフラックスマン・ステーブルス・アイルランド。平たく言えばニアルコス・ファミリーですが、ニアルコス・ファミリーとして見れば、1993年の第153回のHernando(1990.2.8)、1998年の第158回のドリームウェル、2002年の第162回のSulamaniに続いて4回目のジョッケクルブ賞制覇でした。皆様、おめでとうございました。
#余談。バリー師の管理されたジョッケクルブ賞勝ち馬には0の理論的に見どころの多い馬が多く、Celtic Armsはその父Comrade in Arms(1982.4.13)が満8歳時のミニモの遺伝馬、Ragmarはその父Tropular(1981.1.29)がグループレース勝ちのない超マイナー種牡馬、Sulamaniがその父Hernandoが満8歳時のミニモの遺伝馬、Blue Canariの父がAcatenango(1982.4.13)。そしてStudy of Manが欧州ではまだまだ絶対数が少ないサンデーサイレンス系。その馬選び、サスガ。
*
さて、Study of Manの最優性先祖である祖母父Nureyevは現役時代に2勝を挙げ、その主な勝ち鞍にトーマスブライアン賞(仏GIII)があり、1980年の第172回英2000ギニー(GI)1位入線失格が最後のレースとなりました。
1980年の第172回英2000ギニー。スタブロス・ニアルコス氏の服色で走ったNureyevは、さっそうと1位入線も、3位入線のポッセ(1977.5.15)に対するインターフェアにより、失格。結局、英2000ギニーの後はレースに出走することのなかったNureyev、レースで他馬に先着されることはありませんでした。
そんなNureyev、実は中島国治氏が「忘れられない思い出がある」と述べられた馬でもありました。中島氏がNureyevに関して述べられた文章を、以下に引用しておきます。
◎ヌレイエフ(Nureyev 1977年)は3戦2勝。トーマス・ブライアン賞(GIII)の勝ち馬で、イギリス2000ギニー(GI)において1位入線したが失格となった。以後競馬には出走せず種牡馬となった。同馬は2歳の夏、キーンランド・セレクト・セールにおいてユージン・オブライエン氏が130万ドルでセリ落とした。
実は、このヌレイエフには忘れられない思い出がある。1978年の夏の初めにタイヘイ牧場の六郎田靖氏が、キーンランドで馬を買うからセリ名簿から選んでみてくれ、と私が牧場へ行ったときに頼まれた。タイヘイ牧場には、アメリカン・スタッド・ブック、スタリオン・ブックなど調べるための書物が十分にあった。私は2週間の間牧場に泊まり込み、セリの出場馬を1頭ずつ綿密に調べて、そして選び出した馬がヌレイエフであった。
-「競馬最強の法則」、1998年10月号、P87より抜粋-
まま、0の理論的なお話をするブログですので、ご容赦願います^^;
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Study of Man。仏国3歳王者として挑むこの先が真に楽しみです。そしてまた、気の早いお話ですが、サンデーサイレンスの血を欧州で根付かせるのは、果たしてStudy of ManかSaxon Warriorか。2018年の欧州クラシックを制した、2015年生まれ世代のディープインパクト産駒2頭の未来に幸多からんことを。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。