Kalpana(カルパナ) 牝 鹿毛 2021.4.29生 英国・Juddmonte Farms Ltd生産 馬主・Juddmonte 英国・Andrew Balding厩舎
| Study of Man 鹿毛 2015.4.9 種付け時活性値:1.25【5】 |
ディープインパクト 鹿毛 2002.3.25 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 1969.2.7 |
| Wishing Well 1975.4.12 | |||
| ウインドインハーヘア 鹿毛 1991.2.20 |
Alzao 1980.2.28 | ||
| Burghclere 1977.4.26 | |||
| セカンドハピネス 鹿毛 2002.5.7 |
Storm Cat 黒鹿毛 1983.2.27 |
Storm Bird 1978.4.19 | |
| Terlingua 1976.2.7 | |||
| Miesque 鹿毛 1984.3.14 |
Nureyev 1977.5.2 | ||
| Pasadoble 1979.4.1 | |||
| Zero Gravity 鹿毛 2009.4.14 仔受胎時活性値:0.75【11】 |
Dansili 黒鹿毛 1996.1.27 種付け時活性値:1.00【12】 |
デインヒル 鹿毛 1986.3.26 |
★Danzig 1977.2.12 |
| Razyana 1981.4.18 | |||
| Hasili 鹿毛 1991.3.12 |
Kahyasi 1985.4.2 | ||
| Kerali 1984.3.4 | |||
| Imbabala 栗毛 1995.2.7 仔受胎時活性値:1.25【13】 |
Zafonic 鹿毛 1990.4.1 種付け時活性値:1.00【4】 |
Gone West 1984.3.10 | |
| Zaizafon 1982.1.18 | |||
| Interval 栗毛 1984.4.27 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
Habitat 鹿毛 1966.5.4 種付け時活性値:0.25【17】 |
||
| Intermission 栗毛 1973 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×5×5>
| 父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
|---|---|---|---|
| Study of Man (サンデーサイレンス系) |
Dansili (デインヒル系) |
Zafonic (Mr. Prospector系) |
Habitat (Turn-to系) |
| 形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
| Study of Man | 3.00 (【11】+【13】+【10】+【10】) |
伯父が仏GI馬 (No. 1-p) |
7番仔? (5連産目?) |
*
| 着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破時計 ・着差 |
調教師 | 人 気 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 6 | Kalpana | 牝5 | 59.9 | Colin Keane | 2:27.72 | Andrew Balding | 3 |
| 2 | 1 | Calandagan | せん5 | 61.2 | Mickael Barzalona | 1 1/2 | F-H Graffard | 1 |
| 3 | 9 | Benvenuto Cellini | 牡3 | 56.2 | Ryan Moore | 1/2 | A P O’Brien | 2 |
| 4 | 3 | Lambourn | 牡4 | 61.2 | William Buick | 2 1/2 | A P O’Brien | 8 |
| 5 | 2 | Goliath | せん6 | 61.2 | Christophe Soumillon | 6 1/2 | F-H Graffard | 6 |
2026年の第76回”キング・ジョージ”。終わってみれば昨年2025年の1着、2着の再戦でしたが順番は逆転しました。

アスコット芝11ハロン211ヤード、Good To Firmの馬場、9頭立て。愛国調教馬4頭、仏国調教馬2頭、日本調教馬2頭、英国調教馬1頭という国際色豊かな一戦は、大外枠の愛ダービー(GI)馬Benvenuto Cellini(2023.4.17)が最後にゲートインしてスタートが切られました。本邦期待のマスカレードボール(2022.3.2)は少し伸び上がるような発馬となり、後方からの競馬を余儀なくされ、さらに下り坂となる序盤で少し行きたがる素振りを見せました。前方ではAction(2023.5.3)がハナを奪いペースメーカーとして主導権を握ると、2番手にActionの半兄にして昨年の英愛ダービー馬Lambourn(2022.4.24)、内側の3番手に昨年の英愛オークス馬Minnie Hauk(2022.4.13)が続き、エイダン・パトリック・オブライエン厩舎の3頭が隊列を引っ張る形を作りました。
コースの最低地点であるスウィンリーボトムへ向かう中、逃げたActionは約2馬身のリード。Minnie Hauk、Lambournに続く4番手ポジションに赤色の帽子のヴェルテンベルク(2020.5.2)と桃色の帽子のKalpana(2021.4.29)が並んで追走。レースはここから高低差20m以上という過酷な上り坂へ突入。後方集団では前々年の覇者Goliath(2020.2.27)とBenvenuto Celliniが併走し、その後ろに前年の覇者Calandagan(2021.1.27)という強力な欧州勢が脚を溜め、マスカレードボールは依然として最後方で勝負どころを待ちました。
最終コーナーを回ってアスコットの直線2.5ハロンに入ったところで前にはMinnie HaukとLambourn、後ろからはBenvenuto Celliniというバリードイルの挟撃に遭ったKalpanaでしたが、外にスライドしながら進路を見出すと、コリン・キーン騎手の左ムチに応え、残り2ハロンを切ったところで堂々と先頭に躍り出ました。大外からはCalandaganが鋭い末脚で猛追し、Benvenuto Celliniも渋太く脚を伸ばしました。けれど最後まで力強い脚色が衰えなかったKalpanaが、追撃するCalandaganに1馬身半の差をつけて完勝。桃色の帽子に「薄緑、桃襷、白袖」の勝負服を背にした、チークピーシズを着けた鹿毛の5歳牝馬が、見事に”キング・ジョージ”の栄冠を蹄中に収めました。他方、後方から逆転を狙ったマスカレードボールは追い出しが始まってからもついて行けず持ち味の切れ味を見せられないまま7着、道中好位につけていたヴェルテンベルクは徐々に遅れ始めると残り3ハロンの地点で既に無理をさせなかったようにも見え9着。欧州の山あり谷ありのタフな馬場での勝負は、日本の生産調教馬に厳しさを突き付けたという結果でした。
*
Kalpanaは牡牝混合GIの初勝利を今回の”キング・ジョージ”で遂げました。Kalpanaは今回の勝利により通算でも17戦8勝、2着6回、3着2回、着外1回という抜群の安定性ですが、アスコット競馬場では6戦3勝、2着2回、3着1回でGIに限れば4戦3勝、2着1回。2024年と2025年のブリティッシュ・チャンピオンズ・フィリーズ&メアズS(GI)を連覇し、2025年の”キング・ジョージ”はCalandaganの2着に敗れたものの、2026年の”キング・ジョージ”ではCalandaganに雪辱を果たしました。Kalpana、GI3勝すべてをアスコット競馬場で挙げているコース巧者です。また今回のキング・ジョージは勝ち時計が2分27秒72ということで「速いな」と思い調べてみれば、コース改修後の2006年以降に限定するとノヴェリスト(2009.3.10)の2分24秒60、Poet’s Word(2013.4.5)の2分25秒84、アダイヤー(2018.3.31)の2分26秒54、ハービンジャー(2006.3.12)の2分26秒78、Goliathの2分27秒43に続く6番目に速い勝ち時計でした。
牝馬による”キング・ジョージ”制覇は、2020年に史上初の3勝目を挙げたEnable(2014.2.12)以来6年ぶり。KalpanaはAunt Edith(1962)、Park Top(1964)、Dahlia(1970.3.25)、Pawneese(1973.4.5)、Time Charter(1979.4.6)、デインドリーム(2008.5.7)、Taghrooda(2011.1.27)、Enableに続く史上9頭目の牝馬勝ち馬となり、牝馬による通算12勝目となりました。
Kalpanaの鞍上を務めたキーン騎手は”キング・ジョージ”初制覇。2025年からジャドモントの欧州におけるファーストジョッキーを務められているキーン騎手、サスガは愛国首位騎手6回の名手という手腕を見せられました。前週の愛オークス(GI)では契約もあったと思いますけれど、レース当日に鞍上がスイッチとなり悔しい思いもされたのではないかと思います。1週間後に英国最高賞金額のレースで跳ね返されたのはお見事でした。また管理されるアンドリュー・ボールディング調教師も”キング・ジョージ”初優勝。アンドリュー師の父は今年1月2日にお亡くなりになったイアン・ボールディング調教師ですから、お父様が管理されたMill Reef(1968.2.23)に続いて父子2代の”キング・ジョージ”優勝となりました。なお、アンドリュー師は今回のキング・ジョージ同日にMoonrise(2024.4.5)でアスコットのプリンセスマーガレットS(英GIII)を、Item(2023.3.31)でヨークのヨークS(英GII)を制されていて、1日でGI、GII、GIIIを勝利するという目覚ましい活躍ぶりでした。そしてまたオーナーブリードのジャドモント。ハーリド・ビン・アブドゥッラー名義の所有馬であったダンシングブレーヴ(1983.5.11)の1勝、Enableの3勝(!!!)と併せて5勝目となりました。皆様、おめでとうございました。



#念の為。ダンシングブレーヴはジャドモントのオーナーブリード馬ではなくグレンオーク牧場が生産名義、テイラーメイドファームが生産牧場であり、1984年のファシグティプトン・ジュライ・イヤリングセールにおいて20万ドルで購入された馬でした。
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Chasing a third consecutive win in the Champions Fillies & Mares Stakes back at Ascot in October had been top of the agenda for Kalpana before Saturday’s win. But it would be a big call to miss the Prix de l’Arc de Triomphe, run 13 days before Champions Day, after Kalpana staked her claim to be Europe’s finest over a mile and a half.
‘Special mare’ Kalpana stuns Calandagan to win superb King George | Racing Post
今秋のKalpanaの進路。キャリアの中で唯一着外となったパリロンシャンの舞台に再び挑むのか、あるいは史上初の3連覇を目指すブリティッシュ・チャンピオンズ・フィリーズ&メアズSとなるのか。”キング・ジョージ”を制したことで、性差を超えた欧州12ハロン級のチャンピオン馬の一角となったKalpana。英国で生産調教されたディープインパクトの孫娘、その蹄が向かう先を日本の空の下から楽しみにしたいと思います。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。


