ミナデオロ(2021.2.7)&アンデスビエント(2021.2.25)-2024年のクラシック候補生を確認する(No.41)-

Pedigree

ミナデオロ 牡 黒鹿毛 2021.2.7生 白老町・(有)社台コーポレーション白老ファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 栗東・藤原 英昭厩舎

ミナデオロ(2021.2.7)の4代血統表
レイデオロ
鹿毛 2014.2.5
種付け時活性値:1.50【6】
キングカメハメハ
鹿毛 2001.3.20
Kingmambo
鹿毛 1990.2.19
Mr. Prospector 1970.1.28
Miesque 1984.3.14
マンファス
黒鹿毛 1991.2.23
ラストタイクーン 1983.5.9
Pilot Bird 1983.2.9
ラドラーダ
青鹿毛 2006.4.15
シンボリクリスエス
黒鹿毛 1999.1.21
Kris S. 1977.4.25
Tee Kay 1991.2.9
レディブロンド
鹿毛 1998.3.20
Seeking the Gold 1985.4.7
ウインドインハーヘア 1991.2.20
ゴールデンドックエー(USA)
栗毛 2005.4.11
仔受胎時活性値:1.75【15】
Unusual Heat(USA)
青毛 1990
種付け時活性値:1.50【14】
Nureyev
鹿毛 1977.5.2
Northern Dancer 1961.5.27
Special 1969.3.28
Rossard(DEN)
鹿毛 1980.3.23
Glacial(DEN) 1966
Peas-Blossom 1968
Penpont(NZ)
栗毛 1994.11.5
仔受胎時活性値:0.375【9.5】
Crested Wave(USA)
黒鹿毛 1976.2.1
種付け時活性値:0.25【17】
▲Crozier 1958.5.6
Fading Wave 1964
Imposing Star(NZ)
鹿毛 1981.9.29
仔受胎時活性値:1.00【12】
Imposing(AUS)
栗毛 1975.9.1
種付け時活性値:1.25【5】
Black Willow(NZ)
黒鹿毛 1971
仔受胎時活性値:0.25【9】

<5代血統表内のクロス:Nureyev3×5、Mr. Prospector4×5(父方)>

ミナデオロ(2021.2.7)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
レイデオロ
(Mr. Prospector系)
Unusual Heat
(Nureyev系)
Crested Wave
(My Babu系)
Imposing
(Star Kingdom系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
レイデオロ 3.375
(【15】+【9.5】+【12】+【9】)
半兄アルバートドック
(No. 11-g)
9番仔
(流産後)

*

レース結果 JRA
2024年の白百合S(L。京都芝1800m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 8 ミナデオロ 牡3 57 西塚 洸二 1:46.5 1-1 33.7 486
[-4]
藤原 英昭 4
2 2 オフトレイル 牡3 57 和田 竜二 1:46.7 1 1/4 3-2 33.6 434
[-2]
吉村 圭司 1
3 3 ナムラフッカー 牡3 57 亀田 温心 1:46.7 クビ 6-7 33.2 466
[+2]
村山 明 2
4 7 エコロレイズ 牡3 57 松若 風馬 1:46.7 アタマ 9-9 33.0 500
[+4]
岩戸 孝樹 3
5 9 トゥルーサクセサー 牡3 57 三浦 皇成 1:46.9 1 6-5 33.6 468
[0]
高木 登 5
2024年の白百合S(L。京都芝1800m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
13.0 – 11.5 – 11.8 – 12.2 – 12.4 – 11.9 – 11.7 – 10.8 – 11.2
ラップの
累計タイム
13.0 – 24.5 – 36.3 – 48.5 – 1:00.9 – 1:12.8 – 1:24.5 – 1:35.3 – 1:46.5
上り 4F 45.6 – 3F 33.7

京都芝1800m、晴の良馬場、9頭立て。

○ 白百合ステークス(L)
白百合(しらゆり)は、ユリ科の一種で花の白いユリのこと。5~8 月頃に花を咲かせ、主に観賞用として栽培される。花言葉は「純潔」「無垢」。

2024年度第3京都競馬特別レース名解説

近年は東京優駿(GI)当日の裏開催のメインや最終レースに据えられる、世代最後の3歳限定リステッド競走である白百合S。2024年の一戦を制したのは戦前4番人気だったミナデオロ。最初の1ハロン13秒0が示す通り、各馬そろっと出たスタートで周囲の出を伺ったミナデオロと西塚洸二騎手でしたが、400mを過ぎた辺りでハナに立ち、1000m通過1分0秒9というペースに落ち着かせて主導権を握りました。淀の芝外回りの坂越えコース、3角から4角の下りで徐々にラップを上げたミナデオロ。京都芝Bコースの外回りの直線398.7mを迎えて外から1番人気のオフトレイル(2021.5.14)が迫りましたけれど、序盤で溜めた余力がしっかり残っており、ラスト200mを切って突き放しました。決勝点では西塚騎手が左腕で派手なガッツポーズを見せたミナデオロ、半兄アルバートドック(2012.1.21)との白百合S兄弟制覇を遂げました。ミナデオロは未勝利戦、白百合Sと2024年5月の京都芝1800mを連勝。勝ち上がりまで6戦掛かりましたが、西塚騎手では2戦2勝。手が合うのでしょう(^^)

では、以下にミナデオロのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

Penpont 1994.11.5 1勝
|Rushen Heat 2003.4.3 3勝
||Frank Conversation 2013.5.13 4勝 トワイライトダービー(米GII) エルカミノレアルダービー(米GIII)ほか
|Unusual Suspect 2004.4.14 10勝 ハリウッドターフCS(米GI) ハリウッドターフエクスプレスH(米GIII)ほか
|ゴールデンドックエー 2005.4.11 3勝 ラスヴァージネスS(米GI)ほか
||アルバートドック 2012.1.21 5勝 七夕賞(GIII) 小倉大賞典(GIII)ほか
||リライアブルエース 2013.1.13 5勝 福島テレビオープン(OP)ほか
||ミナデオロ 2021.2.7 (本馬) 白百合S(L)

ミナデオロの牝系は11号族g分枝系。母ゴールデンドックエー、伯父Unusual Suspectが米GI勝ち馬と筋が通った良血馬。そしてまた半兄アルバートドックは種牡馬として伊国に渡り、2022年の伊国首位種牡馬に輝く活躍を見せています。

ミナデオロの次走はJRAの3歳限定重賞としては唯一のハンデ重賞としておなじみの今週末に行われるラジオNIKKEI賞(GIII)。気付いたら途切れるのは世の賭け事の常ですが、ミナデオロの半兄であるアルバートドック、リライアブルエース共に福島競馬場ではオープン競走を1戦1勝なんですよね^^;。果たして、ミナデオロのラジオNIKKEI賞の成績や如何に。ミナデオロ、その馬名意味は「金鉱脈(西)」ということです。

*

アンデスビエント 牝 鹿毛 2021.2.25生 安平町・ノーザンファーム生産 馬主・(株)グリーンファーム 栗東・西園 正都厩舎

アンデスビエント(2021.2.25)の4代血統表
ドレフォン
鹿毛 2013.2.19
種付け時活性値:1.75【7】
Gio Ponti
鹿毛 2005.2.28
Tale of the Cat
黒鹿毛 1994.4.13
Storm Cat 1983.2.27
Yarn 1987.3.1
Chipeta Springs
鹿毛 1989.3.7
Alydar 1975.3.23
Salt Spring 1979.9.29
Eltimaas
鹿毛 2007.4.21
Ghostzapper
鹿毛 2000.4.6
Awesome Again 1994.3.29
Baby Zip 1991.3.24
Najecam
栗毛 1993.5.12
★Trempolino 1984.3.17
Sue Warner 1988.5.19
アンデスクイーン
栗毛 2014.5.3
仔受胎時活性値:1.50【6】
タートルボウル
鹿毛 2002.4.9
種付け時活性値:0.75【11】
Dyhim Diamond
栗毛 1994.3.3
Night Shift 1980.4.4
Happy Landing 1984.4.21
Clara Bow
鹿毛 1990.4.10
Top Ville 1976.4.5
Kamiya 1975.4.27
レイナカスターニャ
栗毛 2008.4.19
仔受胎時活性値:1.25【5】
キングカメハメハ
鹿毛 2001.3.20
種付け時活性値:1.50【6】
Kingmambo 1990.2.19
マンファス 1991.2.23
ナスカ
鹿毛 2003.4.9
仔受胎時活性値:1.00【4】
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
種付け時活性値:0.00【16】
アンデスレディー
栗毛 1986.3.30
仔受胎時活性値:2.00【16】

<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector5×5>

アンデスビエント(2021.2.25)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ドレフォン
(Storm Cat系)
タートルボウル
(Northern Dancer系)
キングカメハメハ
(Mr. Prospector系)
サンデーサイレンス
(Halo系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ドレフォン 5.75
(【6】+【5】+【4】+【16】)
近親ジオグリフ
(No. 19 レデイチヤツター系)
初仔

*

2024年の第60回関東オークス(JpnII。川崎ダート2100m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 6 アンデスビエント 牝3 55 田口貫太 2:18.5 1-1-1-1 40.0 468
[+2]
西園正都 1
2 10 ミスカッレーラ 牝3 55 御神本訓史 2:20.0 7 2-2-2-2 41.3 484
[+7]
川島正一 6
3 8 グラインドアウト 牝3 55 赤岡修次 2:20.1 1/2 6-5-6-3 41.2 451
[+1]
田中守 8
4 4 シンメルーブス 牝3 55 西啓太 2:20.6 2.1/2 9-9-8-5 41.5 462
[+1]
野口寛仁 10
5 5 プリンセスアリー 牝3 55 森泰斗 2:21.2 3 8-7-7-4 42.3 421
[-6]
鹿沼良和 5
2024年の第60回関東オークス(JpnII。川崎ダート2100m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
6.6 – 11.0 – 12.4 – 13.3 – 13.4 – 14.1 – 15.3 – 12.4 – 13.4 – 13.7 – 12.9
ラップの
累計タイム
6.6 – 17.6 – 30.0 – 43.3 – 56.7 – 1:10.8 – 1:26.1 – 1:38.5 – 1:51.9 – 2:05.6 – 2:18.5
上り 4F 52.4 – 3F 40.0

川崎ダート2100m、晴の良馬場、11頭立て。

3歳牝馬上半期のダート頂上決戦
南関東3歳牝馬路線の三冠目として行われ、賞金を加算してきたJRA馬と地方の実力馬が激突する。ダート路線の体系整備に伴い、マリーンカップJpnIIIが9月に移り3歳牝馬限定戦として生まれ変わったことで、そこへ繋がる上半期の3歳牝馬頂上決戦といった意味合いも含まれることになる。

 

アマンテビアンコ(2021.1.25)の母でありメイケイエール(2018.2.23)の祖母であるユキチャン(2005.3.28)が関東オークスを制したのが16年前と思いますと、なんともはや、時の流れの速さを思います。

アマンテビアンコ(2021.1.25)-第69回羽田盃(JpnI)の勝ち馬-
アマンテビアンコ(2021.1.25)-第69回羽田盃(JpnI)の勝ち馬-

という訳で2024年の関東オークスを制したのは戦前1番人気だったアンデスビエント。好発からハナを取り切ると、1周1200mの川崎ダートをすいすいと逃げ、2周目の向こう正面でミスカッレーラ(2021.2.19)以下に迫られたと思ったところで、田口貫太騎手が改めて促すと後続勢のほうが追走に苦労。最後の直線400m(ゴールまで300m)に入ったところでは既に勝負ありという感じで、後はアンデスビエントと田口騎手の世界。ラストまでしっかり追われると、終わってみれば7馬身差の独走。アンデスビエント、前走5月の京都ダート1800mの1勝クラスに続く連勝で重賞初勝利を遂げると共に、鞍上の田口騎手にもデビュー2年目の嬉しい重賞初制覇を贈りました。田口騎手は父・田口輝彦調教師、母・広美さんが共に笠松競馬の元騎手という血筋も知られていますが、関東オークス当日の6月12日は広美さんのお誕生日だったということで、お母様への最高のプレゼントとなったのではないでしょうか。

第60回関東オークスJpnII|web Furlong
ダートグレード競走を中心としたレースハイライトや、シリーズ競走等の特集、各種連載など盛りだくさんの情報をお届けします。

では、以下にアンデスビエントの近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

アンデスレディー 1986.3.30 1勝
|オーバーザウォール 1994.4.11 5勝 福島記念(GIII)
|フォルクローレ 1999.3.8 6勝
||アルバート 2011.2.7 9勝 ステイヤーズS(GII)3回 ダイヤモンドS(GIII)ほか
|サンバレンティン 2001.3.9 8勝 七夕賞(GIII) 福島記念(GIII)
|インティライミ 2002.4.6 5勝 京都大賞典(GII) 京都新聞杯(GII) 朝日チャレンジC(GIII)ほか
|ナスカ 2003.4.9 不出走
||レイナカスターニャ 2008.4.19 1勝
|||アンデスクイーン 2014.5.3 8勝 エンプレス杯(JpnII) レディスプレリュード(JpnII) ブリーダーズゴールドC(JpnIII)ほか
||||アンデスビエント 2021.2.25 (本馬) 関東オークス(JpnII)
||アロマティコ 2009.5.17 6勝 巴賞(OP)ほか
|||ジオグリフ 2019.2.25 現役 皐月賞(GI) 札幌2歳S(GIII)ほか

アンデスビエントの牝系は19号族レデイチヤツター(1959)系。高祖母アンデスレディーからの分枝には図の通り活躍馬がズラリと並んでおり、アンデスからの連想で南米にまつわる馬名を持つ馬が多くいて、私も好きな牝系のひとつです。母アンデスクイーンはアンデスビエントと同じく西園正都厩舎の所属でエンプレス杯、レディスプレリュード、ブリーダーズゴールドCとダートグレード競走3勝の活躍馬。エンプレス杯は関東オークスと同じく川崎ダート2100mであり、母仔2代での同コースのJpnII勝ちとなりました。またアンデスビエントの近親に皐月賞馬ジオグリフが見えます。ジオグリフとアンデスビエントは父ドレフォン、誕生日が2月25日という共通点があります。2024年現時点ではドレフォン産駒の重賞勝ち馬はジオグリフとアンデスビエント2頭ですが、アンデスレディーの系統との相性の良さがあるのかも知れませんね。

3歳牝馬のダート戦線で頂点に上り詰めたアンデスビエント、母が古馬になってから重賞勝ちを重ねたように、成長力も期待出来るのではないでしょうか。田口騎手とのコンビでさらなる活躍を期待したいアンデスビエント、その馬名意味は「母名の一部+風(西)。父名(中国語で追い風)より連想」とのこと。

 

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

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