カシアス 牡 鹿毛 2015.3.27生 新ひだか・谷川牧場生産 馬主・(株)カナヤマホールディングス 栗東・清水久詞厩舎
キンシャサノキセキ 鹿毛 2003.9.24 種付け時活性値:0.625 |
フジキセキ 青鹿毛 1992.4.15 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 1969.2.7 |
Wishing Well 1975.4.12 | |||
ミルレーサー 鹿毛 1983.5.20 |
Le Fabuleux 1961 | ||
Marston’s Mill 1975.5.31 | |||
ケルトシャーン 鹿毛 1994.5.5 |
Pleasant Colony 黒鹿毛 1978.5.4 |
His Majesty 1968.4.15 | |
Sun Colony 1968.2.25 | |||
Featherhill 鹿毛 1978.2.24 |
★Lyphard 1969.5.10 | ||
Lady Berry 1970.4.13 | |||
ラブディラン 黒鹿毛 2009.2.7 仔受胎時活性値:1.25 |
Dylan Thomas 鹿毛 2003.4.23 種付け時活性値:1.25 |
★デインヒル 鹿毛 1986.3.26 |
★Danzig 1977.2.12 |
Razyana 1981.4.18 | |||
Lagrion 栗毛 1989.3.15 |
★Diesis 1980.4.23 | ||
Wrap It Up 1979.5.3 | |||
ゴンチャローワ 黒鹿毛 1998.1.14 仔受胎時活性値:0.50 |
Gone West 鹿毛 1984.3.10 種付け時活性値:1.25 |
Mr. Prospector 1970.1.28 | |
Secrettame 1978.3.15 | |||
Pure Grain 黒鹿毛 1992.2.23 仔受胎時活性値:1.25 |
Polish Precedent 鹿毛 1986.3.16 種付け時活性値:1.25 |
||
Mill Line 黒鹿毛 1985.3.18 仔受胎時活性値:1.50 |
<5代血統表内のクロス:His Majesty4×5、Northern Dancer5×5、Danzig4×5(母方)>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
キンシャサノキセキ (Halo系) |
Dylan Thomas (Danzig系) |
Gone West (Mr. Prospector系) |
Polish Precedent (Danzig系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Dylan Thomas (Lagrion) |
4.50 |
曾祖母が愛オークス馬 (No. 14-a) |
2番仔 (2連産目) |
2017年の第49回函館2歳S(GIII)。1番人気に応えて、2015年生まれ世代最初のJRA重賞勝ち馬となりました、カシアス。馬名意味は「人名より」ということで、父キンシャサノキセキからの連想もあり、恐らくは、モハメド・アリの出生名であるカシアス・マーセラス・クレイ・ジュニアから取られたのでしょう。なお、馬主の(株)カナヤマホールディングスも、JRA重賞初勝利でした。おめでとうございました。
カシアスの最優性先祖である母父Dylan Thomasは、現役時代に10勝を挙げ、その主な勝ち鞍に第86回凱旋門賞(仏GI)、第57回”キング・ジョージ”(英GI)、第141回愛ダービー(GI)、愛チャンピオンS(GI)2回(第31回&第32回)、第115回ガネー賞(仏GI)、愛ダービートライアルS(GII)があり、2007年のカルティエ賞年度代表馬に選出された名馬です。その2007年は第27回ジャパンカップ(GI)に出走すべく来日しましたが、検疫にパスできず、結局出走できず仕舞いでした。
2007年の第86回凱旋門賞。最後の直線で外から切れ込んだ時にインターフェアがあったのではないかと審議になりましたが、到達順のとおりにDylan Thomasが優勝。2着Youmzain(2003.2.20)の「3年連続凱旋門賞2着」という不滅の銀字塔は、このレースから始まりました。
さて、Dylan Thomasは種牡馬として、
- Blazing Speed(2009.3.29)
→クイーンエリザベス2世カップ(香GI)、香港チャンピオンズ&チャターカップ(GI)ほか - Nymphea(2009.2.19)
→ベルリン大賞(独GI)ほか - Tannery(2009.2.22)
→E.P.テイラーS(加GI)ほか - Pether’s Moon(2010.4.15)
→コロネーションC(英GI)ほか - Dylan Mouth(2011.3.13)
→ジョッキークラブ大賞(当時伊GI)、ミラノ大賞(当時伊GI)、ローマ賞(当時伊GI)ほか - ファイナルスコア(2011.4.5)
→リディアテシオ賞(伊GI)、伊オークス(GII) - Nightflower(2012.2.17)
→オイロパ賞(独GI)2回ほか - Porsenna(2010.4.12)
→リボー賞(伊GII)ほか - Captain Cat(2009.5.1)
→ソヴリンS(英GIII)、スペリオールマイル(英GIII)ほか - Furner’s Green(2009.4.15)
→レパーズタウン2000ギニートライアル(愛GIII)ほか
等を送り込んでいます。2頭目に挙げたNympheaは第146代独ダービー(GI)馬Nutan(2012.2.27)の半姉で、ベルリン大賞を制した折の鞍上は、ペーター・シールゲン調教師の実子である当時18歳のデニス・シールゲン氏でしたが、デニス氏は学生を本業とするアマチュア騎手だったのです。欧州GIの歴史の中でも、アマチュア騎手がGIを勝つのは、恐らく、初めてのことだったそうな。また6頭目に挙げたファイナルスコアは、半姉チェリーコレクト(2009.3.4)、チャリティーライン(2010.4.12)に続いて、3姉妹で伊オークス制覇を遂げています。この3姉妹は年子であり、つまり母Holy Moon(2000.4.25)は「3年連続で伊オークス馬の母になる」という離れ業を演じました。なお、チェリーコレクト、チャリティーライン、ファイナルスコアと3姉妹いずれもカタカナ馬名であることからもお分かりのように、3頭共に社台グループによって輸入されています。併せて、7頭目に挙げたNightflower(ナイトフラワー)は、第35回ジャパンカップ、第36回ジャパンカップと2年連続で来日してくれていますね。ちなみに、前述のNymphea&Nutan姉弟とNightflowerは、いとこの間柄です。
*
フロンティア 牡 栗毛 2015.4.5生 白老・(有)社台コーポレーション白老ファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 栗東・中内田充正厩舎
ダイワメジャー 栗毛 2001.4.8 種付け時活性値:1.25 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 黒鹿毛 1969.2.7 |
Hail to Reason 1958.4.18 |
Cosmah 1953.4.4 | |||
Wishing Well 鹿毛 1975.4.12 |
Understanding 1963.2.17 | ||
Mountain Flower 1964.3.23 | |||
スカーレットブーケ 栗毛 1988.4.11 |
★ノーザンテースト 栗毛 1971.3.15 |
Northern Dancer 1961.5.27 | |
Lady Victoria 1962.2.20 | |||
スカーレツトインク 栗毛 1971.5.5 |
Crimson Satan 1959.5.4 | ||
Consentida 1962.4.6 | |||
グレースランド 栗毛 1998.2.3 仔受胎時活性値:2.00(0.00) |
トニービン 鹿毛 1983.4.7 種付け時活性値:1.50 |
カンパラ 黒鹿毛 1976.2.19 |
Kalamoun 1970.4.30 |
State Pension 1967 | |||
Severn Bridge 栗毛 1965 |
Hornbeam 1953 | ||
Priddy Fair 1956 | |||
ゴールデンサッシュ 栗毛 1988.4.23 仔受胎時活性値:0.25 |
デイクタス 栗毛 1967.4.11 種付け時活性値:1.00 |
Sanctus 1960.2.28 | |
Doronic 1960.3.25 | |||
ダイナサツシユ 鹿毛 1979.3.16 仔受胎時活性値:2.00 |
◆ノーザンテースト 栗毛 1971.3.15 種付け時活性値:1.75 |
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ロイヤルサツシユ 鹿毛 1966 仔受胎時活性値:1.00 |
<5代血統表内のクロス:ノーザンテースト3×4>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
ダイワメジャー (Halo系) |
トニービン (ゼダーン系) |
デイクタス (Fine Top系) |
◆ノーザンテースト (Northern Dancer系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
ノーザンテースト (ゴールデンサッシュ) |
5.25 or 3.25 |
半兄ドリームパスポート (No. 1-t) |
11番仔 (2連産目) |
2017年の第37回新潟2歳S(GIII)。1000m通過61秒6というスローペースを、先行2番手から上がり3ハロン32秒9という鋭脚で抜け出し2戦2勝としました、ドリームパスポート(2003.3.14)の半弟フロンティア。栗東の新名門になりつつある若手気鋭の中内田充正調教師は、昨年2016年の第36回のヴゼットジョリー(2014.2.28)に続いて、2年連続の新潟2歳S勝利となりました。
フロンティアの最優性先祖である曾祖母父ノーザンテーストは、現役時代に5勝を挙げ、その主な勝ち鞍にフォレ賞(仏GI)、トーマスブライアン賞(仏GIII)、エクリプス賞(仏GIII)と仏国のグループレース3勝。その他にも第18回ムーラン・ド・ロンシャン賞(仏GI)2着、第166回英2000ギニー(GI)4着-勝ち馬はノノアルコ(1971.4.6)-、第195回英ダービー5着(GI)等がある活躍馬でした。
「どのようにして入手されたのか」と思わず考えてしまいますが、ノーザンテーストが制した1974年のフォレ賞の動画です。最後の直線、内側から白面の馬が抜け出してくるのが分かります。
さて、ノーザンテーストは種牡馬として日本で供用されると、
- ダイナガリバー(1983.3.23)
→東京優駿(GI)、有馬記念(GI)ほか -
アンバーシヤダイ(1977.3.10)
→天皇賞・春(現GI)、有馬記念ほか - シヤダイアイバー(1979.2.23)
→優駿牝馬(現GI) - ギヤロツプダイナ(1980.4.25)
→天皇賞・秋(GI)、安田記念(GI)ほか - ダイナカール(1980.5.10)
→優駿牝馬ほか。言わずもがなですがエアグルーヴ(1993.4.6)の母 - シャダイソフィア(1980.3.19)
→桜花賞(現GI)ほか -
アドラーブル(1989.3.28)
→優駿牝馬ほか
という7頭の八大競走勝ち馬を始めとして、数多の活躍馬を送り込んだ、日本競馬史上に残る大種牡馬となりました。この大種牡馬をして、最も多くのGI級レース勝ち馬を送り出した世代が、満8歳時のミニモの遺伝を受けた1980年生まれ世代というのも興味深いところです。また、フロンティアの父の母であるスカーレットブーケは、満16歳時の0交配馬ですね。
それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。