カムニャック 牝 鹿毛 2022.4.14生 千歳市・社台ファーム生産 馬主・金子真人ホールディングス(株) 栗東・友道 康夫厩舎
ブラックタイド 黒鹿毛 2001.3.29 種付け時活性値:1.00【20】 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 黒鹿毛 1969.2.7 |
Hail to Reason 1958.4.18 |
Cosmah 1953.4.4 | |||
Wishing Well 鹿毛 1975.4.12 |
Understanding 1963.2.17 | ||
Mountain Flower 1964.3.23 | |||
ウインドインハーヘア 鹿毛 1991.2.20 |
Alzao 鹿毛 1980.2.28 |
Lyphard 1969.5.10 | |
Lady Rebecca 1971.2.28 | |||
Burghclere 鹿毛 1977.4.26 |
Busted 1963 | ||
Highclere 1971.4.9 | |||
ダンスアミーガ 栗毛 2011.5.9 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
サクラバクシンオー 鹿毛 1989.4.14 種付け時活性値:1.25【21】 |
サクラユタカオー 栗毛 1982.4.296 |
テスコボーイ 1963 |
アンジエリカ 1970.3.29 | |||
サクラハゴロモ 鹿毛 1984.4.13 |
ノーザンテースト 1971.3.15 | ||
クリアアンバー 1967.5.8 | |||
ダンスオールナイト 鹿毛 2003.3.8 仔受胎時活性値:1.75【7】 |
エルコンドルパサー 黒鹿毛 1995.3.17 種付け時活性値:1.75【7】 |
Kingmambo 1990.2.19 | |
サドラーズギャル 1989.4.29 | |||
ダンスパートナー 鹿毛 1992.5.25 仔受胎時活性値:0.50【10】 |
◆サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 種付け時活性値:1.25【5】 |
||
ダンシングキイ 鹿毛 1983.5.21 仔受胎時活性値:2.00【8】 |
<5代血統表内のクロス:サンデーサイレンス2×4、Northern Dancer5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
ブラックタイド (サンデーサイレンス系) |
サクラバクシンオー (テスコボーイ系) |
エルコンドルパサー (Mr. Prospector系) |
◆サンデーサイレンス (Halo系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
エルコンドルパサー | 4.75 (【10】+【7】+【10】+【8】) |
曾祖母が優駿牝馬勝ち馬 (No. 7) |
5番仔 (5連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 通過 順位 |
上り 3F |
馬体重 [増減] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 15 | カムニャック | 牝3 | 55 | A.シュタルケ | 2:25.7 | 11-11-12-11 | 33.8 | 474 [+4] |
友道 康夫 | 4 | |
2 | 1 | アルマヴェローチェ | 牝3 | 55 | 岩田 望来 | 2:25.7 | アタマ | 6-5-5-5 | 34.2 | 490 [-6] |
上村 洋行 | 2 |
3 | 13 | タガノアビー | 牝3 | 55 | 藤岡 佑介 | 2:25.9 | 1 1/4 | 18-18-18-17 | 33.5 | 492 [-4] |
千田 輝彦 | 10 |
4 | 3 | パラディレーヌ | 牝3 | 55 | 丹内 祐次 | 2:26.0 | クビ | 9-8-8-8 | 34.3 | 498 [0] |
千田 輝彦 | 7 |
5 | 5 | リンクスティップ | 牝3 | 55 | M.デムーロ | 2:26.2 | 1 1/4 | 14-14-8-8 | 34.5 | 472 [0] |
西村 真幸 | 3 |
1F毎の ラップ |
12.3 – 10.6 – 11.9 – 12.6 – 12.6 – 12.7 – 12.9 – 12.9 – 12.5 – 11.6 – 11.4 – 11.7 |
---|---|
ラップの 累計タイム |
12.3 – 22.9 – 34.8 – 47.4 – 1:00.0 – 1:12.7 – 1:25.6 – 1:38.5 – 1:51.0 – 2:02.6 – 2:14.0 – 2:25.7 |
上り | 4F 47.2 – 3F 34.7 |
*
本日2025年05月25日(日)は野暮用がございまして、また明日以降、記事を改めさせていただきます。カムニャックとアンドレアシュ・シュタルケ騎手、お見事でした。おめでとうございました(^^)
*
2025年05月26日(月)追記。そんな訳でシュタルケ騎手が日本GI初制覇にして優駿牝馬の史上最年長勝利騎手の記録(51歳4ヶ月22日)を打ち立てた第86回優駿牝馬。そのパートナーとなったカムニャック、曾祖母ダンスパートナーの優駿牝馬勝利から30年越し、曾祖母の誕生日に勝利の舞。そんな曾孫カムニャックの戦績を振り返れば昨年8月の中京芝2000mの新馬戦、今年4月の東京芝2000mのフローラS(GII)、そして東京芝2400mの優駿牝馬と左回りの2000m以上では負け無しの3戦3勝。中距離得意のサウスポーが独国の名手に導かれてのオークス優勝でした。
カムニャックの血統的な側面に触れておきますと、
#カムニャックは「ブラックタイド×サクラバクシンオー牝馬」という組み合わせ。ならば東京芝2400mのジャパンカップ(GI)を制したJRA顕彰馬と同じですね。キタサンブラック(2012.3.10)。
カムニャック(2022.4.14)&マテンロウコマンド(2022.4.24)-2025年のクラシック候補生を確認する(No. 39)- | 雪の家雑記帳
とカムニャックがフローラSを制した際に記しましたが、2025年現時点で767頭を数えるサラ系中央の出走馬の内、GI勝ちを収めたのはキタサンブラックとカムニャックの2頭だけ。そうして2頭共に東京芝2400mのGIを制したのですから血の相性の良さ、特別な何かを思います。

では、以下にカムニャックの簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。
ダンスパートナー 1992.5.25 4勝 優駿牝馬(GI) エリザベス女王杯(GI) 京阪杯(GIII)ほか |ダンスオールナイト 2003.3.8 5勝 中山牝馬S(GIII)3着 ||ダンスアミーガ 2011.5.9 5勝 ターコイズS(重賞)2着 |||キープカルム 2021.4.8 現役 ダービー卿チャレンジT(GIII)3着 |||カムニャック 2022.4.14 (本馬) 優駿牝馬(GI) フローラS(GII) ||ヨカグラ 2013.4.30 5勝 小倉サマージャンプ(J・GIII)ほか |フェデラリスト 2007.6.6 7勝 中山記念(GII) 中山金杯(GIII)ほか |ロンギングダンサー 2009.2.24 7勝 新潟記念(GIII)3着
カムニャックの牝系は7号族。近親最高の活躍馬は言わずもがなで曾祖母ダンスパートナー。1995年の優駿牝馬を制したダンスパートナーはサンデーサイレンス産駒初の牝馬GI勝ち馬でした。そしてまた近親牝系図外ですが高祖母ダンシングキイの仔にはダンスインザダーク(1996.6.5)、ダンスインザムード(2001.4.10)もいます。改めて名前を並べてみると、恐ろしいですね。オークス馬、菊花賞(GI)馬、桜花賞(GI)馬のきょうだいなのですから。そしてまたダンシングキイの仔で一番最初に意識したのはエアダブリン(1991.4.21)。彼の持つ芝3600mの日本レコード3分41秒6も、近年のステイヤーズS(GII)の勝ち時計を思えばそう簡単には破られない時計と思います。

#ダンスパートナーと同じ1992年生まれ世代にはラムタラ(1992.2.2)がいます。カムニャックとは直接関係が無いのですけれど、カムニャックの「サンデーサイレンス2×4」という近親交配を見て、真っ先に思い出したのは「神の見えざる力」でした。
カムニャックに関わる人について改めて触れておきますと、シュタルケ騎手は上述の通り日本GI初制覇にして優駿牝馬の史上最年長勝利騎手の記録(51歳4ヶ月22日)を打ち立てられました。独ダービー(GI)8勝、ディアナ賞(独GI)6勝の名手シュタルケ騎手、初来日となった1997年のジャパンカップ(GI)ではA.スターク騎手の表示だったのも懐かしい。Caitano(1994.4.20)を駆ってピルサドスキー(1992.4.23)の4着でした。また管理される友道康夫調教師は意外なことに牝馬クラシック初優勝。フローラSをレースレコードで制した馬を1ヶ月後の本番でもきっちりプラス体重で走らせる手腕、サスガ。フローラS勝ち馬が優駿牝馬を制したのは2010年のサンテミリオン(2007.1.30)以来のこと。今回の優駿牝馬の週にたまたまケイキロク(1977.4.28)の記事をアップしましたが、元々は浅見国一厩舎で厩務員としてトレセンでのキャリアを始められた友道師、師匠に続いての優駿牝馬勝ちとなりました。そしてまた馬主の金子真人ホールディングス(株)。金子オーナー、自身の持ち馬であったブラックタイドの仔による優駿牝馬勝ちは格別であったでしょう。金子オーナーの優駿牝馬勝ちも2010年のアパパネ(2007.4.20)以来でした。そうして生産の社台ファーム。千歳市の社台ファームとしてはアドラーブル(1989.3.28)、ダンスパートナー(上述)、サンテミリオン(上述)、エリンコート(2008.3.10)、ヌーヴォレコルト(2011.2.25)、ソウルスターリング(2014.2.13)、スターズオンアース(2019.2.27)に続いての優駿牝馬優勝でした。
カムニャック。「祝福された者(サンブル語)」という馬名意味の通り、オークス馬の栄誉を蹄中に収め、祝福を一身に浴びて次に向かう舞台は牝馬二冠の掛かる秋華賞(GI)でしょうか。ひと夏越えた後の牝馬どうしの戦いも楽しみにしたいと思います。
*
今回の優駿牝馬の1着カムニャック、2着のアルマヴェローチェ(2022.2.15)については既に4代血統表をアップしていました。という訳で今回は出走18頭中最速の上がり脚を見せて、ステーブルメイトとの3着争いを制した矢車賞勝ち馬の4代血統表を併せてご案内しておきます。
タガノアビー 牝 栗毛 2022.4.29生 新冠町・(有)新冠タガノファーム生産 馬主・八木 良司氏 栗東・千田 輝彦厩舎
アニマルキングダム 栗毛 2008.3.20 種付け時活性値:1.25【13】 |
Leroidesanimaux 栗毛 2000.9.27 |
Candy Stripes 栗毛 1982.4.12 |
Blushing Groom 1974.4.8 |
バブルカンパニー 1977.4.5 | |||
Dissemble 栗毛 1989.2.14 |
Ahonoora 1975.4.12 | ||
Kerali 1984.3.4 | |||
ダリシア 栗毛 2001.4.7 |
Acatenango 栗毛 1982.4.13 |
Surumu 1974.2.26 | |
Aggravate 1966 | |||
Dynamis 鹿毛 1991.4.13 |
ダンシングブレーヴ 1983.5.11 | ||
Diasprina 1986.5.12 | |||
タガノタイリン 鹿毛 2018.4.8 仔受胎時活性値:0.75【3】 |
★ アイルハヴアナザー 栗毛 2009.4.1 種付け時活性値:0.00【8】 |
Flower Alley 栗毛 2002.5.7 |
★Distorted Humor 1993.3.19 |
プリンセスオリビア 1995.2.20 | |||
Arch’s Gal Edith 黒鹿毛 2002.2.25 |
Arch 1995.1.31 | ||
Force Five Gal 1994.3.26 | |||
スペシャルディナー 鹿毛 2005.4.30 仔受胎時活性値:1.00【12】 |
スペシャルウィーク 黒鹿毛 1995.5.2 種付け時活性値:0.25【9】 |
★サンデーサイレンス 1986.3.25 | |
キャンペンガール 1987.4.19 | |||
ソフトパイン 黒鹿毛 1993.3.17 仔受胎時活性値:0.75【11】 |
Woodman 栗毛 1983.2.17 種付け時活性値:0.25【9】 |
||
Ladyago 鹿毛 1987.5.21 仔受胎時活性値:1.25【5】 |
<5代血統表内のクロス:Lyphard5×5(父方)>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
アニマルキングダム (Blushing Groom系) |
★アイルハヴアナザー (Mr. Prospector系) |
スペシャルウィーク (サンデーサイレンス系) |
Woodman (Mr. Prospector系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
アニマルキングダム (Ahonoora) |
3.75 (【3】+【12】+【11】+【5】) |
伯父タガノビューティー (No. 5-j) |
初仔 |
タガノビューティー(2017.3.16)の姪であるタガノアビー、その馬名意味は「冠名+ヘブライ語で神は喜んでいるに由来する人名の短縮形」ということです。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。
#今回の優駿牝馬で2着だったアルマヴェローチェは祖母父がサクラバクシンオー。日本の競馬史上最強のスプリンターは1994年のサクラバクシンオーだったと思っているのですが、その血を継承された子孫は距離をこなしています。アルマヴェローチェは桜花賞でエンブロイダリー(2022.2.1)から「クビ」差、優駿牝馬でカムニャックから「アタマ」差と惜しい2着が続いていますけれど、「淀のハービンジャー産駒」を思えば最後の一冠での逆転の目も十分。2歳牝馬女王の捲土重来を期待したいものです。

