Paramount Prince(2020.2.26)-第164回キングスプレートの勝ち馬-

Result

Paramount Prince(パラマウントプリンス) せん 栗毛 2020.2.26生 加国・Ericka Nadine Rusnak生産 馬主・Langlois, Michael J. and Barber, Gary 加国・Mark E. Casse厩舎

Paramount Prince(2020.2.26)の4代血統表

Society’s Chairman
鹿毛 2003.5.26
種付け時活性値:0.00【16】
Not Impossible
鹿毛 1997.1.31
Sadler’s Wells
鹿毛 1981.4.11
Northern Dancer 1961.5.27
Fairy Bridge 1975.5.4
Ball Chairman
栗毛 1988.3.18
Secretariat 1970.3.30
A Status Symbol 1979.5.7
Athena’s Smile
栗毛 1996.5.21
Olympio
栗毛 1988.4.12
Naskra 1967.3.15
Carols Christmas 1977.4.10
Sun for All
栗毛 1976.5.15
One for All 1966
Sunda Strait 1961.2.17
Platinum Steel
栗毛 2010.5.5
仔受胎時活性値:0.25【9】

Eddington
栗毛 2001.3.25
種付け時活性値:0.00【8】
Unbridled
鹿毛 1987.3.5
Fappiano 1977.5.19
Gana Facil 1981.2.9
Fashion Star
栗毛 1992.4.21
Chief’s Crown 1982.4.7
Miss Ivor 1975.2.24
Crafty Toast
芦毛 1995.3.3
仔受胎時活性値:1.50【14】
Crafty Prospector
栗毛 1979.4.7
種付け時活性値:1.75【15】
★Mr. Prospector 1970.1.28
Real Crafty Lady 1975.4.2
Give a Toast
芦毛 1983.2.15
仔受胎時活性値:0.75【11】
Storm Bird
鹿毛 1978.4.19
種付け時活性値:1.00【4】
Salud
芦毛 1977.4.14
仔受胎時活性値:1.25【5】

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×5×5、Mr. Prospector4×5>

Paramount Prince(2020.2.26)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Society’s Chairman
(Sadler’s Wells系)
★Eddington
(Mr. Prospector系)
Crafty Prospector
(Mr. Prospector系)
Storm Bird
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Crafty Prospector
(Penroyal)
3.75
(【9】+【14】+【11】+【5】)
叔父が米GI馬
(No. 20-a)
5番仔
(5連産目)

*

2023年の第164回キングスプレート(ウッドバイン・オールウェザー10F)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 13 Paramount Prince せん3 57.2 Patrick Husbands 2:01.93 Mark Casse 5
2 2 Elysian Field 牝3 54.9 Sahin Civaci 1 1/2 Mark Casse 3
3 1 Stanley House 牡3 57.2 Javier Castellano 1 1/2 Michael P De Paulo 2
4 7 Velocitor せん3 57.2 Justin Stein 4 Kevin Attard 16
5 11 Touch’n Ride せん3 57.2 Jose Luis Campos 3 Layne Giliforte 4
カナダ版ダービーのキングズプレート、1番人気騎乗の木村騎手は見せ場なく完敗 | JRA-VAN World - 海外競馬情報サイト
現地20日、カナダ版ダービーにあたるキングズプレート(カナダ産3歳馬限定、オールウェザー10ハロン)がウッドバイン競馬場で行われ、P.ハズバンズ騎乗のパラマウントプリンスが逃げ切った。  外目の枠

北米最古のパターンレースとして知られる加国で行われる加国産馬限定のクラシックの最高峰レース。昨年2022年に英国エリザベス2世女王陛下が崩御され、チャールズ3世国王の即位に伴い、今年2023年からは「キングスプレート」として開催されることになりましたが、キングスプレートとしての開催は1951年以来72年ぶりとなりました。

そんなキングスプレートの2023年の一戦において、戦前1番人気を集めたのは木村和士騎手が騎乗したKalik(2020.4.15)。同馬はペニーリッジS(米GII)を制しており格ということでは17頭のメンバーの中でも随一というところでした。私、「キングスプレートの名称では久しぶりに行われるレースを、日本人騎手が制してくれたら」と思い、Kalikの4代血統表も作成していたのです。しかし予定稿を準備していましたら、大体において競馬の神様が「そんなに甘いものではない」とばかりの結果をお見舞いしてくれます^^;

という訳で、第164回キングスプレートを制したのは5番人気だったParamount Prince。ソヴリン賞最優秀騎手7回というバルバドス出身の名手パトリック・ハズバンズ騎手と共に好発から先頭に立つと、23.28 – 47.41(24:13) – 1:11.81(24:40) – 1:36.47(24:66) – 2:01.93(25:46)という2ハロン毎のラップでウッドバイン・オールウェザー10ハロンを逃げ切り。Paramount Prince、前走プレートトライアルSに続く逃走による連勝を以て加国3歳馬の頂点に立ちました。そしてまた1と2分の1馬身差の2着にはウッドバインオークスの勝ち馬で日本でも繋養されていた種牡馬ハードスパン(2004.5.8)の仔Elysian Field(2020.5.17)が入り、終わってみれば、17頭中2頭だったマーク・キャシー厩舎所属馬のワンツーフィニッシュという結末でした。

Paramount Princeと共に殊勲を立てたハズバンズ騎手は2003年のWando(2000.2.23)、2014年のレキシールー(2011.2.26)に続くキングスプレート3勝目。Wandoは21世紀最初の加国三冠馬であり、2023年現在、彼より後には加国三冠を達成した馬は出ていません。また、ウィキペディア日本語版のキングスプレートの記事に使われている写真はレキシールーが勝利を収めた折のものです。

キングスプレート - Wikipedia

レキシールーの名前を出してピンと来るファンの方もいらっしゃるかと思いますが、レキシールーはNHKマイルC(GI)勝ち馬ダノンスコーピオン(2019.2.22)の母ですね。またParamount Princeを管理されるキャシー調教師と馬主のゲイリー・バーバー氏もレキシールー、2018年のWonder Gadot(2015.5.22)に続く3勝目となりました。皆様おめでとうございました(^^)

*

人に関する記述が先行しましたが、Paramount Princeの4代血統表を開けば、0の理論的には近い代にミニモの遺伝が見える良配合馬です。Paramount Princeの父Society’s Chairmanも加国産馬でありアップルトンS(米GIII)勝ち馬、祖父Not Impossibleは愛国産の未出走馬で2005年の8歳時に早世と、Sadler’s Wells系の中ではかなり傍系です。また母父Eddingtonは現役時代に17戦6勝、2着3回、3着6回、4着2回という安定した成績を残しました。レース後の前脚の故障で結果的に引退レースとなったピムリコスペシャルH(米GI)では5と4分の1馬身差の圧勝でした。

そしてまたParamount Princeのボトムラインに目を転じれば、曾祖母Give a ToastがボーゲイH(米GIII)の勝ち馬、高祖母SaludがアルシビアデスS(米GII)の勝ち馬、叔父Army Mule(2014.5.29)がカーターH(米GI)の勝ち馬という20号族a分枝系。特に叔父Army Muleはベルモントパーク・ダート6.5ハロンのメイドンを8馬身半差、ガルフストリームパーク・ダート6ハロンのオプショナルクレーミングを7馬身半差、そしてアケダクト・ダート7ハロンのカーターHを6と4分の1馬身差と大差圧勝続きの3戦3勝の無敗で駆けた快速馬。その未完の大器ぶりが評価されたのか、2023年現在は米国の名門ヒルンデールファームにて種牡馬として供用されています。

Army Mule — Hill 'n' Dale Farms

*

ウッドバイン・オールウェザー10ハロンのキングスプレートの後は、フォートエリー・ダート9.5ハロンのプリンスオブウェールズS、ウッドバイン芝12ハロンのブリーダーズSと続く加国三冠。距離は米国三冠と同じですが、コースの路面がすべて異なるという特異な3競走。それ故に面白くはありますが、2020年に福元大輔騎手騎乗で二冠を制したMighty Heart(2017.4.5)が三冠の夢破れたように、なかなかに過酷な面があるのでしょう。

Mighty Heart(2017.4.5)-第161回クイーンズプレートの勝ち馬。あるいは福元大輔騎手-
Mighty Heart(マイティーハート) 牡 鹿毛 2017.4.5生 加国・Larry Cordes生産 馬主・Lawrence Cordes 加国・Josie Carroll厩舎
Mighty Heart(2017.4.5)-第85回プリンスオブウェールズSの勝ち馬。そして福元大輔騎手-
Mighty Heart(マイティーハート) 牡 鹿毛 2017.4.5生 加国・Larry Cordes生産 馬主・Lawrence Cordes 加国・Josie Carroll厩舎

果たして2023年のキングスプレートの勝ち馬Paramount Princeの未来や如何に。はるかカナダの優駿の、さらなる活躍を期待したいものです。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

*

だいぶん準備してしまっていましたので、今回のキングスプレートでは残念な結果に終わりましたが、木村騎手が騎乗したKalikの4代血統表もアップしておきます。むぅ、よもやキングスプレート関連でこんなに長い記事になろうとは^^;

Kalik(カリク) 牡 栗毛 2020.4.15生 加国・Peter A. Berglar Racing Interests, LLC & Anderson Farms生産 馬主・LaPenta, Robert V., e Five Racing Thoroughbreds and Madaket Stables LLC 米国・Chad C. Brown厩舎

Kalik(2020.4.15)の4代血統表
Collected
栗毛 2013.3.24
種付け時活性値:1.50【6】
City Zip
栗毛 1998.2.20
Carson City
栗毛 1987.4.4
Mr. Prospector 1970.1.28
Blushing Promise 1982.3.30
Baby Zip
鹿毛 1991.3.24
Relaunch 1976.3.16
Thirty Zip 1983.4.23
Helena Bay
栗毛 2006.3.19
ヨハネスブルグ
鹿毛 1999.2.23
ヘネシー 1993.3.25
Myth 1993.2.26
ジョセット
鹿毛 2001.3.23
デインヒル 1986.3.26
Loure 1988.2.1
Coronation Street
栗毛 2013.2.16
仔受胎時活性値:1.50【6】
Street Cry
黒鹿毛 1998.3.11
種付け時活性値:1.50【14】
Machiavellian
黒鹿毛 1987.1.31
Mr. Prospector 1970.1.28
Coup de Folie 1982.4.2
Helen Street
鹿毛 1982.4.4
Troy 1976.3.25
Waterway 1976.4.21
Sara Louise
鹿毛 2006.4.4
仔受胎時活性値:1.50【6】
★Malibu Moon
鹿毛 1997.2.23
種付け時活性値:0.00【8】
A.P. Indy 1989.3.31
Macoumba 1992.2.16
Kings Lynn
栗毛 1994.2.2
仔受胎時活性値:0.75【11】
Mt. Livermore
栗毛 1981.4.21
種付け時活性値:1.00【12】
Til Forbid
栗毛 1988.5.7
仔受胎時活性値:1.25【5】

<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector4×4×5、Blushing Groom5×5>

Kalik(2020.4.15)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Collected
(Mr. Prospector系)
Street Cry
(Mr. Prospector系)
★Malibu Moon
(A.P. Indy系)
Mt. Livermore
(Blushing Groom系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Collected 5.00
(【6】+【6】+【11】+【5】)
祖母が米Gレース3勝馬
(No. 26)
4番仔?
(4連産目?)
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