Epicenter(エピセンター) 牡 鹿毛 2019.1.29生 米国・Westwind Farms生産 馬主・Winchell Thoroughbreds LLC 米国・Steven Asmussen厩舎
Not This Time 黒鹿毛 2014.4.26 種付け時活性値:1.00【4】 |
★ Giant’s Causeway 栗毛 1997.2.14 |
Storm Cat 黒鹿毛 1983.2.27 |
Storm Bird 1978.4.19 |
Terlingua 1976.2.7 | |||
Mariah’s Storm 鹿毛 1991.4.1 |
Rahy 1985.2.18 | ||
イメンス 1979.3.17 | |||
Miss Macy Sue 黒鹿毛 2003.5.1 |
Trippi 鹿毛 1997.3.16 |
エンドスウィープ 1991.5.31 | |
Jealous Appeal 1983.5.23 | |||
Yada Yada 鹿毛 1996.3.21 |
Great Above 1972.1.19 | ||
Stem 1982.1.21 | |||
Silent Candy 栗毛 2007.3.30 仔受胎時活性値:0.75【11】 |
Candy Ride 鹿毛 1999.9.27 種付け時活性値:1.625【6.5】 |
Ride the Rails 黒鹿毛 1991.3.5 |
Cryptoclearance 1984.4.9 |
Herbalesian 1969.4.29 | |||
Candy Girl 栗毛 1990.7.7 |
Candy Stripes 1982.4.12 | ||
City Girl 1982.7.18 | |||
Silent Queen 鹿毛 2000.6.3 仔受胎時活性値:1.50【6】 |
キングオブキングス 鹿毛 1995.2.27 種付け時活性値:1.00【4】 |
Sadler’s Wells 1981.4.11 | |
Zummerudd 1981.5.9 | |||
Soundproof 鹿毛 1990.4.28 仔受胎時活性値:0.25【9】 |
Ela-Mana-Mou 鹿毛 1976.2.28 種付け時活性値:1.25【13】 |
||
Hobe Sound 栗毛 1982.2.5 仔受胎時活性値:1.75【7】 |
<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×5、Blushing Groom5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
Not This Time (Storm Cat系) |
Candy Ride (Mr. Prospector系) |
キングオブキングス (Sadler’s Wells系) |
Ela-Mana-Mou (Fair Trial系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Candy Ride (Ride the Rails) |
4.25 |
タイキヘラクレスと同牝系 (No. 21-a) |
6番仔? |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破時計 ・着差 |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | Epicenter | 牡3 | 57.2 | Joel Rosario | 2:00.72 | Steven Asmussen | 1 |
2 | 1 | Cyberknife | 牡3 | 57.2 | Florent Geroux | 5 1/4 | Brad H Cox | 2 |
3 | 8 | Zandon | 牡3 | 57.2 | Flavien Prat | ハナ | Chad C Brown | 3 |
4 | 2 | Rich Strike | 牡3 | 57.2 | Sonny Leon | クビ | Eric R Reed | 6 |
5 | 4 | Gilded Age | 牡3 | 57.2 | Junior Alvarado | 4 3/4 | William Mott | 8 |
2022年の第153回トラヴァーズS。「ミッドサマーダービー」の異名を持つ真夏の3歳馬の決戦を制したのは、悲願のGI初制覇となったEpicenter。ケンタッキーダービー(米GI)ではRich Strike(2019.4.25)から4分の3馬身差の2着、プリークネスS(米GI)では出遅れもありEarly Voting(2019.3.7)から1と4分の1馬身差の2着。
共に1番人気で臨みながら、すんでのところで逃していた大魚。「三度目の正直」を果たすため、やはり1番人気で挑んだトラヴァーズSでは「これが真の実力」とばかりに、2着のCyberKnife(2019.3.14)-ハスケルS(米GI)、アーカンソーダービー(米GI)とGI2勝馬-に5と4分の1馬身差の快勝を見せ、Rich Strike、Early Votingにもリベンジを果たしました。
また、若干浪花節的なことを書いてしまいますけれど、Epicenter、不意に居なくなった同オーナー同厩舎の兄貴分が、昨年2021年の第152回でクビ差2着に敗れた借りも返したというところです。
Midnight Bourbon(2018.1.25)、Tiznow(1997.3.12)の血を次代に伝えてほしいと願ったのですが、叶いませんでした。
*
Epicenterの父Not This Timeは、現役時代に2勝でイロコイS(米GIII)を8と4分の3馬身差で勝ち、ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル(米GI)でClassic Empire(2014.3.21)のクビ差2着と将来が嘱望されましたが、右前脚の軟部組織損傷により2歳戦のみで引退。半兄にブリーダーズカップ・ダートマイル(米GI)、ウッドワードS(米GI)を制したLiam’s Map(2011.3.14)-ペガサスワールドカップターフ招待S(米GI)連覇のColonel Liam(2017.4.17)の父-という良血もあり、3歳時の2017年からテイラーメイドファームで種牡馬供用されています。
そんなNot This Timeの2022年現時点での主な産駒には
-
プリンセスノーア(2018.2.9)
→デルマーデビュタント(米GI)ほか。祖母父エーピージェット(1989.2.11)ということで思わず記事にした馬です - Just One Time(2018.4.1)
→マディソンS(米GI)ほか - Epicenter(2019.1.29)
→トラヴァーズS(米GI)ほか。本稿の主役
と初年度2頭、2年度1頭と計3頭のGI勝ち馬の他、Gレース勝ち馬を複数送り込んでいます。↑で引いたテイラーメイドファームの種牡馬紹介の記事の写真でも立ち姿の様が良いNot This Time、産駒の出来の良さも評価されてか、2022年のスタッドフィーは75000ドルという一流種牡馬の金額であり、2022年の時点においてテイラーメイドファームで供用されている種牡馬陣では筆頭の扱いです。テイラーメイドファームで供用されている種牡馬の次点はKnicks Go(2016.1.29)で、2022年が初年度となる彼のスタッドフィーは30000ドルです。
Not This Timeは、0の理論的にはその父Giant’s Causewayが16歳時交配のミニモの遺伝を受けています。Not This Timeと同じ2014年生まれ世代のGiant’s Causeway産駒にはブリックスアンドモルタル(2014.3.2)もいますね。ブリックスアンドモルタル、どんな仔を送り出してくれるか楽しみにしています。
*
Epicenterの父についての解説が長くなりましたが、Epicenter、トラヴァーズSの勝ち時計2分0秒72はArrogate(2013.4.11)、General Assembly(1976.4.30)、Honest Pleasure(1973.3.28)に続くレース史上4位の好時計であり、トラヴァーズSの勝ちっぷりから北米の現3歳世代の「中心」として、改めて認められたのではないかと思います。
Epicenter、GI初勝利を以ていざ行かん、秋の戦い。恐らくはブリーダーズカップ・クラシック(米GI)に向かうであろう3歳の駿馬の未来に幸多からんことを。
それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。
#テイラーメイドファームはダンシングブレーヴ(1983.5.11)やヒシアマゾン(1991.3.26)の生まれ故郷としても知られています。そしてまたテイラーメイドファームの創設者ダンカン・テイラー氏のご尊父がジョー・テイラー氏。ジョー氏はゲインズウェイファームのファームマネージャーとして1986年まで敏腕を振るわれましたが、1993年に発刊された「血とコンプレックス」によると、その1986年に中島国治氏はジョー氏とゲインズウェイファームで会われた模様。
7年前、ケンタッキーのゲインズウェー・ファームで、ファーム・マネージャーのジョー・テイラー氏が私に語ったことをここで改めて繰り返すまでもない。
–KKベストセラーズ、中島国治著「血とコンプレックス」、P124より-
また、テイラーメイドファームが関与したGI勝ち馬を眺めていたのですが、
ダンツシアトル(1990.5.13)やエイシンプレストン(1997.4.9)の名前もありました。リストはアルファベット順ですが、DANTSU SEATTLEはDANCING BRAVEとDAYJURの間に挟まれています^^;。育成で関わられたのかなぁ。海外生産馬は生産者の名義だけでは、生まれ故郷が判断できないことが多いので難しいですね。